病院ホームページ制作の教科書|集患・採用・信頼を同時に伸ばす作り方
「病院のホームページ、そろそろ作り直したい。でも、何から手を付ければいいのか分からない」
そんな状態で検索していませんか。
「デザインを変えれば集患できる? それとも内容が大事?」
「予約や問い合わせが増える導線って、どう作るの?」
「採用ページを作っても応募が来ないのはなぜ?」
「医療広告ガイドラインが不安。どこまで書いていいの?」
「制作会社に任せたいけど、費用や追加料金が怖い」
「公開後に更新が止まって、結局放置サイトになりそう…」
病院サイトは、ただ“きれいに作る”だけでは成果につながりません。
患者さんが迷わず受診できる情報設計、採用応募につながる見せ方、そして医療機関としての信頼を損なわない法令・ガイドライン対応。さらに公開後の更新体制やセキュリティまで含めて、初めて「集患・採用・信頼」を同時に伸ばせます。
本記事は、病院ホームページ制作の全体像を、初心者でも迷わないように「教科書」として整理しました。
- 最初に決めるべき目的・KPI
- 患者が迷わない必須情報チェックリスト
- 医療広告ガイドライン・個人情報保護の基本
- 診療科ページの作り方とE-E-A-Tの担保
- 予約・電話・問い合わせ導線の設計
- 費用相場と見積もりの読み方、制作会社の選び方
- 公開後90日でやる改善(SEO・導線・FAQ・採用)
読み終える頃には、「どの順番で、誰が、何を決めればよいか」が明確になり、制作会社に相談する際も主導権を持って進められるはずです。
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病院サイト制作で最初に決めること(目的・優先順位・KPI)
病院ホームページは「作ること」自体がゴールではなく、患者さん・地域・採用に対して“どんな行動を増やすか”を先に決めるのが成功の近道です。
ここを曖昧にしたまま進むと、デザインやページ数ばかりが増えて、肝心の成果(予約・電話・応募など)が伸びにくくなります。
この章では、初心者でも迷わないように 目的 → 優先順位 → KPI(成果指標) の順で整理します。
病院ホームページの主目的:受診導線/地域連携/採用/広報
まずは「病院サイトで何を増やしたいのか」を、4つの代表目的に分解します。
病院の状況によって“正解”は違うので、全部やろうとしないのがポイントです。
目的の候補(よくある4分類)
- 受診導線(集患):初診の予約・電話・来院を増やす
- 地域連携:紹介状・連携窓口・医療機関向け情報を整える
- 採用:応募数と応募の質(ミスマッチ減)を上げる
- 広報:病院の方針、取り組み、安心感を伝え信頼を獲得する
決め方のコツ(初心者向け)
- いきなり「トップページをどうする?」ではなく、先に成果の出口を決める
例:予約、電話、問い合わせ、採用エントリー - “誰に向けたサイトか”を1枚で書けるようにする(ペルソナを難しく考えなくてOK)
- 例:近隣の内科を探す人/専門外来を探す人/家族の付き添い/転職希望の看護師 など
よくある失敗
- PV(アクセス数)だけを目的にする
→ PVが増えても、予約・電話・応募が増えないケースが多いです。行動につながる指標を必ず入れましょう。
来院までの行動を分解する(検索→比較→予約→受診)
病院サイトは「読まれて終わり」ではなく、来院までの導線が最重要です。
そこで、患者さんの行動を4ステップで分解すると、必要なページや機能が自然に決まります。
患者さんの行動ステップ(基本形)
- 検索:地域名+診療科、症状、夜間、予約、専門外来などで探す
- 比較:診療時間、アクセス、医師、対応範囲、予約方法などを確認
- 予約:Web予約/電話/問い合わせ(初診か再診か)
- 受診:当日の持ち物、受付手順、費用の目安、注意点を確認して来院
ここで大事なのは、各ステップで患者さんが感じる不安を先回りして潰すことです。
各ステップで“詰まりやすいポイント”
- 検索:何の病院か分からない/診療科の説明が難しい
- 比較:診療時間・休診・アクセス・駐車場・予約方法が見つからない
- 予約:初診の流れが不明/電話すべきかWeb予約か迷う/入力が面倒
- 受診:持ち物・注意事項・費用・受付の流れが不安
初心者でもできる“導線チェック”方法
- スマホで自分の病院名を検索して、次の3つが10秒以内に見つかるか確認
- 診療時間(今日やってる?)
- 予約方法(結局どうする?)
- アクセス(迷わず行ける?)
- 見つからないなら、デザインより先に情報の置き場(導線)を直すのが効果的です。
成果指標の決め方(予約数・電話・問い合わせ・採用応募)
目的と導線が決まったら、最後に「何をもって成功とするか」を数字で決めます。
KPIは多すぎると運用できないので、“主KPI 1つ+補助KPI 3つ”くらいが現実的です。
KPI設計の基本ルール
- 主KPI(最重要):最終成果(予約完了、電話発信、応募完了 など)
- 補助KPI:主KPIにつながる途中指標(クリック、フォーム到達、採用ページ閲覧 など)
- 基準値(現状)→目標→期限をセットで決める
例:現状 月20件 → 月30件 → 3か月後
目的別:KPIの例(表)
| 目的 | 主KPI(最重要) | 補助KPI(例) | 見るべきポイント |
|---|---|---|---|
| 受診導線 | 予約完了/電話発信 | 予約ボタンのクリック、診療科ページ閲覧、アクセスページ閲覧 | “見た”より“押した/かけた” |
| 地域連携 | 連携窓口への問い合わせ | 連携ページ閲覧、紹介状/資料DL、電話クリック | 医療機関向け導線の明確化 |
| 採用 | 応募完了 | 求人ページ閲覧、募集要項閲覧、エントリークリック | ミスマッチ防止の情報量 |
| 広報 | 指名検索の増加/重要ページ到達 | お知らせ閲覧、理念ページ閲覧、滞在・回遊 | 信頼を積み上げる発信 |
“数字の取り方”も先に決める(ここが抜けがち)
- Web予約:予約完了ページの到達(または予約システム側の件数)
- 電話:スマホの電話タップ数(必要なら電話計測も検討)
- 問い合わせ:フォーム送信完了数
- 採用:応募フォーム送信完了、または採用管理側の応募数
KPIで失敗しないコツ
- 「PVを増やす」は補助指標に留め、必ず“行動KPI”を主役にする
- まずは小さく:月次で見れる範囲に絞って、改善できる状態を作る
- “誰向けの成果か”を分ける(患者向け/医療機関向け/求職者向け)
→ 1つの数字に混ぜると改善点が見えにくくなります
すぐ使えるミニワーク(10分)
- 目的を1つ選ぶ(迷うなら「今いちばん困っていること」から)
- 主KPIを1つ決める(予約完了/電話/応募完了など)
- 補助KPIを3つ決める(クリック、到達、閲覧など)
- 「現状→目標→期限」を書く(例:3か月で +20%)
患者が迷わない「必須情報」チェックリスト(病院版)
病院サイトでまず効く改善は、デザインよりも 「探している情報がすぐ見つかる」状態を作ることです。
患者さんは不安があるほど、ページを熟読せず 最短で結論(受診できる?予約できる?行ける?) を取りに行きます。
そこでこの章では、病院サイトに欠かせない情報を 「最低限」+「あると親切」 の2段階で整理します。
(※医療広告の観点で表現に注意が必要な内容は、“事実情報中心”にまとめるのが安全です)
基本情報:診療科・医師・診療時間・アクセス・連絡先
患者さんが最初に探すのは、ほぼこの5点です。ここが弱いと、電話が増えたり離脱が増えます。
最低限(これがないと迷う)
- 診療科一覧(各科のページにリンク)
- 医師情報(担当・専門領域・外来担当表)
- 診療時間(曜日別)・休診日・受付時間(診療時間と別なら明記)
- アクセス(住所・地図・最寄り・駐車場・入口の場所)
- 連絡先(代表電話・予約専用・FAXが必要なら併記)
あると親切(問い合わせを減らせる)
- 「今日受診できる?」が分かる表示
例:本日の診療状況/受付終了までの目安(運用できる範囲で) - 施設名が似ている場合の注意(分院・別館・入口違い)
- 駐車場:台数・料金・高さ制限・満車時の代替
よくある落とし穴(ここでミスが起きやすい)
- 「診療時間」と「受付時間」が混在している
- 電話番号がページ下にしかなく、スマホで押しづらい
- 地図はあるが「どこから入るか」「駐車場の入口」が分からない
配置のコツ(迷子を防ぐ)
- ヘッダー(上部)に 電話/予約/アクセス を固定
- 診療時間・休診は、トップと各診療科ページの両方に配置
受診案内:初診/再診・予約方法・持ち物・費用目安
ここが整うと、患者さんの不安が減り、予約・来院につながりやすくなります。
最低限(初診の人が困らない)
- 初診/再診で手順を分ける(入口を分けるだけで迷いが激減)
- 予約方法(Web/電話/予約不要の扱い)を明確に
- 持ち物(保険証、医療証、お薬手帳、紹介状、検査結果など)
- 受付〜診察〜会計までの流れ(ざっくりでOK)
あると親切(キャンセルやクレームを減らす)
- 受診の目安(例:発熱、感染症疑い、妊娠中などの注意)
- 所要時間の目安(混雑で変動する前提で“幅”で提示)
- 支払い方法(現金、カード、電子マネー等)
- 診断書・証明書などの取り扱い(必要なら)
費用目安の書き方(安全で分かりやすい)
- 断定しない(個別事情で変わるため)
- 代わりに「目安の出し方」を示すと親切です。
- 例:保険診療の費用は負担割合や検査内容で変わります
- 自費がある場合は、価格表・範囲・追加費用が出る条件を明確に
ミニチェック(初心者向け)
- 「初診の人が、予約まで1ページで進めるか?」
- 「当日、何を持っていくかが箇条書きで見えるか?」
入院/面会:入退院の流れ・面会時間・持参物・売店等
入院や面会は、患者さん本人より ご家族が見に来ることが多い項目です。
情報が不足すると、電話対応の負担が増えやすいので、整理の効果が大きいです。
最低限(入院前に必要)
- 入院までの流れ(入院決定→説明→当日の受付)
- 面会のルール(時間・人数・年齢制限・予約の要否)
- 持参物(服、洗面具、書類、印鑑等)※病院の運用に合わせて
- 禁止事項(撮影、飲食、感染対策、差し入れ等)
あると親切(家族の不安を減らす)
- 院内設備:売店/自販機/Wi-Fi/コインランドリー等
- お見舞い・差し入れの注意(生もの、香り、花の持ち込みなど)
- 退院時の流れ(会計、書類、薬の受け取り)
更新で特に事故が起きやすい点
- 面会制限は変更が頻繁 → 更新日を表示し、古い情報を残さない
救急/時間外:受診条件・連絡手順・注意事項
救急や時間外は、情報が曖昧だと混乱が起きやすい領域です。
ここは特に 「手順を短く」「条件を明確に」 が鉄則です。
最低限(迷わせない)
- 受診できる時間帯(曜日・夜間・休日)
- 受診の条件(対象患者、対応できる症状の範囲)
- 連絡手順(来院前に電話が必要か/直来院可か)
- 持ち物(保険証、医療証、紹介状等)
あると親切(現場の混乱を減らす)
- 受診の優先順位や待ち時間の考え方(緊急度で前後する等)
- 救急車を呼ぶ目安(一般的注意として)
- 感染症疑いの導線(入口・待機場所・連絡方法)
見せ方のコツ
- “文章の長い説明”より、3ステップにする
例:①電話 → ②症状確認 → ③来院案内
院内案内:設備・バリアフリー・感染対策・フロア案内
院内案内は「行ってみて困る」を先に潰せる項目です。
特に高齢者・付き添い・車利用の患者さんに効きます。
最低限(現地で迷わない)
- フロア案内(診療科・受付・会計・検査の位置関係)
- バリアフリー情報(車いす、エレベーター、多目的トイレ)
- 受付の流れ(どこに行けばよいか)
あると親切(安心感が上がる)
- 院内の写真(入口、受付、エレベーター周りなど“迷う場所”中心)
- 感染対策の基本方針(院内ルール、発熱時の案内)
- 付き添い・お子さん連れ向け情報(キッズスペース等があれば)
ポイント
- フロアマップは凝らなくてOK。
“受付→診察→検査→会計”の動線が分かるだけで十分役立ちます。
お知らせ:休診/代診・重要なお知らせの出し分け
病院サイトの「お知らせ」は、出し方を間違えると逆効果になりがちです。
