「急にサイトが真っ白に……どうしよう!」
「プラグインを更新したらエラーが出てしまって元に戻せない……」
「手動でFTPからファイルを戻すのが怖いし面倒……」
といった不安を抱えたまま、日々の運営を続けていませんか?
WordPressサイトは便利な反面、サーバー障害やプラグインの不具合、思わぬ操作ミスなどでデータが失われるリスクを常にはらんでいます。
特にブログ記事やカスタマイズしたテーマ、ユーザーのコメントは一度消えると取り戻すのが大変です。
そこで本記事では、初心者でも簡単に使える「UpdraftPlus」を使ったバックアップの設定方法から、万が一のときの復元手順、運用中によくあるトラブル対策までを徹底解説します。
これを読めば、もう「もしも」のときも安心してサイト運営ができるようになります!
プラグイン概要と導入のメリット
UpdraftPlusは、WordPressサイトのバックアップと復元を簡単に行えるプラグインです。
初心者でも迷わず設定できるユーザーインターフェースと、多彩な機能が魅力です。
UpdraftPlusって何ができる?
- ワンクリックバックアップ:管理画面からボタンひとつで即時バックアップ💾
- 自動スケジュール設定:定期的に自動バックアップを実行し、運用をほったらかしでOK⏰
- クラウド連携:Google DriveやDropboxなど、外部ストレージへの保存に対応☁️
- 柔軟なリストア機能:必要なコンポーネント(データベース、テーマ、プラグインなど)だけを選んで復元🔄
- ログ管理:バックアップの履歴やエラーを詳細に確認できる📊
なぜバックアップが必要なのか
- データ消失への備え
- サーバー障害やヒューマンエラー、プラグイン・テーマの不具合でデータが壊れるリスクが常に存在⚠️
- サイト更新の安心感
- 大幅なデザイン変更や機能追加の際、万が一のトラブル時にすぐ前の状態へ戻せる👍
- セキュリティ対策
- 不正アクセスやマルウェア感染時も、クリーンな状態を手早く復元できる🛡️
- テスト環境の構築
- 本番サイトのバックアップを使ってローカル環境やステージング環境を簡単に用意🔧
無料版と有料版の違い
| 項目 | 無料版 | 有料版(Premium) |
|---|---|---|
| 自動バックアップ | ◯ | ◯ |
| クラウドストレージ連携 | Google Drive, Dropbox, OneDrive 等(主要サービス) | すべての主要クラウド + S3、Rackspaceなど |
| 暗号化機能 | × | ◯ |
| マルチサイト対応 | × | ◯ |
| 増分バックアップ | × | ◯ |
| 優先サポート | × | ◯ |
ポイント
- 無料版でも基本的なバックアップ・復元機能は十分に使えます👍
- 大規模サイトやセキュリティ重視なら、暗号化や増分バックアップなどを備えた有料版がおすすめ🔒
インストールと初期バックアップ
WordPressサイトにUpdraftPlusを導入し、最初のバックアップを作成する手順をわかりやすく解説します。
プラグインの導入手順
- 管理画面にログイン
- WordPressダッシュボードの「プラグイン」>「新規追加」を開きます
- プラグインを検索
- 画面右上の検索ボックスに「UpdraftPlus」と入力し、表示された候補を探します
- インストール
- UpdraftPlusのカードの中にある「今すぐインストール」ボタンをクリック🖱️
- 有効化
- インストール完了後、「有効化」ボタンを押してプラグインを有効にします
Tip: プラグイン名に誤字がないか確認しましょう。公式アイコンは雲マーク☁️です。
有効化後の初回バックアップ実行方法
- 設定画面を開く
- ダッシュボード左メニューの「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」を選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
- メイン画面の青いボタン「今すぐバックアップ」を押します
- バックアップ内容を選択
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| データベース | 投稿や設定情報を丸ごと保存🔐 |
| プラグイン | インストール中のプラグイン一覧 |
| テーマ | 有効中のテーマファイル |
| アップロード | メディアライブラリの画像等 |
| その他 | 必要に応じた追加ファイル |
