500エラー(Internal Server Error)完全ガイド!原因、解決法、再発防止策など徹底解説!

500エラー(Internal Server Error)

ウェブサイトを運営していると、ある日突然見慣れない表示が出て驚いたことはありませんか?

「画面が真っ白で何も表示されない……」
「Internal Server Errorって何をすればいいの?」
「サイトにアクセスしたら500エラーが返ってきて、原因も対処法もわからない……」
「開発初心者だから、ログの見方すらよくわからない」

こんなトラブルに遭遇すると、

  • ユーザーが離れてしまうのではないか
  • 売上や問い合わせが止まってしまうのではないか
  • どこから手を付ければ解決できるのか

と焦りや不安が大きくなりますよね。

本記事では、500(Internal Server Error)の基本的な仕組みから、原因の特定方法、すぐに試せる解決手順、さらには再発を防ぐ運用のコツまで、初心者の方にもやさしくステップ・バイ・ステップでご紹介します。

目次

500エラーの概要

HTTPステータスコード「500」の意味合い

500エラーは、サーバー側で何らかの問題が発生し、リクエストを処理できなかったことを示す汎用的なエラーコードです。

  • サーバー内部の問題を示すため、原因が特定しづらい
  • クライアント(ブラウザ)側の設定ミスではなく、サーバー側の処理異常に起因する
  • 同じ「5xx」シリーズのエラー(502, 503, 504など)と並ぶ一種で、特に「500」は最も一般的

💡 ポイント

  • HTTPリクエストは正常に届いている
  • サーバーが「どう処理すべきか」分からず例外を返してしまっている

発生時に表示されるメッセージ例

500エラーが出ると、サーバーやアプリケーションの設定によって多様な文言が画面に表示されます。

以下は代表的な例です。

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表示例説明
Internal Server Error英語圏で最も一般的。サーバー内部で問題発生
500 Internal Server Error数字と英語を併記し、エラーコードを強調
サーバー内部エラー日本語でシンプルに示す場合
HTTP 500 – サーバー内部のエラー少し詳しい日本語メッセージ
Something went wrong汎用的な英語メッセージ。詳細不明の場合も
  • ブラウザ標準表示では「500 Internal Server Error」のみ
  • カスタムページを用意すると、企業ロゴや再読み込みボタン付きでユーザーに配慮できる

🔄 ヒント

  • 表示例をカスタマイズして「もう一度試す」ボタンや「トップページへ戻る」リンクを設置すると、ユーザーの離脱を防げます。
  • デザイン面でも親しみやすいアイコン😊を配置すると安心感がアップします。

発生した際の影響とリスク

サービス停止によるユーザー体験への影響

500エラーが表示されると、ユーザーはページの内容にアクセスできず、大きなストレスを感じます。

主な影響は以下の通りです。

  • 😣 離脱率の上昇
    • ページが真っ白になったり「Internal Server Error」が出ると、すぐにタブを閉じられやすい
  • 再訪問の減少
    • 一度でもエラーに遭遇すると、そのサイトへの信頼度が下がり、再度訪問してもらえない可能性が高まる
  • 💸 コンバージョンロス
    • ショッピングカートや問い合わせフォームが動かないと、購入や申し込みにつながらない

Tip: カスタムのエラーページを用意し、「トップページへ戻る」「サイトマップを見る」などの誘導リンクを設置すると、ユーザーの離脱を緩和できます。

検索順位(SEO)へのマイナス効果

500エラーが頻発すると、検索エンジンのクロール効率や評価にも悪影響を及ぼします。

主に以下の点に注意が必要です。

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リスク項目内容
クロールの抑制サーバーエラーが続くと検索エンジンがページをクロールしにくくなる
インデックスの削除エラー頻出ページは検索結果から除外される可能性
ペナルティの可能性サイト全体の品質評価が下がり、他ページの順位も引きずられて低下することがある
  • ⚠️ 長期的なエラー放置は、どんなに良質なコンテンツを用意しても上位表示が難しくなります。
  • 🔄 短時間で解消し、エラーログを確認・対応した後はサーチコンソールなどで再クロールをリクエストしましょう。

