ホームページ保守管理費用まとめ|相場/品質を落とさず節約するコツ

【当ブログは、WordPressテーマ「SWELL」、 レンタルサーバー「ロリポップ! ハイスピードプラン」で運営しています。】

「ホームページの保守管理費用って、結局いくらが普通なんだろう?」
制作会社や保守会社から月額プランを提案されても、内容が“保守一式”だと比較しにくく、モヤモヤしたまま契約してしまいがちです。

たとえば、こんな悩みはありませんか?

「月額5,000円〜5万円まで幅があるけど、何が違うの?」
「更新はほとんどないのに、毎月払う必要ある?」
「安いプランに変えたいけど、セキュリティやバックアップが不安…」
「WordPressの更新は自分でできそう。でも、失敗して壊れたらどうする?」
「見積が高いと言われたけど、それって適正? ぼったくり?」
「“緊急対応込み”って書いてあるけど、どこまでやってくれるの?」

保守管理費用は「月額の数字」だけで決まりません。
対応範囲(何をするか)×体制(いつ誰が対応するか)×サイト種別(止まった時の損失)で、適正価格も最適プランも変わります。

この記事では、初心者でも判断できるように、

  • 保守管理費用の相場感と、価格帯ごとの“含まれやすい内容”
  • 「高い/安い」を見抜くための内訳の考え方
  • 品質を落とさず節約するコツ(削っていい所・ダメな所)
  • 内製と外注の現実的な分け方
  • 相見積もりで失敗しない比較ポイント

を、具体例とチェック観点つきで整理します。
読み終えるころには、「あなたのサイトに必要な範囲」と「ムダな支出」が言語化でき、納得して見積判断ができる状態を目指します。

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目次

結論:保守管理費用は「月額」だけで決まらない(範囲×体制×サイト種別)

「ホームページの保守管理費用」と聞くと、月額〇円だけに目が行きがちです。
でも実際は、次の3つの掛け算で決まります。

  • 範囲:何をやるか(監視だけ/更新も/改善提案まで)
  • 体制:誰がやるか(自社対応/制作会社/保守専門会社)
  • サイト種別:どれくらい壊れやすいか(静的/WordPress/EC・会員 など)

まず「固定費」と「作業費」を分けて考える

保守管理費用は、大きく2層です。

① 固定費(サイトを“置いておく”ための費用)

  • サーバー代、ドメイン更新、SSL など
  • 例:SSLは無料(Let’s Encrypt)で運用できるケースもあれば、有料証明書が必要なケースもあります。

② 作業費(サイトを“守り・回す”ための費用)

  • 監視、バックアップ、セキュリティ対策、CMS更新、更新作業、問い合わせ対応 など
  • ここが“月額の差”になりやすいポイントです。

ざっくり相場の見方(初心者向けの目安)

目安としては、上位記事でよく見られるレンジは次のイメージです(※内容・体制で上下します)。

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想定何が含まれやすい?月額のイメージ
最小構成(自社中心)インフラ中心(サーバー・ドメイン・SSL等)低め(作業費はほぼゼロ)
標準構成(外注あり)監視・バックアップ・更新対応・CMS更新など数千円〜数万円
強化構成(成果も意識)セキュリティ強化+解析レポート+改善提案数万円〜(サイト規模で上振れ)

ポイントは、「いくらか」より「何が入っているか」です。
同じ月額でも、範囲が違うと“守れるレベル”が全然変わります。

まず押さえる判断軸:どこまで外注し、何を内製するか

ここを最初に決めるだけで、見積もりのブレが激減します。
考え方はシンプルで、“事故ると致命傷”は外注寄り、“頻度が高い軽作業”は内製寄りが基本です。

外注寄りにしたい領域(失敗したときの損失が大きい)

  • セキュリティ(改ざん・不正ログイン・マルウェア)
  • バックアップ運用(復元できる体制まで)
  • 障害対応(サイトが見られない/メールフォームが動かない等)
  • CMS更新の検証(更新→不具合の切り分け)

