製造業ホームページ制作の教科書|受注と採用を伸ばす設計の基本
製造業のホームページは、ただ“会社案内をWebに置き換える”だけでは成果が出にくい分野です。
見た目が整っていても、問い合わせが増えない、採用につながらない、結局営業や現場の説明負担が減らない──そんな悩みが起きがちです。
実際、こんな声はありませんか?
「ホームページはあるけど、問い合わせは月に数件。しかも条件が合わない案件ばかり…」
「図面がない相談が多くて、やり取りに時間がかかる。RFQ(見積依頼)の精度を上げたい」
「設備や技術は強いのに、それが伝わっていない気がする。何をどう書けばいい?」
「採用ページも作ったけど応募が増えない。求職者が知りたい情報がズレている?」
「制作会社に頼む前に、社内で何を決めておけば失敗しない?」
「費用がピンキリで、見積書のどこを見れば妥当か判断できない…」
製造業のサイトは、BtoB特有の検討プロセス(購買・技術・経営の確認)や、機密配慮(NDA・図面の扱い)を前提に、“判断材料を短時間で渡せる設計”にするほど強くなります。
つまり、成果の差はデザインの好みよりも、情報設計・導線・信頼の根拠(E-E-A-T)で決まります。
本記事では、初心者でも迷わないように、
- 受注と採用で「目的・KPI」をどう決めるか
- 製造業サイトに必須のページ構成(技術・事例・品質・設備・問い合わせ・採用)
- RFQを迷わず出せる導線設計、採用で“応募したくなる材料”の作り方
- SEOと運用(更新・計測・改善)の回し方
- 費用相場と見積もりの読み方、制作会社の選び方
を、実務で使える型(テンプレ・チェックリスト)として整理して解説します。
「作って終わり」ではなく、公開後も伸び続ける“資産”としてのホームページへ。
受注も採用も、Webがきちんと戦力になる状態を一緒に作っていきましょう。
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製造業のホームページ制作で「成果が出る会社/出ない会社」の違い
製造業のホームページは、「会社紹介」だけで終わると成果が出にくい一方で、設計次第で 営業・採用の負担を減らしながら、問い合わせの“質”まで上げられる強力な資産になります。
ここでは初心者の方でも判断できるように、成果が出ない典型例 → 成果が出る設計 → そもそも製造業の検討プロセスに合っているか、の順で整理します。
失敗パターン:見た目は良いのに問い合わせが増えない理由
見た目が整っていても、問い合わせが増えないケースは珍しくありません。理由はシンプルで、訪問者が「発注判断に必要な情報」に到達できていないからです。
よくある失敗の原因(初心者でもチェック可)✅
- 誰に向けたサイトか曖昧
例:購買担当向けなのか、設計者向けなのか、採用向けなのかが混在している - 強みが“言葉”だけで、裏付けが薄い
例:「短納期対応」「高品質」などの主張はあるが、根拠(体制・数値・工程)がない - “できること”が具体的に分からない
例:加工範囲、材質、対応サイズ、公差目安、ロット感が書かれていない - 実績・事例が少ない/探しにくい
例:写真だけ、条件がない、業界別に整理されていない - 問い合わせのハードルが高い
例:フォームが長い、図面添付ができない、機密配慮の説明がない - スマホで見づらい/表示が遅い
例:採用や展示会後の閲覧はスマホ比率が上がるのに最適化されていない
“見た目は良いのに成果が出ないサイト”の典型像(比較表)
| ありがちな状態 | 何が起きるか | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| 会社概要・沿革が中心 | 発注判断に必要な情報が足りず離脱 | 技術・品質・実績を先に見せる |
| 強みが抽象的(高品質など) | 他社と差が出ず比較で負ける | 数値・体制・工程で裏付け |
| 事例が写真だけ | 再現性が分からず不安 | 条件(材質/数量/課題/効果)を添える |
| CTAが「お問い合わせ」だけ | 検討初期の人が動けない | 段階別CTA(資料DL/相談/見積) |
| フォームが重い | 入力途中で離脱 | 必須最小+任意で深掘り |
まず直すべき優先順位(迷ったらこれ)💡
- 「何ができる会社か」が1分で分かる状態にする(対応範囲・強み・根拠)
- 事例を“比較しやすく”整理する(業界別/加工別/課題別)
- 問い合わせの入口を増やす(相談・資料・概算・図面あり/なし対応)
成功パターン:営業・採用の“説明コスト”をWebで肩代わりする
成果が出るサイトは、ただの情報発信ではなく、「営業資料」「会社案内」「採用パンフ」を統合した仕組みになっています。ポイントは、訪問者の不安を先回りして潰し、次の行動を取りやすくすることです。
成果が出る製造業サイトの基本設計(骨格)✅
- トップで「誰の何を解決できるか」を明確化
- 対応領域(加工・製品カテゴリ)
- 得意条件(短納期、難加工、量産、試作 など)
- 根拠(設備・体制・品質・実績)
- 技術ページは“発注できるか判断できる粒度”まで具体化
- 対応材質、サイズレンジ、ロット目安
- 設備と「それで何ができるか」
- 品質保証(検査方法、トレーサビリティ、不具合対応)
- 事例は「課題 → 工夫 → 結果」で書く
写真だけでなく、比較に必要な要素を揃えます。- 例:材質/数量/納期/要求精度/用途/改善点
“説明コスト削減”につながるコンテンツ例
- 営業向け:よくある質問(見積・納期・最小ロット・図面・NDA)
- 技術向け:加工可否の判断材料(工程・公差・材質・形状の注意点)
- 購買向け:見積依頼に必要な情報の案内(RFQの項目)
- 採用向け:現場の1日/教育/安全/キャリア/社員の声
CTA(行動導線)は“検討段階別”に用意する⚙️
いきなり「お問い合わせ」だけだと、検討初期の人は動けません。おすすめは3段階です。
- 軽いCTA:資料ダウンロード/加工可否の相談
- 中CTA:概算相談(条件入力)/オンライン打ち合わせ
- 重いCTA:図面添付ありの見積依頼(RFQ)
E-E-A-Tを強くするコツ(製造業は“証拠”が武器)✅
主張よりも、信頼の根拠を揃えると評価されやすくなります。
- Experience(経験):現場写真、加工・検査のプロセス、改善の蓄積
- Expertise(専門性):技術解説、用語解説、選定ポイントの整理
- Authoritativeness(権威性):受賞、共同研究、展示会、外部掲載
- Trust(信頼):会社情報、責任者の明記、品質体制、実績の示し方
製造業の商流・検討プロセスを前提に設計できているか
製造業の発注は、BtoBの中でも特に 「関係者が多い」「確認事項が多い」「稟議がある」 という特徴があります。
つまり、サイト側も “一人の好み”ではなく“社内で通る材料” を用意する必要があります。
製造業の典型的な検討フロー(ざっくり)
- 候補探し(検索・紹介)
- 一次確認(対応範囲・実績・信頼性)
- 技術確認(可否・条件・品質体制)
- 見積依頼(RFQ)
- 比較・稟議(社内説明)
- 発注・継続取引(改善・再依頼)
フローに合わせた「ページの役割」対応表(最小セット)
| 段階 | 訪問者が知りたいこと | 用意したいページ/要素 |
|---|---|---|
| 候補探し | どんな会社?何が得意? | トップ(強み+根拠)、対応領域 |
| 一次確認 | 信頼できる?実績ある? | 事例、取引実績、品質体制、会社情報 |
| 技術確認 | 発注できる?条件は? | 技術・加工ページ、設備、検査、FAQ |
| 見積依頼 | 何を渡せばいい? | RFQ案内、フォーム、図面添付、NDA案内 |
| 稟議 | 社内説明に使える? | 1枚で分かる強み、資料DL、比較表 |
初心者がやりがちな“ズレ”と修正ポイント⚠️
- ズレ:発注側の確認順を無視して、会社紹介から始める
→ 修正:トップで「対応範囲」「得意条件」「根拠」を先に提示 - ズレ:技術情報が社内向けの用語だらけ
→ 修正:用語を噛み砕き、購買にも伝わる“メリット翻訳”を入れる - ズレ:見積依頼の入口が1つ(お問い合わせ)しかない
→ 修正:段階別CTA+RFQ案内で、取りこぼしを減らす
最後に:成果が出るかどうかは「設計」で決まる
製造業サイトで最重要なのは、派手さよりも 発注判断に必要な情報が揃い、比較しやすく、行動しやすいことです。
この3点が揃うと、問い合わせ数だけでなく、商談化率・受注率にも効いてきます。
まず決めるべきは「目的」と「KPI」|受注/採用/海外/既存顧客
製造業のホームページ制作で最初にやるべきことは、デザインの話ではなく 「何のために作るか」 を決めることです。
目的が曖昧だと、ページ構成も文章もブレて、結果として 問い合わせも応募も増えにくい 状態になりがちです。
ポイントは、目的を“言い切れる形”にして、成果を測る KPI(指標) をセットで置くこと。
ここでは、初心者でも迷いにくい決め方と、目的別のKPI例をまとめます。
受注獲得:問い合わせ数より“案件の質”を上げるKPI
製造業はBtoBのため、単純な問い合わせ数よりも 「受注につながる相談が増えたか」 が重要です。
そこでおすすめなのが、量(数)+質(条件) の両方でKPIを作る設計です。
受注目的のKPIは「段階」で分けると失敗しにくい
- 入口KPI(集客)
- 自然検索の流入数(SEO)
- 指名検索(会社名・工場名など)の増加
- 技術ページ/加工ページの閲覧数
- 行動KPI(興味の強さ)
- 事例ページの閲覧率
- 仕様・設備・品質関連ページの閲覧
- 資料DL・カタログDL
- お問い合わせボタンのクリック
- 成果KPI(商談に近い)
- 見積依頼(RFQ)の件数
- 図面添付ありの相談件数
- 「数量・材質・納期」など条件が埋まった問い合わせ比率
- 受注に近い業界/工程の問い合わせ比率
“案件の質”を測るための超実用ルール(初心者向け)✅
問い合わせ内容を、次の3つで分類して月次で見るだけでも精度が上がります。
- A:図面あり/条件が具体(材質・数量・納期が明確)
- B:条件は一部不明だが相談の意欲が高い
- C:とりあえず相談(情報不足、比較検討の初期)
目標例
- 問い合わせ総数は横ばいでもOK
- A+Bの割合が増えること を成果とする(質の改善)
KPIの置き方が良いサイトの共通点
- 技術・加工ページに、「相談の入口」 がある
- 事例が 条件付きで比較 できる
- フォームが、入力しやすいのに 必要情報は回収 できる(後工程が楽)
採用強化:応募率を上げるKPI(エントリー導線・説明会導線)
採用目的のサイトは、単に「募集要項がある」だけでは弱いです。
製造業では特に、求職者が不安に感じやすいポイント(現場・教育・安全・働き方)を解消できるかが勝負になります。
採用目的のKPIも「見られる→納得→行動」の順で設計する
- 見られる(認知)
- 採用ページの閲覧数
- スマホでの閲覧比率(採用はスマホが増えやすい)
- 求人媒体からの流入数
- 納得(検討)
- 社員インタビューの閲覧数
- 仕事内容(工程、使用設備、1日の流れ)の閲覧数
- よくある質問(残業・休日・教育・資格支援)の閲覧数
- 行動(応募)
- エントリークリック数
- 応募完了率(フォーム離脱率)
- 会社見学/説明会の申込数(用意できるなら強い)
- 問い合わせ(応募前相談)の件数
応募率が上がる導線の作り方(短く要点)
- 採用ページに 「3つの入口」 を用意する
- すぐ応募
- まず見学/説明会
- 応募前の相談
- 応募フォームは“最短”にする
- 初回は最低限(氏名・連絡先・希望職種)
- 詳細は後で回収(面談前ヒアリングなど)
- 現場の情報は“抽象”より“具体”
- どんな機械を使うのか/どんな手順なのか/誰が教えるのか があると強い
海外対応:多言語ページの優先順位と運用体制
海外対応は「英語ページを作る」だけだと、更新が止まりやすく、成果につながりにくいです。
そこで、最初は 範囲を絞って確実に運用できる形 にするのが安全です。
多言語化の優先順位(迷ったらこの順)
- 会社・工場の信頼情報(会社概要、所在地、体制、品質方針)
- 対応領域(加工・製品カテゴリ、得意条件、設備概要)
- 品質・検査(測定機器、検査フロー、認証など)
- 事例(抜粋)(英語化は数を絞り、条件が伝わるものだけ)
- 問い合わせ導線(英語フォーム、図面送付、NDA案内)
全部を翻訳しようとすると破綻しやすいので、まずは “受注判断に必要な最小セット” を作るのが現実的です。
海外対応でのKPI例(作りっぱなし防止)
- 英語(または対象言語)ページの閲覧数
- 対象国からの流入数(国別)
- 英語フォームの送信数
- 英語での資料DL数
- 海外からのメール/問い合わせ比率
運用体制の決め方(ここを決めないと失敗しやすい)
- 翻訳の責任者:社内の誰が最終確認するか
- 更新頻度:月1回でも良いので“止めない”
- 更新対象:事例は毎回全部更新ではなく、厳選して追加
既存顧客向け:資料・仕様・手配情報の導線(工数削減)
既存顧客向けの目的は、売上アップだけでなく 社内工数の削減 に直結します。
