「IPアドレスってよく聞くけど、具体的には何なの?」
「自分のIPアドレスを確認する方法がわからない……」
「グローバルIPとプライベートIPって何が違うの?」
「IPアドレスが原因でセキュリティが心配だけど、どう対策すればいいの?」
インターネットやネットワークに触れる機会が多い現代では、IPアドレスという言葉を耳にすることも増えました。
しかし、その仕組みや役割、さらには日常生活でどのように関わっているのかを詳しく知っている人は少ないかもしれません。
本記事では、IPアドレスの基本知識や種類、確認・変更方法、そしてセキュリティ対策までを徹底解説します。
初心者にもわかりやすく解説しつつ、具体的な手順や実践的な対策も紹介しますので、「よくわからない」という方でも安心して読み進めていただけます。
この記事を読めば、IPアドレスへの理解が深まり、より安全かつ便利にネットワークを活用できるようになるはずです!
IPアドレスの基本知識
IPアドレスとは?
インターネットにおける住所的役割
IPアドレス(Internet Protocol Address)は、インターネット上でデバイスを識別するための「住所」のような役割を果たします。
デバイス同士が通信する際、互いのIPアドレスを用いてデータを正しい宛先へ送り届けます。
これにより、世界中のネットワークがつながり、通信が円滑に行われます。
IPアドレスの必要性
インターネット上では、無数のデバイス(PC、スマートフォン、サーバーなど)が接続されています。
これらを正確に識別し、データを正しい相手に届けるためには一意の識別子が必要です。
その役割を果たすのがIPアドレスです。
IPアドレスがなければ、データがどこへ向かうべきか、またどこから来たのかを判断することができず、インターネットが成立しません。
IPアドレスの構造
- ネットワーク部とホスト部の識別
IPアドレスは、ネットワーク部とホスト部の2つの部分から構成されています。- ネットワーク部
デバイスが属するネットワークを示す部分です。同じネットワーク内のデバイスは同じネットワーク部を持っています。 - ホスト部
ネットワーク内の個別のデバイス(ホスト)を識別する部分です。これにより、同じネットワーク内で複数のデバイスを区別できます。
- ネットワーク部
- サブネット化でIPアドレスを有効利用
サブネット化とは、1つのネットワークをさらに小さな複数のネットワーク(サブネット)に分割する手法です。これにより、IPアドレスを効率的に管理・利用できます。サブネット化には、次のようなメリットがあります:- 効率的なIPアドレス利用
大規模なネットワークを分割することで、IPアドレスの無駄を減らします。 - セキュリティ向上
ネットワークを分割することで、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能です。 - トラフィックの制御
サブネットごとにトラフィックを制御し、ネットワーク全体の負荷を分散できます。
- 効率的なIPアドレス利用
IPアドレスの種類
用途による分類
- グローバルIPアドレス
- 世界にひとつだけのIP
グローバルIPアドレスは、インターネット上で一意に識別されるIPアドレスで、インターネットプロバイダー(ISP)によって割り当てられます。これにより、インターネット上でデータの送受信が可能になります。たとえば、ウェブサイトやメールサーバーなどはグローバルIPアドレスを使って通信を行います。 - 割り当てられる範囲
グローバルIPアドレスは、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が管理し、世界各国の地域インターネットレジストリ(RIR)を通じて割り当てられます。IPv4では「1.0.0.0~223.255.255.255」の範囲がグローバルIPアドレスに該当しますが、現在ではIPv6が主流になりつつあります。
- 世界にひとつだけのIP
- プライベートIPアドレス
- ローカルネットワーク内で使用
プライベートIPアドレスは、家庭や企業内など、ローカルネットワーク内で使用されるIPアドレスです。これらのアドレスはインターネット上では直接使用されず、ネットワークアドレス変換(NAT)を通じてグローバルIPアドレスに変換されます。 - 割り当てられる範囲 プライベートIPアドレスの範囲は以下の通りです(IPv4の場合):
- 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255
- 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255
- 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255
- ローカルネットワーク内で使用