患者さんが知りたいのは、まず 休診・代診・診療時間変更です。
最低限(信頼を落とさない)
- 休診・代診・診療時間変更は、最上部で目立つ表示にする
- 日付(いつからいつまで)を明確に
- 該当する診療科ページにも掲出(トップだけだと見逃されます)
あると親切(問い合わせ削減)
- 「重要なお知らせ」「通常のお知らせ(イベント等)」を分ける
- 掲載終了日(または自動でアーカイブ)を決め、古い情報を残さない
- よくある質問に誘導(例:代診時の予約、薬の処方など)
運用ルール(小さく決めると続く)
- 重要:最短で出す(テンプレで)
- 通常:週1更新でもOK
- 期限切れ:月1で棚卸し(古い告知を非表示へ)
医療広告ガイドライン・法令対応(炎上/是正リスクを最小化)
まず押さえる医療広告ガイドラインの考え方(Webも対象)
病院サイトは「情報提供の場」である一方、患者さんを受診へ誘導する“表示”になった瞬間に、医療広告規制の枠組みで見られます。近年はWebサイトも規制対象になっているため、「普通の企業サイトと同じ感覚」で作ると危険です。
押さえるべき前提は次の3つです。
- 医療は高リスク・高専門性
誤認させる表現があると、患者さんの選択に重大な影響が出ます。 - “広告”の扱いは広い
バナーやLPだけでなく、サイト内の文言・導線・ページ構成・見せ方も対象になり得ます。 - 限定解除があっても“何でもOK”にはならない
一定条件を満たすと掲載できる情報が増える仕組みはありますが、禁止表現が許されるわけではありません(ここを勘違いしがちです)。
✅ 制作段階でやると強いこと
- 原稿は「患者向け説明資料」と「広告チェック」の二重でレビュー
- “強い言い切り”を排除し、根拠・条件・例外を併記する
- 更新が発生するページ(診療案内/費用/医師紹介/お知らせ)は承認フローを固定する(誰が最終OKか)
やりがちなNG:誇大表現・比較優良・体験談/口コミ誘導
医療サイトで事故りやすいのは、次の3系統です。
1)誇大表現(強すぎる断定・過度な期待)
- 「必ず治る」「絶対安全」「痛みゼロ」「最短で完治」
- 「日本最高水準」「地域No.1」「成功率99%」※根拠・条件がないと危険
2)比較優良(他院より優れていると言い切る)
- 「他院で治らない方が当院なら」
- 「最先端機器で効果が違う」→比較の含みが出やすい
3)体験談・口コミ誘導(主観で効果を印象づける)
- 患者さんの声で効果を断定する
- 口コミ投稿を促す導線(特典付与、投稿のお願いの表現など)は運用設計が必要
言い換えの型を作ると、制作が安定します。
| やりがちな表現 | 安全寄りの言い換え例 |
|---|---|
| 「治ります」 | 「症状・状態により治療方針は異なります。診察でご説明します」 |
| 「痛くありません」 | 「痛みの感じ方には個人差があります。必要に応じて対応します」 |
| 「No.1」 | 「地域の医療機関として○○に注力しています(取り組みの具体)」 |
| 「最新で安心」 | 「導入機器・検査の目的・限界・適応を明記」 |
⚠️ コツ:“結果”を売らず、“過程”と“体制”を説明する
例)治療効果より、診療の流れ/説明内容/安全対策/相談体制を厚くする
症例・ビフォーアフター・治療効果の表現ルール
結論から言うと、病院サイトでは 「効果を強く印象づける見せ方」ほど危険 です。
特に注意が必要なもの
- 治療前後の写真(ビフォーアフター)
誤認を与えるおそれがあるものはNGになりやすい分野です。 - 成功率・改善率・満足度
条件や母数、測定方法がない数値は、誇大・優良誤認リスクが上がります。 - “再現性”を匂わせる文章
「誰でも同じ結果」「短期間で劇的に」など
安全に寄せる実務ルール(おすすめ)
- 写真を使うより、適応・目的・限界・副作用・通院回数目安を文章で丁寧に
- 数値を出すなら、最低限「対象」「期間」「算出方法」「例外」「個人差」をセットで
- “個別性が高い医療”であることを必ず明記(状態により方針が異なる)
✅ 代替案(炎上しにくい)
- 写真の代わりに イラスト/模式図/診療の流れ図
- 効果の代わりに 説明体制・安全管理・相談窓口・連携先 を見せる
限定解除の要件を満たすための掲載項目(情報の出し方)
Webでは、一定の条件を満たすことで、掲載できる情報の範囲が広がる仕組み(限定解除)があります。ポイントは要件が“セット”であることです。
限定解除の要件(押さえるべき骨子)
- 患者さんが自ら求めて閲覧する通常のWebサイトであること
- 問い合わせ先が明確で、照会しやすいこと
- 自由診療を載せるなら、治療内容と費用の情報提供があること
- 同じく自由診療では、主なリスク・副作用等の情報提供があること
自由診療ページの「載せ忘れ防止」テンプレ(そのまま運用ルール化推奨)
- 治療の目的/適応(どんな人が対象か)
- 具体的な内容(方法、回数目安、所要時間の目安)
- 費用(総額の目安、追加費用の有無、再診料等の扱い、支払い方法)
- 主なリスク・副作用(頻度が高いもの、重篤化の可能性、受診目安)
- 合併症が疑われる場合の連絡先・受診導線
- キャンセル規定(ある場合)と、返金条件の扱い
- 問い合わせ先(電話・フォーム・受付時間)
⚠️ 注意:限定解除は“免罪符”ではありません
- 禁止される表現(虚偽・比較優良・誇大・体験談など)がOKになるわけではない
- リスティング広告やバナー等、媒体によって考え方が変わるため、運用者側で線引きが必要
個人情報保護:問い合わせ/予約フォームの注意点
病院サイトのフォームは、内容次第で要配慮個人情報(健康情報等)に踏み込みやすい領域です。制作だけでなく、運用ルールまで決めると安全です。
フォーム設計の安全チェック ✅
- 最小限の項目に絞る(必須にしすぎない)
例:氏名/連絡先/希望日時/簡単な要件、程度に抑える - 自由記述欄の上に注意書き
「病状の詳細や機微情報は書かず、緊急時は電話へ」など - 利用目的(予約対応、問い合わせ対応等)を明記
- 個人情報の取り扱い(プライバシーポリシー)へリンク
- 送信後の取り扱い
- 受信メールの転送範囲
- 保管期間
- 対応履歴の管理者
- セキュリティ
- 常時SSL
- 管理画面の多要素認証
- 委託先(予約システム等)の契約・権限管理
運用で差が出るポイント
- 予約システムやフォームの委託がある場合、委託先管理(監督)の観点も必須
- 「問い合わせ対応=医療相談」にならないよう、返信テンプレを整備(診断行為に踏み込みにくくする)
薬機法・景表法・著作権(写真/引用/動画)の実務
医療広告ガイドラインだけ守っても、別法令で落とし穴が残ります。制作会社・院内担当の双方で「守るルール」を共通化しましょう。
薬機法(医薬品・医療機器等の広告)
- 医薬品・医療機器・化粧品等は、広告規制が別に存在
- 「効能効果の断定」「医師のお墨付きに見える表現」「未承認品の広告」などは特に危険
- 病院サイトでも、物販・サプリ・化粧品・医療機器紹介が絡むと該当し得ます
景表法(優良誤認/根拠のない効果表示)
- 「改善率」「満足度」「最短○日」等の根拠資料が求められる可能性
- 根拠が弱いなら、数値ではなく「提供できる事実(設備・体制・手順)」へ寄せる
著作権(写真・文章・動画)
- 他サイト画像の流用は当然NG。フリー素材も利用規約確認が必須
- 院内写真は、人物が写るなら肖像権・同意(掲出範囲)も取得
- 引用は「引用要件」を満たす必要(主従関係・出所の明示・必要最小限など)
- 動画埋め込みやSNS転載も、権利関係の整理が必要
✅ “現場で回る”ルール例(おすすめ)
- 画像は「撮影/購入/ライセンス確認済み」だけを置く素材庫を作る
- 数値・実績・表彰・専門資格は「根拠URL・資料」をセットで社内保管
- 原稿の最終確認チェックに「広告・法務・権利」を入れる(簡易でOK)
行政指摘や修正依頼が来た時の対応フロー(体制/記録)
「指摘が来た=終わり」ではなく、再発防止まで含めて“体制の問題”として扱うのが正解です。
初動(24〜48時間以内の動きとして設計)
- ① 該当箇所を特定(URL、スクショ、更新履歴)
- ② 影響範囲を確認(同種ページに横展開していないか)
- ③ 一時的な非公開・文言差し替え(被害拡大を止める)
- ④ 事実関係の整理(誰が・いつ・何を根拠に掲載したか)
修正〜報告(“作業”ではなく“記録”が重要)
- 修正案を 制作会社→院内責任者(管理者) の順で承認
- 修正前後の差分と根拠を残す(「なぜ直したか」までメモ)
- 指導文書がある場合は、期限・報告方法に沿って対応
再発防止(ここがSEOにも効く)
- 更新フローを固定(原稿作成→法令チェック→公開→ログ保管)
- テンプレ化(自由診療ページの必須項目、NGワード一覧)
- 定期点検(四半期などで“表現の棚卸し”)
⚠️ 罰則・行政対応の可能性もある領域なので、指摘が来たら自己判断で放置せず、必要に応じて保健所等・専門家へ相談する前提で体制を作るのが安全です。
E-E-A-Tを“仕組み”で担保する(病院サイトの信頼設計)
病院サイトは医療領域(YMYL)なので、「誰が」「何を根拠に」「どのように更新しているか」が伝わるほど、患者さんの安心にもSEOにも効きます。
逆に、内容が良くても 更新が止まっている/責任者が不明/根拠が見えない と、信頼が積み上がりにくくなります。
ここでは、専門知識がなくても実装できるように 役割分担・根拠の出し方・更新履歴・プロフィールの作法を、運用ルールとして落とし込みます。
監修・編集・更新の役割分担(医師/広報/制作会社)
E-E-A-Tは「気合い」ではなく、制作〜更新までの“責任の線引き”で決まります。まずは院内で、最低限この3役を置くのがおすすめです。
役割の基本形(最小構成)
- 監修(医師):医療情報の妥当性・表現の適切さを確認
- 編集(広報/事務):患者さん向けに分かりやすく整える、掲載範囲を管理
- 制作(制作会社/担当者):ページ反映、技術面(表示/速度/セキュリティ)を担保
「どのページを誰が見るか」を決める(ここが肝)
ページの種類ごとに、承認フローを変えると運用が破綻しません。
| ページ種別 | 監修(医師) | 編集(広報/事務) | 反映(制作) | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| 診療科・疾患説明 | 必須 | 必須 | 任意 | 医療内容・誤認リスクが高い |
| 自由診療/費用 | 必須 | 必須 | 任意 | 表現・費用・注意事項が重要 |
| お知らせ(休診/代診) | 任意 | 必須 | 任意 | スピードが最優先 |
| 医師紹介 | 任意 | 必須 | 任意 | 事実確認が中心 |
| 採用 | 任意 | 必須 | 任意 | 応募導線と整合性が重要 |
初心者でも回る“更新フロー”テンプレ
- 更新依頼(誰が・どのページを・何のために)
- 下書き作成(編集が作る:患者向けに短く)
- 監修チェック(医師:医学的妥当性、誤認表現)
- 公開前チェック(広報:法令・表記ゆれ・リンク)
- 公開(制作/担当者)
- 履歴記録(更新日・更新者・変更点を残す)
ポイント
- 医師の負担を増やさないために、監修は「全部」ではなく “要監修ページだけ”に絞る
- それでも信頼は上がります(むしろ継続できることが最重要)
根拠の示し方(公的情報・学会・ガイドラインの扱い)
病院サイトで強いのは、派手な主張ではなく 根拠の筋が通っている説明です。根拠の出し方には“型”があります。
根拠の優先順位(迷ったら上から)
- 公的機関の情報(省庁・自治体など)
- 学会・ガイドライン(診療指針、推奨、定義)
- 査読付き論文(必要な場合のみ。一般向けに噛み砕く)
- 院内データ(提示するなら条件・期間・対象を明記)
根拠の示し方:患者さんに伝わる3点セット
- ① 結論:何が言えるのか
- ② 条件:誰に当てはまるのか/当てはまらないのか
- ③ 限界:個人差、例外、診察が必要な理由
たとえば、文章はこの形にすると“強すぎる断定”を避けられます。
- おすすめの書き方(型)
「一般的には〜とされています」→「ただし〜の場合は異なります」→「当院では診察で〜を確認します」