👉 ここは、担当者の属人化が起きると危険なので、ルール化・窓口一本化が効きます。

内製寄りにしやすい領域(ルール化しやすく、コストが膨らみやすい)

  • お知らせの追加、軽い文章修正、画像差し替え
  • よくある更新(営業時間・料金表・採用情報など)

👉 更新頻度が多いなら、外注すると月額が上がりやすいので、
「誰が」「どの画面で」「どんな手順で」更新するかを整えるほど得です。

判断を早くする“3ステップ”

ステップ1:やりたいことを「守る/回す/伸ばす」に分ける

  • 守る:監視、バックアップ、セキュリティ
  • 回す:更新対応、問い合わせ、軽微改修
  • 伸ばす:解析、改善提案、SEO/広告の運用

ステップ2:社内で確保できる時間を決める

  • 月に何時間までなら対応できるか
  • “できる”ではなく、現実に回せる時間で判断します

ステップ3:サイト種別でリスク係数を上げ下げする

  • 静的サイト:比較的シンプル(ただし更新は外注寄りになりがち)
  • WordPress:更新しやすい反面、アップデート起因の不具合が起きうる
  • EC/会員/予約:外部連携が増えるほど保守は重くなりやすい

よくある失敗(避けるだけでコスパが上がる)

  • 「更新も保守も全部込み」→ 範囲が曖昧で、結局追加費用
  • 「月額が安い」→ 障害時の対応範囲が薄く、復旧が遅い
  • 「ドメインやサーバーの管理が制作会社名義」→ 乗り換え時に揉める

最初に、作業範囲と責任分界(どこまでが誰の担当か)を言語化するのがコツです。

このページでわかること(相場/内訳/プラン比較/見積チェック/節約策)

この先を読むと、次のことができるようになります。

  • 保守管理費用の“妥当ライン”を、サイト規模・目的別に判断できる
  • ✅ 月額の中身(監視・バックアップ・セキュリティ・更新など)を理解し、見積の比較軸が持てる
  • 固定プラン/従量/チケット/スポットの違いがわかり、自社に合う契約形態を選べる
  • ✅ 「安いのに危ない見積」を避けるためのチェック項目が手に入る
  • ✅ 品質を落とさずに費用を抑える、削っていい所/ダメな所が整理できる

結局のところ、保守管理費用の最適解は
「いくら払うか」ではなく、“何を守りたいか”を先に決めることで見えてきます。

保守・運用・更新・改善の違い:同じ“管理”でも中身が別物

「保守管理」とひとことで言っても、実務では中身が4種類に分かれます。
ここが曖昧だと、見積もり比較ができなかったり、「それは別料金です」が起きやすくなります。

  • 保守:不具合やトラブルに備えて“正常を保つ”ための作業(点検・修正・安全対策など)
  • 運用:日々のルール・手順で“回し続ける”ための作業(監視、定期作業、問い合わせ対応など)
  • 更新:掲載内容を“差し替える”作業(テキスト・画像・お知らせ追加など)
  • 改善:成果を“伸ばす”作業(導線・CVR・SEO・速度・UI改善など)

同じ月額でも、どこまで含むかで値段は大きく変わります。
そこで次の考え方が便利です。

「維持(止めない)」「守る(壊さない)」「育てる(成果を伸ばす)」に分けて考える

まず、目的を3つに分解すると迷いが減ります。

維持(止めない)

サイトを“稼働し続けさせる”領域です。最低限ここが弱いと、どんな施策も水の泡になります。

  • サーバー・ドメイン・SSLの期限管理
  • 死活監視(落ちたら気づける仕組み)
  • バックアップ(「取る」だけでなく、戻せること)
  • 障害時の連絡ルート(誰が・いつ・どう動くか)

✅ 初心者が押さえるコツ:「復旧」までの責任範囲を契約書・見積で明文化する

守る(壊さない)