- 通常はすべてにチェックを入れてOK
- 「バックアップを開始」
- チェック後、「バックアップを開始」ボタンをクリックすると処理がスタート🚀
- 進捗と完了の確認
- ログエリアにバックアップの進捗が表示され、最後に「完了しました」と出たら成功です✅
注意点:
- 初回はサーバー負荷を考慮して、アクセスの少ない時間帯に実行しましょう。
- バックアップ先をまだ設定していない場合は、この後クラウド連携設定を行うと安全性がアップします。
手動バックアップの手順
「今すぐバックアップ」を使う
ボタン操作の手順
- UpdraftPlus設定画面を開く
- ダッシュボード左メニューから「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」を選択
- 今すぐバックアップを選択
- メイン画面の青い「今すぐバックアップ」ボタンをクリック🖱️
- バックアップ対象の選択
- 表示されるダイアログで、データベースとファイル(テーマ・プラグイン・アップロード)にチェック
- 必要に応じて「その他コンテンツ」も選択
- バックアップ開始
- 「バックアップを開始」ボタンを押して処理をスタート
完了確認のポイント
- ログ表示で進捗をチェック
- 処理中はリアルタイムでステップが表示され、最後に**「バックアップ完了」**と表示される✅
- バックアップ一覧の確認
| カラム | 説明 |
|---|---|
| 日付 | 実行日時を確認 |
| 種類 | データベース/ファイルなどの項目別表示 |
| サイズ | 各バックアップファイルの容量が確認可能 |
- ダウンロードテスト
- 一覧から任意のパーツ(例:データベース)を選び、「ダウンロード」アイコンをクリックし、
ローカルに正常に保存されるか試す
- 一覧から任意のパーツ(例:データベース)を選び、「ダウンロード」アイコンをクリックし、
- エラー有無の確認
- もしログに赤字のエラーメッセージがあれば、サーバー設定や保存先を見直しましょう⚠️
ワンポイント
手動バックアップはテストや大きな変更前に必ず実行。
定期バックアップとは別に、重要なタイミングで積極的に使いましょう!
自動スケジュールの構築
自動バックアップを設定することで、手動操作を忘れてしまっても定期的にデータを守れます。
バックアップ周期の設定
- 設定タブを開く
- 「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」>「設定」タブをクリック
- スケジュール項目を選択
- 「ファイルのバックアップスケジュール」と「データベースのバックアップスケジュール」を個別に選択
- 頻度プルダウンから周期を指定
- 毎日(日次)、毎週、毎月など、サイト運用にあわせた頻度を選択
ファイル保存頻度の指定
- 目的別に設定
| 項目 | 推奨頻度 | コメント |
|---|---|---|
| テーマ・プラグイン | 週1回 | 更新が頻繁でない場合は週1で十分 |
| アップロード | 1日1回 | 新規画像・メディアの増加に対応 |
- 注意:保存頻度が高いほどサーバー負荷とストレージ消費が増加します⚠️
データベース保存間隔の指定
- 重要度に応じた設定
- 日次:記事投稿や設定変更が多いブログ
- 週次:更新頻度が低いサイト
- Tip:データベースはサイト構造やコメントを管理する中核部分。頻度は高めに設定しましょう✨
保存世代数の管理
- 保持数を入力
- 「保持するバックアップの世代数」欄に、残すバックアップの回数を入力
- 古い世代の自動削除
- 指定世代を超えると自動で古いバックアップが消去され、容量節約に◎
- おすすめ設定
| サイト規模 | 世代数の目安 |
|---|---|
| 小~中規模ブログ | 7世代(日次なら1週間分) |
| 大規模サイト | 12世代(週次×3か月分) |
設定反映の確認方法
- 設定保存後のリロード
- 画面下部の「変更を保存」を押したら、画面を再読み込みして反映を確認
- テスト実行
- 「今すぐバックアップ」で自動設定と同じスケジュールが適用されるか試験運用
- ログでの確認
- 「バックアップ/復元」タブのログをチェックし、自動バックアップの日時と内容を確認✅
ポイントまとめ
- 頻度と世代数はサイト運用スタイルに合わせて調整
- 設定後は必ずテストバックアップで動作確認を
- ストレージ容量とサーバー負荷のバランスを常に意識することが大切です!