とくに製造業は「同じ質問が繰り返される」業務が多いため、サイトで吸収できる余地が大きいです。
既存顧客向けに効くコンテンツ例
- 図面の渡し方(対応形式、注意点、NDAの扱い)
- 見積依頼に必要な情報(RFQチェックリスト)
- 納品までの流れ(検査・梱包・出荷条件)
- 品質関連(検査成績書の扱い、トレーサビリティ)
- よくある質問(支払い条件、手配リードタイム、緊急対応)
工数削減のKPI例(“成果が見える化”できる)
- FAQページの閲覧数(問い合わせ前に見られているか)
- 資料DL数(説明が自己完結しているか)
- 電話・メールでの定型質問の件数(可能なら社内でカウント)
- 問い合わせの平均対応時間(短縮できているか)
目的を「売上」だけにしないと強くなる理由
既存顧客向けは、短期の売上よりも 継続取引の安定 と 社内の生産性 に効きます。
結果として、営業が本来やるべき “提案・深耕” に時間を回せるようになります。
目的とKPIを一発で整理できるミニシート(そのまま使えます)
| 目的 | 主要ターゲット | 取ってほしい行動 | 主要KPI | 補助KPI |
|---|---|---|---|---|
| 受注 | 購買・技術 | 見積/相談 | 図面あり相談数、RFQ数 | 技術ページ閲覧、事例閲覧、DL数 |
| 採用 | 求職者 | 応募/見学 | 応募完了数、見学申込数 | 採用ページ閲覧、離脱率 |
| 海外 | 海外企業 | 英語相談 | 英語問い合わせ数 | 対象国流入、英語ページ閲覧 |
| 既存顧客 | 取引先 | 自己解決/手配 | 定型問合せ削減 | FAQ閲覧、DL数 |
最後に、初心者の方が迷いやすいポイントを1つだけ。
目的は「全部やる」ではなく、まずは 主目的1つ+副目的1つ に絞ると、設計がブレずに成果が出やすくなります。
ターゲット整理|購買・技術・経営・求職者で「見たい情報」が違う
製造業のホームページ制作で成果が出るかどうかは、「誰が見に来て、何を確認して、どう判断するか」を最初に分けられるかで大きく変わります。
製造業のサイトは、同じ会社でも
- 購買(発注・比較担当)
- 技術(可否判断・仕様確認担当)
- 経営(リスク・体制・信頼性担当)
- 求職者(働くイメージ確認)
が、それぞれ違う目的で訪れます。
ここを分けずに一つのページで全部説明しようとすると、結局「誰にも刺さらない」状態になりがちです。
購買担当が見る:納期・品質・価格条件・対応範囲
購買担当は、ざっくり言うと 「この会社は安心して発注できるか」「比較の土俵に乗るか」 を短時間で見ています。
技術の細部よりも、発注条件と運用のしやすさが重要になりやすいです。
必ず欲しい情報(優先度高)
- 対応範囲(できること/できないこと)
- 納期の考え方(標準・特急の可否、回答の目安)
- 品質保証の概要(検査体制、成績書、トレース)
- 見積依頼の手順(必要情報、図面の扱い、NDA)
- 連絡手段(フォーム/電話/メール、受付時間)
あると強い情報(比較で勝てる)
- 得意な案件(試作・量産・難加工など)を一言で明示
- 取引実績(業界カテゴリだけでもOK)
- “よくある質問”で購買の疑問を先回り
例:最小ロット、支払い条件、梱包・出荷条件
購買向けのCTA(導線)
- 「概算・相談」(条件が固まっていない人用)
- 「見積依頼(RFQ)」(条件が揃っている人用)
- 「資料・会社案内DL」(社内説明用)
技術者が見る:加工可否・材質・公差・設備・図面対応
技術者は 「作れるか/作れないか」「品質が担保できるか」 を見に来ます。
ここが弱いと、購買が興味を持っても 技術判断で落ちる ことが起きます。
必ず欲しい情報(優先度高)
- 加工可否の判断材料
- 対応材質、対応サイズ、形状の注意点
- 公差の目安(“相談”でも良いが目線が必要)
- 設備一覧+「その設備で何ができるか」
※設備名の羅列だけだと判断できません - 図面対応(受けられる形式、注意点、機密配慮)
- 検査・品質管理の具体(測定器、検査工程、成績書)
あると強い情報(信頼の決め手)
- 事例に条件が書いてある(材質・数量・納期・課題)
- 工程の説明がある(写真・図解・簡単なフロー)
- 技術責任者や現場の説明(誰が管理しているか)
技術者向けのCTA(導線)
- 「加工可否の相談」(図面あり/なし両方の入口)
- 「技術的な質問フォーム」(購買用と分けると回収精度が上がる)
- 「類似事例を見る」(比較で納得させる)
経営層が見る:安定供給・体制・認証・取引実績・BCP
経営層は、発注そのものより 「継続取引して大丈夫か」 を見ています。
特に、サプライチェーンの観点で リスクが低い会社か が焦点になりやすいです。
必ず欲しい情報(優先度高)
- 生産体制(人員、拠点、設備キャパの考え方)
- 品質マネジメント(方針、責任体制、改善の仕組み)
- 認証・規格・許認可(取得の有無だけでなく適用範囲)
- 取引実績(守秘があるなら業界カテゴリ・取引年数でも可)
- BCPの考え方(災害・停電・代替手段など“方針”でも良い)
あると強い情報(安心材料)
- 数字で示せる項目
例:対応年数、設備台数、検査項目、リードタイムの目安 - 代表メッセージ(理念ではなく、品質・納期・改善の姿勢)
- コンプライアンス・情報管理(NDA、データ管理の方針)
経営層向けのCTA(導線)
- 「会社概要PDF」(社内稟議・説明に使える資料)
- 「訪問・工場見学の相談」(商談の前段として有効)
求職者が見る:現場の雰囲気・育成・働き方・キャリア
求職者は 「この会社で働くイメージが持てるか」 を見ています。
給与や福利厚生だけでなく、製造業の場合は特に
- 現場の安全
- 教育・技能の伸ばし方
- 仕事のリアル(1日の流れ、使用設備)
- 人間関係・雰囲気
が判断材料になりやすいです。
必ず欲しい情報(優先度高)
- 仕事内容(工程、扱う製品・設備、1日の流れ)
- 教育体制(OJT、資格支援、独り立ちまでの目安)
- 働き方(勤務時間、休日、残業の考え方)
- 職場の雰囲気(写真、動画、社員の声)
あると強い情報(応募を後押し)
- キャリアの例(例:1年目→3年目→リーダーなど)
- 評価制度の考え方(何が評価されるか)
- よくある質問(未経験、文系、年齢、資格など)
求職者向けのCTA(導線)
- 「応募」だけでなく、
「見学・説明会」/「応募前相談」も用意すると離脱が減ります。
採用ページを“会社紹介の延長”にしない
採用ページが「会社概要+理念+募集要項」だけだと、求職者が一番知りたい “働くリアル” が不足しがちです。
会社紹介と採用は、同じ情報でも見せ方の順番を変えるのがコツです。
会社紹介(対取引先)で強い順番
- 強み → 対応範囲 → 実績 → 品質体制 → 会社概要
採用(対求職者)で強い順番
- 仕事内容(1日の流れ) → 教育・安全 → 人(先輩の声) → 働き方 → 募集要項
さらに、採用ページでは次のような“具体”が効きます。
- 写真:現場、休憩スペース、設備、作業の様子
- 文章:「誰が」「何を」「どのように教えるか」
- 安心材料:安全教育、ルール、ミス時のフォロー
4ターゲットを迷わず捌くための実装テンプレ(すぐ使える)
最後に、制作時にブレないようにするためのシンプルな設計ルールを置いておきます。
- ナビに「技術・加工」「品質」「事例」「採用」を明確に分ける
- 各ページの冒頭に、対象ターゲットと結論を先に書く
- 情報は“主張”より“根拠”を優先(数字・体制・工程・事例)
- CTAは1種類ではなく、検討段階に合わせて複数用意する
- 相談 → 見積 → 資料DL(採用は 見学 → 応募)
これだけで、同じ情報量でも「伝わり方」が変わり、結果として問い合わせ・応募の質が上がりやすくなります。
製造業サイトの情報設計|「探しやすさ」と「比較しやすさ」を作る
製造業のホームページは、見た目よりも 情報設計(Information Architecture) で成果が決まりやすいです。
理由はシンプルで、訪問者(購買・技術・経営・求職者)が知りたいのは「雰囲気」より 発注・評価・応募の判断材料だからです。
ここでは、初心者でも実装イメージが湧くように
- メニュー設計の基本
- 技術ページの分類方法
- 検索・絞り込み・PDF導線の作り方
- クリック数を減らす具体策
を、重複なく整理します。
メニュー設計の鉄板:製品/技術/設備/事例/品質/会社/採用
メニュー設計で最初に決めるのは、「ページをどう並べるか」ではなく “訪問者が探す順番” です。
製造業では多くの場合、次の順で見られます。
- できる?(対応範囲)
- 任せて大丈夫?(品質・体制)
- 似た実績ある?(事例)
- どう頼む?(問い合わせ・RFQ)
この順番に合わせると、メニューは自然と「鉄板構成」に落ち着きます。
推奨のグローバルメニュー(例)
- 製品・加工サービス
- 技術・対応範囲
- 設備
- 事例
- 品質・検査
- 会社情報
- 採用
- お問い合わせ(RFQ)
ポイント(初心者が失敗しやすい所)
- メニュー名は社内用語を避け、発注側の言葉に寄せる
例:「技術情報」より「対応範囲・技術」、「実績紹介」より「事例」 - “全部トップに置く”より、上位7項目までに絞る(迷いを減らす)
- 「会社情報」配下に重要ページを押し込まない
※会社概要・沿革は大事ですが、検討の主役になりにくいです
迷ったら守るルール(これだけで整う)
- 製品/技術/品質/事例は必ず上位階層に置く
- それ以外(ニュース、CSR、ブログ等)は2階層目に回す
- 各カテゴリのトップ(ハブページ)には
“結論(何ができる)→根拠(設備・体制)→次の導線(事例・相談)” を置く
“加工・技術”ページは分類が命(工程・材質・用途・業界別)
製造業サイトで最も差が出るのが、技術・加工ページの分類です。
ここが弱いと、技術者は判断できず、購買は比較できず、結果として離脱が増えます。
分類の基本は「主軸1つ+補助軸複数」
分類軸を増やしすぎると管理が破綻しやすいので、次の考え方が現実的です。
- 主軸(URL・メニューの軸):基本は「工程(加工方法)」がおすすめ
例:切削/板金/溶接/研磨/射出成形/表面処理 など - 補助軸(ページ内・タグ・絞り込み):材質・用途・業界など
こうすると、サイト全体がスッキリし、増設もしやすくなります。
使いやすい分類テンプレ(そのまま設計に使えます)
- 工程別(主軸)
- 切削加工
- 板金加工
- 溶接
- 表面処理
- 組立・ユニット など
- 材質別(補助)
- 鉄/ステンレス/アルミ/銅/樹脂 など
- 用途・業界別(補助)
- 食品機械/医療/半導体/自動車/産業機械 など
- 条件別(補助:判断材料)
- 試作対応/小ロット/量産/短納期/高精度/大型 など
技術ページに必ず入れたい“判断材料セット”✅
文章が上手いより、判断材料が揃っていることが重要です。
- 対応範囲(材質、サイズ、ロット、納期目安)
- 得意・不得意(正直に書くほど信頼が上がる)
- 品質の担保方法(検査、成績書、管理体制)
- よくある相談例(例:公差が厳しい、歪みが出る等)
- 関連事例への導線(同じ工程の事例へ飛べる)
コツ
“説明”より先に、箇条書きで条件を出すと、読む側のストレスが減ります。
(例:対応材質/サイズ/納期/最小ロットを冒頭にまとめる)
サイト内検索・絞り込み・PDF導線で離脱を減らす
製造業サイトは、情報量が増えやすい分、ナビだけでは限界が来ます。
そこで効くのが サイト内検索・絞り込み・PDFの扱いです。
サイト内検索が効く場面(導入すべき理由)
特に次のようなサイトは、検索窓があるだけで回遊が伸びやすいです。
- 設備が多い
- 事例が増えてきた
- 品番・型番・材質名など“指名検索”が多い
- 求職者が募集要項を探しがち
検索機能の最低ライン(初心者向け)
- 入力途中で候補が出る(サジェスト)
- 同義語に対応(例:「SUS」↔「ステンレス」)
- 事例・技術・設備を横断して探せる
絞り込み(フィルタ)は“使いどころ”を絞る
絞り込みは便利ですが、何でも付けると運用が大変になります。
おすすめは、まず 事例と技術(加工)に絞って導入することです。
- 事例の絞り込み例
- 工程/材質/用途・業界/数量/納期
- 技術の絞り込み例
- 材質/サイズ帯/得意条件(短納期・高精度など)
運用を壊さないコツ
- 絞り込み項目は最初から増やしすぎない(3〜6個程度から)
- まず“現場が答えられる項目”だけにする
→ 登録が止まらず、情報が増えていきます
PDF(仕様書・カタログ)を“入口”にしない
製造業ではPDFが多くなりがちですが、PDFに頼りすぎると
- スマホで読みにくい
- 必要情報に辿り着けない
- 問い合わせ導線が途切れる
という問題が起きやすいです。
おすすめの扱い方
- 重要情報は HTMLページに要点をまとめる(比較しやすくする)
- PDFは 詳細資料として添付(必要な人だけ見る)
- PDFダウンロードの近くに、必ず次の導線を置く
- 相談 / 見積依頼 / 類似事例 など
図面・仕様書に到達するまでのクリック数を減らす
訪問者が探しているのは、「全部の情報」ではなく 判断に必要な一部の情報です。