“攻撃や不具合”から守る領域です。特にWordPressなどCMSはここが重要になります。

  • CMS/テーマ/プラグインのアップデート方針(即時か、検証後か)
  • 不正ログイン対策(権限、二段階認証、アクセス制限)
  • 改ざん・マルウェア対策(検知・隔離・復旧の流れ)
  • ログや設定の管理(原因追跡ができる状態)

✅ 初心者が押さえるコツ:「更新作業」と「セキュリティ対応」は別物。両方含むか確認する

育てる(成果を伸ばす)

集客や問い合わせなど、“ビジネス成果”に直結する領域です。ここから先は、保守というより「運用改善」に近づきます。

  • アクセス解析と課題整理(どこで離脱しているか)
  • 導線・フォーム改善(問い合わせ率の改善)
  • SEO改善(構成・内部リンク・表示速度など)
  • 施策の優先順位付け(やることを絞る)

✅ 初心者が押さえるコツ:改善は青天井になりやすいので、KPI(例:月◯件の問い合わせ)を置く

4つの違いが一目でわかる整理表

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区分目的具体例見積でズレやすい点
保守正常を保つ不具合対応、点検、セキュリティ対応「どこまでが保守?」が会社で違う
運用回し続ける監視、定期作業、問い合わせ一次対応受付時間・対応速度が曖昧になりがち
更新情報を最新に文言修正、画像差し替え、ページ追加回数上限/修正回数/納期で差が出る
改善成果を伸ばす解析→提案→実装、導線最適化“保守費”に含めると高額化しやすい

あなたのサイトはどのタイプ?(名刺代わり/集客目的/採用/EC・予約)

同じ保守でも、サイトの目的によって「必須」が変わります。
ここを合わせると、過不足のない費用設計ができます。

名刺代わりサイト(会社案内・店舗情報が中心)

優先:維持 → 守る(最低限)
更新頻度が少ない分、止まったり改ざんされると信頼ダメージが大きいタイプです。

  • 必須にしやすい:期限管理、バックアップ、最低限のセキュリティ
  • 更新の考え方:月◯回ではなく、“必要時のみ”でも成立しやすい
  • 注意点:フォームがあるなら、送信テストと迷惑メール対策は定期的に

集客目的サイト(問い合わせ・資料請求・SEO集客)

優先:維持 → 守る → 育てる
「動いているだけ」では足りず、改善が成果に直結します。

  • 必須にしやすい:監視+セキュリティ+更新(新着・事例・ブログ等)
  • 改善の考え方:解析→優先順位→小さく改善(大改修より効きやすい)
  • 注意点:改善は範囲が広いので、月額固定に入れるか、別枠(チケット等)にするかを決める

採用サイト(応募につなげる・ブランディング重視)

優先:維持 → 守る + 更新(鮮度が命)
情報が古いだけで応募率が落ちやすいタイプです。

  • 必須にしやすい:募集要項の更新、写真・実績の更新、フォーム稼働確認
  • 改善の考え方:応募導線(募集→エントリー)を短く、わかりやすく
  • 注意点:採用は季節要因があるため、繁忙期だけ手厚くする設計も相性が良い

EC・予約サイト(決済・会員・在庫・予約連携あり)

優先:維持と守るが最重要(強め)
止まる・漏れる・決済できないが直撃ダメージになるため、保守の密度が上がります。

  • 必須にしやすい:強固なセキュリティ、監視、復旧体制、外部連携のチェック
  • 更新の考え方:商品やプラン更新が多いなら、運用設計(手順化)がコスト削減に直結
  • 注意点:障害時の対応を曖昧にしない(例:受付時間、一次対応、復旧目標の考え方)

迷ったときの決め方(初心者向け)

最後に、判断を早くするコツです。

  1. 止まったら困るもの(フォーム、予約、決済)を先に洗い出す
  2. それに対して「維持」と「守る」を最低限固める
  3. 余力が出たら「育てる(改善)」を小さく回す

この順番にすると、費用も作業もブレにくくなります。

ホームページ保守管理費用の相場感:よくある価格帯と含まれる内容

保守管理費用は、ざっくり言うと 「固定費(サーバー等)+作業費(保守・更新等)」 で構成されます。
相場を見るときは、月額の数字だけでなく 「その月額に何が含まれているか」 をセットで確認するのがコツです。