やりがちNG → 安全な置き換え
- 「必ず治る」→ 「状態により治療方針は異なります」
- 「最新だから安心」→ 「目的・適応・限界・リスク」を具体的に
- 「最短で改善」→ 「目安」と「変動要因」をセットで
制作の実務で効く工夫
- 院内で「根拠メモ」を作る(URLを並べるだけでOK)
→ 記事ごとに毎回探し直さず、更新が速くなります - 専門用語は“用語集”を用意して表記ゆれを減らす
→ 読者にも検索エンジンにも分かりやすくなります
更新日・改訂履歴・責任表示(誰がいつ直したか)
病院サイトは「一度作って終わり」ではなく、更新の透明性が信頼に直結します。
更新頻度が高いページほど、最低限これを整えると強いです。
最低限入れたい表示(できれば全ページ)
- 公開日(または初版日)
- 最終更新日
- 作成/監修者(部署でも可)
改訂履歴は“短くてOK”
長い履歴は不要です。患者さんが知りたいのは「古くないか」と「責任の所在」です。
- 改訂履歴の例(短い形)
- 2026/02/18:診療時間の表記を更新
- 2026/01/10:予約方法の案内を追記
責任表示で差が出るポイント
- 監修者名を出せない場合は、「監修:〇〇科(院内)」「編集:広報」のように“役割”で明示する
- お知らせや休診は、期限が過ぎたら自動で非表示/アーカイブするルールを作る
→ 古い情報が残ると信頼が落ちます
運用が止まらないコツ
- 更新担当が変わっても回るように「更新マニュアル」を1枚にする
- 月1回だけでも「期限切れチェック日」を決める(15分でOK)
医師/スタッフ紹介の作法(専門性と人となりが伝わる構成)
医師・スタッフ紹介は、E-E-A-Tの“顔”です。盛りすぎる必要はなく、事実を丁寧にが最強です。
医師プロフィールに入れると強い項目(おすすめ順)
- 氏名、役職、担当領域(診療科・外来)
- 資格・専門医等(正式名称で)
- 経歴(主要部分のみでOK)
- 所属学会
- 研究/論文/発表(ある人だけ。無理に盛らない)
- ひとこと(患者さん向けに、診療の姿勢を短く)
“信頼を落とす”プロフィールの典型
- 抽象的な美文だけ(何の専門家か分からない)
- 実績を誇張した書き方(根拠不明の「No.1」など)
- 更新されていない(役職や所属が古い)
患者さんに刺さる文章の型(短くても伝わる)
- ①どんな相談が多いか(対象)
- ②診療で大事にしていること(方針)
- ③受診前に伝えたいこと(行動の案内)
例)
- 「○○の症状で来院される方が多いです。まずは生活背景も含めて確認し、必要な検査を整理します。受診の際はお薬手帳をご持参ください。」
スタッフ紹介(医師以外)も有効
- 看護部、リハビリ、検査、医事など
→ “病院全体の体制”が見えると、安心感が上がります
写真を載せるなら最低限
- 清潔感のある統一(背景・服装・解像度)
- 肖像権・掲出範囲の同意(院内ルール化)
診療科ページの作り方(YMYLで評価される構成テンプレ)
診療科ページは、病院サイトの中でも もっとも検索流入を集めやすい“主戦場”です。
一方で医療領域(YMYL)は、内容が不正確だったり誤解を招くと、信頼もSEOも落ちやすい分野。
そこで大切なのは、患者さんの頭の中にある疑問を 「順番どおり」に解消しつつ、断定や過度な期待を避け、根拠と注意点を丁寧に示すことです。
患者の疑問を順番に解消するページ設計
患者さんは診療科ページで、だいたい次の順番で考えます。
- 「これって受診すべき?」
- 「何をされる?(検査・診断)」
- 「どう治す?(治療の選択肢)」
- 「リスクは?(副作用など)」
- 「費用は?(保険?自費?)」
- 「で、どう予約する?」
つまり、ページ構成もこの流れに沿うほど、離脱が減り、予約や電話につながりやすくなります。
ページの冒頭に置くと強い導線(おすすめ)👇
- 予約方法(Web/電話)
- 受診の目安(当てはまる症状)
- 診療時間・受付時間
- アクセス(特に初診の不安を減らす)
症状/受診の目安
ここは「集患」だけでなく、患者さんの不安を減らす重要パートです。
ポイントは、“症状の羅列”ではなく、「受診の判断材料」を渡すこと。
入れると良い項目
- よくある相談(例:痛み、しびれ、息切れ など)
- 受診をおすすめする目安(例:○日続く、日常生活に支障、繰り返す 等)
- 受診前に準備すると良いもの(お薬手帳、紹介状、検査結果など)
- 受診できない/別対応が必要なケース(該当する場合のみ)
書き方のコツ(誤解を防ぐ)
- ✅「〜の可能性があります」など、幅を持たせた表現にする
- ✅「最終的には診察が必要」と一言添える
- ❌「この症状は○○です」など断定は避ける
ミニテンプレ(そのまま使える文章の型)
- 「次のような症状がある方はご相談ください」
- 「ただし、症状の原因はさまざまです。診察により必要な検査をご案内します」
検査・診断の流れ
患者さんが怖いのは「何をされるか分からないこと」です。
検査パートは、不安を“手順”に変えるのが目的です。
おすすめ構成(短くてもOK)
- 受付〜問診(どんなことを聞くか)
- 診察(観察・触診など、一般的な範囲で)
- 必要に応じた検査(例:血液、画像、心電図など“検査名の例”)
- 結果説明(当日分かること/後日になること)
- 次の行動(治療・追加検査・経過観察)
ここで差が出る一文
- 「すべての方に検査を行うわけではありません」
- 「症状や既往歴に応じて必要な検査をご案内します」
これだけで、過剰な期待・不安の両方を抑えられます。
治療の選択肢(メリット/デメリット)
YMYLでは、治療の説明が“宣伝”に寄りすぎると不信感が出やすいです。
対策はシンプルで、選択肢を並べ、メリットだけでなく注意点も同じ熱量で書くこと。
治療の見せ方(おすすめ)
- 選択肢を大枠で提示
- 例:生活指導/薬物療法/リハビリ/処置/手術(該当する場合)
- それぞれに「向いているケース」「通院頻度の目安」「注意点」を添える
表にすると分かりやすい(例)
| 選択肢 | 期待できること(一般論) | 注意点(例) |
|---|---|---|
| 生活習慣の見直し | 症状の緩和につながることがある | 効果の出方に個人差 |
| 薬 | 症状を抑える目的で用いることがある | 副作用の可能性 |
| リハビリ等 | 動作の改善を目指す場合がある | 継続が必要なことが多い |
※実際は診療科ごとに調整してください(過度に具体化しすぎないのが安全)
副作用・リスク・合併症・禁忌
ここは“怖がらせるため”ではなく、安心のための説明です。
リスクを隠すと、後で不信感につながります。
入れると良い項目
- 起こりうる副作用・リスク(一般的な表現で)
- 注意が必要な方(妊娠中、持病、服薬中など該当があれば)
- 受診の目安(「この症状が出たら連絡」など運用できる範囲で)
書き方のポイント
- ✅「頻度」「個人差」「対応」をセットで書く
- 例:「副作用が起こる可能性があります。症状が出た場合はご相談ください」
- ❌「完全に安全」「副作用はありません」は避ける
費用の考え方(保険/自費の区分と注意)
費用は、患者さんの行動に直結します。
ただし医療は条件で変わるため、断定の価格より“費用の見方”を伝えると親切です。
最低限入れると良い内容
- 保険診療か自費か(混在する場合は注意書き)
- 変動要因(検査の有無、負担割合、治療内容など)
- 自費がある場合:価格の考え方(基本料金、追加費用が出る条件)
費用パートの安全な書き方(例)
- 「費用は診察内容や検査の有無、保険の負担割合により異なります」
- 「目安や詳細は受診時にご案内します」
- 自費の場合は、費用+主なリスク/副作用を同じページでセット提示(抜け漏れ防止)
専門用語を“誤解なく”言い換える(図解・Q&Aの使い分け)
医療用語をやさしくすると、読みやすくなる一方で、意味がズレる危険もあります。
そこで、言い換えには“型”を使うと安全です。
安全な言い換えの型(おすすめ)
- 専門用語 → かんたんな説明 →(必要なら)専門用語を補足として残す
- 例:「炎症(体の中で起きる“腫れや熱っぽさ”の反応)」のように、両方置く
図解が向くもの(誤解が減る)
- 受診の流れ(受付→診察→検査→会計)
- 予約の流れ(Web/電話の手順)
- 院内導線(受付・検査・会計の位置関係)
Q&Aが向くもの(不安を先回りできる)
- 「初診は予約が必要?」
- 「どれくらい時間がかかる?」
- 「紹介状がなくても受診できる?」
- 「支払い方法は?」
- 「どんなとき救急?」(運用ルールに沿って)
Q&Aで守ると強いルール
- 1問1答を短く(2〜4行程度)
- 断定を避け、条件分岐を入れる
- 最後に導線(予約・電話・受診案内)へつなぐ
最後に:診療科ページの品質を上げる“最小チェック” ✅
- 患者の疑問の順番で並んでいるか(受診→検査→治療→リスク→費用)
- 断定しすぎていないか(「必ず」「絶対」「誰でも」など)
- 更新できる設計か(担当・更新日・監修の表示)
- 予約/電話が迷わず押せるか(スマホで10秒チェック)
導線設計:予約・電話・問い合わせを迷わせない
病院サイトの導線設計で最も大事なのは、患者さんが「読んで理解する」前に、迷わず行動できる状態を作ることです。
とくにスマホでは、数秒で「予約できる?」「電話すべき?」「行ける?」が分からないと離脱しやすくなります。
ここでは、初心者でも実装しやすいように 予約導線・入口の分け方・アクセス導線・フォーム最適化を、具体的な型(テンプレ)でまとめます。
予約導線の基本(電話/WEB予約/LINE)
予約導線は「選択肢を増やすほど親切」ではなく、迷いが増えることがあります。
基本は、主導線を1つ決めて、他は補助にするのが成功パターンです。
おすすめの設計(迷わせない3ルール)
- 主導線は1つだけ(例:Web予約を最優先にする)
- ただし“急ぎ”の人には逃げ道を用意(電話・救急)
- 各導線に「いつ使うか」を短く添える(判断材料を渡す)
見せ方のテンプレ(上から順に強い)
- ヘッダー(上部)に固定:
- Web予約(24時間)
- 電話(受付時間内)
- アクセス
- 各ページの上部(ファーストビュー)に再掲:診療科ページ・受診案内・アクセスページは必須
- ページ下にも再掲:読み終えた後の行動を拾う
文言(マイクロコピー)の例※そのまま使えます
- Web予約:「Web予約(24時間)」「空き枠を確認」
- 電話:「電話で予約(受付時間:◯時〜◯時)」「今すぐ相談したい方」
- LINE:「LINEで予約案内」「返信は営業時間内」(緊急用途にしない)
よくある失敗
- ボタンが多くて、どれを押すべきか分からない
- 電話番号はあるが、受付時間が書いていない(かけたのに繋がらない→不満)
- Web予約のリンクがトップにしかない(診療科ページで迷子)
運用で差が出るポイント
- 休診・代診・予約制変更などがあると、導線が破綻します。
→ 「本日の診療」や「重要なお知らせ」を予約ボタンの近くに置くと事故が減ります。
初診/再診で入口を分ける(迷子防止)
患者さんが迷う最大ポイントは「自分はどっち?」です。
入口を分けるだけで、電話問い合わせが減り、Web予約完了が増えやすくなります。
入口の分け方(おすすめはカード型)
- 初めての方(初診)
- 通院中の方(再診)
- (必要なら)紹介状をお持ちの方/健診・検査目的の方を追加
初診側に必ず書く内容(最小セット)
- 予約方法(Web/電話/予約不要)
- 持ち物(保険証・医療証・お薬手帳・紹介状など)
- 受付〜診察の流れ(3ステップでOK)
- 注意(発熱、時間外、支払い方法など“迷う点”のみ)
再診側に必ず書く内容(最小セット)
- 予約の変更・キャンセル方法
- 定期受診の流れ(受付→診察→会計)
- 検査がある日の注意(食事制限など、該当がある場合のみ)
迷子を作らない“ひとこと誘導”
- 「初診か分からない方はこちら」→判断基準を1行で
例:「当院を初めて受診される方=初診です」
簡易分岐テンプレ(ページ内で使える)
- Q:当院を初めて受診しますか?
- はい → 初診案内へ
- いいえ → 再診案内へ
- Q:発熱・強い症状・時間外ですか?