- グローバルIPとプライベートIPの関係性
プライベートIPアドレスはローカルネットワーク内の通信に使用されますが、インターネットに接続する際にはNATを通じてグローバルIPアドレスに変換されます。これにより、限られた数のグローバルIPアドレスを効率的に利用できるようになります。この仕組みは、IPv4アドレスの枯渇対策としても有効です。
形式による分類
- IPv4
- IPv4の構成と識別方法
IPv4アドレスは32ビットで構成され、通常は「192.168.1.1」のように4つの10進数で表されます。それぞれの部分は8ビット(1バイト)を表し、値の範囲は0~255です。IPv4アドレスは、ネットワーク部とホスト部に分かれ、それぞれネットワークやデバイスを識別します。 - IPv4アドレスの枯渇問題
IPv4は約43億個のアドレスを提供可能ですが、インターネットの普及とともに需要が急増し、枯渇しました。この問題を解決するために、IPv6の導入が進められています。
- IPv4の構成と識別方法
- IPv6
- IPv6導入のメリット IPv6は128ビットで構成され、事実上無限のアドレス空間を提供します。例えば、「2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334」のように表されます。IPv6の主なメリットは以下の通りです:
- ほぼ無限のアドレス空間
IoTデバイスの増加にも対応可能です。 - セキュリティの向上
IPsec(暗号化通信)が標準化されています。 - ネットワークの効率化
アドレス自動構成機能により、設定が簡単です。
- ほぼ無限のアドレス空間
- IPv6導入のメリット IPv6は128ビットで構成され、事実上無限のアドレス空間を提供します。例えば、「2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334」のように表されます。IPv6の主なメリットは以下の通りです:
接続方法による分類
- 動的IPアドレス(可変)
動的IPアドレスは、デバイスがインターネットに接続するたびにプロバイダーから割り当てられるIPアドレスです。多くの場合、家庭用のインターネット接続で使用され、次のような特徴があります:- 接続ごとに異なるIPアドレスを取得
- コストが低く、設定が簡単
- 一時的な接続に適している
- 固定IPアドレス(不変)
固定IPアドレスは、常に同じアドレスが割り当てられる方式です。主にビジネス用途やサーバーに使用されます。特徴は以下の通りです:- アクセス制限やセキュリティ設定に利用可能
- リモートアクセスやVPNで便利
- 料金が高い場合がある
IPアドレスの仕組み
IPアドレスの割り振り方
動的IPアドレスの仕組み
動的IPアドレスは、デバイスがネットワークに接続するたびに新たに割り当てられる仕組みです。
インターネットサービスプロバイダー(ISP)は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)というプロトコルを使用して、利用可能なIPアドレスの中から動的に割り当てます。
- 特徴:
- 接続ごとに異なるIPアドレスが割り当てられる。
- アドレスの効率的な利用が可能。
- 家庭や一部のビジネスで一般的に使用される。
- メリット:
- 利用するIPアドレスの節約。
- 設定が簡単で、自動的に管理される。
- デメリット:
- アドレスが変動するため、リモートアクセスや固定アドレスが必要なサービスには向かない。
固定IPアドレスの仕組み
固定IPアドレスは、デバイスやサーバーに対して一度割り当てられたアドレスが変わらない仕組みです。
ISPによってあらかじめ割り当てられたIPアドレスを、手動または設定ファイルでデバイスに設定します。
- 特徴:
- 常に同じアドレスを使用。
- サーバー運用やVPN、リモートアクセス向けに最適。
- メリット:
- 安定した接続が必要なサービスに適している。
- 外部からのアクセスが容易になる。
- デメリット:
- 利用コストが高い場合がある。
- セキュリティリスクが高まる可能性がある(攻撃対象が固定されるため)。
クラスによる識別(IPv4)
IPv4アドレスは32ビットの2進数で構成されていますが、人間が扱いやすいように4つの10進数(オクテット)に分けて表記されます(例:192.168.1.1)。
IPv4アドレスは、用途や規模に応じて以下のような「クラス」に分類されます。
この識別は、アドレスの最初のビットパターンで決まります。
- クラスA
- 範囲: 0.0.0.0 ~ 127.255.255.255
- ネットワーク部: 最初の8ビット(1オクテット)
- ホスト部: 残りの24ビット(3オクテット)
- 特徴:
- 大規模なネットワーク向け(例:大企業やISP)。