その情報に到達するクリックが多いほど、離脱は増えます。
ここでの目標は、極端に言えば “2クリック以内” です。
(例:トップ → 技術ページ → 図面送付・仕様確認)
クリックを減らす具体策(すぐ実装できる順)
- 技術ページの冒頭に「対応範囲(条件)」をまとめる
→ スクロールだけで判断できる - “関連資料”をページ内に固定表示する(サイド・下部)
→ 探し回らない - 事例ページから「同じ工程の技術ページ」へ戻れる導線を置く
→ 行き止まりを作らない - 問い合わせ導線を分岐させる
- 図面あり:見積依頼へ
- 図面なし:加工可否相談へ
→ 迷いと入力負担を減らす
小さく効く改善(地味だけど強い)
- パンくずリストを正しく入れる(現在地が分かる)
- 技術ページに「よくある質問(技術)」を置く
→ “戻って探す”行動が減る - “設備一覧”から「できること」へリンクする
→ 設備名の羅列で終わらせない
必須コンテンツ設計|問い合わせに直結するページ構成テンプレ
製造業のホームページで問い合わせを増やすコツは、文章を長くすることではなく、発注側が「判断に必要な情報」を迷わず見つけられる状態を作ることです。
ここでは、初心者でも実装しやすい「必須ページの型」を、そのまま使えるテンプレとしてまとめます。
(※“載せるべき情報”と“見せ方の順番”がポイントです)
会社・工場紹介:体制と強みが一瞬で伝わる見せ方
会社紹介は「沿革」よりも先に、訪問者が知りたい “発注できる会社か” を提示すると成果につながりやすいです。
おすすめ構成(上から順に置く)
- 1行で分かる提供価値
例:試作〜量産まで対応/短納期に強い/難加工に強い…など - 対応範囲の要点(箇条書き)
工程・材質・サイズ帯・ロット感・納期目安(“相談可”でもOK) - 根拠(裏付け)
設備・検査体制・人員体制・対応年数・実績カテゴリ(出せる範囲で) - 現場が見える素材
工場写真、検査の様子、工程の短い動画(スマホでも見やすく) - 責任の所在(E-E-A-Tに効く)
代表・工場長・品質責任者など「誰が担保しているか」を明確に
“強み”の書き方の型(抽象→具体→証拠)
- 抽象:短納期に強い
- 具体:試作は最短◯日から相談可/回答目安は◯営業日
- 証拠:対応できる理由(工程内製、検査体制、夜間稼働など)
これだけで「他社と何が違うのか」が伝わり、比較で選ばれやすくなります。
製品・加工実績:写真+条件(材質/サイズ/公差/ロット)で書く
実績ページは、写真がきれいでも条件が無いと判断できず離脱されがちです。
コツは「一案件=1カード」で、比較に必要な項目を揃えることです。
実績カードのテンプレ(最低限)
- 写真(全体+要点の寄り)
- 工程(例:切削/板金/溶接…)
- 材質
- サイズ帯
- 公差目安(厳密に出せない場合は“要相談”+傾向)
- ロット感(小ロット/量産など)
- 用途カテゴリ(業界名がNGなら用途でもOK)
- 納期感(目安 or 相談可)
- 検査(抜取/全数/成績書の可否など)
書けると強い項目(“問い合わせの質”が上がる)
| 項目 | 書けると何が起きる? |
|---|---|
| 課題(例:歪み/工具摩耗/外観) | 技術者が「わかってる会社」と判断しやすい |
| 工夫(治具、工程順、測定方法) | 価格以外の比較軸が生まれる |
| 結果(不良低減、工数削減など) | 経営・購買の稟議が通りやすい |
守秘が強い会社でも出せる“代替表現”
- 図面や製品名の代わりに
「材質+サイズ帯+工程+要求ポイント」で抽象化する - 写真は「全体」ではなく、
断面・表面・仕上げ・検査シーンなど技術が伝わる部分に寄せる - 取引先名が出せない場合は、
業界カテゴリ(例:産業機械/食品設備/装置部品)だけでも十分役立ちます
設備一覧:設備名の羅列で終わらせない(できることに翻訳)
設備一覧は、発注側にとって「設備名」より “その設備で何ができるか” が重要です。
つまり、設備情報は 能力に翻訳して初めて価値になります。
設備1台ごとの記載テンプレ
- 設備名・型式(可能なら)
- できること(加工・検査で可能な内容を平易に)
- 得意条件(精度/サイズ/材質/量産など)
- 注意点(不得意・要相談ポイントを正直に)
- 関連リンク(この設備で作った実績/対応工程ページ)
設備ページの構造(迷いにくい並べ方)
- 工程別にグルーピング(切削/板金/溶接/表面処理/検査…)
- 各グループの冒頭に「この工程でできること」を3行で要約
- 重要設備は写真付き(信頼の上がり方が大きい)
「設備一覧 → 実績 → 相談」の導線がつながると、問い合わせが“条件付き”になりやすく、後工程が楽になります。
品質保証:検査体制・トレーサビリティ・不具合対応
品質ページは、製造業サイトの信頼の核です。
ポイントは「安心できます」ではなく、“どうやって担保しているか”を見える化すること。
品質ページのテンプレ(上から順)
- 品質方針(短く、現場の言葉で)
- 検査フロー(図が理想/箇条書きでもOK)
- 受入検査 → 工程内検査 → 出荷検査 → 記録保管
- 使用機器(代表例でOK:3次元測定、画像測定、硬度、粗さ等)
- トレーサビリティ(ロット管理、記録、保管期間の考え方)
- 成績書対応(可否/範囲/追加費用が出る条件があるなら明記)
- 不具合時の対応(初動、原因究明、再発防止の型)
- 認証・規格(取得の有無だけでなく、適用範囲が伝わる書き方)
“不具合対応”は短くても書く価値が高い理由
- 発注側は「ゼロ不良」を期待するより、
問題が起きたときに誠実に処理できる会社かを見ています - ここが明確だと、経営層の稟議や取引継続の安心材料になります
取引実績・導入事例:業界別の課題→解決→効果で整理
取引実績は、ロゴを並べるだけだと守秘で出せない会社も多いです。
その場合は、“業界別の課題解決集”として組み立てると強くなります。
事例の型(課題→解決→効果)
- 背景:なぜ困っていたか(納期/精度/コスト/外観など)
- 要件:必要条件(材質、精度、数量、納期感)
- 解決:工程・治具・検査の工夫
- 効果:不良低減、工程短縮、安定供給など(数値が難しければ傾向でも)
見せ方の工夫(比較しやすさUP)
- 「工程別」「材質別」「用途・業界別」で一覧を分ける
- 各事例にタグを付ける(例:短納期/難加工/小ロット/高精度)
- 事例から「同じ工程の技術ページ」へ戻れる導線を必ず置く
よくある質問:購買・技術の“確認項目”を先回りする
FAQは、問い合わせを減らすためではなく、問い合わせを“前に進める”ために作るのがコツです。
(=入力前の不安を消して、図面送付・条件提示まで誘導する)
FAQの分類テンプレ(この4つで十分回ります)
- 見積・納期(回答目安、特急可否、最小ロット)
- 図面・機密(NDA、データ取り扱い、添付形式)
- 仕様・品質(公差、表面処理、成績書、検査範囲)
- 取引条件(支払い、梱包、出荷、対応エリア)
NDA/図面送付/見積回答の目安/最小ロット
この4点は、製造業の問い合わせで特に離脱が起きやすい“壁”です。
FAQかフォーム周辺に、短くても必ず置くのがおすすめです。
- NDAは締結できますか?
→ 可能/ひな形の有無/締結後に共有できる情報の範囲を明記 - 図面はどう送ればいいですか?
→ 対応形式(PDF、DXF、STEPなど)+添付方法(フォーム/メール) - 見積回答までの目安は?
→ 標準の目安+「条件により変動する要因」(図面量、要件、検査など) - 最小ロットはありますか?
→ “対応可否”と“得意レンジ”を分けて書く(例:小ロット得意、量産も可)
フォーム近くに置くと効く一言(例)
- 「機密情報は社内規程に沿って管理します」
- 「図面なしでも概算の相談が可能です」
- 「条件が未確定でも、まずは用途と課題だけで相談できます」
この章のまとめ(最小構成)
迷ったら、まずは次の6つを“比較できる形”で揃えるのが最短ルートです。
- 会社・工場紹介(強み+根拠)
- 技術・対応範囲(判断材料)
- 実績(条件付き)
- 設備(能力に翻訳)
- 品質(担保の仕組み)
- FAQ(機密・図面・納期・ロット)
信頼性(E-E-A-T)を強める「証拠の出し方」
製造業サイトで信頼を上げる近道は、「主張」を増やすことではなく、主張を“証拠つき”に変換することです。
たとえば「高品質」「短納期」「一貫対応」と書くだけでは、発注側(購買・技術・経営)は判断できません。
そこで、次の4種類の“証拠”を揃えると、比較検討の土俵で強くなります。
- 認証・規格・許認可(第三者の枠組み)
- 数字(実態を端的に示す)
- 人(誰が担保しているか)
- 外部評価(社外からの裏付け)
認証・規格・許認可(例:ISO等)は“適用範囲”まで明記
ISOなどは、「持っています」だけだと弱いです。
発注側が知りたいのは、「その認証が 自分が頼みたい製品・工程・拠点 に適用されるのか?」だからです。
最低限、書くべき項目(これが“証拠セット”)
- 認証名(例:ISO 9001 / ISO 14001 など)
- 認証機関(審査登録機関名)
- 登録番号(認証番号)
- 有効期限(または登録日・更新日)
- 適用範囲(Scope)
- 対象拠点(本社のみ/工場含む等)
- 対象活動(設計・製造・組立・検査・販売など)
- 対象製品・サービス(抽象でも良いが“何の品質か”が分かる表現)
表示のおすすめ(初心者でも運用しやすい)
- 「品質・認証」ページにまとめる
- 重要認証は、トップや会社紹介にも“要点だけ”表示(詳細は品質ページへ)
- 可能なら 認証書のPDF(または画像) を添付し、更新時に差し替える
※「有効期限切れ」や「旧版のまま放置」が一番の信頼毀損です。
よくあるNG(信頼を落としやすい)
- 認証名だけで、適用範囲が書かれていない
- 認証書の画像が小さすぎて読めない/期限が不明
- 工場が複数あるのに、どの拠点が対象か分からない
ミニテンプレ(そのままコピペして埋められます)
- ISO 9001(品質マネジメント)
- 登録番号:XXXXXX
- 認証機関:XXXX
- 有効期限:YYYY/MM/DD
- 適用範囲:〇〇工場における〇〇の製造および検査(必要に応じて設計・組立の有無も明記)
数字で示す:不良率、納期遵守率、設備台数、対応年数
数字は強いですが、出し方を間違えると逆効果にもなります。
コツは「盛る」ではなく、定義・期間・補足を添えて“誤解を減らす”ことです。
製造業サイトで使いやすい「数字の種類」
品質
- 不良率(社内定義を添える)
- クレーム件数(可能なら)
- 成績書対応率(任意)
納期
- 納期遵守率(対象期間を明記)
- 見積回答の平均リードタイム(例:通常〇営業日)
体制
- 設備台数(工程別に)
- 検査機器の種類・台数
- 従業員数/技術者数(差し支えなければ)
経験
- 創業年・操業年数
- 主要業界の対応年数(例:産業機械向け〇年 など)
“信頼される数字”の書き方(3点セット)
- 定義:何を数えているか(不良の定義、納期遵守の条件など)
- 期間:いつのデータか(例:直近12か月)
- 補足:例外や前提(特急案件は除外、外注工程は含む等)
例(見せ方の型)
- 納期遵守率:98%(直近12か月、当社受注分/顧客都合変更を除く)
- 見積回答:通常2営業日以内(図面点数・検査要件により変動)
数字を置く場所(迷ったらこの配置)
- トップ:3〜5個に絞って「要点だけ」
- 詳細ページ:品質・設備・会社紹介で“根拠の説明”とセット
人で示す:技術責任者・品質責任者・代表メッセージ
製造業の信頼は、設備や認証だけでなく 「誰が品質と納期を担保しているか」 が見えると一気に上がります。
匿名の会社より、責任の所在が明確な会社が選ばれやすいからです。
必須:責任者を“役割ごと”に出す
- 技術責任者(加工・工程の最終判断)
- 品質責任者(検査・是正・再発防止)
- 営業・窓口責任者(連絡の品質)
載せると強い要素
- 顔写真(難しければ“現場写真+後ろ姿”でも可)
- 経歴は長文より「専門領域・担当年数・得意領域」を短く
- できれば「どんな相談が多いか」「何を大切にしているか」を一言
代表メッセージは“理念”より「約束」を書く
読者が欲しいのは感動ではなく、安心材料です。おすすめは次の3点。
- 何を守るか(品質・納期・情報管理など)
- どう担保するか(体制・改善・教育)
- どう対応するか(不具合時の初動や再発防止)
さらに信頼が上がる「著者・監修」の付け方(技術コラム向け)
技術記事や用語解説を載せるなら、記事末尾に
- 執筆(担当部署)
- 監修(技術責任者・品質責任者)
- 更新日(いつ見直したか)
を揃えると、情報の鮮度と責任が伝わります。
外部評価:受賞歴、掲載実績、共同研究、展示会実績
外部評価は、「自社が言っている」状態から 「他者にも評価されている」状態へ引き上げる材料です。
ただし、ここも“出し方”が大事です。
出すと強い外部評価(製造業で効きやすい)
- 受賞歴・表彰(公的機関、業界団体など)
- メディア掲載(業界紙・専門誌・自治体サイト等)
- 共同研究・産学連携(テーマと期間だけでも)