最小構成:止めないための最低ライン(監視・更新・バックアップ中心)

目安として多いのは、月額5,000円〜1万円台あたり(※サイト規模・体制で変動)。
このゾーンは「まず落とさない・戻せる」を優先します。

含まれやすい内容(例)

  • 監視(最低限)
    • サイトが表示できるかのチェック(死活監視)
    • 異常時の通知(メール等)
  • バックアップ
    • 自動バックアップ(頻度・保持世代は要確認)
    • できれば「復元作業」まで範囲に入っているか確認
  • 更新(限定的)
    • CMS/プラグイン更新などの“技術的更新”が中心
    • 文章修正などの“コンテンツ更新”は回数制限があることも

初心者がここで確認したいポイント

  • バックアップは「取っている」だけでなく「戻せる」か
  • 障害時の対応が 連絡のみ なのか、復旧まで なのか
  • 更新の対象が「WordPress本体だけ」なのか「プラグイン・テーマまで」なのか

標準構成:更新と軽微改修まで含むプランが多いゾーン

目安としてよく見かけるのは、月額1万円〜3万円前後(※更新頻度や範囲で上下)。
「最低限に+日常運用」を足したイメージです。

含まれやすい内容(例)

  • 最小構成の内容(監視・バックアップ・アップデート)
  • 更新代行(ある程度)
    • テキスト差し替え、画像差し替え、お知らせ追加
    • 月◯回まで、または月◯時間まで、など上限が付くことが多い
  • 軽微改修(小さな調整)
    • バナー差し替え、導線の微調整、フォーム文言の修正 など
    • “デザイン変更”や“機能追加”は別料金になりやすい

ここで失敗しないコツ

  • 上限の単位を確認(回数なのか、工数なのか)
  • 「軽微改修」の定義を確認(どこまでが軽微?)
  • 納期の目安(通常対応と緊急対応)を確認

強化構成:セキュリティ・改善提案・レポートまで含む場合

目安は、月額3万円〜10万円以上まで幅広い(サイト規模・要求水準で上振れ)。
このゾーンは「守る+育てる」まで含めることが多いです。

含まれやすい内容(例)

  • 標準構成までの内容
  • セキュリティ強化
    • 改ざん検知/WAF等の導入、権限設計、ログ監視
    • 脆弱性対応の手順化(更新・検証・ロールバック)
  • 分析レポート・改善提案
    • アクセス解析レポート(数値+解釈)
    • 改善案の提示(場合により実装まで含む)

注意点(ここが高額化しやすい)

  • 「レポート」だけなのか、改善提案まで含むのか
  • 提案は含むが、実装は別なのか
  • 改善の優先順位付け(やることが増えすぎない設計)になっているか

高額になりやすいケース(EC/会員/多言語/複数サイト/外部連携)

同じ“保守”でも、次の条件があると費用は上がりやすいです。理由はシンプルで、壊れ方が複雑になり、確認範囲が増えるからです。

高額化しやすい代表例

  • EC・予約・会員サイト
    • 決済、会員DB、予約枠など「止まると売上に直撃」しやすい
  • 多言語対応
    • 更新・確認箇所が言語分増える(翻訳管理も絡む)
  • 複数サイト運用
    • 管理対象が増え、監視・バックアップ・更新の工数が増える
  • 外部連携が多い
    • 予約システム、CRM、MA、チャット、フォーム連携など
    • “相手側の障害”の切り分けが必要になる

見積でチェックしたいポイント

  • 「外部連携の障害切り分け」は どこまで 対応してくれるか
  • 本番反映前の 検証環境(ステージング) があるか
  • 重要機能(決済・予約など)の 定期テスト が含まれるか

自社対応と外注の分岐点:社内工数を“金額換算”して決める

「外注は高い気がする…」というときは、社内工数を一度お金に直すと判断が速くなります。

考え方(ざっくり)