- はい → 連絡手順(電話)へ
- いいえ → 通常導線へ
アクセス導線(地図・駐車場・公共交通・院内動線)
アクセスは「地図を貼ればOK」ではありません。
患者さんは “迷いポイント”(駐車場入口、正面玄関、受付の場所)で詰まります。
アクセス導線は3段階で設計すると失敗しにくい
- 行く前:どう行くか(地図・交通手段・所要時間目安)
- 到着時:どこに入るか(入口・駐車場・夜間入口の違い)
- 院内:どこへ行くか(受付・フロア・会計)
最低限そろえる項目(チェックリスト)
- 住所(コピーできる形式)
- 地図(埋め込み+別タブで開くリンク)
- 公共交通:最寄り駅/バス停、出口、徒歩ルート目安
- 駐車場:台数、入口位置、料金、満車時の代替、車高制限(必要なら)
- 入口の写真(できれば1〜3枚)
- 正面玄関
- 駐車場入口
- 受付周辺
“院内動線”で離脱を減らすコツ
- フロアマップは凝った図より、受付→診察→検査→会計が分かる簡易図が強い
- バリアフリー情報(車いす・エレベーター・多目的トイレ)を短くまとめる
よくある失敗
- 地図はあるが「駐車場入口」が分からない
- 別館・分院があるのに案内が薄い
- 夜間/時間外の入口が通常入口と異なるのに説明がない
フォーム最適化(入力負荷・確認・自動返信・迷惑対策)
問い合わせフォームは、入力が面倒なほど途中離脱します。
一方で病院では、個人情報・健康情報に触れやすいので、取り方を慎重に設計する必要があります。
入力負荷を下げる基本(4つだけ)
- 必須項目を絞る(“最低限”だけ必須に)
- 入力エラーをその場で分かるようにする(赤文字+具体的な理由)
- スマホ前提:電話番号・メールは自動でキーボード最適化
- 1画面で完結させすぎない(必要なら段階入力)
おすすめの項目設計(例)
| 項目 | 予約リクエスト | 一般問い合わせ |
|---|---|---|
| 氏名 | 必須 | 必須 |
| 電話番号 | 必須(折返し用) | 推奨 |
| メール | 推奨 | 必須(返信用) |
| 希望日時 | 必須 | 不要 |
| 初診/再診 | 必須 | 不要 |
| 用件カテゴリ | 推奨 | 必須(振り分け用) |
| 自由記述 | 任意(短く) | 任意 |
大事な注意書き(トラブル予防)
- フォームを医療相談窓口にしないために、送信前に一言入れる
- 例:「緊急の場合はフォームではなくお電話でご連絡ください」
- 例:「症状の詳細は来院時に確認します(ここには簡単に)」
確認・自動返信で信頼を上げる
- 送信完了画面に「次の流れ」を表示
- 例:「受付時間内に折り返します/◯営業日以内に返信」
- 自動返信メールには
- 受付番号(管理用)
- 返信目安
- 緊急連絡先(電話)
を入れると安心感が上がります。
迷惑対策(最低限やっておくと楽になる)
- スパム対策(reCAPTCHA等)
- 送信回数制限(短時間の連続送信を抑制)
- 管理画面の強固化(多要素認証、権限管理)
個人情報の観点で最低限入れるもの
- 利用目的(問い合わせ対応、予約調整など)
- プライバシーポリシーへのリンク
- 取り扱い範囲(委託先の有無、保管期間の考え方)
最後に:導線設計の“10秒テスト”(公開前に必ず)
スマホでトップページを開いて、10秒以内に次ができるか確認してください。
- 予約できる(ボタンが見える)
- 電話できる(受付時間も分かる)
- アクセスが分かる(地図+駐車場の入口イメージ)
- 初診/再診の入口が分かれる
この4つが通れば、導線はかなり強くなります。
見やすく安心されるデザイン/UX(病院に求められる配慮)
病院サイトのデザインは「おしゃれ」よりも、安心感と探しやすさが最優先です。特に医療は不安を抱えて閲覧する人が多く、スマホで“流し見”される前提なので、UXを整えるだけで予約・電話・問い合わせの成果が変わります。
病院らしさ:清潔感・落ち着き・情報の探しやすさ
病院らしさは「白っぽい配色」だけでは作れません。患者が安心する要素は、だいたい次の3つに集約されます。
1)視覚的な安心(清潔感・落ち着き)
- 色数を絞る(ベース+アクセント+注意色の3系統が目安)
- 余白をしっかり取り、詰め込みを避ける(情報量が多いほど余白が効きます)
- 写真・アイコン・罫線の“テイスト”を統一する(ページごとに印象が変わると不安につながる)
2)情報の見つけやすさ(迷いの削減)
- ナビゲーションは「患者が探す言葉」に合わせる
例:診療科/初めての方/予約/アクセス/入院・面会/お知らせ - “よく探される情報”を上に固定し、どのページからでも同じ場所に置く
例:予約、電話、診療時間、アクセス - 重要情報(休診・代診・時間外など)は「お知らせ一覧」だけに置かない
→ 必要なページ(該当診療科、受診案内)にも出すのが事故防止になります
3)信頼が伝わる見せ方(E-E-A-TをUXに落とす)
- 病院名・所在地・連絡先・診療時間を“見つけにくくしない”
- プライバシーポリシー、責任表示、更新日などをフッターで迷わず辿れるようにする
- 文章は「結論→理由→注意点」の順にし、強い断定や煽りを避ける(医療はこれが安心につながります)
デザイン指示書に入れるとブレない項目(制作がラクになります)
- 色(HEX)/フォント/見出しサイズ/ボタン形状/写真のトーン
- 主要コンポーネント(予約ボタン、電話導線、お知らせ枠、診療時間表)の共通パーツ化
- 画像の扱い(人物写真の比率・背景、院内写真の優先順位)
高齢者・スマホ利用者を前提にしたUI(文字/余白/ボタン)
病院サイトは、若者よりも高齢者・付き添い家族の利用が多くなりがちです。そこで「読める」「押せる」「戻れる」を最初から設計します。
文字(読める)
- 本文は小さくしすぎない(スマホで拡大せずに読めるサイズが基準)
- 行間は広めに(詰まり感をなくし、読み飛ばしを防ぐ)
- 1文を短く、箇条書きを多用(医療用語があるほど効果が出ます)
余白(理解できる)
- 情報を“かたまり”で分ける
例:受診の目安 → 検査の流れ → 治療 → 注意点 → 予約 - 重要情報は枠(カード)で囲み、視線の逃げ道を作る(長文の圧を下げる)
ボタン(押せる)
- タップ対象は小さくしない(誤タップが不安・ストレスになります)
- ボタン同士は詰めず、間隔を取る(特に「予約」「電話」「アクセス」)
- リンクは“文章内に小さく”より、ボタン・カードで大きく見せる
実務で使える目安(スマホUI)
- タップ領域:おおむね 44×44(iOS)、48×48(Android)を下回らない設計が安心です
- 電話番号は押せる形にし、受付時間も近くに置く(押したあとに後悔が起きにくい)
高齢者向けに効く細部(差が出ます)
- カタカナ語を減らし、専門語は「短い言い換え+補足」で置く
- 「戻る/キャンセル/閉じる」などの逃げ道を分かりやすくする
- 入力欄は大きく、エラー表示は“どこがダメか”を具体的に出す(例:電話番号はハイフン不要等)
アクセシビリティ(色、フォント、読み上げ、キーボード操作)
アクセシビリティは「やさしさ」だけでなく、誰でも必要情報に到達できる品質です。病院サイトは特に相性が良く、取り組むほど信頼も上がります。
色(見分けられる)
- 文字と背景のコントラスト不足は避ける(薄いグレー文字は要注意)
- 色だけで状態を伝えない
例:赤色だけで「必須」を示すのではなく、「必須」ラベルや文言も併用
フォントと構造(読み上げに強くする)
- 見出し階層(H1→H2→H3…)を崩さない(読み上げや目次生成に直結します)
- 画像に文字を埋め込まない(拡大・読み上げに弱い)
- 画像には代替テキスト(内容が伝わる範囲で)を用意する
キーボード操作(操作できる)
- キーボードだけでも主要機能に到達できる(フォーム、メニュー、予約導線)
- フォーカス(今どこを操作しているか)が見えるようにする
- クリックできる要素の順番が直感的である(途中で飛ぶと迷子になります)
動画(見られる・聞ける)
- 自動再生は避ける(必要なら音なし+停止しやすく)
- 字幕やテキスト補足を用意する(音声に依存しない)
公開前の簡易テスト(初心者でもできる)
- Tabキーだけで操作して、予約・電話・フォーム送信まで辿れるか
- 画面を200%拡大しても崩れず、情報が欠けないか
- 色を使わずに見ても(白黒でも)必須・注意が伝わるか
写真・動画の方針(撮影計画、肖像権、差し替え運用)
写真・動画は“安心”に直結しますが、医療機関は配慮点が多いので、最初に方針を決めておくと安全です。
撮影計画(何を撮ると安心が増えるか)
- 迷いが出る場所:正面入口、受付、駐車場入口、夜間入口(ある場合)
- 不安が減る場所:待合、診察室の雰囲気(個人情報が映らない範囲で)、検査室の入口
- 人:医師・スタッフの自然な表情(作り込みすぎない方が信頼されやすい)
肖像権・個人情報の基本運用
- スタッフ写真は同意を取る(掲載範囲・期間・差し替え時の扱いまで)
- 患者が写る可能性がある撮影は原則避ける(必要なら個別同意+写り込み対策)
- 院内掲示物・モニター・カルテ等が映らないようにする(撮影前に“映り込みチェック”)
差し替え運用(作って終わりにしない)
- 素材を「いつでも入れ替えられる」形で管理する
例:写真の置き場、命名ルール、使用ページ一覧 - 季節写真やスタッフ集合写真は“更新タイミング”を決める(年1でもOK)
- 動画は長尺にしない(短く分けると差し替えが楽で、表示も軽い)
表示速度の配慮(UXとSEOの両方に効く)
- 画像は適切に圧縮し、必要以上に重くしない
- ファーストビュー(最初に見える範囲)に重い動画を置かない
- 写真は「情報として必要なもの」から優先し、装飾目的で増やしすぎない
SEO/ローカル検索で「地域の患者」に見つけてもらう
病院サイトのSEOは、全国で勝つよりも 「来院できる範囲の人に、必要な瞬間に見つけてもらう」 のが本質です。
そのために重要なのは、記事を増やすことより 検索される“組み合わせ”を設計し、Googleビジネスプロフィールと整合させ、計測→改善を回すこと。
ここでは初心者でも実務に落とせるように、やることを「設計→整合→技術→計測」の順でまとめます。
キーワード設計:地域×診療科×症状×目的(例:夜間/予約)
病院のローカルSEOは、キーワードを単語で考えるより “掛け算”で考えると当たりやすいです。
基本の掛け算(4軸)
- 地域:市区町村/駅名/エリア名(患者が使う呼び方)
- 診療科:内科・整形外科など
- 症状:痛み、しびれ、発熱など(※断定せず「相談」ベースで)
- 目的:予約、夜間、休日、初診、女性医師、駐車場 など
狙い方のコツ(初心者向け)
- まずは「今すぐ系(高意図)」から優先
例:地域×診療科×「予約」/「初診」/「診療時間」 - 次に「迷い解消系(不安低減)」を増やす
例:地域×「受診の目安」/「持ち物」/「アクセス(駐車場)」 - 症状系は、医療広告・YMYLの観点で “診断”しない構成にする
- 「〜の可能性があります」
- 「受診の目安」
- 「緊急時は電話」
など、判断を煽らずに案内するのが強いです。
ページ設計の基本(同じ文章の量産を避ける)
- 1ページ=1意図が原則
- 診療科ページ:その科で“何を相談できるか”を整理
- 受診案内ページ:初診/再診、予約方法、持ち物
- アクセスページ:地図+駐車場+入口+院内動線
- 地域ワードを入れるのは、闇雲ではなく“意味のある場所”だけ
例:アクセス、対象エリア、送迎の有無(ある場合)など
すぐ使える「キーワード設計シート」発想(ミニ表)
| 患者の状況 | 使いがちな語 | 作ると強いページ |
|---|---|---|
| いま受診したい | 予約・今日・受付・電話 | 受診案内/予約導線/診療時間(見つけやすく) |
| 行き方が不安 | 駐車場・駅・アクセス | アクセス(入口写真つき) |
| どこに行けば… | 診療科・専門外来 | 診療科ページ(相談できる内容を整理) |
| 家族・付き添い | 面会・入院・持ち物 | 入院/面会案内(更新日を明確に) |
院名・医師名での指名検索を取りこぼさない
病院サイトは、指名検索(院名・医師名)を取りこぼすと、もったいない損失になります。
指名検索の人は「比較」より “確認”が目的なので、欲しい情報を最短で出すのが重要です。
指名検索の人が最優先で探すもの
- 診療時間(受付時間も)
- 休診・代診などの重要なお知らせ
- 予約方法(Web/電話)
- アクセス(駐車場・入口)
- 医師の外来担当(曜日・時間)
取りこぼしを防ぐ実装ポイント
- タイトル/見出しに “正式名称+通称”の両方を自然に含める
例:略称で呼ばれがちな病院は、本文の早い位置で併記 - 医師名ページは「経歴自慢」より 外来担当・相談できる内容・予約導線を優先
- 施設が複数(分院・別館)あるなら、拠点ごとの情報を分ける
- 住所・電話・診療時間が混ざると、信頼もCVも落ちます
Googleビジネスプロフィール連携(情報整合・写真・投稿)
ローカル検索では、サイト単体よりも Googleビジネスプロフィール(GBP)との整合が効きます。
ここがズレると、患者さんが迷うだけでなく、検索エンジン側の理解も弱くなります。
まずやる「整合チェック」(最重要)
- 病院名(表記ゆれを統一)
- 住所(丁目・番地・ビル名まで)
- 電話番号(代表/予約専用の出し分け方針)
- 診療時間・受付時間・休診日
- URL(トップだけでなく、拠点ページへ誘導できるなら理想)
写真の考え方(成果に直結しやすい)
- 映える写真より「迷いを減らす写真」
- 入口(正面・夜間)
- 駐車場入口
- 受付周辺
- 撮影・更新のルールを決めて、古い写真を放置しない
投稿(Posts)を続けやすくするコツ
- 毎日やらない。月2〜4回で十分続きます
- ネタは「患者が困る変化」中心
- 休診/代診、受付時間変更、ワクチン/健診の季節情報(該当する場合)
- 1投稿=1要点+リンク(長文にしない)
注意(やらない方がいい運用)
- 口コミの誘導を過剰にやる/特典を付ける等はリスクになり得ます
- 返信テンプレは丁寧に。ただし個別症状の断定や診断的返信は避ける(問い合わせ導線へ)
構造化データ/サイトマップ/表示速度など技術SEO
医療サイトの技術SEOは「難しいことを全部」ではなく、検索エンジンに“病院としての正しい情報”を渡すのが優先です。