- 展示会出展(年・展示会名・出展内容の要点)
- 団体加盟(工業会など)
信頼を落とさない運用ポイント
- “いつの実績か”を必ず書く(古すぎる実績の出しっぱなしは逆効果)
- ロゴ掲載は許諾を取る(取れないなら「業界カテゴリ」で表現)
- 可能なら根拠ページへ導線(掲載記事、受賞ページ等)
外部評価の見せ方テンプレ(短くて強い)
- 2025年:〇〇展示会に出展(〇〇加工の試作・短納期相談)
- 2024年:〇〇表彰を受賞(品質改善・生産性向上の取り組み)
- 2023年〜:〇〇大学と共同研究(材料・表面に関する研究)
最後に:信頼を伸ばす「1ページチェックリスト」✅
サイト全体で、次が揃うと“証拠の厚み”が出ます。
- 認証:登録番号/有効期限/適用範囲が明記されている
- 数字:定義+期間+補足がセットになっている
- 人:技術・品質の責任者が見える(役割が分かる)
- 外部:実績の年があり、出しっぱなしになっていない
- 更新:最終更新日や見直しが分かる(放置感がない)
問い合わせ導線設計|RFQ(見積依頼)を“迷わず出せる”状態にする
製造業サイトの問い合わせは、BtoCと違って「とりあえず送る」より、条件を揃えてから送る(=RFQに近い)傾向があります。
だからこそ導線設計は、問い合わせ数を増やすだけでなく、“見積が出せる問い合わせ”を増やす設計にすると成果が出やすいです。
ここでは、初心者でも実装しやすい形で
- CTAの置き方
- フォーム設計(必要情報は回収しつつ、入力は重くしない)
- 営業のムダを減らす仕組み化
を順番にまとめます。
CTAの置き方:製品・技術・事例ページに“次の一手”を用意
問い合わせが増えない原因のひとつは、ページを読み終えた人が
「次に何をすればいいか分からない」状態になることです。
製造業サイトでは、CTAは1種類に絞らず、検討段階別に3つ用意すると迷いが減ります。
おすすめの3段階CTA(型)
- 相談する:条件がまだ曖昧(検討初期)
- 概算を聞く:条件は一部ある(比較検討中)
- 見積を依頼する(RFQ):図面・条件が揃っている(決めに行く段階)
ページ別「置くべきCTA」が変わる(これが重要)💡
| ページ | 読者の状態 | 最適なCTA | ひとこと例(ボタン近くに添える) |
|---|---|---|---|
| 製品ページ | どんな部品か把握中 | 概算/相談 | 「用途と数量だけでもOK」 |
| 技術ページ | 可否判断・条件確認中 | 相談/RFQ | 「図面ありなら最短で回答」 |
| 事例ページ | 自社にも当てはまるか比較中 | 相談/RFQ | 「類似条件で相談できます」 |
| 品質ページ | 信頼性を確認中 | RFQ/見学相談 | 「検査要件も一緒に確認」 |
置き場所の鉄板(“気づかれないCTA”を防ぐ)
- ページ上部:ファーストビュー直下(「何ができるか」を見た直後)
- ページ中部:判断材料の直後(対応範囲・仕様・事例の直後が強い)
- ページ下部:読み終わりの出口
- スマホ:追従(固定)ボタンを1つ置く(押しやすさは正義)
ボタン文言は“動詞+目的”が強い
- 「お問い合わせ」より
「加工可否を相談する」 / 「図面を添付して見積依頼」 のほうが迷いにくいです。
フォーム設計:欲しい情報を取り切る(でも入力は重くしない)
フォーム設計は、営業側が欲しい情報を詰め込みすぎると離脱が増え、
減らしすぎると「質が低い問い合わせ」ばかりになります。
解決策はシンプルで、入口は軽く、必要に応じて深掘りする設計です。
おすすめは“2ルート分岐”
- 図面あり:RFQフォーム(必要条件を取り切る)
- 図面なし:相談フォーム(最小限+後でヒアリング)
この分岐があるだけで、入力ストレスが下がり、営業も判断しやすくなります。
最低限の項目(用途/材質/数量/納期/図面の有無)
まず必須はこの5つでOKです。
理由は、ここが揃うと 「作れるか/いつまでに/どれくらい」の一次判断ができるからです。
必須・任意のおすすめ(テンプレ)
| 区分 | 項目 | なぜ必要? | 入力を軽くする工夫 |
|---|---|---|---|
| 必須 | 用途(ざっくりでOK) | 目的で要求品質が変わる | ラジオボタン+自由記述 |
| 必須 | 材質 | 工法・コストに直結 | 候補例+「不明」選択 |
| 必須 | 数量 | 工程設計が変わる | 「試作/小ロット/量産」でも可 |
| 必須 | 納期 | 可否判断の要 | 「希望日」+「柔軟に調整」 |
| 必須 | 図面の有無 | 次の手順が変わる | 「あり/なし」でフォーム分岐 |
| 任意 | サイズ感(目安) | 概算精度が上がる | 例を添える(mmなど) |
| 任意 | 要求精度・重要箇所 | 技術判断が早い | チェック形式でOK |
| 任意 | 表面処理・熱処理 | 工程が増える | 「必要/不要/未定」 |
| 任意 | 検査・成績書 | 見積条件になる | 「必要/不要/相談」 |
ポイント
「必須を増やす」より、任意項目の案内を上手にして入力を促すほうが両立しやすいです。
図面アップロード・NDA・機密配慮の案内
図面が絡む製造業では、ここが弱いと“送られない”原因になります。
フォーム上で、安心材料を短く提示しましょう。
入れると効果が出やすい案内(短文でOK)
- 機密配慮:図面・データの取扱い方針(閲覧権限、保管、削除など)
- NDA対応:締結可否、ひな形の有無、締結後の進め方
- 対応ファイル:受け付ける形式(例:PDF、2D、3Dなど)と上限容量
- 代替手段:容量超過時の送付方法(安全な方法に限定)
入力を軽くする小技
- 「図面あり」を選んだら、アップロード欄を1つだけ出す
(複数ファイルは後からでも回収できます) - アップロード欄の近くに
「図面がなくても相談できます」 を置く(離脱防止)
営業のムダを減らす:自動返信・ヒアリングシート・日程調整
導線設計のゴールは、問い合わせ数を増やすことではなく、
社内の対応工数を減らしながら、受注に近い相談を増やすことです。
そのために効くのが、問い合わせ後の“自動化・半自動化”です。
自動返信メールで「次の行動」を確定させる
自動返信は「受け付けました」だけで終わらせると弱いです。
おすすめは、次の3点を必ず入れること。
- 回答の目安(例:通常◯営業日、条件で変動することも明記)
- 不足情報がある場合のお願い(簡単なチェックリスト)
- 次の導線(追加資料、ヒアリングシート、日程調整)
自動返信の例(短くて実務的)
- 「通常は◯営業日以内に一次回答します」
- 「図面/数量/納期が未確定の場合は、分かる範囲で構いません」
- 「追加確認が必要な場合、担当よりご連絡します」
ヒアリングシートで“往復回数”を減らす
営業工数が増える原因は、メールの往復です。
そこで、フォーム送信後に「必要な人だけ」入力できるヒアリングシートを用意すると効きます。
ヒアリングシートに入れると強い項目(任意でOK)
- 優先順位(納期優先/コスト優先/品質優先)
- 必須検査(成績書、抜取/全数など)
- 重要寸法・重要外観
- 希望する取引形態(単発/継続見込み)
日程調整を“必要な案件だけ”に絞る
日程調整リンクを全件に出すと、逆に対応が詰まります。
おすすめは、一定条件を満たした問い合わせだけに案内すること。
案内条件の例
- 図面あり
- 数量・納期が明確
- 検査要件が整理されている
- 継続見込みがある(自己申告でもOK)
こうすると、打ち合わせが「情報収集」ではなく意思決定の場になりやすいです。
採用導線設計|“応募したくなる材料”をコンテンツ化する
製造業の採用ページで成果が出る会社は、「カッコいい採用サイト」ではなく、応募前の不安を減らして“働くイメージ”を具体化しています。
求職者は、給与だけでなく 現場のリアル(安全・教育・人・評価・選考の透明性) を見て、応募するかを決めるからです。
この章では、初心者でも作りやすいように「載せるべき材料」を3つに分けて整理します。
現場理解:1日の流れ/使用設備/安全/教育体制
採用コンテンツで一番効きやすいのは、抽象的な社風説明より 「実際の仕事が想像できる情報」 です。特に製造業は現場のイメージが湧くほど、ミスマッチが減り、応募の質も上がります。
1日の流れは「タイムライン+判断ポイント」で作る
ただのスケジュール表ではなく、次の2つをセットにすると強いです。
- タイムライン(例:朝礼→段取り→加工→検査→引き継ぎ)
- その場で何を考える仕事か(例:安全確認、品質の見方、段取り替えのコツ)
テンプレ(そのまま使えます)
- 08:00 朝礼/安全・品質の共有
- 08:15 段取り(治具・工具・図面確認)
- 09:00 加工(途中で寸法確認)
- 12:00 休憩
- 13:00 検査(測定器・記録の取り方)
- 15:00 段取り替え/次工程の準備
- 17:00 清掃・5S/引き継ぎ
✅ポイント:「何を使って」「どこで品質を担保して」「誰に相談できるか」 を一言ずつ足すと、仕事の解像度が上がります。
使用設備は「全部」より「入社後に触るもの」を見せる
設備一覧(取引先向け)と採用(求職者向け)は目的が違います。採用では、
- 新人が最初に触る設備
- 習熟後に扱える設備
- その設備で何を作るのか(用途の例)
を中心に。写真があると理解が早いです。
安全は“言葉”より「仕組み」と「教育の流れ」
「安全第一」だけでは伝わりません。求職者が知りたいのは 事故を防ぐ運用があるか です。
- 入社時の安全教育(初日〜1週間など)
- ヒヤリハットの共有方法
- 保護具・ルール(写真があると安心)
- 作業手順の標準化(動画・チェックリスト等)
教育体制は「いつ、何ができるようになるか」を見せる
おすすめは、30/60/90日で区切る「育成ロードマップ」です。
- 30日:安全・用語・工具・測定の基本
- 60日:段取り補助、簡単な作業を単独で
- 90日:品質の見方、段取り替え、記録まで
さらに、資格支援や技能検定などがあるなら、費用負担・勤務扱い・受験回数まで書くと親切です。
人が見える:社員インタビュー/チーム構成/評価制度
製造業の採用で効くのは、「人が良い」より “どんな人が、どう働いているか” が見えること。ここが曖昧だと、応募前に不安が増えます。
社員インタビューは“質問の型”を固定して比較しやすくする
誰の話か分からないインタビューは読まれにくいので、型を揃えます。
- 入社前に不安だったこと/実際どうだったか
- 最初に苦労した作業/乗り越え方
- 失敗した時のフォロー(ここが超重要)
- 成長を感じた瞬間
- 職場の雰囲気(抽象でなく具体例)
✅コツ:ベテランだけでなく、入社1年目・3年目・リーダー を並べると、「自分の未来」が想像しやすくなります。
チーム構成は“見える化”すると安心材料になる
- 班やラインの人数感
- 相談相手(班長・教育担当・品質担当)
- 未経験比率や中途比率(出せる範囲で)
写真+簡単な役割図(例:班長→教育担当→メンバー)だけでも、安心感が上がります。
評価制度は「何が評価されるか」を短く明確に
求職者が知りたいのは、難しい制度説明より 評価の基準 です。
- 品質(ミスを減らす工夫、記録の正確さ)
- 安全(ルール遵守、改善提案)
- 段取り・生産性(手順改善、ムダ取り)
- チーム(引き継ぎ、報連相)
可能なら、キャリアの例(一般→主任→リーダー等)も添えると応募の後押しになります。
応募導線:募集要項→選考フロー→エントリーを最短に
最後に重要なのが「応募まで迷わせない」ことです。採用ページは読み物ではなく、行動(応募・見学・説明会) に繋げる設計が必要です。
募集要項は“必須の明示事項”を漏れなく、最新に保つ
採用サイトでも、労働条件の明示や、募集時に明示すべき事項があります。古い情報の放置は信頼低下に直結します。
最低限、次は分かりやすく整理しておくと安心です。
- 業務内容(具体的に)
- 就業場所
- 雇用形態
- 勤務時間・休憩・休日
- 賃金(基本給・手当・賞与の扱い)
- 試用期間
- 社会保険
- 変更の範囲(業務内容/就業場所など、該当する場合)
✅更新ルール:更新日を明記し、年1回は必ず見直す運用にすると「放置感」を消せます。
選考フローは“回数・期間・持ち物”まで書く
不安を減らすために、次の3点を明記します。
- 何回あるか(面接回数)
- どれくらいで決まるか(目安の期間)
- 何が必要か(履歴書、職務経歴書、適性検査の有無)
例:
「応募 → 書類(任意)→ 面接1回 → 工場見学(希望者)→ 内定(最短2週間)」
エントリーは最短にして、入口を分ける
いきなり応募が重い人のために、入口を3つ用意すると応募が増えやすいです。
- 見学・説明会に申し込む(ライト)
- 応募前に相談する(ミスマッチ防止)
- そのまま応募する(最短)
フォームは、まずは 連絡先+希望職種+質問 くらいに絞り、詳細は後で回収する方が離脱しにくいです。
検索にも強くするなら「求人の構造化データ」も検討
採用ページを検索結果で見つけてもらう導線として、求人情報の構造化データ(JobPosting)を入れる方法もあります。
運用できる場合は、募集要項と同じ内容で正確に整備するとよいです。