  • 社内コスト(目安)= 月の作業時間 × 社内時給(人件費ベース)
  • さらに見落としがちなのが リスクコスト(障害・改ざん時の損失)

簡単な試算例

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項目
月の保守作業3時間(更新1h+確認1h+バックアップ/更新周り1h)
社内時給(ざっくり)3,000円
社内コスト3時間×3,000円=9,000円/月

ここに、次が乗ります。

  • 担当者が休むと止まる(属人化)
  • 緊急時に夜間対応できない
  • そもそも技術判断が難しく、復旧が遅れる可能性

判断の目安

  • 「月1〜2回の更新だけ」+「技術に強い人がいる」
    → 自社中心+必要時スポット外注が相性◎
  • 「更新が多い/担当が兼務で手が回らない」
    → 標準構成(1〜3万円帯)で窓口一本化が現実的
  • 「売上直結(EC/予約)/セキュリティ要件が強い」
    → 強化構成も含め、復旧体制まで買うのが安全

内訳がわかれば高い・安いを判断できる:費用項目の全体像

保守管理費用は、会社によって「まとめ方(パッケージ)」が違います。
だから比較するときは、いったん “項目ごと”に分解して、見積を並べ替えるのがコツです。

  • ① 何が 月額に含まれる
  • ② 何が 都度見積(追加料金)
  • ③ 緊急時は 連絡だけ?それとも 復旧まで

この3点が見えるだけで、「安いけど危ない」「高いけど理由がある」が判断しやすくなります。

必須に近い項目(止まる・漏れるリスクを避ける)

ここは削りすぎると、事故の損失が月額差を超えやすい領域です。

サーバー/ドメイン/SSLの管理(更新・期限・DNS含む)

何をする?(主な作業)

  • サーバー契約・更新、障害時の一次切り分け
  • ドメイン更新、期限切れ防止(失効=サイト/メール停止の原因)
  • DNS設定(A/CNAME/MX/TXTなど)の変更・管理
  • SSL/TLS証明書の更新・自動更新設定(HTTPS維持)

見積で必ず確認したいポイント

  • ドメイン・サーバーの 名義(契約者) は誰か
    → 可能なら 自社名義。移管トラブルを避けられます。
  • DNS変更が必要なとき、誰が・どこまで対応するか
    → メール(MX/SPF/DKIM/DMARC)まで触るのかも要確認。
  • SSLが「無料証明書前提」なのか「有料証明書を想定」なのか
    → 業種や要件で有料が必要なこともあるため、前提を揃えましょう。

監視(死活監視・改ざん検知・容量/速度の異常検知)

何をする?(主な作業)

  • 死活監視:サイトが表示できるか、応答が遅すぎないか
  • 改ざん検知:ファイル差分、怪しい挙動の検知
  • リソース監視:容量逼迫、CPU/メモリ、DB負荷の異常
  • 通知:異常を検知したときの連絡(メール/チャット等)

見積で必ず確認したいポイント

  • 監視間隔(例:5分/10分/1時間)と通知ルート
  • アラート後の対応が 「連絡のみ」「復旧まで」
  • 速度異常の扱い(「遅い」は障害?それとも調査は別料金?)

初心者が見落としやすい“監視の抜け”

  • フォーム送信が本当に届くか(表示できてもフォームが壊れていることがあります)
  • SSL期限切れ、リダイレクト不備、外部タグ(計測)エラー
    → “サイトは開くのに成果が落ちる”系の事故は、監視設計で防ぎやすいです。

バックアップ(頻度・世代管理・復元テストまで)

バックアップは「取っている」だけでは不十分で、戻せることが本体です。

何をする?(主な作業)

  • バックアップ取得(ファイル+データベース)
  • 世代管理(何日分残すか)
  • 保管先(同一サーバー内か、別環境にも置くか)
  • 復元対応(戻す作業)と、復元テスト(本当に戻せるか確認)