これらの対策を講じることで、ユーザー体験を守りつつSEOの評価低下を防げます。

主なトリガー(発生要因)

サーバーリソースの枯渇

サーバーの持つリソースが足りなくなると、処理が途中で止まり500エラーが発生します。

特に以下の2点が要注意です。

メモリ不足

  • 🚨 PHPやアプリケーションが要求するメモリ以上を消費すると、プロセスが強制終了される
  • 大量データの処理やプラグインが原因で急激にメモリを食うケースが多い
  • 対策:メモリ使用量を監視し、必要に応じてPHPの memory_limit を引き上げる

ディスク容量の逼迫

  • 💾 ログファイルや一時ファイルが蓄積して空き容量がなくなる
  • データベースのバックアップやキャッシュファイルも要チェック
  • 対策:不要ファイルの削除、自動ログローテーション設定、ディスク増設

設定ファイルやスクリプトの記述不備

わずかなタイポやコーディングミスでもサーバー内部で例外が発生します。

主な原因は以下の通りです。

PHP/CGIコードのエラー

  • ✏️ 文法ミス未定義関数の呼び出しで処理が中断
  • 例:セミコロン忘れ、変数スコープの誤り
  • 対策:エラーログをチェックし、IDEの静的解析を活用

.htaccessの書き間違い

  • ⚙️ モジュール名のスペルミスディレクティブの重複など
  • 無効な記述があるとApacheが設定を読み込めずエラー
  • 対策:一度コメントアウトして从徐に再有効化し、問題個所を特定

ファイル/フォルダのパーミッション誤設定

  • 🔒 パーミッションが厳しすぎるとWebサーバーがファイルを読み込めない
  • 例:ディレクトリは755、ファイルは644が基本
  • 対策:適切な権限設定をスクリプト化して維持

アクセス集中による過負荷

  • 🌐 同時接続数の急増でサーバーがリクエストを捌ききれずタイムアウト
  • 特にセール開始直後やSNSで拡散された瞬間に起こりやすい
  • 対策:ロードバランサー導入、キャッシュ層の強化、オートスケール設定

クローラや外部連携処理の過剰アクセス

外部の自動巡回や連携先サービスが原因でリクエストが殺到し、500エラーを誘発します。

Googlebotなどの検索エンジンクローラ

  • 🤖 同一ページを短時間に何度もクロールし、負荷増加
  • 対策:robots.txtでクロール頻度を制限、サーバー側スロットル設定

外部API呼び出しのタイムアウト

  • 🔗 他サービスとの通信が遅延すると処理全体がハングし、サーバーがエラー返却
  • 例:SNS連携、決済ゲートウェイ呼び出し時
  • 対策:API呼び出しにタイムアウト/リトライ機構を実装、非同期処理化

これらの要因を切り分け、優先順位をつけて対応することで、500エラーの再発を効果的に防げます。

運用中は監視ツールアラート設定を併用して、異常検知を自動化しましょう。

トラブルシューティングの流れ

サーバーログとアプリログの確認

まずはログファイルをチェックして、エラーの発生箇所や原因を探ります。

  • 🚩 Apache/nginx のエラーログ
    • 例:/var/log/apache2/error.log/var/log/nginx/error.log
  • 🚩 アプリケーションログ
    • PHP:php_error.log
    • フレームワーク(Laravel, WordPressなど):各種ログディレクトリ
  • 🔍 探し方のコツ
    1. エラー発生時刻を中心に検索
    2. “Fatal”, “Exception”, “500” といったキーワードで絞り込み
    3. 直近のスタックトレースや関連メッセージを確認