集客(SEO)設計|製造業は「指名+技術キーワード」で勝つ
製造業のSEOは、闇雲に記事を増やすよりも 「指名(会社名)で取りこぼさない」+「技術キーワードで新規接点を作る」 の二刀流が成果に直結します。
理由は、発注側が“比較検討の最中”に検索する言葉が、一般消費者よりも 具体的(工程・材質・精度・納期など) になりやすいからです。
ここでは初心者でも設計できるように、キーワードの広げ方・コンテンツの作り方・オフライン連動までをテンプレで整理します。
キーワード設計:工程×材質×用途×地域×課題で広げる
最初に、検索経路を2つに分けて考えるとブレません。
- 指名検索(守り):会社名/工場名/ブランド名/代表者名など
- 技術検索(攻め):工程・材質・用途・条件・課題などの掛け算
指名検索は「信頼確認の検索」なので、ページを用意して受け止める
指名検索で来た人は、だいたいこういう確認をしています。
- どんな会社で、何が得意か
- 品質や体制はどうか
- 事例はあるか
- どうやって相談すればいいか(RFQ)
なので、指名検索向けには最低限次を整えると強いです。
- 会社・工場紹介(強み+根拠+対応範囲)
- 品質・検査(体制が見える)
- 事例(条件が比較できる)
- 問い合わせ(図面あり/なしの分岐)
技術検索は「掛け算パターン」で網羅すると漏れが減る
製造業の技術検索は、単語1つより 複数語で絞り込む ことが多いです。
そこで、次の掛け算を“型”として持つと設計が簡単になります。
| 掛け算の型 | 例(イメージ) | 作るべき受け皿 |
|---|---|---|
| 工程 × 材質 | 切削 × SUS / アルミ | 工程ページ+材質セクション(またはタグ) |
| 工程 × 用途 | 板金 × 制御盤 | 用途別まとめ(業界名が出せなくてもOK) |
| 工程 × 条件 | 研磨 × 高精度 / 短納期 | “得意条件”の説明ページ |
| 工程 × 課題 | 溶接 × 歪み対策 | 課題解決コラム+関連事例 |
| 地域 × 技術 | ○○市 × 金属加工 | 対応エリアの整理(過剰量産は注意) |
進め方(初心者向けの手順)
- まずは自社の“主戦場”を3つに絞る
例:工程(1〜2個)+材質(2〜3個)+得意条件(1〜2個) - その組み合わせで「受け皿ページ」を先に作る
→ 記事より先に、受注につながるページを固める - その後、課題・用語・選定ポイントでコラムを増やす
→ 入口(流入)を増やし、受け皿へ送る
“技術を言語化”するコラム設計(事例・用語・選定ポイント)
製造業のSEOで差が出るのは、「すごい技術がある」より それを検索語に変換できるか です。
現場の暗黙知を、発注側が使う言葉に翻訳してはじめて、検索で見つかります。
コラムの勝ちパターンは3系統だけで回る
- 用語・基礎(辞書系)
- 公差、面粗さ、焼入れ、アルマイト、歪み、バリ など
→ “技術者が確認のために検索する”入口になる
- 公差、面粗さ、焼入れ、アルマイト、歪み、バリ など
- 選定ポイント(比較系)
- 材質の選び方、加工方法の選び方、表面処理の選び方
→ “比較検討中”の読者に刺さる
- 材質の選び方、加工方法の選び方、表面処理の選び方
- 課題解決(トラブル系)
- 歪みが出る、割れる、寸法が安定しない、外観が荒れる
→ “困っていて今すぐ相談したい層”が来る
- 歪みが出る、割れる、寸法が安定しない、外観が荒れる
1記事のテンプレ(迷わず書けて、問い合わせにも繋がる)
- 結論:原因の候補と、まず試す対策
- 前提:条件で変わるポイント(材質・形状・精度など)
- 原因:現象別に分解(よくある原因を複数)
- 対策:工程でできる工夫(治具・順序・検査など)
- 当社の対応範囲:できること/難しいこと(正直に)
- 関連事例:似た条件の実績へ誘導
- 次の一手:相談(図面なし可)/RFQ(図面あり)
オリジナリティを出すコツ(薄い記事にならない)
- 自社の写真・図解(工程の流れ、検査の要点)
- “現場の判断基準”を短く入れる
例:「この条件なら先に○○を確認する」など - 事例を“条件付き”で紐づける(材質・サイズ帯・課題)
展示会・カタログ・営業資料とWebを連動させる
製造業はオフライン接点(展示会・紹介・営業)が強い業種です。
だからこそ、Webを単体で頑張るより オフラインの熱量をWebで回収 すると効率が上がります。
連動の基本は「資料の行き先をトップにしない」
名刺交換・資料配布の後、相手はだいたいこう検索します。
- 会社名で検索 → サイトで“信頼情報”を確認
- 技術名で検索 → “できるか”を確認
- 事例を探す → “似た案件”を確認
ここでトップページに着地させると迷子になりやすいので、資料ごとに 専用の着地ページ(LP) を用意するのが鉄板です。
LPに最低限入れるもの(1ページで完結)
- 対象技術の要点(対応範囲・得意条件)
- 事例(条件付きで2〜3件)
- 品質・体制(要点だけ)
- 次の導線(相談/RFQ/資料DL)
計測できるようにして「何が効いたか」を残す
- 展示会A用のQR → 展示会A用LP
- カタログB用のQR → カタログB用LP
この形にしておくと、「どの資料から相談が増えたか」が見え、次の打ち手が速くなります。
資料DL(ホワイトペーパー)で見込み客を育成
資料DLは、単なるPDF配布ではなく “検討を前に進める道具” にすると強いです。
製造業で刺さりやすいテーマは、発注側の“確認項目”に直結するものです。
作りやすくて効果が出やすい資料テーマ例
- 見積依頼(RFQ)チェックリスト(必要情報の整理)
- 材質選定のポイント(用途別の注意点)
- 公差・面粗さの考え方(設計側向けの基礎)
- 外観品質で揉めないための確認事項
- 検査成績書・トレーサビリティの整理
資料DL導線の作り方(最小構成)
- LP(要点+目次+得られること)
- DLフォーム(項目は最小限)
- DL後のページで「次の一手」を提示
例:関連事例/加工可否相談/RFQ
ポイントは、DLで終わらせず “次に何をすればいいか”を固定することです。
これだけで、育成(見込み客→相談)の転換が起きやすくなります。
デザイン・UI/UXの要点|製造業は「写真・動画・図解」で伝える
製造業のホームページは、文章を頑張るほど成果が出るというより、写真・動画・図解で「判断材料」を短時間で渡せるかが勝負になりやすいです。
発注側は「できる/できない」を早く見極めたいし、求職者は「働くイメージ」を早く掴みたいからです。
この章では、初心者でも実装しやすい“型”で整理します。
工場写真の撮り方:信頼が出るカット/避けたいカット
写真はデザイン要素であると同時に、製造業においては信頼の証拠です。
「清潔さ」「管理」「安全」「設備」「人」が伝わるほど、問い合わせや応募の心理的ハードルが下がります。
信頼が出やすいカット(優先度順)
- 外観・看板(所在地の実在感、会社の顔)
- 入口・受付(来訪時のイメージ)
- 工場の“引き”写真(整理整頓・導線・管理状態)
- 工程の要点(加工中の手元、治具、段取り)
- 検査(測定器、検査室、記録の雰囲気)
- 物流・梱包(出荷品質、管理の丁寧さ)
- 人(教育・チーム感:朝礼、ミーティング、OJTなど)
撮る前に決めると失敗しにくい「見せる軸」
- 受注向け:品質・設備・体制・管理の“見える化”
- 採用向け:人・安全・教育・働く環境の“リアル”
同じ工場でも、目的で“刺さるカット”が変わるので、最初に軸を決めるのがコツです。
避けたいカット(信頼を落としやすい)
- 机や床が散らかっている、油汚れが目立つ(5Sの印象に直結)
- 保護具未着用、危険行為に見えるシーン(安全意識の不安)
- 図面・伝票・顧客名・型番が写り込む(機密管理の不安)
- 画角が歪みすぎる広角、過度な加工(実態が分かりにくい)
- ストックフォト感の強い写真(“本当の現場”に見えない)
撮影の実務Tips(初心者向け)
- まず「引き:寄り=6:4」くらいで揃える(全体→詳細の理解が早い)
- 工程写真は“顔”より“手元”中心が安全(個人情報・肖像権の配慮もしやすい)
- 写真に短いキャプションを付ける(「何をしている写真か」が一瞬で伝わる)
動画・3D・図解:工程理解を“短時間”で起こす
製造業サイトは、ページをじっくり読まれない前提で、理解を圧縮する表現を用意すると強いです。
動画は「60〜90秒」で十分戦える
おすすめ構成はこの順番です。
- 会社の要点(できること・得意条件)
- 工程の流れ(3〜5ステップ)
- 品質の要点(検査・記録・体制)
- 相談の仕方(図面あり/なし)
実装のコツ
- 音声なしでも伝わるよう字幕を付ける(通勤中のスマホ視聴にも強い)
- 自動再生は避ける(離脱や不快感になりやすい)
- 動画の下に要点の箇条書きを置く(読み飛ばしでも理解できる)
図解は「比較・判断」に強い
文章で説明しがちな内容ほど、図にすると刺さります。
- 対応範囲(工程・材質・サイズ帯・ロット)を1枚に整理
- 相談〜納品までの流れ(見積に必要な情報も含める)
- 検査フロー(受入→工程内→出荷、記録の扱い)
図解のポイントは、デザイナーが作る“綺麗な図”より、発注側の確認項目に沿った図にすることです。
3Dは“見せ場”を絞ると費用対効果が上がる
3Dビューアや回転表示は魅力的ですが、全ページでやると重くなりがちです。
おすすめの使い方
- 看板製品/代表加工サンプルなど“象徴”だけに限定
- 3Dが読めない環境向けに、静止画の代替を必ず用意
- 重要なのは演出より「条件の説明」(材質・精度・用途・注意点)
スマホ最適化:採用とBtoB検索の両方で必須
製造業でも、検索・比較・初回接触はスマホが増えています。特に採用はスマホ前提です。
スマホ最適化は「見た目」より行動(相談・応募)まで迷わせない設計が重要です。
スマホで“押される導線”の型
- 追従ボタンは1つに絞る(例:相談/見積依頼)
- ボタン文言は具体的に(例:加工可否を相談、図面付きで見積依頼)
- フォーム入力は短く(必須は最小、任意で補足)
- タップ領域は大きめ、余白をしっかり(誤タップ防止)
スマホで読みやすい情報の出し方
- 長文より「結論→条件→補足」の順
- スペックは表にしてスクロールで見せる(文章に埋めない)
- 写真は“1枚の情報量”を上げる(キャプション込みで意味が伝わる)
アクセシビリティ/表示速度/セキュリティの最低ライン
ここは“できれば”ではなく、最低限を押さえるだけで信頼と成果の底上げになります。
アクセシビリティ(最低限これだけ)
- 画像に代替テキスト(何の写真か分かる説明)
- 見出し構造を正しく(見出しが飛ばない)
- 色のコントラストを確保(薄いグレー文字は避ける)
- キーボード操作でも使える(フォーム、メニュー)
- フォームの入力欄にラベルを付ける(「未記入」時に何が不足か分かる)
- 動画に字幕(可能ならテキスト要約も)
アクセシビリティ対応は、結果的に「読みやすさ」「迷いにくさ」に直結します。
表示速度(Core Web Vitalsの目安を意識)
遅いサイトは、見られない・信頼されない・応募されないの三重苦になりがちです。
改善は難しそうに見えますが、多くは次の“定番”で大きく変わります。
- 画像を軽くする(WebP/AVIF、適正サイズ、圧縮)
- ファーストビューの画像を優先表示(最初に見える要素を最適化)
- 不要な外部スクリプトを減らす(計測タグや埋め込みを増やしすぎない)
- レイアウトのズレを防ぐ(画像・動画の表示領域を事前に確保)
- サーバー側のキャッシュ/CDNを活用(制作会社に要相談でOK)
「写真・動画を増やすほど遅くなる」にならないよう、“見せる”と“速い”をセットで設計します。
セキュリティ(問い合わせ・採用フォームの基本)
製造業サイトは、図面・個人情報が絡むので、最低ラインを外すと信用問題になります。
- 常時HTTPS(フォームだけでなく全体)
- フォームにスパム対策(CAPTCHA、レート制限など)
- 添付ファイルの取り扱いルール(容量・拡張子・保管期間)
- 管理画面の保護(強固なパスワード、二要素認証、IP制限など)
- CMS・プラグインの更新運用(放置しない)
- 脆弱性リスクの観点(OWASP Top 10をチェックリストにする)
「何をやっているか」をサイトに細かく書く必要はありませんが、社内運用としては必ず押さえておくと安心です。
システム・運用設計|更新できないサイトは成果が止まる
製造業サイトは「作って終わり」だと、情報が古い=信頼が下がる状態になりやすいです。
特に、設備・認証・事例・採用は変化が起きるので、更新できる仕組み(人・手順・ツール)まで含めて設計すると成果が安定します。
CMS導入の判断:誰が/何を/どれくらい更新するか
CMS(更新システム)を入れるかどうかは、機能の多さよりも 「更新頻度」と「更新する人」で決めるのが失敗しません。
まず整理する3点(ここがブレると運用が止まります)
- 誰が更新するか:広報/営業/採用/現場(技術・品質)/外注
- 何を更新するか:お知らせ、事例、採用、設備、認証、コラム、PDFなど
- どれくらい更新するか:月1回?週1回?採用は随時?