構造化データ(まずはここから)
- 施設の基本情報(組織情報・所在地・連絡先)を明確化
- 病院/クリニックに適したタイプを選ぶ(ページの内容に合わせる)
- SNS等の公式情報があるなら
sameAsで紐づけ(整合性が上がる)
サイトマップ/クロールの基本
- XMLサイトマップを用意し、Search Consoleで送信
- ページが増えるほど「重複URL」「古いページ」が残りやすいので、整理ルールを決める
- 終了したキャンペーンページはアーカイブorリダイレクトなど
表示速度(UXとSEOの両取り)
- 画像の最適化(“きれい”より“軽い”)
- ファーストビューに重い動画を置かない
- テンプレ・プラグインを盛りすぎない(運用で遅くなりがち)
病院サイトで特に起きやすい技術的ミス
- 分院・診療科ページが増えて、タイトル/説明文が似通う(重複評価になりやすい)
- PDFが大量に置かれて情報が古いまま残る(信頼低下につながる)
- スマホで電話番号が押せない/フォームが使いづらい(成果が落ちる)
効果測定と改善(Search Console/GA4/電話計測)
「作って終わり」にしないために、最初から“測れる形”で作るのが重要です。
おすすめは、月1回の定例で回せる「最低限の指標」だけに絞ること。
まず見る指標(最小セット)
- Search Console:
- どんな検索語で表示されているか(表示回数)
- クリックされているか(クリック数・CTR)
- どのページが強いか(ページ別)
- GA4:
- 予約ボタンのクリック
- 電話タップ
- フォーム送信(完了)
- 電話計測(必要なら):
- 施策別(SEO/広告/GBP)で電話が増えたかを把握
コンバージョン(成果)の設計例
- 予約:予約ボタンのクリック+完了ページ到達(可能なら)
- 電話:telリンクのクリック(スマホ中心)
- 問い合わせ:送信完了
- 採用:応募完了
改善の回し方(初心者でも続く)
- Search Consoleで「表示は多いのにクリックが少ない」クエリを探す
- 該当ページの冒頭(結論・予約導線・診療時間)を改善
- GBPの情報(営業時間・写真・投稿)も同じテーマで整合
- 1か月後に、CTR/予約クリック/電話タップが動いたかを見る
よくある“計測の落とし穴”
- 予約システムが外部だと、完了計測が途切れやすい
→ まずは「予約ボタン押下」を確実に測り、可能なら完了計測も追加するのが現実的です。 - 電話は成果が大きいのに、何も測っていない
→ “電話タップ”だけでも取ると改善が速くなります。
採用に強い病院ホームページ(応募数と質を上げる)
病院の採用は「人が足りない」だけでなく、ミスマッチによる早期離職が大きな痛手になりがちです。採用に強いホームページは、応募を増やすだけではなく、入職後のイメージを具体化して“合う人”が応募しやすい状態を作ります。
そのために有効なのが、次の3点をサイトに“仕組み”として入れることです。
- 職種別に情報を出し分け(看護師と医事課では見たい情報が違う)
- 条件・教育・働き方を具体化(曖昧だと不安が勝って離脱)
- 応募導線を短く(迷うほど離脱。特にスマホ)
職種別ページ(看護/医事/コメディカル/医師など)
職種別ページは、採用ページの中でも最重要です。理由はシンプルで、求職者は「病院全体」より先に “自分の仕事” を確認するからです。
職種別ページで最低限そろえたい構成(テンプレ)
- 仕事内容(1日の流れが想像できる粒度)
- 配属の考え方(病棟/外来/訪問など、可能性の範囲)
- 必須要件・歓迎要件(書きすぎず、採用基準の方向性を示す)
- 勤務時間・休日・夜勤(該当職種は特に重要)
- 給与(目安でも可。曖昧すぎると不信感が出やすい)
- 教育/研修(新人・中途・復職で分けると強い)
- 応募〜選考の流れ(最短で把握できるように)
“応募の質”を上げる書き方のコツ
- 「やりがい」より 現実の業務を先に書く(例:記録、連携、委員会、当番など)
- “できること”だけでなく 求める動き方も明示(例:チーム連携、報連相の頻度)
- ミスマッチが起きやすい点は先に出す(例:夜勤回数の目安、残業の扱い、オンコール有無)
注意(運用で必須)
求人情報は法令上、募集主情報や労働条件等の明示が求められる領域です。採用ページでも、必要項目が欠けないように「記載チェック表」を用意して更新するのがおすすめです(最後の出典参照)。
働く環境:教育体制・シフト・福利厚生・キャリア
ここは「魅力アピール」ではなく、求職者が不安に感じる点を 具体情報で潰すパートです。曖昧な表現(例:働きやすい職場)より、数字・制度・運用を出すほど信頼が増します。
教育体制(安心につながる見せ方)
- 新人:プリセプター/メンターの有無、独り立ち目安、夜勤開始の目安
- 中途:OJT期間、チェックリスト、相談先(誰に聞けばいいか)
- 復職:段階的な業務復帰、研修の用意
シフト(いちばん知りたいので先に出す)
- 勤務形態(2交代/3交代、日勤のみの可否など)
- 休日(年間休日・希望休の運用・連休の取りやすさ)
- 残業の扱い(平均時間の目安、申請ルール、残業が発生しやすい場面)
- 夜勤/オンコール(回数目安、手当、体制)
福利厚生(“ある/ない”より“使えるか”)
- 住宅手当・通勤手当・食事補助・託児・休暇制度
- 取得実績(育休取得率など)を出せる範囲で(盛らないのが大切)
キャリア(“先の絵”があると定着に効く)
- ラダー/評価制度の考え方
- 役割(リーダー、教育担当、専門領域など)
- 学会/研修支援(費用補助、勤務扱いの範囲)
見せ方を整えるミニ表(そのまま置ける形)
| 項目 | 例:書き方の型 |
|---|---|
| 研修 | 「入職後◯週間は◯◯を中心にOJT。チェック項目で習熟を確認します」 |
| シフト | 「希望休は月◯日まで申請可。締切は毎月◯日」 |
| 残業 | 「平均◯時間(直近◯か月)。繁忙時は◯◯が要因になりやすいです」 |
| キャリア | 「◯年目:◯◯/◯年目:◯◯(一例)」 |
スタッフインタビュー/1日の流れ(“定着”まで見せる)
応募者は「入職後の人間関係」や「実際の働き方」を最も気にします。ただし、キラキラした成功談だけだと逆に信用されにくいので、リアルさが重要です。
インタビューで外さない質問(テンプレ)
- 入職理由(なぜここを選んだか)
- 入職前の不安(正直に)
- 入職後にギャップがあった点(良い/大変の両方)
- 教育・サポートで助かったこと
- どんな人が合うか(価値観・働き方の相性)
“1日の流れ”が強い職種(例)
- 看護:日勤/夜勤で分けると離脱が減る
- 医事:受付〜会計〜レセの季節波が伝わると良い
- リハ/検査:担当件数の目安、連携の流れが刺さる
定着につながる見せ方(大事)
- 大変な点も「どう支えるか」をセットで書く
例:「忙しい日もあります」→「チームでの役割分担、応援体制」 - 写真は“案内に役立つもの”を優先
例:スタッフの雰囲気、休憩室、研修風景(個人情報が映らない配慮)
権利・配慮(運用ルール化推奨)
- 写真・動画は、肖像権の同意(掲載範囲・差し替え)を事前に整理
- 求職者からの個人情報を扱うため、応募フォームと合わせて「利用目的」を分かりやすく掲示
応募導線(エントリー簡素化・採用管理ツール連携)
応募導線は“短いほど正義”です。特にスマホでは、入力が重いほど離脱します。目標は 「3分で仮エントリー」 です。
導線設計の基本
- 全ページ共通で「応募」ボタンを固定(ヘッダー/フッター)
- 職種別ページの冒頭と末尾に応募導線を置く(読み終わった瞬間を拾う)
- 初回は仮エントリーにして、詳細書類は後でもOKにする(運用で回る範囲で)
フォーム最適化(最低限)
- 必須は最小:氏名・連絡先・希望職種・希望連絡時間帯 など
- 履歴書/職務経歴書:アップロード or 後日提出(選べると強い)
- 自動返信:受付連絡+目安(いつ返信するか)+緊急時の連絡手段
迷惑対策(現場が疲弊しない)
- CAPTCHA等でスパム抑止
- 送信回数制限(短時間連投をブロック)
- 管理画面は多要素認証、権限分離
採用管理ツール(ATS)連携の考え方
- 既にATSを使っている:
- 公式サイト→職種別LP→ATSエントリー、に統一して迷子を減らす
- これから導入:
- まずは「応募の取りこぼし」対策(簡素フォーム+自動返信)を整えてからでもOK
SEO観点でのひと工夫(採用ページを見つけてもらう)
- 「病院名+採用」「地域+看護師+求人」など、指名/準指名検索の受け皿にする
- 職種別ページはURLを分けて常設(媒体が変わっても資産として残る)
- 可能なら
JobPostingの構造化データを検討(運用負荷が増えない範囲で)
必要機能の選び方(予約・問診・多言語・災害時発信など)
病院サイトの機能追加は、「便利そうだから入れる」ではなく 院内で“回るか”が最優先です。
機能は増やすほど、患者さんの迷い・スタッフ負担・更新漏れリスクも増えます。
まずは、次の3点を最初に決めると失敗しにくくなります。
- 対象:どの診療科/どの患者(初診・再診・紹介状あり等)に使うか
- 業務:誰が、いつ、何分で対応するか(例:予約変更は受付、問診確認は看護師)
- 代替:システムが止まった時の逃げ道(電話・院内掲示・Googleビジネスプロフィール等)
予約/問診/オンライン診療:どこまで院内運用できるか
予約・問診・オンライン診療は、導入すると成果が出やすい反面、運用設計が甘いと現場が疲弊します。
初心者は「小さく始めて、広げる」設計が安全です。
1) 予約:いきなり全科対応にしない
まずは下記のどれかに絞ると回しやすいです。
- 予約対象を限定:特定の診療科/検査/予防接種など
- 患者を限定:再診のみ、初診のみ、紹介状ありのみ
- 枠を限定:午前だけ、特定曜日だけ
予約機能のチェックポイント
- 変更・キャンセルのルール(締切、無断キャンセル対応)
- 空き枠の調整担当(受付が触れるのか、制作会社対応か)
- 二重予約対策(電話予約・院内予約と混ざる場合)
- 自動返信の内容(来院時の持ち物、注意事項、緊急時は電話等)
2) 問診:入力を増やすほど離脱する
問診は「情報をたくさん取る」ほど良いわけではありません。
最初は 来院判断に必要な最小項目に絞るのがおすすめです。
- 必須:氏名/連絡先/受診目的(大分類)/アレルギー/現在の服薬
- できれば:妊娠の可能性、既往歴(選択式)
- 詳細は来院後:自由記述を長く求めない(離脱の原因になりがち)
現場が回る“問診の使い方”
- 看護師が見る項目(要点)と、医師が見る項目(補足)を分ける
- 受付で確認する項目は最小にする(受付が詰まると全体が崩れます)
3) オンライン診療:サイトは「案内設計」が最重要
オンライン診療は制度・運用・安全配慮が絡むため、サイトではまず 誤解を生まない案内が大切です。
最低限、案内ページに入れるとトラブルが減ります。
- 対象(できるケース/できないケース)
- 流れ(予約→本人確認→診察→処方の扱い→支払い)
- 料金の考え方(保険/自費、追加費用が出る条件があるか)
- 通信環境・機器(スマホ可否、推奨環境)
- 緊急時の対応(急変は電話・対面へ等)
機能選定の簡易表(迷ったらこれで判断)
| 機能 | 患者メリット | 院内負担 | 初心者の始め方 |
|---|---|---|---|
| Web予約 | 予約完了が速い | 中 | 対象を限定して開始 |
| 問診 | 受付・診察がスムーズ | 中〜高 | 必須項目を最小化 |
| オンライン診療 | 来院負担を減らせる | 高 | まずは案内整備→段階導入 |
多言語・やさしい日本語・外国人受診の案内
多言語対応は「全部翻訳」より、迷いが起きる場面を潰す方が効果的です。
現実的には、まず やさしい日本語+必要最低限の英語から始めると継続しやすいです。
1) まず作るべきページ(最小構成)
- Foreign Patients / 外国人の方へ(入口ページ)
- 受診の流れ(予約・受付・会計)
- 持ち物(保険証、身分証、紹介状、お薬手帳など)
- 対応可能言語(できる/できないを明確に)
- 支払い方法(現金、カード、電子マネー等)
- 通訳の有無(院内対応/外部通訳/同行者可否)
- 注意事項(緊急時、発熱、時間外の連絡方法)
2) やさしい日本語の作り方(実務のコツ)
- 1文を短く(長い修飾を減らす)
- 漢字にふりがな、または簡単な言葉に置き換え
- 外来語を減らし、言い換えを添える(例:キャンセル=取り消し)
- 箇条書きを多用し、手順は番号で書く
3) 翻訳運用で失敗しない方法
- 全ページ翻訳を目指さない(更新が止まります)
- 「更新が多い情報」は翻訳せず、やさしい日本語で統一する選択もあり
例:休診・代診・感染症対応など - 翻訳対象ページには、更新担当者と更新日を明記して管理する
災害・感染症など緊急時の情報発信(優先表示/固定枠)
緊急時は、普段の「お知らせ一覧」だけでは読まれません。
サイト側に 優先表示できる仕組み(緊急枠)を用意しておくのが重要です。
1) 緊急枠の基本設計(おすすめ)
- 全ページ共通で表示される「緊急お知らせバー(固定枠)」
- 表示条件をCMSで切替(ON/OFF、表示期限、表示対象ページ)
- 1メッセージ=1要点+リンク(長文は別ページへ)
例:緊急枠に向く内容
- 診療体制の変更(休診・代診・受付時間変更)
- 発熱外来の案内(該当がある場合)
- 停電・断水等での受診可否
- 災害時の連絡手段(電話が不通の場合の代替)
2) “誰が出すか”を事前に決める
緊急時はスピードが命なので、ルールを先に固定します。
- 起案:事務(または広報)
- 確認:管理者(短時間でOKな承認フロー)
- 反映:院内担当 or 制作会社(どちらでも即時対応できる体制)
3) サイト以外の同時発信もセットで設計
- Googleビジネスプロフィール(営業時間・臨時情報)
- SNS(運用している場合)
- 院内掲示と文面を統一(表記ゆれが混乱を招きます)
PDF配布と更新運用(古い資料が残らない仕組み)
病院サイトはPDFが増えやすいですが、PDF運用は放置すると 古い情報が残って信頼を落とす典型原因になります。
基本方針は「PDFは最小限、重要情報はHTMLで」です。
1) PDFを使うべきケース/避けたいケース
PDFが向く
- 申込書、同意書、紹介状のテンプレ等(印刷が前提)