保存先ストレージのカスタマイズ
バックアップデータを安全に保管するため、クラウドストレージとの連携設定方法を解説します。
クラウド連携の設定方法
- 設定画面を開く
- ダッシュボードの「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」>「設定」タブ
- 保存先を選択
- 「リモートストレージを選択」欄で連携したいサービスにチェック
- 認証情報の入力
- 各ストレージサービスごとの認証ウィザードに従ってアクセス許可を付与
- 設定の保存
- 画面下部の「変更を保存」をクリックして完了✅
Google Driveへの保存手順
- Google Driveにチェックを入れる
- 「認証手続きリンクを生成」ボタンをクリック
- ポップアップでGoogleアカウントにログイン
- UpdraftPlusにファイルアクセスを許可
- 生成された認証コードをコピーして入力欄へ貼り付け
- 「認証完了」をクリックし、設定を保存
Tip: ドメインやサブドメインをまたいでバックアップを使い回す場合は、同じGoogleアカウントで認証すると管理が楽になります。
Dropbox利用の流れ
- Dropboxを選択して「認証手続きリンク取得」
- DropboxでUpdraftPlusアプリを許可
- 認証コードをコピーし、設定画面に貼り付け
- 保存パス(フォルダ名)を任意で指定
- 「変更を保存」ボタンで完了
ワンポイント
フォルダ名を日付フォーマット(例:Backups/YYYY-MM-DD)にしておくと整理しやすいです📁
その他ストレージ選択肢
| ストレージ | 特徴 | 備考 |
|---|---|---|
| Amazon S3 | 大容量・高速 | バケット設定が必要🔧 |
| Microsoft OneDrive | Office製品との連携に最適 | 企業ユーザーに便利 |
| FTP / SFTP | 自社サーバーやVPSへ直接保存 | サーバー情報(ホスト・鍵)が必要 |
| その他(Rackspace、Google Cloud Storage など) | 多様なオプション | 要APIキー |
ポイントまとめ
- 主要サービスは無料プランでも十分使えます
- 高い信頼性が必要ならS3や専用クラウドがおすすめ
- 管理の手軽さを重視するならGoogle DriveやDropboxが扱いやすい
バックアップデータの管理
バックアップを取得したら、“どこに”“どのように”管理するかが重要です。
ここでは、ファイルのダウンロードから不要データの整理までを解説します。
ファイルのダウンロードとローカル保管
- バックアップ一覧にアクセス
- ダッシュボードの「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」>「バックアップ/復元」タブ
- ダウンロードしたいパーツを選択
| パーツ | 説明 |
|---|---|
| データベース | 投稿、コメント、設定情報など |
| プラグイン | プラグインフォルダ全体 |
| テーマ | 使用中のテーマファイル群 |
| アップロード | 画像やメディアファイル群 |
| その他 | 任意で追加したフォルダやファイル |
- ダウンロードアイコンをクリック
- 各パーツ横の雲型アイコンを押して、ローカルPCに保存
- 保管場所のルール化
- フォルダ名に日付を入れる(例:
backups/2025-08-07/)📁 - 定期的に外付けHDDやNASにもコピーして二重管理
- フォルダ名に日付を入れる(例:
ワンポイント
- テスト復元:ダウンロードしたファイルでローカル環境に復元できるか試しておくと安心です🔄
不要データの整理(古い世代の削除)
- 保持設定の確認
- 「設定」タブで保管世代数を確認し、必要以上に溜まらないよう調整
- 手動クリーンアップ
- 「バックアップ/復元」タブで一覧から古い世代を選択し、“ゴミ箱”アイコンをクリック
- 自動削除の設定
| 操作 | 設定場所 |
|---|---|
| 古いバックアップの自動削除 | 設定 → 保持世代数 → 数値を入力 → 保存 |
- ストレージ容量のモニタリング
- 定期的にサーバーやクラウドの使用量をチェックし、警告が出たら古いデータを削除⚠️
ポイントまとめ
- 手動削除は誤って必要なファイルを消さないよう注意
- 自動削除を有効にすれば管理がラクに!
- 定期的なモニタリングで“肥大化”を防ぎ、快適なバックアップ環境を維持しましょう✨
データ復元(リストア)の進め方
バックアップを取得しても、いざというときにきちんと復元できなければ意味がありません。
ここではUpdraftPlusを使った復元手順を詳しく解説します。
復元対象の選び方
- 必要なコンポーネントを選別
| コンポーネント | 説明 |
|---|---|
| データベース | 投稿・コメント・設定情報を復元したいとき |
| プラグイン | プラグインフォルダ一式を戻したいとき |
| テーマ | テーマファイルのみを復元したいとき |
| アップロード | メディアライブラリを元に戻したいとき |
| その他 | カスタムフォルダやファイルを復元したいとき |
ワンポイント
最小限のコンポーネントだけ選ぶと、不要なファイルの上書きを避けられます✨
プラグイン画面でのリストア操作
- バックアップ一覧を開く
- 「設定」>「UpdraftPlusバックアップ」>「バックアップ/復元」タブ
- 復元を開始
- 対象行の「復元」ボタンをクリック🔄
- コンポーネント選択
- 復元したい項目にチェックを入れる(例:データベース+テーマ)
- リストア実行
- 「復元を開始」ボタンを押し、処理が完了するまで待機
ローカル保存版からの復元
- ローカルにダウンロード済みのバックアップがある場合は、アップロード不要で即リストア可能👍
- プラグイン画面で「既にあるファイルを使用」を選ぶと自動で検出します。
クラウド保存版からの復元
- クラウド連携済みストレージ(Google Driveなど)から直接取り込めます☁️
- 「リモートストレージからダウンロード」を選択し、対象ファイルを選んで復元開始。
復元完了後の後処理(旧ディレクトリの消去)
- 古いフォルダの確認
- FTPやファイルマネージャーで、元サイトのディレクトリ構造をチェック
- 不要ディレクトリの削除
- 復元前のディレクトリや一時フォルダを消去し、ディスク容量を確保
- 動作確認
- フロント/管理画面にアクセスし、正常に動作するか確認✅
注意点:WordPress本体バージョンは戻らない
- UpdraftPlusはプラグインやテーマ、データベースなどを復元しますが、WordPressコア自体のバージョンは復元対象に含まれません。
- コアバージョンを変更したい場合は、手動で再インストールまたはアップデートプラグインを使用してください。
これで復元手順の解説は完了です。復元後は必ずサイト全体をチェックし、安全に運用を再開しましょう!