ブラウザキャッシュ・再読み込みの実施

クライアント側の一時的な問題を排除するため、以下を試してください。

  • 🔄 強制リロード(Windows: Ctrl + F5 / Mac: ⌘ + Shift + R)
  • 🗑️ キャッシュ削除
    1. ブラウザ設定 → 履歴・サイトデータ → キャッシュをクリア
    2. 開発者ツール → Network タブ → Disable cache にチェック
  • 確認ポイント:リロード後もエラーが残るかを必ずチェック

サーバー設定(Apache/nginxなど)の見直し

サーバー側の設定ミスがないか、以下を段階的に確認します。

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確認項目対策例
設定ファイル文法apachectl configtest / nginx -t で文法チェック
Virtual Host設定ドメイン・ドキュメントルートが正しく指定されているか
モジュールの有効化PHP, rewrite モジュールなどが正しく読み込まれているか
.htaccess の読み込みAllowOverride 指定が適切か
  1. 文法チェックでエラーが出ないか確認
  2. 問題があれば一行ずつコメントアウトして特定

アプリケーションのデバッグ手順

コードレベルで問題を切り分け、修正します。

  1. エラーメッセージの出力
    • PHP:ini_set('display_errors', 1); error_reporting(E_ALL);
  2. ステップ実行(デバッガ利用)
    • Xdebug などでブレークポイントを設定
  3. ユニットテスト/ログ出力
    • テストを実行して失敗箇所を特定
    • ログに変数や処理フローを出力して動作確認
  4. ローカル環境で再現
    • 開発環境に同じデータ/設定を持ってきて再現性を検証

必要に応じたリソース増強とサービス再起動

トラブルシュート後、根本対策としてサーバーの性能や設定を調整します。

  • 🖥️ メモリ/CPU の増設
    • 仮想サーバーならプラン変更、物理なら増設作業
  • 💾 ディスク容量の拡張
    • 不要ファイル削除+ディスク追加
  • 🔄 サービスの再起動
    • systemctl restart apache2 / systemctl restart nginx
    • PHP-FPM やデータベースも合わせて再起動
  • 📈 オートスケール/ロードバランサー
    • 負荷に応じて自動でサーバー台数を増減

以上の手順を順番に実行することで、500エラーの原因を効率よく特定し、迅速に復旧できます。

何度も繰り返し発生する場合は、監視ツールやアラート設定を導入して早期検知を目指しましょう。

再発防止のベストプラクティス

障害検知・モニタリング体制の構築

  • 監視ツールの導入
    • サーバー稼働率・CPU/メモリ使用率をリアルタイムでチェック
    • HTTPステータスコードの発生率をグラフ化し、異常値をアラート
  • アラート設定
    • 500エラーが一定数を超えた場合にメールやSlack通知
    • 障害発生から5分以内に担当者へ自動通報
  • ダッシュボードの可視化
    • エラー傾向を一目で把握できるウィジェット配置
    • 📈 過去のピーク時間帯や原因別発生率を定期的に分析

定期バックアップとロールバック準備

  • 自動バックアップスケジュール
    • データベースは夜間、アプリケーションコードはデプロイごと
    • バックアップファイルを別リージョンや外部ストレージに保管
  • ロールバック手順のドキュメント化
    • バックアップからの復旧手順をマニュアル化し、誰でも実行可能
    • 迅速なバージョン切り戻しができるCI/CDフローの整備
  • 定期的なリストアテスト
    • 実際にバックアップを復元し、データ整合性を検証
    • 問題があれば手順を見直し、確実に動作する体制を維持

入力値チェック・例外処理の徹底

  • サーバーサイドバリデーション
    • フォーム入力やAPIパラメータに対して型・長さ・形式を厳格に検証
    • 不正なデータは早期に弾き、深刻な例外を未然に防止
  • 例外ハンドラの実装
    • try–catch ブロックで予期せぬエラーをキャッチし、500返却を抑制
    • ログ出力後は汎用的なエラーメッセージに置き換え、ユーザーに安心感を提供
  • エラー分類とレスポンス管理
    • ビジネスロジックエラーは4xx系、システムエラーのみ5xx系に統一
    • API利用時はエラーコードごとにドキュメント化し、開発者に周知