判断の目安(初心者向け)
| 状況 | CMSのおすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 更新が年数回で、内容も固定的 | CMSなし(静的)でも可 | 運用負担が最小 |
| 事例・採用・お知らせを月1以上更新 | CMS推奨 | 情報鮮度が成果に直結 |
| 多言語・製品点数が多い・検索/絞り込みが必要 | CMS+設計重視 | 情報設計が複雑になりやすい |
| 機密の扱いが厳しく、権限管理が必須 | CMS(権限・承認フロー必須) | “誰でも更新”は危険 |
製造業で「CMS化しやすい」ページ(運用が楽になる)
- 事例(加工実績):条件(材質・サイズ・公差・ロット・納期)で管理
- 採用情報:募集要項、イベント、社員インタビュー
- お知らせ:展示会出展、認証更新、設備導入
- 技術コラム:用語、選定ポイント、トラブル対策
運用が止まらない「役割分担」の型
- 管理者:アカウント管理・権限付与・バックアップ確認
- 編集者:記事・事例・採用ページを作成
- 承認者:公開前チェック(品質・法務・採用条件など)
- 監修者:技術・品質の内容確認(現場の正確さ担保)
ポイントは、“公開ボタンを押せる人”を増やしすぎないことです。
更新スピードと統制のバランスが取れます。
計測:GA4/サーチコンソール/ヒートマップで改善する
計測は「とりあえず入れる」より、目的→見る数字→改善行動の順で設計すると回ります。
まず作るのは「計測設計シート」(これだけで迷子が減る)
- 目的:受注/採用/海外/既存顧客の工数削減
- KPI:問い合わせ件数だけでなく、“質”が分かる指標
- 受注:RFQ送信、図面添付あり比率、資料DL後の相談率
- 採用:募集要項閲覧→エントリー、見学申込み、電話タップ
- 対象ページ:製品・技術・事例・採用・問い合わせ
GA4は「キーイベント」を少数精鋭で
いまのGA4は、重要行動を キーイベント(旧コンバージョン)として設定し、成果の軸を固定するのがコツです。
製造業サイトで設定しやすいキーイベント例
- RFQフォーム送信(送信完了)
- 図面アップロード完了
- 資料DL(ホワイトペーパー)
- 電話タップ(スマホ)
- 採用エントリー送信
- 工場見学・説明会申込み
※イベント名・条件(どのフォームか、どの資料か)を揃えると、月次レポートが一気に楽になります。
Search Consoleは「需要」と「技術」の両方を見る
- 需要面:検索クエリ、表示回数、クリック、掲載順位
→ 技術キーワードで“入口”が増えているかを確認 - 技術面:インデックス状況、サイトマップ、URL検査
→ 新しい事例・採用ページがちゃんと検索に出る状態かを確認
ヒートマップは“フォーム前の詰まり”特定に強い
ヒートマップは、改善ポイントを最短で見つける道具です。特に効くのはここです。
- 製品・技術ページの CTAが見られていない/押されていない
- フォームで 離脱が起きる項目(入力が重い・意味が不明)
- スマホで スクロールが止まる位置(情報の並び替え候補)
注意点として、フォーム入力内容など個人情報が記録されないよう、マスキング設定を前提に運用します。
改善が回る「月1の型」
- ① Search Console:伸びたクエリ/落ちたページを3つずつ拾う
- ② GA4:キーイベントまでの導線(どのページが貢献?)
- ③ ヒートマップ:押されないCTA・離脱フォームを1つだけ直す
- ④ 施策は“1か月1改善”でOK(継続が勝ち)
CRM・MA連携:問い合わせ後の追客まで設計する
製造業のサイト成果は、フォーム送信よりも「その後」で決まります。
追客が弱いと、せっかくの問い合わせが 失注・放置・対応遅延になりがちです。
連携設計の基本は「問い合わせの種類で分ける」
最低でも次の3種類に分けると、現場が混乱しません。
- 受注系:RFQ(図面あり/なし)
- 採用系:応募・見学・説明会
- 既存顧客系:仕様書・手配・問い合わせ
まず決めるべきは「初動SLA」
- 自動返信:即時(必須)
- 一次返信:原則◯営業日以内(目安を明記)
- 社内エスカレーション:技術判断が必要な条件を定義
これだけで、対応のバラつきが減り、信頼を落としにくくなります。
CRM/MAで実装すると楽になること(最小セット)
- フォーム内容を自動で案件化(手入力を減らす)
- 図面ありRFQは「優先度高」でタグ付け
- フォローの抜け漏れ防止(担当・期限の自動設定)
- 資料DL後のステップ(関連事例→相談導線)をメールで案内
最初から大規模にやらず、「案件化+担当割り当て+期限」だけでも効果が出ます。
保守:バックアップ/脆弱性対応/権限管理
製造業サイトは、図面や個人情報が絡むこともあるため、保守は“コスト”ではなく信用維持の投資です。
最低限の保守メニュー(これだけは外さない)
- バックアップ:自動+世代管理(毎日/毎週など)
- 重要:復元テストを年に1回でもやる(戻せないバックアップは無意味)
- 脆弱性対応:CMS・プラグイン・サーバーの更新ルール
- 更新担当・頻度・緊急時フローを決める
- 権限管理:最小権限、退職者アカウント削除、二要素認証
- 監視:死活監視、フォーム障害、証明書期限、容量逼迫
- ログ:いつ・誰が・何を変えたか(改ざん検知にも有効)
“やらかし”を防ぐ運用ルール
- 管理画面共有IDを禁止(誰が作業したかが追えない)
- 外注にも権限を渡す場合は、期限付き・作業範囲限定
- 添付ファイル(図面)の扱いは、保存期間・閲覧権限を明確化
制作の進め方(ロードマップ)|要件定義〜公開〜改善まで
製造業のホームページ制作は、デザインより先に 「要件」と「材料(強み・証拠・事例)」を揃えるか で勝負が決まります。
ここが曖昧なまま進むと、完成しても「情報が薄い」「問い合わせにつながらない」「更新が止まる」になりがちです。
初心者でも迷わないように、工程を ヒアリング → 企画 → 取材・撮影 → デザイン/実装/テスト → 公開後改善 の順で整理します。
ヒアリング:強みの棚卸し(技術・品質・納期・体制)
最初のゴールは「何が強みか」ではなく、“発注側が判断できる形”に翻訳することです。
ヒアリングで必ず押さえる観点(製造業向け)
- 対応範囲
工程/材質/サイズ帯/公差感/ロット感/納期感(目安でOK) - 得意条件・苦手条件
例:薄物、難削材、外観品質、短納期、量産の安定性など - 品質の担保
検査フロー、成績書可否、トレーサビリティ、不具合時の初動 - 体制
内製範囲、外注範囲、繁忙期の受け方、BCPの考え方 - 機密・NDA
図面の扱い、写真掲載の可否、実績の出し方(匿名化ルール) - 問い合わせの“理想形”
欲しい案件の条件/避けたい案件/社内の見積フロー(誰が判断?)
成果が出る会社が最初に作る「1枚資料」
ヒアリング結果は、次のような 1ページの要約 にすると全工程がブレません。
- 目的(受注/採用/海外/既存顧客の工数削減)
- ターゲット(購買・技術・経営・求職者)
- 提供価値(強み)と根拠(証拠)
- 優先コンテンツ(最初に作るページ)
- 問い合わせの理想導線(相談 → RFQ)
企画:サイトマップ/導線/コンテンツ優先順位
企画のゴールは、ページを増やすことではなく 「探しやすい・比較しやすい・次の一手が明確」 を作ることです。
サイトマップ設計の型(製造業の最小構成)
- 製品・加工(カテゴリ+詳細)
- 技術(工程別/材質別/課題別のいずれかを軸に)
- 事例(条件で比較できる一覧)
- 設備(能力に翻訳した一覧)
- 品質(検査・成績書・管理)
- 会社(体制・拠点・責任者)
- 採用(仕事理解→人→応募導線)
- お問い合わせ(相談/RFQ)
導線設計で決めるべきこと(先に決めるほど楽)
- 各ページの「次の一手」
相談/概算/RFQ/資料DL/見学(採用) - 入口別の着地
指名検索 → 信頼確認ページへ
技術検索 → 技術ページ → 事例 → RFQへ
優先順位の付け方(迷ったらこのルール)
全部を一度に作ろうとすると失敗しやすいので、優先度を分けます。
- 最優先:受注と採用に直結する「受け皿」
技術/事例/品質/問い合わせ/募集要項 - 次点:入口を増やす「集客コンテンツ」
用語、選定ポイント、課題解決コラム - 最後:装飾や追加機能
3D、凝ったアニメーション、過剰なページ量産
取材・撮影:現場理解が浅いと全部ズレる
製造業は、現場の解像度が低いまま文章やデザインを作ると、「良さが伝わらない」か「誤解を招く」 になりやすいです。
取材で集めるべき「素材」
- 現場の判断基準(どこで品質を担保しているか)
- よくある相談(RFQで詰まりやすい点)
- 事例の条件(材質・サイズ・公差・ロット・納期感)
- 証拠(認証、検査、体制、責任者コメント)
撮影を成功させる段取り(初心者向け)
- 撮影リストを事前に作る(外観/工程/検査/梱包/人)
- 写り込みルールを決める(図面、伝票、顧客名、型番)
- 「引き」と「寄り」を両方撮る(全体→手元の理解が早い)
- 写真に短いキャプション前提で撮る(後で迷子にならない)
デザイン→実装→テスト:品質チェック項目
見た目の完成度よりも、使いやすさ・速さ・安全・計測 を最低ラインで揃える方が成果に直結します。
デザインでチェックすること
- 重要情報がファーストビューにある(何ができる会社か)
- スマホでCTAが押しやすい(相談/RFQ/応募)
- 表や条件が読みやすい(スペックは文章に埋めない)
- 写真・図解が“判断材料”になっている(飾りで終わらない)
実装で必ず入れるもの(後回しにしない)
- 計測:GA4(重要行動をキーイベント化)+Search Console
- 基本SEO:タイトル、見出し構造、内部リンク、サイトマップ
- セキュリティ:HTTPS、フォームのスパム対策、権限管理
公開前テストのチェックリスト(抜けやすい順)
- フォーム:送信できる/自動返信が届く/添付が動く
- 404やリンク切れ:資料DLや事例へのリンク
- スマホ表示:文字の詰まり、ボタンの誤タップ
- 速度:画像が重すぎない(写真多めの製造業は特に)
- アクセシビリティ:代替テキスト、ラベル、コントラスト
- Search Console:サイトマップ送信、インデックス確認
公開後:改善サイクル(3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月のやること)
公開はスタートです。製造業サイトは “更新されている感”が信頼 に直結するので、最初から改善計画までセットにします。
3ヶ月でやること(最短で成果を出す)
- Search Consoleで「表示はあるがクリックが弱い」ページを改善
タイトル/見出し/要点(対応範囲・条件)を強化 - 事例ページを増やす(少数でも“条件付き”で濃く)
- CTAの見直し(技術・事例ページにRFQの次の一手)
6ヶ月でやること(入口を増やして受注を安定化)
- 工程×材質×課題のコラムを追加(受け皿へ内部リンク)
- 資料DL(チェックリスト等)で見込み客を育成
- 採用導線の改善(応募までの最短化、見学導線)
12ヶ月でやること(強い資産化)
- よく取れる案件パターンを分析し、受け皿を増強
(例:難加工、短納期、小ロット量産など) - 主要ページを刷新(写真・図解・証拠の追加)
- 更新運用を固める(誰が何を月1で更新するか)
費用相場と見積もりの読み方|「どこで金額が増えるか」
製造業のホームページ制作費は、同じ「コーポレートサイト」でも “中身(写真・事例・機能・運用)”で大きく変わります。
特に製造業は、工程・設備・品質・事例・RFQ(見積依頼)など「判断材料」が多く、ここを作り込むほど費用が伸びやすいです。
まずは、相場感→増額ポイント→見積書の読み方→ランニングコストの順で整理します。
料金が変動する要素:ページ数/撮影/動画/CMS/多言語
結論から言うと、金額が増える主因は 「ページ数」ではなく“制作物の種類”です。
製造業サイトで増えやすい項目を、影響の大きい順に並べます。
ページ数が増えると何が増える?