- 約1億6000万台のデバイスを管理可能。
- 最初のビットは常に「0」。
- 例: 10.0.0.0(プライベートIPアドレスの範囲に含まれる)。
- クラスB
- 範囲: 128.0.0.0 ~ 191.255.255.255
- ネットワーク部: 最初の16ビット(2オクテット)
- ホスト部: 残りの16ビット(2オクテット)
- 特徴:
- 中規模なネットワーク向け(例:大学や中規模企業)。
- 約6万5000台のデバイスを管理可能。
- 最初のビットパターンは「10」。
- 例: 172.16.0.0(プライベートIPアドレスの範囲に含まれる)。
- クラスC
- 範囲: 192.0.0.0 ~ 223.255.255.255
- ネットワーク部: 最初の24ビット(3オクテット)
- ホスト部: 残りの8ビット(1オクテット)
- 特徴:
- 小規模なネットワーク向け(例:家庭や小規模企業)。
- 最大254台のデバイスを管理可能。
- 最初のビットパターンは「110」。
- 例: 192.168.0.0(プライベートIPアドレスの範囲に含まれる)。
- クラスD
- 範囲: 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255
- 特徴:
- マルチキャスト通信用(複数のデバイスに同時にデータを送信)。
- ネットワーク部やホスト部の概念はなく、グループアドレスとして使用。
- 例: 224.0.0.1(すべてのマルチキャスト対応ホストに送信)。
- クラスE
- 範囲: 240.0.0.0 ~ 255.255.255.255
- 特徴:
- 研究・実験用に予約されたアドレス範囲。
- 通常のネットワーク通信には使用されない。
IPアドレスの確認・変更方法
IPアドレスの確認方法
グローバルIPアドレスの確認方法
グローバルIPアドレスは、インターネットに接続する際に使用されるネットワーク全体で一意のアドレスです。
以下の方法で確認できます:
- ブラウザで確認
- Googleなどの検索エンジンで「IPアドレス 確認」と検索すると、現在のグローバルIPアドレスが表示されます。
- 専用のIPアドレス確認サイト(例:WhatIsMyIP、ipinfo.ioなど)を利用するのも便利です。
- ルーターの管理画面で確認
- ルーターにログインすると、現在使用中のグローバルIPアドレスが表示されます(通常は「WAN IP」として記載)。ルーターのログイン方法は機種によって異なります。
プライベートIPアドレスの確認方法
プライベートIPアドレスは、家庭やオフィス内のローカルネットワークで使用されるアドレスです。
以下は各デバイスでの確認手順です:
- Windowsの場合
- コマンドプロンプトを開く
- 「スタート」メニューを開き、「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力して選択します。
- IPアドレスを確認
- コマンド
ipconfigを入力し、Enterキーを押します。 - 「IPv4アドレス」と表示される部分がプライベートIPアドレスです。
- コマンド
- コマンドプロンプトを開く
- Macの場合
- システム設定を開く
- 「Appleメニュー」→「システム設定」→「ネットワーク」を選択します。
- アクティブな接続を選択
- 使用中のネットワーク(Wi-FiやEthernet)をクリックします。
- IPアドレスを確認
- 接続情報に「IPアドレス」として表示されます。
- システム設定を開く
- iPhoneの場合
- 設定アプリを開く
- ホーム画面から「設定」を開きます。
- Wi-Fi設定を選択
- 「Wi-Fi」をタップし、接続中のネットワーク名を選択します。
- IPアドレスを確認
- 「IPアドレス」という項目に現在のアドレスが表示されます。
- 設定アプリを開く
- Androidの場合
- 設定アプリを開く
- ホーム画面から「設定」を開きます。
- ネットワーク設定を選択
- 「ネットワークとインターネット」または「Wi-Fi」を選択します。
- 接続中のネットワークをタップ
- 使用中のWi-Fiネットワークをタップし、詳細情報を表示します。
- IPアドレスを確認
- 「詳細設定」内に「IPアドレス」が記載されています。
- 設定アプリを開く
IPアドレスの変更方法
Windowsの場合
- ネットワーク設定を開く
- 「スタート」→「設定」→「ネットワークとインターネット」を選択します。
- アダプター設定を変更
- 左メニューから「アダプターのオプションを変更する」を選択します。
- 使用中のネットワークアダプター(Wi-FiやEthernet)を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- IPv4の設定を変更