- 長い説明資料(配布が前提)
PDFを避けたい
- 診療時間、費用、アクセスなど更新が多い情報
→ HTMLにしておく方が更新漏れを防げます
2) PDF管理を壊さない“4つのルール”
- PDF一覧ページを1つに集約(各所に散らすと回収不能になります)
- ファイル名に版を入れる(例:document_v3_2026-02)
- PDFページに「作成日/改訂日/有効期限」を明記(できれば)
- 置き換え時は古いPDFを残さない(差し替え or アーカイブルール)
3) 更新が漏れない仕組み(初心者向け)
- 月1回「PDF棚卸し日」を設定(15分でも効果あり)
- よく更新する資料はPDF化しない運用に切り替える
- 重要PDFは「リンク切れチェック」と同じタイミングで確認する
セキュリティと運用保守(病院サイトの最低ライン)
病院サイトは、予約・問い合わせ・採用などで個人情報に触れやすく、また社会的信用も大きい分、「作って終わり」ではなく“守りながら回す”設計が重要です。
ここでは初心者でも運用できるように、最低ラインを チェックリスト化しつつ、院内で回るルールの作り方まで落とし込みます。
SSL/TLS、WAF、脆弱性対応、管理画面の防御
1) SSL/TLS(通信の暗号化)で最低限やること
- TLS 1.2以上(可能ならTLS 1.3も)を前提にする
- 暗号スイートは“なんとなく”選ばず、推奨に沿った安全設定に寄せる
- HSTS(HTTPS強制)を検討(移行後に戻しにくいので手順を踏む)
- 証明書更新を自動化(更新忘れ=サイト停止の典型事故)
運用のコツ
- 「証明書の期限・更新担当・手順」を1枚にまとめる
- テスト環境(ステージング)で更新手順を一度だけでも通しておく
2) WAF(攻撃の入口を減らす)で最低限やること
WAFは「入れれば安心」ではなく、病院サイトに起きやすい攻撃を“弾く運用”が大切です。
- 可能なら マネージドWAF(CDN/WAFサービス)を検討(運用負荷が下がる)
- 最低でも以下は有効化したい
- SQLインジェクション/XSSなど典型パターンの防御
- レート制限(ログイン・フォーム・検索・予約周り)
- ボット対策(フォームスパム、脆弱性探索の自動巡回)
- 例外ルール(誤検知で止まる)を作る場合は、記録と期限を必ず残す
3) 脆弱性対応(アップデート)で最低限やること
病院サイトの実害は「改ざん」「情報窃取」「フィッシング誘導」など。多くは古いソフトやプラグインの放置から起こります。
- 対象を棚卸し(OS/ミドルウェア/CMS/テーマ/プラグイン/予約・問診の外部連携)
- 月1回の定例で
- 重要アップデートの確認
- 影響が大きい更新はテスト環境で確認
- 本番反映→ログ確認
を回す(“回る頻度”が最強)
- Webアプリの主要リスクは OWASP Top 10を観点にすると漏れが減る
(アクセス制御・認証・古いコンポーネントなど)
4) 管理画面(CMS)防御の最低ライン
管理画面が突破されると、改ざん・不正ページ追加・スパム送信などが一気に起こります。
- 強制2要素認証(2FA)(可能なら全管理者)
- 権限の最小化(編集者と管理者を分ける)
- ログイン防御
- 試行回数制限/CAPTCHA
- 管理画面のアクセス制限(IP制限やVPN等、可能な範囲で)
- 使っていない機能は無効化(不要プラグイン、不要アカウント、不要API)
- 「制作会社の共通ID」ではなく、個人アカウント+期限付きにする(後述)
バックアップと復旧手順(“戻せる”運用設計)
バックアップは“ある”だけでは不十分で、戻せること(復旧テスト)が本体です。
病院サイトはお知らせ更新が多く、フォームも絡むため「壊れたら戻す」設計が必須です。
1) 最低ライン:3-2-1の考え方
- 3つのコピーを持つ
- 2種類の媒体/保管先に分ける
- 1つは別場所(クラウド等)に置く
2) バックアップ対象を“分けて”考える
- データベース(記事・固定ページ・設定・フォーム情報など)
- ファイル(画像・テーマ・プラグイン・アップロード類)
- 設定(サーバ設定、DNS、WAF設定、予約連携設定)←忘れがち
3) すぐ使えるバックアップ設計例(目安)
| 対象 | 頻度 | 保持 | 保管先 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| DB | 毎日 | 30日 | 別ストレージ | 更新が多いほど重要 |
| ファイル | 週1+更新前 | 8週 | 別ストレージ | 更新前スナップショット推奨 |
| 設定類 | 変更時 | 変更履歴 | 共有管理 | 手順書とセット |
4) 復旧手順(ランブック)に必ず入れる項目
- どの状態に戻すか(目標)
- 例:「前日の0時時点」など(RPOの考え方)
- どれくらいで復旧したいか(目標)
- 例:「2時間以内に最低限の閲覧復旧」(RTO)
- 復旧の順番
- 影響範囲の切り分け(表示だけ/管理画面だけ/改ざん疑い等)
- 公開停止・迂回導線(緊急お知らせ、GBP投稿など)
- 復旧(DB/ファイル/設定)
- 動作確認(予約・問い合わせ・電話導線)
- ログ確認・再発防止
- 年1回でいいので復旧テスト(実際に戻してみる)
→ これをやるだけで“戻せる”確度が段違いです。
権限管理(誰が更新できるか/退職時のアカウント処理)
院内運用で一番起きがちなのが「人の入れ替わりで権限が崩れる」事故です。
病院サイトは更新頻度が高いので、最初に“人が変わっても壊れない”仕組みにします。
1) 役割(ロール)を固定する
- 閲覧のみ:ログ確認だけ、内容は触れない
- 編集:記事・お知らせ更新(公開はできるが設定は触れない)
- 管理:プラグイン更新、ユーザー管理、設定変更
※「全員管理者」は一番危険で、一番よく起きます。
2) アカウント運用の最低ルール
- 共有ID禁止(退職者・委託先の扱いが破綻します)
- 入社・異動・退職(JML)で必ずやる処理を決める
- 退職日当日に無効化
- メール転送先や2FAの再設定
- 委託先(制作会社)アクセスは
- 個人アカウント
- 期限付き
- できれば作業時間帯の取り決め
にして、作業ログを残す
3) パスワードだけに頼らない
- 2FA(可能なら必須)
- 管理画面への到達経路を絞る(IP制限等)
- 重要操作(ユーザー追加、プラグイン更新)は担当者を限定
改ざん検知・ログ・監視(何が起きたか追える状態)
改ざんは「見た目で気づける」と限りません。
特定条件の時だけ不正ページへ誘導など、管理者が気づきにくいケースもあるため、外から見た監視とログの保全が重要です。
1) 監視は“外形+内部”が基本
- 外形監視(ユーザー目線)
- 死活監視(落ちてないか)
- 主要ページの定期チェック(トップ、予約、問い合わせ等)
- 内部監視(サーバ/アプリ)
- ファイル改変の検知
- 不審なログインや権限変更の検知
2) ログは「集める→残す→見られる」にする
最低でも残したいログ
- Webサーバアクセスログ(いつ・どこにアクセスされたか)
- 管理画面ログ(誰がログインし、何を変更したか)
- WAFログ(何を遮断したか/どこが狙われたか)
- フォーム送信ログ(スパム急増の検知に役立つ)
運用のコツ
- ログの保存期間を決める(例:3〜6か月など、無理のない範囲で)
- サーバ時刻を合わせる(追跡できない事故を防ぐ)
- 「異常時の連絡先」と「一次対応」を決める
- 例:公開停止の判断者、制作会社連絡、患者向け告知文の雛形 など
3) 事故が起きたときの初動(最低限の型)
- 拡大防止(公開停止・管理画面遮断・パスワード変更)
- 証拠保全(ログ退避、改変ファイルの保全)
- 影響確認(改ざん/情報漏えいの可能性、対象範囲)
- 復旧(バックアップからの復旧、再侵入経路の遮断)
- 再発防止(原因の潰し込み、権限・更新ルール見直し)
制作方法の比較(テンプレ/CMS/オーダーメイドで失敗しない)
病院サイトの制作方法は、大きく 「早く作れる」か「育てられる」か「要件を満たし切れる」かのトレードオフです。
失敗しないコツは、デザインより先に 運用体制(誰が・いつ・どこまで更新できるか)を決めてから方式を選ぶこと。
最初に、院内でこの3つだけ決めておくと選定が一気にラクになります。
- 更新頻度:お知らせ中心(月数回)か、診療科ページも定期改訂するか
- 必須連携:予約・問診・採用管理・多言語など「外部システム連携」があるか
- 制作後の体制:院内担当がいるか/制作会社の保守契約を付けるか
医療特化の制作システム:速い/安い/制約の整理
医療特化の制作システムは、あらかじめ用意されたテンプレートやページ構成、更新画面(CMS相当)を使って、短期間で公開しやすい方式です。予約やお知らせ更新など「病院でよく使う機能」がセットになっていることもあります。
向いているケース
- 開院・移転・リニューアルなどで、とにかく早く公開したい
- 院内にWeb担当がいない/保守を丸ごと任せたい
- 必要ページが“王道セット”で足りる(診療科・受診案内・アクセス・採用など)
メリット(導入が速い理由)
- 初期設計が決まっていて、迷うポイントが少ない
- 更新画面が簡単で、院内でも回しやすいことが多い
- 医療向けのテンプレや運用支援がある場合、手戻りが減る
注意点(よくある落とし穴)
- 自由度の上限がある(独自導線、特殊なページ構造、細かいSEO調整など)
- データ移行が大変になりやすい(他社へ乗り換えたくなった時に詰む)
- 予約・問診などの連携が「リンクだけ」か「双方向連携」かで運用負担が変わる
契約前に必ず確認したいチェックリスト(重要)
- SEOの基本設定を自分で触れるか
- title/description、見出し、パンくず、URLの自由度、noindex設定
- 緊急時の情報発信(固定枠や優先表示)を“院内で”即時に切り替えられるか
- バックアップの有無、復旧手順、改ざん時の対応範囲
- 解約・移管時に、データ(ページ・画像・ブログ)をどこまで持ち出せるか
- 保守の範囲(更新代行、脆弱性対応、監視、障害時の連絡SLA)
「速い/安い」ほど、どこかに制約が出ます。なので、制約が“自院の優先順位に触れるか”で判断するのがコツです。
WordPress等CMS:拡張性と運用負荷のバランス
WordPressのような汎用CMSは、ページ追加・ブログ運用・多言語・構造化データなどを拡張しやすく、「公開後に育てる」運用に向きます。一方で、セキュリティと更新運用が品質を左右します。
向いているケース
- 診療科ページやお役立ち情報など、継続的にコンテンツを増やしたい
- 採用ページを職種別に増やすなど、ページ構造が育つ前提
- 予約・採用管理など外部ツールと柔軟に連携したい
- 院内担当がいる、または保守契約で“運用が回る”体制にできる
メリット
- 情報発信(ページ増設・改訂)がしやすい
- 機能追加の選択肢が多い(ただし入れ過ぎ注意)
- 将来のリニューアルや移管でも、比較的資産を残しやすい
デメリット(初心者がつまずく点)
- アップデートや脆弱性対応を止めると、リスクが跳ね上がる
- プラグイン相性・表示速度・表示崩れなど、運用品質が出やすい
- “院内で何でも更新できる”状態にすると、事故も増えやすい(誤公開・表記ゆれ・古い情報の残存)
失敗しない「運用負荷の下げ方」
- できれば マネージド環境(保守込み)で、更新・バックアップ・WAF等を仕組み化
- プラグインは最小限にして、目的を明文化(入れる理由が説明できないものは入れない)
- 更新は「月1の定例+緊急対応」の2本立てにする(属人化を防ぐ)
- テスト環境(ステージング)を用意し、更新前に確認する(特に予約/フォーム)
なお、WordPressはコアの軽微な更新が自動で適用される仕組みがありますが、プラグイン等の扱いは方針を決めて運用するのが現実的です(自動化の範囲は環境次第)。
フルオーダー:要件が複雑な病院で向くケース
フルオーダーは、デザインもシステムも要件に合わせて作る方式です。病院側の事情(部門、権限、承認フロー、複数拠点、外部システム連携)を“最初から織り込める”のが強みですが、要件定義と保守設計が甘いとコストと手戻りが膨らみます。
向いているケース
- 病院グループ・複数拠点で、拠点別の情報設計が必要
- 予約・問診・会員機能・採用など連携が多く、画面や導線を最適化したい
- アクセシビリティや表示速度、セキュリティ基準を高いレベルで担保したい
- 院内に承認・更新体制があり、仕様決定に時間を割ける
メリット
- 要件に合わせた導線・権限・更新フローを作り込める
- 不要な機能を削ぎ、表示速度や運用性を最適化しやすい
- 組織の広報・採用・地域連携などを一体で設計しやすい
注意点(契約前に詰めるべき)
- 保守が前提(作った後に「誰が直すか」を決めないと止まる)
- ソースコードやデザインデータの扱い(納品範囲・著作権・改修権限)
- 障害時の対応範囲、SLA、復旧手順(誰が・何時間で・どこまで)
- 将来の改修を想定した「仕様書・運用マニュアル」の納品
フルオーダーは「要件が複雑なほど勝ちやすい」反面、要件が曖昧だと負けやすい方式です。要件定義に時間を使う覚悟があるかが分かれ目になります。
院内で更新する場合の運用設計(マニュアル/研修/承認)
制作方式が何であっても、院内更新をするなら “運用の型”を作った病院が勝ちます。おすすめは、ページを3つのリスク帯に分けて運用ルールを変えることです。
1)更新ルールを「3分類」する
- 低リスク:お知らせ、休診、イベント、院内掲示の転載
- 中リスク:診療時間、担当医表、料金の目安、採用条件
- 高リスク:治療説明、症例表現、効果の示し方、広告に該当し得る内容
高リスクは、必ず 監修・承認の一手間を入れます(スピードより事故防止)。
2)最小の役割分担(これだけで回る)
- 作成:事務/広報(下書き)
- 確認:責任者(医師・看護管理・総務など内容に応じて)
- 公開:Web担当(公開・差し戻し・履歴管理)
3)承認フローは“重くしない”
- 定例更新:週1回まとめて承認(お知らせ等)
- 緊急更新:緊急枠だけは「承認者1名で即時」など例外ルールを用意
- 変更履歴:更新日・更新者・要点だけ残す(長文は不要)
4)マニュアルは「操作」より「判断」を書く
操作手順だけのマニュアルは読まれません。院内で効くのはこの4点です。
- 何を更新してよい/ダメか(例:断定表現、過度な比較、誤解を招く表現の禁止)