ページが増えるほど、次が比例して増えます。
- 構成作業(導線・サイトマップ・回遊設計)
- 原稿・校正(専門用語チェック、表記揺れ統一)
- 写真・図版の準備
- SEOの内部設計(タイトル、内部リンク、パンくず等)
ただし、ページ数以上に効くのが次の要素です。
撮影(工場・設備・検査・人)
製造業は 写真=信頼の証拠になりやすいため、撮影の有無で仕上がりが変わります。
費用が上がるポイント
- 複数拠点の撮影(工場が2つ以上)
- 検査・工程など“止めにくい現場”の段取り
- 採用向けの写真(人・教育・安全)も同時に撮る
抑えるコツ
- 「受注向け」と「採用向け」で撮るカットを先に分ける
- 撮影リストを作り、撮り直しを減らす(これが一番効きます)
動画
動画は強いですが、制作工程が増えます。
- 企画(台本・絵コンテ)
- 撮影(現場の段取り)
- 編集(字幕・テロップ・BGM)
導入するなら、最初は 60〜90秒の会社・工場紹介くらいでも十分戦えます。
CMS(更新システム)
CMS導入で費用が増える理由は、見た目ではなく “管理画面側の設計”が増えるからです。
費用が上がりやすい例
- 事例を「条件(材質/サイズ/公差/ロット)」で管理したい
- 製品点数が多く、カテゴリ設計や検索が必要
- 権限管理(編集者・承認者・公開権限)が必要
逆に、更新頻度が少ないなら「CMS最小構成」や「更新は外注」でも成立します。
多言語(海外対応)
多言語は、翻訳だけでなく 運用設計が必要で、ここが増額ポイントになります。
増えるもの
- 翻訳(一般文書か、技術文書かで単価が変わりやすい)
- 各言語ページのチェック体制(社内レビューの有無)
- 言語切替・URL設計・SEO(hreflang等)の実装
最初は「英語トップ+主要ページだけ」など、段階導入が現実的です。
見積書の内訳チェック(要件定義・設計・制作・保守・運用)
見積書は、合計金額より “抜けと曖昧さ”を見ると失敗しにくいです。
初心者でも判断できるように、内訳の見どころをまとめます。
よくある内訳(製造業サイトで最低限ほしい項目)
- 要件定義(目的、KPI、ターゲット、競合、成功条件)
- 情報設計(サイトマップ、導線、ワイヤー)
- デザイン(トップ+下層テンプレ)
- 実装(HTML/CMS、フォーム、レスポンシブ)
- コンテンツ制作(原稿、図解、撮影)
- SEO基本設定(タイトル、構造化、サイトマップ等)
- 計測設定(GA4、Search Console)
- テスト(フォーム、表示崩れ、速度、スマホ)
- 公開作業(サーバー設定、SSL等)
- 保守・運用(更新、バックアップ、脆弱性対応)
“金額が増える行”がここ(要チェック)
見積書で増えやすいのは、次のような項目です。
- 要件定義・設計が厚い(高いが、成果は出やすい傾向)
- 原稿作成(ライティング)(工数が読みにくい)
- 事例ページ作成(数が増えると一気に膨らむ)
- 撮影・動画(段取り次第で変動)
- CMSカスタマイズ(事例DB、検索、権限など)
- 多言語(翻訳+実装+運用)
見積比較で使えるチェックリスト
複数社で相見積もりを取るときは、ここだけ揃えると比較が楽です。
- ページ数は「同条件」になっているか(テンプレ含むか)
- 原稿は「誰が用意」か(自社?制作会社?)
- 写真は「新規撮影」か「素材流用」か
- 事例は「何件まで」作成か(追加単価はいくらか)
- フォームは「図面添付」や「分岐」込みか
- 公開後の保守範囲(更新・障害対応・バックアップ)
- 修正回数(デザイン/原稿/実装の各フェーズで何回か)
要注意(トラブルになりやすい書き方)
- 「一式」が多い(範囲が不明)
- 「CMS導入」だけ書いて、何を更新できるかがない
- 「SEO対策」だけ書いて、具体作業がない
ランニングコスト:保守・更新・SEO・広告の考え方
制作費とは別に、公開後のコスト(ランニング)を見落とすと
「更新できない」「古い情報が放置される」→成果が止まります。
製造業サイトの主なランニングは次の4つです。
サーバー・ドメイン(インフラ)
- サーバー代、ドメイン代、SSL(多くはサーバーに含まれる場合も)
- ここは“極端に安い”より、安定性とサポート重視が無難です
保守(バックアップ/脆弱性対応/権限管理)
WordPress等のCMS運用では、保守費が月額で発生することが多いです。
金額差は「何をやるか」で決まります(更新代行まで含むか、緊急対応の有無など)。
更新(事例追加・採用情報・お知らせ)
更新の方法は3パターンです。
- 自社で更新(CMS必須、社内工数がかかる)
- 外注で更新(社内工数は減るが費用は発生)
- ハイブリッド(事例は外注、採用は自社など)
製造業は「事例の条件整理」が重いので、最初は外注で型を作り、その後に内製化するとスムーズです。
SEO・広告(伸ばすための投資)
- SEOは「記事を増やす」だけでなく、事例・技術ページの改善が効きやすい
- 広告は、展示会後の追客や採用に絞ると費用対効果が出やすいです
“作って終わり”にしない年間計画
初心者でも回しやすい、現実的な年間計画の例です(社内が忙しくても続く設計)。
| 時期 | やること | 目的 |
|---|---|---|
| 毎月 | 事例を1件追加(条件付きで) | 信頼と問い合わせの質を上げる |
| 毎月 | 重要ページの数字確認(検索・問い合わせ) | 改善点を早く見つける |
| 3ヶ月 | 技術ページの見直し(対応範囲・導線) | RFQに繋げる |
| 6ヶ月 | 資料DLやチェックリストを1本作る | 見込み客育成 |
| 12ヶ月 | 写真を更新(追加撮影) | “放置感”を消す |
ポイントは、「大改修」より「小改善を継続」です。これが一番失敗しません。
製造業に強い制作会社の選び方|比較軸をテンプレ化
製造業のホームページ制作は、「見た目」だけでなく 商流(RFQ〜見積〜技術確認) と 採用(現場理解) を前提に設計できるかで成果が変わります。
ここでは、初心者でも比較しやすいように、判断軸をテンプレ化して整理します。
実績の見方:同業だけでなく「類似の商流・検討プロセス」を見る
「製造業の実績があります」だけだと、当たり外れが出ます。見るべきは業種名より 検討プロセスが似ているか です。
チェックすべき“類似性”の例
- 受注:図面ありRFQが中心/技術者の確認が必須/小ロット多品種/短納期が多い
- 取引:新規開拓が目的/展示会後の追客が多い/既存顧客の工数削減も狙う
- 信頼要件:品質保証・成績書・トレーサビリティが重い/NDA前提で事例が出しにくい
- 採用:工場現場の理解が必要/安全・教育・技能継承の訴求が重要
実績の“中身”の見方(ここが差になります)
- 事例ページが「写真+条件(材質/サイズ/公差/ロット/納期目安)」で整理されているか
- 技術ページが“できる/できない”を判断できる粒度か(工程・材質・得意条件が明確か)
- 問い合わせ導線がRFQ前提か(図面あり/なしの分岐、機密配慮、必要項目の設計)
面談で聞くと一発で分かる質問
- 「図面なし相談」と「図面ありRFQ」を、サイト上でどう分けましたか?
- 技術者・購買・経営の3者で見るページを、どう設計しましたか?
- NDAがある案件の事例は、どんな匿名化ルールで載せましたか?
提案力:技術を“伝わる言葉”に変換できるか
提案力は「アイデアが多い」ではなく、技術を判断材料に翻訳できるかです。製造業で強い会社は、最初にここを作ります。
提案力がある会社が最初に出してくる成果物
- 強みの整理:技術・品質・納期・体制を“判断できる表現”に変換した1枚
- 情報設計:サイトマップ+導線(入口→技術→事例→RFQ)の設計
- 証拠設計:認証・検査・数字・責任者など、信頼性を支える素材の出し方
- 優先順位:まず作るページ(受注/採用の受け皿)と、後から増やす集客記事の切り分け
提案の質を見分けるポイント
- こちらの説明を「言い換え」してくれるか(例:設備名→できること、検査名→保証内容)
- 苦手条件・限界も含めて整理するか(正直な設計はミスマッチを減らします)
- 文章と図解をセットで考えているか(製造業は図解の価値が高い)
小さなテスト(提案力を見極めやすい)
- 代表的な加工・製品を1つ渡して「技術ページの見出し案」をその場で作ってもらう
→ うまい会社は、工程×材質×用途×課題の“型”で分解して提案できます。
集客の知見:SEO/広告/解析まで支援できるか
「SEOできます」は幅が広すぎるので、どこまでを“制作に含めるか” を明確にして比較すると失敗しません。
最低限、制作とセットで欲しい範囲
- SEOの土台:見出し構造、内部リンクの設計、クロールしやすいリンク設計、サイトマップ
- 計測:GA4とSearch Consoleの導入、重要行動(RFQ/応募など)の計測設計
- 改善:公開後にどの数字を見て、何を直すか(3ヶ月の改善計画)
広告まで必要かの判断(初心者向け)
- すぐ案件が欲しい:検索広告(「加工 見積」「短納期」など)を短期で回すのは相性が良い
- 展示会が強い:展示会用LP+計測+追客(メール/資料DL)設計が効きやすい
- 採用が急ぎ:求人媒体だけでなく、自社採用ページの導線改善が効くことが多い
“解析できます”の見極め質問
- 月次レポートは、何ページの何を見る形ですか?(例:検索→着地→RFQまで)
- 改善提案は「ページ修正」まで含みますか?(レポートだけで終わらないか)
体制:担当者固定/制作後の保守・運用の窓口
体制は成果と直結します。制作会社選びで多い失敗は、「作れるけど運用が続かない」 です。
制作中に確認したい体制(最低ライン)
- 窓口は誰か(営業だけ/ディレクターも同席するか)
- 技術理解の担当がいるか(取材・原稿・図解の精度に影響)
- 品質チェックの担当がいるか(フォーム、スマホ、速度、セキュリティ)
公開後に確認したい体制(止まらない仕組み)
- 保守の範囲:バックアップ、更新、脆弱性対応、障害時の連絡手段
- 更新の支援:更新マニュアル、操作レクチャー、承認フローの設計
- 引き継ぎ:アカウント管理(ドメイン/サーバー/解析ツール/CMS)の権限は誰が持つか
判断が楽になるチェックリスト
- 「公開後3ヶ月の改善」までが契約に入っているか
- 事例追加や採用更新を、誰がどう回す設計か(自社/外注/ハイブリッド)
契約:著作権・写真素材・修正回数・解約条件の注意点
契約は難しく感じますが、初心者でも “揉めやすいポイント”だけ先に押さえる と安全です。
(※法務判断が必要な場合は専門家へ)
著作権・使用権で揉めないために
制作物(デザイン・文章・写真・図解・動画・プログラム)には権利が絡みます。重要なのは次の2点です。
- 納品物ごとに「権利の扱い」を明確化する
例:著作権譲渡なのか、利用許諾(どの範囲・期間・地域)なのか - 二次利用の範囲(パンフ転用、展示会資料への転用、SNS投稿など)を先に決める
写真素材・フォント・プラグインのライセンス
特に見落としがちです。
- ストックフォトは「契約終了後に使えなくなる」ケースがあり得る
- フォントや有料プラグインは「契約者が誰か」で更新や引き継ぎが詰まる
確認するべきこと
- 素材の出所(自社撮影/制作会社撮影/ストック)
- 期限付きライセンスの有無
- 契約終了後の利用可否
修正回数・追加費用の線引き
揉める原因の多くは、「どこまでが修正で、どこからが追加か」が曖昧なことです。
よくある線引きの考え方
- ワイヤー段階:構成変更は比較的しやすい
- デザイン確定後:大幅変更は追加費用になりやすい
- 実装後:仕様変更は工数が跳ねやすい
契約で明確にしたい項目
- 修正回数(フェーズごとに:構成/デザイン/実装)
- 追加費用になる条件(ページ追加、要件追加、撮影追加など)
- 返信期限(確認が遅れると納期がずれるため)
解約条件・アカウントの所有者
制作途中の解約や、公開後の制作会社変更に備えてここを確認します。
- 中途解約時の精算ルール(成果物の引き渡し範囲)
- ドメイン・サーバー・CMS・GA4/SCの所有者(最終的に自社で管理できるか)
- ソースコード・デザインデータ・マニュアルの納品範囲
採用ページの注意点(求人情報の明示)
採用ページを作る場合、募集時の明示ルール(労働条件の示し方)にも配慮が必要です。
制作会社が採用コンテンツに慣れていると、表現の整合性を取りやすくなります。
比較が一気に楽になる評価テンプレ
最後に、選定を“感覚”にしないための簡易スコア表です(5点満点でOK)。
| 比較軸 | 見るポイント | 配点の例 |
|---|---|---|
| 実績の適合 | 商流・検討プロセスが近いか、RFQ導線が作れるか | 20 |
| 提案力 | 技術を翻訳できるか、情報設計と証拠設計があるか | 25 |
| 集客・解析 | SEO土台+計測+改善までの支援範囲が明確か | 20 |
| 体制・運用 | 担当固定、保守範囲、引き継ぎが明確か | 20 |
| 契約の安全性 | 権利、素材、修正、解約、所有者が明確か | 15 |
コツ:最も重いのは「提案力」と「運用」です。ここが弱いと、作っても伸びません。
依頼前チェックリスト|最短で良い提案を引き出す準備
製造業のホームページ制作は、依頼前の準備で「提案の質」がほぼ決まります。
理由はシンプルで、制作会社は 材料(情報・証拠・制約) が揃うほど、サイト設計と見積の精度を上げられるからです。
ここでは、初心者でもそのまま使える形で「社内で決めること」「用意するもの」「RFP(依頼書)に書くこと」をテンプレ化します。
社内で決める:目的/KPI/予算/公開希望時期
まず社内で“答えを揃える”だけで、提案がブレにくくなります。全部完璧でなくてOKですが、未決定の項目は「未決」と明記すると親切です。
目的(最優先:1〜2個に絞る)