- 「インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」をクリックします。
- 「次のIPアドレスを使う」を選択して、手動でIPアドレスを入力します。
- 必要に応じてサブネットマスクとデフォルトゲートウェイも設定します。
- 設定を保存
- すべてのウィンドウで「OK」をクリックして変更を適用します。
Macの場合
- システム設定を開く
- 「Appleメニュー」→「システム設定」→「ネットワーク」を選択します。
- 接続中のネットワークを選択
- 使用中のネットワーク(Wi-FiやEthernet)を選択します。
- IP設定を変更
- 「詳細」ボタンをクリックし、「TCP/IP」タブを選択します。
- 「IPv4の構成」で「手動」を選択し、手動でIPアドレスを入力します。
- 設定を保存
- 「OK」をクリックし、変更を保存します。
注意:
- IPアドレスを手動で変更する場合、他のデバイスとアドレスが重複しないよう注意してください。
- グローバルIPアドレスを変更する場合は、ルーターの再起動が必要になる場合があります。
IPアドレスとセキュリティ
IPアドレスから得られる情報
IPアドレスで個人が特定できる可能性
IPアドレスは、インターネット上の「住所」のような役割を果たしますが、それ単体で個人が直接特定されることはありません。
ただし、以下のような情報が得られる場合があります:
- 接続している地域情報
- IPアドレスには地理的な位置(国、都市、地域)が紐付けられています。これらはインターネットサービスプロバイダー(ISP)が管理しています。
- インターネットプロバイダー情報
- WHOISデータベースやIP地理情報サービスを利用すると、IPアドレスがどのプロバイダーに割り当てられているかを確認できます。
注意: IPアドレス単体で名前や住所といった具体的な個人情報を特定することはできませんが、法的手続きを経ることで、ISPがユーザー情報を提供する場合があります。
現在地や位置情報の追跡
- 位置情報の精度
- 一般的なIPアドレスの位置情報の精度は市区町村レベルが多く、特定の住所まで追跡することは難しいです。
- ただし、モバイルデバイスやWi-Fiネットワークに関連付けられたIPアドレスでは、より詳細な位置情報が得られる場合があります。
- 追跡への利用例
- 広告ターゲティング:ユーザーの地域に基づいて広告を出す。
- サイバー犯罪:位置情報を悪用してターゲットを選ぶこともある。
セキュリティ脅威
オンラインストーキング
- IPアドレスを利用した監視
- サイバー犯罪者がIPアドレスを悪用して、接続地域や使用しているデバイスを特定する可能性があります。
- 個人情報へのアクセス
- ソーシャルエンジニアリングや不正アクセスを通じて、IPアドレスを足がかりに個人情報を探る行為が含まれます。
ネットワーク攻撃やハッキング
- DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)
- 攻撃者が特定のIPアドレスをターゲットにして、大量のトラフィックを送り、サービスを停止させる行為です。
- ポートスキャン
- 攻撃者がIPアドレスを使ってネットワークの弱点をスキャンし、不正アクセスを試みる行為です。
- MITM攻撃(中間者攻撃)
- 攻撃者がネットワーク通信を傍受し、データを盗んだり改ざんしたりします。
セキュリティ対策
VPNの利用
- VPNの仕組み
- 仮想プライベートネットワーク(VPN)は、デバイスからインターネットへの通信を暗号化し、IPアドレスを隠すことで、プライバシーを保護します。
- VPNのメリット
- 本来のIPアドレスを隠し、別の国や地域のIPアドレスに置き換えることができるため、追跡や監視を防ぎます。
- 公共Wi-Fi利用時にも、セキュリティを強化します。
ファイアウォールの利用
- ファイアウォールの役割
- ファイアウォールは、不正な通信をブロックすることで、外部からの攻撃を防ぎます。
- ソフトウェア型(PCやスマートフォン上で動作)とハードウェア型(ルーターや専用機器)があります。
- 設定のポイント
- 不必要なポートを閉じることで、攻撃のリスクを低減します。
- 定期的にファイアウォール設定を確認し、最新の状態を保つことが重要です。
その他の対策
- 定期的なIPアドレス変更
- プロバイダーが提供する動的IPアドレスを利用すれば、定期的にアドレスが変更され、追跡を困難にします。
- ネットワーク監視ツールの導入
- 自分のネットワークに異常なアクセスがないかを確認するためのツールを使用する。
その他の関連トピック
IPアドレスの用途別活用例
固定IPアドレスを使ったリモートアクセスやセキュリティ向上