ソフトウェア/プラグインの定期更新

  • 依存ライブラリの最新化
    • フレームワークやミドルウェアの脆弱性パッチを適用
    • 主要バージョンアップはステージング環境で動作確認後に本番展開
  • プラグイン・モジュール管理
    • 不要なプラグインは削除し、最低限の構成を維持
    • プラグイン同士の競合テストを定期的に実施
  • リリースノートと変更履歴の管理
    • 更新内容をチームで共有し、どのバージョンで問題が発生したかトレース
    • 更新後は回帰テストを自動実行し、不具合検出を迅速化

これらのプラクティスを組み合わせることで、500エラーの再発リスクを大幅に低減し、安定したサービス運用を実現できます。

よくある質問(FAQ)

500エラーはすぐに直せますか?

500エラーの修復時間は原因によって大きく変わります

  • 簡単なキャッシュ問題一時的なリロードで直る場合
    • ブラウザの強制リロード(Ctrl + F5 / ⌘ + Shift + R)で即解決😊
    • サーバー再起動やキャッシュクリアで数分以内
  • 設定ファイルやコードの誤りが原因の場合
    • エラーログを確認し、記述ミスを修正する必要があるため数十分~数時間
  • リソース不足やインフラ構成が要因の場合
    • サーバー拡張やロードバランサー設定を伴うため、半日~数日かかることも

ポイント:まずはブラウザ側のキャッシュクリア→ログ確認→設定/コード修正→リソース調整の順で対応するのがおすすめです。

放置するとどうなりますか?

500エラーを放置すると、サイト運営にさまざまな悪影響が出ます。

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リスク内容
離脱率の急上昇ユーザーがすぐにサイトを閉じ、他サイトへ移動してしまう😣
売上・申込の損失ショッピングカートや問い合わせフォームが利用不能に
SEO評価の低下クロールされずインデックスが削除される可能性がある⚠️
信頼性の棄損何度もエラーが出ると企業やサービスへの印象が悪化する

対策:エラー発生時はすぐに原因を切り分け、短時間で復旧する体制(監視+アラート)を整えましょう。

特定ページだけで発生する場合は?

サイト全体ではなく特定のページのみで500エラーが出る場合、原因を絞り込みやすいです😊

  1. URLパターンの共通点を確認
    • 同じテンプレート/プラグインを使っているか
    • 特定のパラメータ(IDやフィルタ)が影響していないか
  2. コード/テンプレートの切り分け
    • 該当ページのテンプレートを別のデフォルトテンプレートに切り替えて動作確認
    • 独自スクリプトやショートコードを一時的に無効化
  3. データ依存の問題をチェック
    • データベースクエリが重い or 不正データを返していないか
    • メディアファイルや外部API呼び出しが失敗していないか
  4. 環境差異の検証
    • ステージング環境で同じURLを試し、再現性があるか確認
    • ブラウザキャッシュやセッション情報をクリアして再試行

上級テクニック

  • Query Monitor(WordPress)などのデバッグプラグインを使うと、特定ページのクエリやフック処理が可視化でき、原因特定がスムーズになります。

以上の手順で切り分ければ、特定ページの500エラーも効率的に解消できます。

まとめ

本記事でご紹介したポイントをおさらいしましょう。

  1. 500エラーはサーバー内部の何らかの異常によって発生する汎用的なエラーコード
  2. ログ確認→キャッシュクリア→設定・コード修正→リソース調整 の順でトラブルシュート
  3. メモリ不足やディスク容量の枯渇、スクリプトや設定ファイルのミスアクセス過負荷などが主な原因
  4. 定期的な監視・アラート体制バックアップ&ロールバック例外処理の実装ソフトウェア更新で再発防止

500エラーは放置するとサイトの信頼性低下やSEO評価の悪化を招きますが、原因ごとに適切な手順を踏めば必ず解決できます。

ぜひこの記事を参考に、一つひとつ確認しながら問題を潰していってください。

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