製造業サイトの目的は、だいたい次に集約されます。
- 受注(新規の問い合わせ・RFQの獲得)
- 採用(応募・見学・説明会)
- 海外(英語ページでの信頼・問い合わせ)
- 既存顧客(資料導線で問い合わせ対応工数を削減)
目的が複数ある場合は「優先順位」を付けます。
例:受注(最優先)>採用(次点)
KPI(“問い合わせ数”だけにしない)
製造業は「数より質」が重要になりがちです。KPIは 量×質×プロセス の3点で持つと失敗しにくいです。
| 目的 | 主KPI(成果) | 補助KPI(質・前段) | どう測るか(例) |
|---|---|---|---|
| 受注 | RFQ送信数 | 図面添付あり比率、技術/事例→RFQ遷移 | フォーム完了、添付有無 |
| 採用 | 応募・見学申込 | 募集要項→エントリー到達率 | 申込完了、クリック |
| 海外 | 英語問い合わせ | 英語ページ滞在、資料DL | 言語別の完了イベント |
| 既存顧客 | 問い合わせ工数削減 | FAQ閲覧、資料DL | DL数、閲覧数 |
ポイントは「サイトで増やしたい行動」を、後で計測できる形にしておくことです。
予算(幅を出すと提案が出やすい)
「いくらが相場か分からない」場合でも、次のどれかは決めると提案が具体化します。
- 上限だけ決める(例:ここまでは出せる)
- 予算帯を2案にする(ミニマム案/本命案)
- 予算は未定だが、優先したいものを決める(例:撮影は必須、動画は任意)
公開希望時期(“いつまでに何が必要か”まで書く)
公開日だけでなく、社内事情も添えると現実的な工程になります。
- 展示会に合わせたい
- 採用シーズンに間に合わせたい
- 設備導入のタイミングで公開したい
- 稟議や承認が必要(意思決定に時間がかかる)
あわせて、社内の意思決定者と承認フローも整理しておくと、制作が止まりにくくなります。
用意する:製品資料・強み・事例・写真・規格・採用情報
「手元にある資料」を集めるだけで十分です。綺麗に作り直すのは後でOK。
制作会社が困るのは、情報がないことより 情報が散らばっていること です。
受注向けに最低限あると強い資料
- 会社概要(拠点、体制、沿革)
- 対応範囲(工程/材質/サイズ帯/ロット感/納期感)
- 設備一覧(型番の羅列でもOK)
- 品質保証(検査内容、成績書対応、トレーサビリティの考え方)
- 認証・規格・許認可(適用範囲が分かる資料)
- 事例(匿名でも可):
できれば「材質・サイズ・公差感・ロット・納期感・課題」のメモだけでも
事例は、顧客名や製品名が出せない場合でも成立します。
匿名化のルール(業界だけ、条件だけ、写真は一部加工など)を社内で決めておくとスムーズです。
写真(あるだけで提案が具体化します)
- 外観、工場の引き、工程の手元、検査、梱包、働く人(可能なら)
- NG例も共有(写り込み禁止:図面、伝票、顧客名、型番など)
「今ある写真」で一次提案 → 必要なら追加撮影、の流れが最短です。
採用向けに必要な情報
- 募集職種、仕事内容、勤務地、勤務条件(最新版)
- 選考フロー、応募方法、見学や説明会の有無
- 教育体制、安全、現場の1日の流れ
- 社員インタビュー素材(箇条書きのメモでもOK)
採用は“現場のリアル”が大事なので、広報だけでなく現場の協力者を決めておくと強いです。
RFP(依頼書)に書くべき項目(丸投げ防止)
RFPは「上手い文章」より、判断材料と制約条件を渡す文書です。
ここを揃えるほど、制作会社は“当てずっぽう”の提案をしなくて済みます。
RFPのテンプレ(この順で書けばOK)
- 背景・目的・優先順位(受注/採用/海外/既存顧客)
- 現状(既存サイトURL、困っている点、社内の更新体制)
- ターゲット(購買・技術・経営・求職者、それぞれ何を見たいか)
- 必須ページ/機能(必須と“提案歓迎”を分ける)
- 必須例:技術/事例/品質/問い合わせ、採用、CMS更新範囲
- 提案歓迎例:資料DL、絞り込み検索、多言語、動画
- コンテンツの分担(誰が何を用意するか)
- 原稿:自社/制作会社/共同
- 撮影:既存写真/新規撮影
- 事例:何件作る想定か、追加単価はどうするか
- 要件(最低ライン)
- スマホ最適化、表示速度、アクセシビリティ、セキュリティ
- SEOの土台(構造、内部リンク、サイトマップ)
- 計測(GA4・Search Console、重要行動の計測)
- 運用・保守の希望
- バックアップ、脆弱性対応、権限管理
- 公開後の改善支援(例:3ヶ月分の改善提案まで)
- スケジュール
- 公開希望日、社内確認にかかる日数、繁忙期
- 予算の考え方
- 上限 or 2案(ミニマム/本命)、優先したい投資(撮影など)
- 選定基準
- 例:提案力、類似商流の実績、運用体制、契約条件、費用
- 成果物・納品範囲
- サイトマップ、ワイヤー、デザイン、実装データ、マニュアル
- アカウントの所有(ドメイン/サーバー/解析/ CMS)
- 契約条件の注意点
- 著作権・利用範囲、素材ライセンス、修正回数、解約条件
提案依頼として“書いておくと強い”お願い
- サイトマップ案と導線案(受注・採用それぞれ)
- ページごとの役割(このページで何を判断させるか)
- 見積の内訳(増減ポイントが分かる形)
- 公開後の改善プラン(3ヶ月のやること)
これだけで、提案が「デザイン案」ではなく「成果の設計」寄りになります。
競合・ベンチマーク(“真似”ではなく方向性の共有)
ベンチマークは“コピー”のためではなく、制作会社との認識合わせに使います。
おすすめは 3〜5サイト(多くても10)で十分です。
見る観点(チェック項目)
- 情報の出し方:対応範囲が一瞬で分かるか
- 事例の見せ方:条件(材質/サイズ/公差/ロット)が比較できるか
- 信頼の出し方:品質・検査・認証が具体的か
- 導線:技術→事例→RFQが迷わないか
- 採用:現場が想像できるか(写真・文章・導線)
RFPに書くと伝わりやすい書き方(例)
- 好き:写真が多く現場感がある/事例が条件で比較できる
- 嫌い:抽象表現が多い/問い合わせ導線が弱い
- 方向性:信頼重視、図解多め、技術ページを厚く、RFQを迷わせない
“何が好きか”より 「なぜそれが良いと思うか」 を書くと、制作会社が設計に落とし込みやすくなります。
よくある質問(FAQ)
何ページから始めるのが現実的?
結論から言うと、製造業のサイトは 「ページ数」より「判断材料が揃っているか」 が大事です。
ただ、現実的なスタートとしては次の3パターンが多いです。
| 目的 | まずの現実解 | こんな状態ならOK |
|---|---|---|
| 受注(RFQ)重視 | 10〜15ページ程度 | 技術・事例・品質・問い合わせが“判断できる粒度”で揃っている |
| 採用も同時に強化 | 15〜25ページ程度 | 採用コンテンツ(仕事・人・環境・導線)が“応募まで迷わない” |
| 本格運用(多言語/資料DL/絞り込み等) | 25ページ〜 | 更新体制と計測があり、増やすページの優先順位が決まっている |
ミニマム構成(受注サイトの土台)例
- トップ
- 会社・工場紹介(拠点/体制/強み)
- 技術・加工(工程や対応範囲)
- 設備(「設備名」ではなく「できること」に翻訳)
- 品質保証(検査/トレーサビリティ/不具合対応)
- 事例(最低でも3件:匿名でも可)
- よくある質問
- 問い合わせ(RFQ)
- プライバシーポリシー
ポイントは、「技術ページ・事例ページはテンプレ(型)を作って増やす」こと。
最初から大量ページを作るより、型を固めて追加できる状態にすると、費用も運用も安定します。
図面や機密情報はどう扱えばいい?
製造業サイトは「機密の扱い」が信頼そのもの。おすすめは “3段階で分ける” です。
公開してよい情報(サイトに載せる)
- 対応範囲(工程/材質/サイズ帯/ロット感/納期感の目安)
- 強み(短納期、品質、体制など)※根拠を添える
- 事例(匿名化した条件)
例:業界、材質、サイズ、公差の雰囲気、課題→解決、効果(数値が出せれば強い)
注意
- 顧客名・製品名・図面の全体が分かる画像は基本NG
- 写真の写り込み(伝票、ホワイトボード、品番)をルール化
依頼時にだけ渡す情報(制作会社/協力会社向け)
- 図面、仕様、詳細な工程条件、取引先情報など
安全に渡すコツ
- NDAを結ぶ(雛形は制作会社側でも可)
- 共有は「期限付きリンク」「アクセス権限」「ログが残る方法」を優先
- パスワードは別経路で共有
- 「保存期間」「削除ルール」も決める(例:プロジェクト終了後◯日で削除)
問い合わせで受け取る情報(RFQ時)
- 図面アップロードは有効ですが、受け取り方の設計が重要です。
実務で効く設計
- アップロード前に「機密配慮の案内」を明記(NDA可、秘密保持、取り扱い)
- 添付できない場合の代替手段(安全な共有リンク、別送など)も用意
- 自動返信に「受付内容」「次の連絡」「目安(返信期限)」を入れて不安を減らす
- セキュリティ面:HTTPS、権限管理、更新・パッチ運用、不要機能停止など“運用も含めて”前提にする
採用サイトは分けるべき? 同一ドメインが良い?
基本のおすすめは 同一ドメイン内(/recruit/ など) です。理由はシンプルで、運用・信頼・計測が一体化しやすいからです。
同一ドメインが向いているケース(多くはここ)
- 会社の信頼(受注サイトと採用がつながっていること)がプラスになる
- 更新担当が限られている(1つにまとめた方が続く)
- 採用ページも「技術・品質・現場」を見せたい(製造業は特に相性が良い)
分ける判断になりやすいケース
- 採用ブランディングを大きくやる(社員ストーリー、連載、動画などが主役)
- 事業/ブランドが複数で採用導線を整理したい
- ATS(採用管理システム)都合で別構成が必要
分ける場合の失敗回避
- 会社サイト↔採用サイトの相互リンクを強くする(候補者の回遊と安心につながる)
- 会社情報が重複しすぎないように役割分担する(どこに何を書くか決める)
- 計測(応募・見学など)を一貫して追えるようにする
- 求人ページは、検索結果で見つけやすい形(構造化データ等)も検討する
公開後に何を更新すればSEOに効く?
公開後は「記事を増やす」より、製造業の検討プロセスで必要な“判断材料”を増やすのが効きます。おすすめの更新優先順位は次の通りです。
最優先:事例の追加(匿名でもOK)
- 業界別に増やす(例:自動車、医療、産業機械など)
- 条件で比較できる形に寄せる(材質/サイズ/ロット/納期感/課題→解決)
- 月1件でも継続すると、営業資料としても強くなります
次点:技術ページの拡張(検索意図に直撃)
- 工程×材質×用途×課題でページを増やす
例:○○の精度で困る/短納期で間に合わない/コストを落としたい など - できることだけでなく「苦手条件・代替案」も書くと信頼が上がります
効くけど差が出る:FAQ・用語・選定ガイド
- 購買担当が確認する質問(最小ロット、NDA、見積回答目安、図面の扱い)
- 技術者が確認する質問(材質、加工可否、公差、検査、表面処理)
- 「選定ポイント」系(失敗しない発注条件、図面の注意点)
→ これは被りやすいので、自社の実例・判断基準を入れて独自性を作るのがコツです。
技術以前に効く:サイト品質の維持(落とすと機会損失)
- 重要ページは、表示速度・操作性・安定性を定期点検
- サイトマップ等を整備し、検索エンジンに更新を伝えやすくする
- 公開後はSearch Console等で「検索クエリ→着地→離脱」を見て改善する
まとめ
製造業のホームページ制作で成果を出すカギは、派手なデザインではなく、「判断材料をそろえ、迷わせず、信頼を積み上げる設計」にあります。
今回のポイントを振り返ります。
- まずは 目的とKPI を決める
受注なら「問い合わせ数」だけでなく、案件の質(図面ありRFQ・条件の一致)まで見える指標にする
採用なら「応募数」だけでなく、募集要項→エントリーまでの到達を設計する - ターゲットごとに“見たい情報”を用意する
購買・技術・経営・求職者は、確認したいポイントが違う
だからこそ、ページ構成と導線は 探しやすさ/比較しやすさ を最優先にする - 必須コンテンツは「証拠」とセットで作る
技術・設備・品質・事例は、抽象表現ではなく
条件(材質・サイズ・公差・ロット・納期目安)や、検査体制・認証の適用範囲などで具体化する
これがE-E-A-T(信頼性)の土台になる - 問い合わせ導線はRFQ前提で整える
CTAの置き方、フォーム項目、図面アップロード、機密配慮の案内まで含めて
“迷わず出せる状態”を作ると、商談化率が上がりやすい - SEOは「指名+技術キーワード」で勝つ
工程×材質×用途×課題で入口を増やし、技術ページ・事例ページへつなげる
ただ記事を増やすのではなく、受け皿(技術・事例・品質)を強くするのが近道 - 公開後の運用(更新・計測・改善)までが制作
CMSの判断、GA4/Search Console/ヒートマップの計測設計、保守(バックアップ・脆弱性対応)
ここが弱いと、情報が古くなり成果が止まりやすい
もし「何から手をつければいいか迷う」なら、最初の一歩はこれがおすすめです。
- 目的・KPI・ターゲット・必須ページをA4一枚にまとめる
- 事例を3件だけでいいので、条件付きで整理してみる
- 問い合わせフォームを見直し、必要情報が揃う設計にする
この3つが揃うだけで、制作会社からの提案の質も上がり、見積もりの妥当性も判断しやすくなります。
ホームページは、製造業にとって「24時間働く営業・採用担当」です。
設計の基本を押さえて、受注と採用を同時に伸ばす“強いサイト”を作っていきましょう。
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