固定IPアドレスには以下のような特徴があり、特定の用途で便利です:
- リモートアクセス
- 固定IPアドレスは、リモートデスクトップやVPNなどのリモート接続に利用されます。
- サーバーやネットワーク機器への接続先が変わらないため、外部からのアクセスが容易です。
- 例: 会社の内部ネットワークにアクセスする際、固定IPアドレスを設定することで信頼性の高い接続が可能。
- セキュリティ向上
- 特定の固定IPアドレスだけがアクセスを許可される設定を導入すれば、不正アクセスを防ぐことができます。
- 例: ファイアウォールやルーターの設定で、信頼できる固定IPアドレス以外からのアクセスをブロックする。
- オンラインサービスのホスティング
- Webサーバー、メールサーバー、FTPサーバーなどを運用する際に、固定IPアドレスを使用することで安定した接続を維持できます。
- ドメイン名を固定IPアドレスに紐付けることで、継続的にアクセス可能なサービスを提供できます。
IPアドレスとDNSの関係
ドメインとIPアドレスの関連性
- IPアドレスの識別
- コンピュータやデバイスはIPアドレスを用いて通信を行いますが、人間にとっては覚えにくいという課題があります(例: 192.168.1.1)。
- ドメイン名の役割
- ドメイン名は、人間が覚えやすい形でIPアドレスを表現するものです(例:
www.example.com→ 192.0.2.1)。 - ドメイン名とIPアドレスを関連付けることで、簡単にWebサイトやサーバーにアクセスできます。
- ドメイン名は、人間が覚えやすい形でIPアドレスを表現するものです(例:
以下の記事では、ドメインについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

DNSの役割
DNS(Domain Name System)は、インターネット上でドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みを提供します。
- DNSの仕組み
- ドメイン名を入力すると、DNSサーバーがその名前に対応するIPアドレスを検索し、返します。これにより、デバイスは実際の通信を開始できます。
- 例:
www.google.comを入力すると、DNSサーバーが対応するIPアドレスを返し、接続が確立されます。
- DNSキャッシュ
- DNSはキャッシュ機能を持ち、一度問い合わせたIPアドレスを短期間保存します。これにより、同じドメイン名へのアクセス速度が向上します。
- DNSレコードの種類
- Aレコード: ドメイン名をIPv4アドレスに紐付ける。
- AAAAレコード: ドメイン名をIPv6アドレスに紐付ける。
- CNAMEレコード: ドメイン名の別名を指定する(例:
www→example.com)。 - MXレコード: メールサーバーの指定に使用。
- DNSの利便性
- IPアドレスが変更された場合でも、ドメイン名の設定を更新するだけで、ユーザーが違和感なく利用を継続できます。
- ドメイン名を使用することで、サービスの信頼性やブランド力も向上します。
IPアドレスとDNSのセキュリティ
- DNSキャッシュポイズニング
- 攻撃者がDNSキャッシュに不正な情報を挿入し、ユーザーを偽サイトに誘導する攻撃です。
- 対策: DNSSEC(DNS Security Extensions)を利用してDNSデータを暗号化し、改ざんを防ぐ。
- DNSリダイレクション
- 攻撃者が悪意のあるDNSサーバーを設定し、ユーザーを不正なIPアドレスに誘導する攻撃です。
- 対策: 信頼できるDNSサーバーを使用し、設定を定期的に確認する。
以下の2記事では、DNS、DNSサーバー、DNSレコードについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。


まとめ
IPアドレスは、インターネットやローカルネットワークにおける「住所」のような役割を果たし、現代社会に欠かせない存在です。
本記事では、IPアドレスの基本から種類、確認・変更方法、さらにはセキュリティ対策までを解説しました。
この記事のポイントを簡単に振り返りましょう:
- IPアドレスの基本知識:インターネットの「住所」として、デバイスを識別する重要な役割を持つ。
- IPアドレスの種類:グローバルIPとプライベートIP、IPv4とIPv6、動的IPと固定IPの違いを理解。
- 確認・変更方法:WindowsやMac、スマートフォンでの具体的な手順を紹介。
- セキュリティ対策:VPNやファイアウォールを活用してリスクを軽減。
IPアドレスの仕組みや役割を知ることで、ネットワークに対する理解が深まるだけでなく、セキュリティの強化にもつながります。
この知識を活かして、安全で快適なインターネットライフをお楽しみください!