見積で必ず確認したいポイント

  • 取得頻度:毎日 / 週次 / 更新時のみ など
  • 保持期間:7日 / 14日 / 30日 / それ以上
  • 復元が 月額内都度費用
    → “復元は別料金”だと、いざというときに判断が遅れます。
  • 復元テストの有無
    → 重要サイトほど、定期テストが安心です。

脆弱性対応(CMS/プラグイン/ライブラリの更新方針)

WordPressなどCMSでは、脆弱性対応が保守の中核になりやすいです。

何をする?(主な作業)

  • CMS本体・テーマ・プラグインのアップデート
  • 更新前の検証(ステージング環境があると事故が減ります)
  • ロールバック(更新で崩れたときに戻す手順)
  • 不正ログイン対策(権限、二段階認証、不要アカウント整理など)
  • 必要に応じてWAF導入や設定見直し

見積で必ず確認したいポイント

  • 更新方針が「即時」か「検証後」か(サイトの重要度で選びます)
  • 不具合が出た場合の対応が 原因調査まで含むのか
  • “どこまでが保守で、どこからが改修(別料金)か”の境界

運用で差が出る項目(成果・工数・体験に効く)

ここは会社ごとの「含む/含まない」が最も分かれやすいゾーンです。

テキスト/画像の更新(回数上限・対応範囲・納期)

何をする?(主な作業)

  • 文言修正、画像差し替え、PDF差し替え、お知らせ追加
  • 画像の軽い最適化(容量圧縮、リサイズ、代替テキスト設定など)
  • 更新反映(本番公開)までの手順対応

見積で必ず確認したいポイント

  • 上限が「回数」か「工数(◯時間)」か
  • 何を1回と数えるか(例:1ページ=1回? 1箇所=1回?)
  • 納期(例:通常は◯営業日、急ぎは追加料金)
  • 原稿作成や画像制作が含まれるか(含まれないことが多い)

軽微改修(バナー差し替え、導線修正、フォーム微調整)

“軽微”の定義が曖昧だと、見積比較が一気に難しくなります。

何をする?(主な作業)

  • ボタン位置調整、リンク導線の変更、簡単なレイアウト調整
  • フォーム項目の追加/文言調整、エラーメッセージ調整
  • 小さなCSS調整、既存パーツの組み替え

見積で必ず確認したいポイント

  • 軽微改修の具体例が契約に書かれているか
  • 対応工数の上限(例:月◯時間まで)
  • デザイン作成・コーディング・テストはどこまで含むか
    → テスト(動作確認)が含まれるかで品質が変わります。

解析レポート(見るだけ/改善提案込みで別料金になりやすい)

レポートは「数字を並べるだけ」と「次の打ち手まで出る」で価値が別物です。

何をする?(主な作業)

  • アクセス解析(GA4など)や検索状況(Search Consoleなど)の集計
  • 定期レポート(PV/流入/検索クエリ/上位ページ等)
  • 改善提案(課題→施策→優先順位→期待効果)

見積で必ず確認したいポイント

  • レポートが「集計のみ」か「解釈・提案付き」か
  • 改善提案がある場合、実装は 月額内別途
  • 目標(問い合わせ数・予約数など)に紐づける設計になっているか

任意・オプションになりやすい項目(必要なら付ける)

ここは“成果”に効く一方で、範囲が広いので 必要なものだけ選ぶのが基本です。

SEO/広告/コンテンツ改善の伴走(コンサル・制作)

含まれやすい内容(例)

  • キーワード設計、構成案、既存ページの改善提案
  • 記事制作、LP改善、広告運用の設計・調整

見積で確認したいポイント

  • 成果物(何を納品する?)が明確か
    例:月◯本の改善提案/月◯本の原稿/月◯回の定例 など
  • 目的(問い合わせ、採用応募、予約…)に直結するKPIがあるか

表示速度改善(画像最適化、キャッシュ、CDNなど)

速度改善は「やれば速くなる」ではなく、どこがボトルネックかで打ち手が変わります。

含まれやすい内容(例)

  • 画像圧縮・WebP化、遅延読み込みの調整
  • キャッシュ設定、不要スクリプト整理、DB最適化
  • CDN導入/設定(必要な場合)