トラブルシューティングとQ&A
バックアップ運用中に遭遇しやすい問題と、その解決策や運用のコツをまとめました。
よくあるエラーへの対処法
- バックアップ失敗エラー(タイムアウト)
- 原因:サーバー処理時間が制限を超過
- 対策:
- サーバーのPHP実行時間(
max_execution_time)を延長 - バックアップファイルを分割(データベース/ファイルを別々にバックアップ)
- 自動スケジュールを夜間などアクセスの少ない時間帯に設定🌙
- サーバーのPHP実行時間(
- クラウド保存の認証エラー
- 原因:アクセストークンの期限切れや設定ミス
- 対策:
- ストレージサービス側でアプリ権限を再付与
- UpdraftPlus設定画面から再認証を実行🔄
- ディスク容量不足エラー
- 原因:サーバー・クラウドともに保存領域が満杯
- 対策:
- 古いバックアップ世代の自動削除を有効化
- ローカルにダウンロード後、サーバー上のファイルを手動削除🗑️
バックアップ容量の目安
運用サイトの規模や更新頻度に応じたバックアップ容量の参考例です。
| サイト規模 | 推定データベース容量 | メディア容量 | 合計バックアップサイズ(世代1回分) |
|---|---|---|---|
| 小規模ブログ | ~20MB | ~100MB | ~120MB |
| 中規模コーポレートサイト | ~50MB | ~500MB | ~550MB |
| 大規模メディアサイト | ~200MB | ~2GB | ~2.2GB |
節約ポイント
- メディアは外部CDNへ移行して、バックアップ対象から除外する
- データベースのみ日次、メディアは週次といった頻度差分で容量を抑える✨
サーバー標準機能との併用ポイント
- ホスティング業者の自動バックアップ
- メリット:サーバー丸ごとバックアップされ、復元粒度が細かい
- デメリット:復元に時間がかかる・頻度が低い場合も
- UpdraftPlusとの使い分け
| 機能 | ホスティング標準 | UpdraftPlus |
|---|---|---|
| 復元スピード | 遅い(業者対応が必要な場合も) | 速い(ワンクリックで即復元) |
| 保存場所 | サーバー内 | 外部クラウド/ローカル |
| 頻度・スケジュール設定 | 自動化されていない場合が多い | 日次・週次・月次など柔軟に設定可能 |
| カスタマイズ性 | 低い | 高い(細かいコンポーネント選択可) |
ポイントまとめ
- 重要度の高いデータはUpdraftPlusで即時・柔軟に復元
- サーバー標準バックアップは万が一の“最終手段”として保持
- 2重・3重の保護体制で、安心の運用環境を構築しましょう🔒
まとめ
- UpdraftPlusの導入で、ワンクリック・自動スケジュール・クラウド保存が実現
- 手動/自動バックアップを適切に使い分け、重要なタイミングに確実にデータを守る
- 復元手順を事前に確認しておけば、トラブル時の対応もスムーズ
- トラブルシューティングでは、タイムアウトや容量不足などの解決策を網羅
いざというときに慌てずに済むのは、日頃からの「備え」があってこそです。
本ガイドを参考にUpdraftPlusをしっかり設定し、大切なデータを確実に保護しましょう!
✨安全・快適なサイト運営のスタートは、しっかりしたバックアップ体制から✨