- どこを更新すべきか(似たページがある時の注意)
- 更新後のチェック(スマホ表示、リンク、予約導線、誤字、更新日の反映)
- 事故った時の戻し方(バックアップ復旧の依頼先、一次対応)
5)研修は90分で十分。代わりに「チェックリスト」を配る
- 研修:ログイン、記事投稿、画像差し替え、緊急枠ON/OFF、公開前チェック
- 配布物:
- 公開前チェック(10項目)
- NG表現チェック(広告・誤認防止)
- 画像運用(サイズ、ファイル名、差し替えルール)
この運用設計があるだけで、テンプレでもCMSでも、成果と安全性が安定します。
費用相場と見積もりの読み方(契約後の追加費用を防ぐ)
病院サイトの費用は「ページ数」だけで決まりません。実務では、①要件の複雑さ(予約・問診・多拠点など)、②原稿や撮影の有無、③運用保守の範囲で金額が大きく動きます。
だからこそ、相場を見るより先に “見積書の読み方”を知って、追加費用が出るポイントを潰すのが一番効きます。
初期費用の内訳(設計・デザイン・実装・原稿・撮影)
初期費用はざっくり言うと、次のブロックに分かれます(見積書の項目名は会社によって違います)。
- 要件整理・設計(ディレクション)
目的/KPI整理、サイトマップ、ワイヤー、導線設計、医療表現のチェック体制の設計など - デザイン
トンマナ設計、トップ・下層のデザイン、スマホ対応の作り方(レスポンシブ等) - 実装(コーディング/CMS構築)
テンプレ適用、WordPress等の構築、投稿機能、フォーム、各種設定 - コンテンツ(原稿・入稿)
原稿作成(院内or制作側)、既存原稿のリライト、画像加工、ページ作成・入稿 - 撮影(写真/動画)
外観・受付・設備・スタッフ、導線が分かる写真(入口/駐車場)など - テスト・公開
表示確認、フォーム動作、リダイレクト、基本的なSEO設定、公開作業
相場感の捉え方(大枠)
同じ「病院サイト」でも、テンプレ中心なら抑えやすく、オリジナル設計・原稿・撮影・連携が増えるほど上がります。初心者は、まず次の3パターンで見積もりを並べると判断しやすいです。
- テンプレ/医療向けパッケージ:短納期・低〜中コスト(ただし自由度に上限が出やすい)
- WordPress等CMS:中〜高コスト(育てやすいが運用負荷が出る)
- フルオーダー:高コスト(要件が複雑な病院ほど向く)
月額/保守の内訳(サーバー・更新・セキュリティ・解析)
月額費用は、“サーバー代”ではなく“保守の中身”で価値が決まります。見積書では、次のどれが含まれているかを必ず分解して確認します。
- インフラ:サーバー、ドメイン、SSL、メール、バックアップ保管
- 保守:WordPress/プラグイン等の更新、脆弱性対応、WAF/CDN、監視
- 運用:お知らせ更新代行、軽微修正(月◯回まで等)、画像差し替え
- 分析:GA4/Search Console設定、レポート、改善提案(月次MTG含む等)
- 障害対応:改ざん/停止時の一次対応、復旧支援の範囲、対応時間帯
初心者がやりがちな失敗
月額が安いのに安心してしまい、実際は「サーバー維持だけ」で、更新・セキュリティ・監視が別料金になっているケースです。
月額の内訳は、“やることリスト”で書かれているかを見てください(「保守一式」は要注意)。
追加費用が出やすい項目(ページ追加・原稿作成・機能連携)
追加費用が出るのは、だいたい「最初の合意が曖昧なところ」です。特に病院サイトは、次が追加になりやすいです。
1) ページまわり
- ページ数の増加(診療科ページ・採用の職種別ページが増えがち)
- 修正回数オーバー(「2回まで」など上限超え)
- 既存サイトからの移行(URL維持、リダイレクト、画像再整理)
2) 原稿・表現チェック
- 原稿作成・リライト(医療は言い回しの調整が多く、工数が膨らみやすい)
- 監修体制やチェックフローの追加(院内承認が増えるほど工数が増える)
3) 連携・機能
- 予約/問診/オンライン診療/採用管理ツールの連携(導線・設定・運用設計)
- 多言語(翻訳だけでなく“更新運用”の設計が必要)
- 緊急時の優先表示(固定枠、期限付き表示など)
- セキュリティ強化(WAF、監視、ログ、復旧支援などの追加)
追加費用を防ぐコツ
見積書に「含まれる範囲」を入れてもらうことです。
例:
- 「ページ追加:1P◯円」
- 「修正:デザイン◯回、原稿◯回まで」
- 「ツール連携:対象ツール名、作業範囲(リンク設置のみ/予約導線設計まで)」
ここまで書ける会社は、契約後の揉め事が起きにくいです。
相見積もりの比較表(同条件で比べるチェックリスト)
相見積もりで一番多い失敗は、A社は“原稿込み”、B社は“原稿別”、C社は“保守別”のように、土俵がズレたまま比較してしまうことです。
下の表をそのまま使って、同条件で揃えてから比較すると失敗しにくくなります。
| 比較項目 | 揃えるべき条件(質問例) | 見積書のどこに書かれるべきか |
|---|---|---|
| ページ構成 | トップ+下層◯ページ、診療科◯、採用◯… | 制作範囲/サイトマップ |
| デザイン | テンプレか、オリジナルか(どこまで作るか) | デザイン範囲、作成点数 |
| CMS | 何で更新するか、更新できる範囲はどこか | CMS構築、権限設計 |
| 原稿 | 院内作成か、制作側作成か、校正回数 | ライティング/入稿 |
| 撮影 | 何カット、誰が撮る、再撮影条件 | 撮影費、素材制作 |
| 予約/問診 | 連携するツール名、作業範囲(導線まで?) | 機能/連携項目 |
| SEO初期 | title/description、構造化、サイトマップ等 | SEO初期設定 |
| セキュリティ | WAF/監視/更新/バックアップの有無 | 保守/セキュリティ |
| 解析 | GA4/SC設定、レポート有無 | 解析設定/運用 |
| 修正回数 | デザイン◯回、原稿◯回、公開後◯日保証 | 修正条件/保証 |
| 納品物 | データ・アカウント・マニュアルの納品範囲 | 納品/引き渡し |
| 月額 | 何が含まれるか(更新・監視・障害対応) | 保守契約の内訳 |
比較の結論を出すときの見方
「総額が安い」よりも、3年運用したときの総コスト(初期+月額+想定追加)で見た方が、病院サイトは外しにくいです。
補助金/助成金の考え方(適用可否の確認ポイント)
補助金は、使えると強い一方で「対象経費の条件」と「後払い」を理解していないと計画が崩れます。病院サイトでの基本的な考え方は次の通りです。
1) “ホームページ制作そのもの”が対象になるかを最初に確認
- 制度によって、Webサイト関連費が対象になるものと、ホームページ制作が対象外のものがあります。
- 例として、IT系の導入補助では「ホームページ制作は対象外」と明記されているFAQもあります(制度名・年度で必ず確認)。
2) 小規模事業者持続化補助金を使う場合の注意(典型)
- Web関連費だけで申請できない(他の経費と組み合わせが必要)
- Web関連費は“補助金申請額の1/4まで”など上限がある
- 一定金額以上のWebサイトは、補助事業後も処分制限がかかる場合がある
→ つまり「サイト費用を全額カバーする補助金」ではなく、計画の一部を支援してもらう感覚が現実的です。
3) スケジュールと資金繰り
- 多くの制度は後払い(先に支払い→実績報告→入金)
- 公募要領の公開日・締切・実績報告の締切に合わせて、制作スケジュールを組む必要があります。
4) 地方自治体の補助(ある場合)
- 市区町村・都道府県で「ホームページ作成/改修」を支援していることがあります。
- 条件が細かいので、所在地の制度を“年度・枠・対象経費”まで確認してから制作会社と設計するのが安全です。
制作会社の選び方(医療特有の“地雷”を避ける)
病院サイトの制作会社選びは、「デザインが好み」だけで決めると失敗しやすいです。理由は、病院サイトは YMYL領域であり、さらに 医療広告規制・個人情報・緊急時発信など“運用上の地雷”が多いから。
失敗を避けるために、まずは判断基準をこの3つに固定するとブレません。
- 法令・ガイドライン対応が“仕組み化”されているか
- 自院に近い条件での実績があるか(規模・診療科・機能)
- 公開後の改善運用まで支援できるか(成果に責任を持てるか)
医療広告ガイドライン対応の実績・チェック体制があるか
医療広告は、うっかり違反しやすい表現が多く、炎上・行政指導・修正対応で疲弊しがちです。選定時点で「その会社が“守れる”か」ではなく、“守る仕組み”があるかを見ます。
チェックすべき「体制」と「成果物」
- チェック担当が明確(制作会社内の担当/院内の確認者/最終責任者)
- 校正・承認フローが決まっている(誰が、何を、どの順で確認するか)
- 医療広告チェックリストを持っている(NG例・限定解除の要件など)
- 修正履歴を残す運用(改訂日、変更点、根拠の保管)
- 公開後も相談窓口がある(指摘が来た時の一次対応、改修のSLA)
面談で聞くと“地雷”が見抜ける質問
- 「ウェブサイトも広告規制対象」という前提で、NG表現の例を3つ挙げてもらう
- 「限定解除」に関して、掲載必須項目をどう担保するか(テンプレ化しているか)
- 症例・ビフォーアフター・体験談・口コミの扱いを、具体的にどう設計するか
- “医療広告ガイドライン遵守”の記載をどう扱うか(過度に強調しない方針があるか)
こう言われたら注意(ありがちな危険サイン)
- 「絶対に大丈夫」「100%OK」など 断言する(医療は断言が地雷になりやすい)
- “SEOのために強い言い切りを入れましょう”と誘導する
- チェック体制が「先生が見てください」だけで終わる(院内負担が爆発しやすい)
病院規模/診療科での制作実績(近い事例で判断)
実績は「病院サイトを作ったことがある」だけでは足りません。自院に近い条件で判断するのがコツです。
“近い事例”の見つけ方(優先順位)
- 同じ規模(病床あり/なし、外来中心、救急対応の有無 など)
- 同じ運用(予約・問診・採用強化・多拠点 など)
- 同じ患者導線(地域密着、紹介状、専門外来、健診 など)
- 同じ診療科の特徴(自由診療比率が高い/低い、説明が難しい領域 など)
事例を見るときの“見るポイント”(デザインより大事)
- 患者が迷わない導線になっているか(初診/再診、予約、アクセス、時間外)
- 情報の更新性が担保されているか(お知らせ、休診、担当医表の運用)
- 信頼の出し方が整っているか(責任表示、監修、改訂日、根拠の示し方)
- スマホ前提で読みやすいか(文字サイズ、余白、ボタン、電話導線)
実績の提示で確認したいこと
- “見た目”ではなく、成果の指標を聞く
例:予約完了数、電話タップ、採用応募、時間外案内の閲覧など - 可能なら、公開後に何を改善したかを聞く(改善実績がある会社は強い)
制作後の改善支援(SEO/解析/更新)まで見て選ぶ
病院サイトは公開がゴールではなく、更新と改善が品質そのものになります。制作会社が「作る会社」なのか「育てる会社」なのかを分けて考えます。
改善支援で確認するべき範囲
- 解析の設計:GA4 / Search Console の設定、主要導線のイベント計測(予約・電話など)
- ローカル検索:Googleビジネスプロフィールとの整合(診療時間、連絡先、写真、投稿)
- 改善提案:月次のレポートだけか、改善施策まで出すか
- 更新支援:お知らせ更新だけか、診療科ページ・採用ページの改訂まで支援するか
- E-E-A-Tの運用:監修・編集・更新の仕組み(誰が書き、誰が確認し、いつ更新するか)
見積もりで見抜くコツ(“保守一式”にしない)
- 月額に含まれる作業が 箇条書きで明記されているか
- 例:脆弱性対応、バックアップ、監視、軽微修正、レポート、MTG有無
- “SEO対策”が 抽象語だけになっていないか
- 例:キーワード選定、改善ページの優先度、実施作業(内部改善、構造化、速度)まで落ちているか
公開後に強い会社が持っているもの
- 改善の優先度付け(全部やらない。成果に効く順でやる)
- 更新ルールの型(担当・承認・改訂履歴・緊急時対応)
- 事故対応の体制(改ざん・フォーム荒らし・指摘対応の一次窓口)
契約で確認:著作権、データ引き渡し、解約条件、修正範囲
ここが一番“揉めやすい”のに、見落とされがちです。契約で先に決めておけば、追加費用・引き継ぎ不能・運用停止を防げます。
1) 著作権・利用権(写真・文章・デザイン・プログラム)
最低限、次を契約書・仕様書に明記します。
- 納品物の範囲(デザインデータ、ソース、画像、原稿、マニュアル)
- 著作権が誰に帰属するか(譲渡か、利用許諾か)
- 写真・イラストが 素材サイトの場合
- ライセンス範囲(商用、加工、二次利用、期限)
- 納品後も利用できる形か
- 撮影がある場合
- 写真の利用範囲(サイト、パンフ、SNSなど)
- 肖像権同意の取り方(院内で回る形)
※「お金を払った=著作権が自動的に病院へ移る」ではありません。ここは必ず条文化します。
2) データ引き渡し(移管・担当交代でも詰まない)
引き渡し対象の例(“全部もらえるか”を確認)
- ドメイン管理アカウント
- サーバー管理(または移管に必要な情報一式)
- CMS管理者アカウント(個人IDで)
- GA4 / Search Console / タグ管理
- バックアップ(取得方法と復旧手順)
- 予約/問診など外部連携の設定情報(どこで何を設定しているか)
重要:解約時・移管時の「作業費」「対応期限」「引き渡し形式」まで決めておくと安全です。
3) 解約条件・保守範囲・SLA
- 解約の予告期間(例:30日/60日など)
- 月額保守の範囲(更新回数、軽微修正の定義、障害対応の時間帯)
- 緊急時の対応(停止・改ざん・指摘)
- 連絡手段、初動、復旧目標の目安
4) 修正範囲(追加費用の火種を潰す)
- デザイン修正:何回まで/どこまでが“修正”か
- 原稿修正:何回まで/誰が修正するか
- ページ追加:単価、納期、入稿費
- 機能連携:対象ツール名、作業範囲(リンク設置のみ/導線設計まで)
制作の流れ(問い合わせ〜公開〜改善までのロードマップ)
病院サイト制作は「作る作業」よりも、迷いを減らして“公開後も回る状態”にすることが成功のカギです。
初心者でも失敗しにくいように、ここでは 問い合わせ→要件定義→素材準備→制作→公開→90日改善までを、やること・成果物・注意点に分けて整理します。