見積で確認したいポイント

  • 何をもって改善とするか(指標・目標値)
  • 施策の優先順位(全部やると高額になりやすい)
  • サーバー増強が必要なケースは別費用になるか

メール/フォーム周り(到達保証、スパム対策、CAPTCHA)

フォームは“壊れて気づけない”と機会損失が大きいので、サイト目的によっては優先度が上がります。

含まれやすい内容(例)

  • 迷惑メール対策(CAPTCHA、スパムフィルタ調整)
  • メール到達性の整備(SPF/DKIM/DMARCなど)
  • フォーム送信テスト、通知不達の検知(必要に応じて)

見積で確認したいポイント

  • 「到達保証」なのか「ベストエフォート」なのか
  • フォーム不達が起きたときの一次切り分け範囲

法務・コンプラ対応(Cookie、個人情報、表記の見直し)

法務は“保守”というより、定期的な見直し・更新が必要な領域です。

含まれやすい内容(例)

  • プライバシーポリシー、個人情報の取り扱い文言の見直し
  • Cookie同意バナーや計測タグの整理
  • 表記ルール(会社情報、特商法表記が必要な場合など)

見積で確認したいポイント

  • 法的助言そのもの(弁護士判断)が含まれるか
    → 多くの場合は別対応なので、「どこまで支援するか」を明確に。

迷ったらこれだけ確認(初心者向けの要点)

  • 保守の必須4点:契約更新(ドメイン/SSL含む)/監視/バックアップ(復元まで)/脆弱性対応
  • 運用の差が出る3点:更新回数の数え方/軽微改修の定義/レポートの深さ
  • オプションは目的で選ぶ:集客・採用・ECなど、成果が必要なサイトほど検討価値が上がる

料金プランの型:月額固定/従量課金/チケット制/スポットの違い

保守管理費用は「月額いくら?」だけで比べると失敗しやすいです。
なぜなら、料金の決まり方(=契約の型)によって “含まれる作業” と “追加料金になりやすい作業” が変わるからです。

ここでは代表的な4タイプを、初心者でも迷わないように整理します。

月額固定が向くケース(更新頻度が安定、窓口一本化したい)

月額固定は、毎月同じ金額で決められた範囲の作業を受けられるタイプです。
保守の「ベース(安心料)」を作るイメージに近いです。

向いているケース

  • 更新が毎月発生する(お知らせ、実績、採用、価格改定など)
  • 担当者が兼務で、社内で回す余裕がない
  • 何かあったときの窓口を一本化したい(誰に連絡すべきか迷いたくない)

メリット

  • 予算が立てやすい(月々の変動が小さい)
  • 監視・バックアップ・更新などを“仕組み化”しやすい
  • 相談先が固定され、トラブル時の初動が早くなりやすい

注意点(ここで差が出る)

  • 「固定」の中身が会社ごとに違う(更新回数、対応時間、軽微改修の範囲など)
  • 月額が安いプランは、緊急対応や復旧作業が別料金になりやすい
  • “改善(成果アップ)”まで含むと高額になりやすい(保守と運用改善は別物)

見積で確認したい項目

  • 月額内の上限:回数 / 工数(時間) / 両方
  • 障害時:連絡だけか、復旧までか
  • 対応時間:平日昼のみか、時間外は別料金か

従量・時間課金が向くケース(更新が少ない、内容が読めない)

従量・時間課金は「やった分だけ払う」方式です。
作業が不定期・不確定なときに合理的です。

向いているケース

  • 更新が少ない(月0〜1回程度)
  • 今後どれくらい作業が出るか読めない(リニューアル直後、担当交代直後など)
  • 社内で基本は回せるが、技術作業だけ外注したい

メリット

  • 使わない月は支払いを抑えやすい
  • 小さく始めやすい(まずはスポット的に試せる)

注意点

  • 月によって費用がブレる(繁忙月に想定外になりやすい)
  • 障害対応が「調査→復旧→再発防止」で膨らむと高額化しやすい
  • “最低工数(ミニマムチャージ)”が設定されていることがある