要件定義:サイトマップ・導線・優先ページを決める
最初にここを固めると、後工程(原稿・デザイン・実装)の手戻りが激減します。
要件定義でやることは、難しく見えても実はシンプルです。
1) 目的とKPIを“1枚”にする
- 目的例:予約増、電話増、採用応募増、地域連携、広報
- KPI例:予約クリック数/電話タップ数/問い合わせ送信数/採用エントリー数
※“PV”よりも、来院・応募に近い指標を優先するとブレません。
2) 患者導線を3ステップで描く
「検索→比較→行動(予約・電話)」の流れを、院内で共有できる形にします。
- どんな検索をするか(地域×診療科×目的 など)
- 何を見て不安が消えるか(初診案内、費用の考え方、アクセス、担当医)
- 最後にどこへ誘導するか(予約・電話・問い合わせ)
3) サイトマップと優先順位を決める
最初から完璧に全部作ろうとせず、優先ページから作るのが現実的です。
最優先になりやすいページ(病院サイトの王道)
- 診療時間・受付時間/休診・代診
- 予約(方法・注意事項)/電話
- 受診案内(初診・再診・持ち物)
- アクセス(駐車場・入口・院内動線)
- 診療科ページ(相談できる内容・受診の目安・流れ・注意点)
- 採用(職種別・応募導線)
4) ルール(医療広告・個人情報・更新体制)を先に決める
- 医療広告ガイドラインに関わる表現の扱い(チェック担当・承認フロー)
- フォームで扱う個人情報(利用目的、保管、対応フロー)
- 更新担当(院内 or 制作会社)、更新頻度、緊急時発信(固定枠の有無)
このフェーズの成果物(最低限)
- 目的/KPI 1枚
- サイトマップ(ページ一覧)
- 優先ページ順位
- 予約・問い合わせ・採用の導線図(簡単でOK)
- 承認フロー(誰が確認して公開するか)
原稿/写真の準備(院内でやる範囲・外注範囲)
素材準備で詰まると、制作全体が止まります。初心者は「全部自分で書く」より、分担とテンプレ化が効きます。
1) 原稿は“誰が書くか”を先に切る
- 院内が書く:診療時間、院内ルール、受診案内、紹介状、面会など「正確さが命」の部分
- 制作側が下書き:文章整理、読みやすい構成、言い換え、FAQ化
→ 院内は事実確認と表現チェックに集中しやすくなります
2) 原稿で失敗しないコツ(病院向け)
- 断定や誇張を避け、受診の目安・注意点・例外をセットで書く
- 専門用語は言い換え+補足(箇条書きを多用)
- 更新が多い情報(診療時間、担当医表、費用の注意)は、PDFよりHTML優先
3) 写真は「安心」と「迷い解消」に効くものから
優先度が高いのは、映える写真より迷わない写真です。
- 入口(昼/夜)、駐車場入口、受付、院内案内
- スタッフ写真(雰囲気が伝わる範囲で、同意と運用ルールをセット)
素材準備のチェック表(これだけ揃うと進みます)
- ロゴ(なければ文字ベースでも可)
- 診療時間/受付時間、休診ルール
- 住所・電話・駐車場情報
- 予約方法(電話/WEB/LINE等)と注意事項
- 診療科一覧、担当医(曜日・時間)
- 採用:職種、条件、応募方法
- 写真:外観・入口・受付・駐車場(最低限)
デザイン→実装→テスト(表示/フォーム/速度/端末)
1) デザインは「トップ→型→横展開」が最短
いきなり全ページを作り込まず、共通パーツ(型)を先に固めます。
- トップ(最重要導線:予約・電話・診療時間・アクセス)
- 下層テンプレ(診療科、受診案内、お知らせ、採用など)
- 共通パーツ(緊急枠、CTA、診療時間表、アクセスカード)
2) 実装は「更新しやすい設計」が勝ち
- 院内更新の範囲を決め、触ってはいけない部分は固定化
- お知らせ・休診は更新が多いので、入力項目をシンプルに
- 予約や問診など外部ツールは、導線を“迷わない形”に統一(入口の分岐を整理)
3) テストは“病院サイト特有の事故”を潰す
見た目の確認だけでなく、導線と安全を重点的にチェックします。
最低限のテスト項目
- 表示:スマホ/PC、主要ブラウザ、文字サイズ・余白
- 導線:予約、電話、アクセス、初診案内が迷わず辿れるか
- フォーム:入力→確認→送信→自動返信、スパム対策、エラー表示
- 速度:画像の重さ、ファーストビューの表示
- セキュリティ:管理画面の2FA、権限分離、バックアップ設定
公開・移行(ドメイン/SSL/リダイレクト/検索への通知)
公開日は“作業日”ではなく、事故を起こさないための手順日にします。
1) ドメインとSSLは「切替手順」を決めて実行
- 新規公開:DNS設定→SSL→動作確認→本公開
- リニューアル:旧サイトからの切替(DNS/サーバ)+復旧手順を用意
2) リダイレクト(URL変更がある場合)は最優先
- 旧URL → 新URL の対応表を作る(最低でも主要ページ)
- 404(見つからないページ)が大量に出ないようにする
→ 予約・アクセス・採用などは特に重要です。
3) 検索への通知と初期設定(ここをやるだけで改善が速い)
- Search Console:サイト登録、サイトマップ送信、インデックス状況確認
- GA4:計測設定(予約クリック、電話タップ、フォーム送信など)
- Googleビジネスプロフィール:営業時間・電話・URL・写真の整合
公開後90日でやる改善(検索・導線・FAQ・採用の更新)
公開後は「記事を増やす」より、数字を見て“迷いを減らす改善”が最短で効きます。
90日を3つに区切ると、初心者でも回しやすいです。
0〜30日:不具合ゼロ化と“計測の整備”
- 予約・電話・フォームが正しく動くかを毎週チェック
- Search Consoleでエラー(404、インデックス問題)を潰す
- よく見られるページ上位を把握(アクセス、診療時間、初診案内など)
31〜60日:検索とCTR改善(見られているのにクリックされない問題)
- 表示回数が多いのにCTRが低いページのタイトル・導入を改善
- 診療科ページの「受診の目安」「流れ」「注意点」を整理し直す
- 地域×診療科×目的の取りこぼしを、ページ追加ではなく既存ページの強化で埋める
61〜90日:導線最適化とFAQ拡張、採用強化
- 予約導線:初診/再診の入口分け、ボタン位置、文言の見直し
- FAQ:実際に来る電話・受付質問を元に追加(問い合わせ削減にも効く)
- 採用:職種別ページの改善、1日の流れ・教育体制の具体化、応募導線の短縮
90日改善のミニ表(やることが迷子にならない)
| 領域 | 見る指標(例) | よく効く改善 |
|---|---|---|
| 検索 | 表示回数・CTR | タイトル/導入・構造整理 |
| 導線 | 予約クリック・電話タップ | 入口分岐・ボタン配置 |
| FAQ | 問い合わせ内容 | 質問の追加・表現の簡略化 |
| 採用 | 応募数・離脱ページ | 職種別情報の具体化 |
よくある質問(病院ホームページ制作)
制作期間はどれくらい? 急ぎ公開したい場合は?
制作期間は「ページ数」よりも、要件の複雑さ(予約・問診・多拠点)と、原稿・写真の準備スピードで決まります。
目安(一般的な考え方)
- テンプレ中心(医療向けパッケージ等):数週間〜1か月程度
- WordPress等CMSで標準構成:1〜3か月程度
- フルオーダー+連携多め:3か月〜(要件定義が長いほど伸びやすい)
急ぎ公開したいときの現実的なやり方(失敗しにくい順)
- ✅ 段階公開(フェーズ分け)
まず「迷わない必須情報」だけ先に出し、診療科ページや採用は後から拡張します。- 第1段階:診療時間/休診・代診/アクセス/予約・電話/初診案内/お知らせ
- 第2段階:診療科ページの充実、FAQ、採用強化、地域SEO
- ✅ “暫定トップ”を用意して公開
リニューアル中でも、患者さんが困らない入口だけ先に作る(緊急時にも強い)。 - ✅ 旧サイトを残しつつ新サイトを構築→切替
いきなり差し替えず、切替日に「予約・問い合わせ・アクセス」を重点確認。
急ぐほど、後で揉めやすいのは「原稿」と「導線」です。短期公開のときほど、公開範囲(何を載せる/載せない)を先に固定するとブレません。
原稿は院内で用意すべき? 制作会社に任せるべき?
結論は、“分担”が最も強いです。
医療は正確性が命なので、院内が全部書くと遅れがち、制作会社が全部書くと確認が重くなりがち。そこで、役割を切ると回ります。
おすすめの分担(初心者向け)
- 院内が用意:
診療時間、受付ルール、初診/再診の手順、持ち物、紹介状、面会、院内ルールなど 事実情報 - 制作会社が支援:
文章の整理、読みやすい構成、言い換え、FAQ化、導線の整形(「迷い」を削る)
うまくいく進め方(型)
- 院内が「箇条書きメモ」で事実を出す(長文は不要)
- 制作会社が“患者目線の順番”に再構成して下書き化
- 院内は 事実誤り・表現リスクだけに集中して確認
- 公開後も「月1の棚卸し」で更新(止まるのを防ぐ)
原稿で追加費用になりやすいポイント
- 修正回数の上限超え(何回まで無料かを先に決める)
- 診療科ページの増殖(職種別採用ページも同様)
→ だから、見積もり段階で「ページ数」と「原稿の範囲」をセットで固めるのが効きます。
既存サイトからの移行で順位が落ちない方法は?
移行で順位が落ちる主因は、だいたいこの3つです。
①URL変更の放置(リダイレクト不足)/②重要ページの削除・薄化/③内部リンク・構造の崩れ
やることはシンプルで、順番が大事です。
1) まず“残すもの”を決める(削りすぎない)
- 検索流入があるページ(診療科、初診案内、アクセス、採用など)は基本残す
- どうしても統合するなら、内容が近いページへまとめる(雑にトップへ飛ばさない)
2) URLが変わるなら、1ページ単位で301転送
- 旧URL → 新URL の対応表を作る(上位流入ページから優先)
- 転送は「関連ページへ」が原則(ユーザーにも検索にも優しい)
3) 公開直後に“検索へ通知”をする
- Search Consoleでサイトマップ送信(新URLの発見を助ける)
- 主要ページのインデックス状況、404(見つからない)を確認して潰す
4) しばらくは計測で監視(落ちても原因が追える状態へ)
- Search Console:流入クエリ、表示回数、エラー、インデックス状況
- GA4:予約クリック、電話タップ、問い合わせ送信などをキーイベントとして見える化
→ “順位”だけでなく“来院に近い成果”を追えるようになります。
移行手順はGoogleの公式ドキュメントに沿って進めると、やるべきことが漏れにくいです(リダイレクトや、URL変更を伴うサイト移転の考え方など)。
医療広告ガイドラインが不安。誰が最終チェックする?
最終的な責任は医療機関側に残りやすいので、安心して運用するには 「最終責任者+制作側チェック+記録」の3点セットが必要です。
おすすめの体制(小さく始められる形)
- 制作会社:NG表現・誤解を招く表現・体裁(見せ方)の一次チェック
- 院内の最終責任者(例:院長/管理者/広報責任者):公開可否の最終判断
- 現場協力(必要に応じて):診療内容の事実確認(看護師長、事務長など)
“不安”を減らす運用ルール
- ✅ 文章を3区分に分け、承認の重さを変える
- 低リスク:休診・お知らせ(迅速優先)
- 中リスク:費用の考え方、担当医表(ダブルチェック)
- 高リスク:治療説明、症例、効果に触れる内容(最終責任者の承認必須)
- ✅ チェックリストを固定する(毎回ゼロから悩まない)
- ✅ 修正履歴を残す(いつ、誰が、どこを直したか)
医療広告は、表現の「強さ」や「見せ方」でNGになり得ます。厚労省の事例集をベースに、院内ルール(言い切らない、比較を煽らない、必要情報を揃える等)をテンプレ化すると、事故が激減します。
更新が止まらない体制を作るコツは?
更新が止まる原因は、技術ではなく 「担当不在」「承認が重い」「やることが曖昧」です。
逆に言えば、次の仕組みを入れるだけで回り始めます。
1) 役割を最小人数で固定する(3役で十分)
- 作成:事務/広報(下書き)
- 確認:責任者(内容の最終確認)
- 公開:Web担当(公開・差し戻し・履歴管理)
2) 更新対象を“棚”で管理する(迷子防止)
- すぐ更新:休診・代診、担当医、感染症/災害など緊急情報
- 定期更新:採用、診療科ページ、FAQ
- 年1更新:院内設備、院長挨拶、方針、実績など
3) 月1回の“15分棚卸し”を予定に入れる
- 「今月変わったことは?」だけ確認して、該当ページを更新
→ 完璧主義より、止めない方が強いです。
4) 計測を“最小”で入れて、改善が回る状態にする
- 予約クリック、電話タップ、問い合わせ送信をキーイベント化
- よく見られるページ上位(アクセス、診療時間、初診案内等)だけは毎月見直す
→ 更新の優先順位が決まり、作業が増えすぎません。
まとめ
病院ホームページ制作で成果を出すポイントは、見た目よりも 「設計」と「運用」にあります。
集患・採用・信頼を同時に伸ばすために、この記事で押さえた重要点を振り返ります。
- まずは目的と優先順位を決め、予約・電話・問い合わせなどのKPIを設定する
- 患者が迷わない必須情報(診療時間・アクセス・受診案内・時間外対応など)を最優先で整える
- 医療広告ガイドラインや個人情報保護など、リスクを抑える仕組み(チェック体制・履歴・責任表示)を作る
- 診療科ページは「受診の目安→検査→治療→リスク→費用の考え方」の順で不安を解消し、信頼を積み上げる
- 予約・問診・多言語・緊急時発信は「院内で回る運用」が前提。機能を増やす前に体制を決める
- 見積もりは“総額”ではなく、初期・月額・追加費用が出やすい条件まで分解して比較する
- 公開後は90日間で、検索(CTR/流入)と導線(予約/電話)とFAQ/採用を優先的に改善する
もし今、「何から始めればいいか迷う」段階なら、最初の一歩は難しくありません。
サイトマップのたたき台を作り、「必須ページ」と「予約・電話の導線」を先に固めましょう。これだけで、制作会社との打ち合わせ精度が上がり、費用も納期もブレにくくなります。
病院サイトは、患者さんにとっては“受診の入口”、働く人にとっては“応募の入口”、そして地域にとっては“信頼の窓口”です。
一度作って終わりではなく、更新と改善が回る仕組みまで含めて整えることで、長期的に成果が積み上がっていきます。
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