失敗しないコツ

  • 月の上限(上振れ防止ライン)を決める
    例:月◯時間を超えたら、月額固定へ切り替え検討
  • 作業ログ(何に何分かかったか)を提出してもらう

チケット制が向くケース(毎月少しずつ改善したい)

チケット制は「月◯時間分」「◯ポイント分」を先に購入し、更新・軽微改修・改善を消化していく方式です。
保守の“運用”と“改善”を、無理なく回すのに向きます。

向いているケース

  • 毎月少しずつ改善したい(導線、フォーム、UI、速度など)
  • 更新+軽微改修が一定量あるが、毎月の量は少しブレる
  • “やることが増えすぎる”のを防ぎたい(チケット分だけ進む)

メリット

  • 改善が「やり放題」にならず、優先順位がつけやすい
  • 月額固定より柔軟で、従量より予算管理しやすい

注意点

  • チケットでできる範囲の定義が重要(新機能開発は対象外になりがち)
  • 有効期限・繰り越し可否で、実質コストが変わる

相性が良い運用例

  • 「月額固定(守る・維持)」+「チケット(更新・改善)」のハイブリッド
    → 事故に備えつつ、前進も止めない設計にしやすいです。

スポット依頼が向くケース(移管・改修・障害対応だけ頼みたい)

スポットは単発で依頼する方式です。
「今だけ必要」「この作業だけ任せたい」に向いています。

向いているケース

  • サーバー移管、CMS移行、SSL更新、DNS変更など“単発の技術作業”
  • 既存の保守先があるが、特定分野だけ強い人に頼みたい
  • まずは相手の品質を見たい(お試し発注)

メリット

  • 必要なときだけ頼める
  • 得意分野の専門家に当てられる

注意点

  • 継続監視がないと「壊れてから気づく」になりやすい
  • スポット先はサイト背景を知らないため、調査工数が増えやすい
  • 緊急対応は割高になりやすい(時間外・休日・オンコールなど)

“安く見える”見積の注意(最低工数・夜間休日・緊急加算)

見積が安く見えても、次の条件で総額が跳ねることがあります。
初心者ほど、ここを先に押さえると安心です。

注意したい追加費用の典型

  • 最低工数(ミニマムチャージ)
    • 例:30分未満でも30分請求、1時間単位で切り上げ など
  • 時間外・深夜・休日の割増(オンコール)
    • 「夜間は別料金」「休日は割増」などの条件
  • 緊急対応の範囲外
    • 初動だけ月額内で、ログ解析・マルウェア駆除・再発防止は別料金になりやすい
  • “復旧”が含まれない
    • 監視して通知するだけで、復元作業がオプション扱い

見積チェック用のミニ表(これだけ確認)

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チェック項目確認のしかた
緊急時の対応範囲連絡のみ/一次切り分けまで/復旧まで、どこまで?
追加料金の条件夜間・休日・緊急・最低工数の有無は?
作業上限月◯回/月◯時間/超過時単価は?
“軽微改修”の定義具体例を契約に書ける?
バックアップ取得頻度・保持期間・復元は月額内?

結論:おすすめの選び方(迷ったら)

  • 更新が毎月ある → 月額固定
  • 更新が少なく不定期 → 従量(時間課金)
  • 毎月少しずつ改善したい → チケット制
  • 単発の移管・改修だけ → スポット
  • 一番バランスが良い形 → 月額固定(守る)+チケット(進める)

サイト種別で変わる保守の難易度:WordPress/静的/EC/会員サイト

同じ「保守管理」でも、サイトの作り(仕組み)が違うと、事故の起き方必要な対策が変わります。
初心者の方はまず、次の3つを押さえると判断がブレにくいです。

  • 変化する部品が多いほど(CMS・プラグイン・外部連携・DBなど)保守は重くなる
  • 止まった時の損失が大きいほど(売上・予約・応募)監視と復旧体制が重要になる
  • 個人情報・決済が絡むほど セキュリティと運用ルールが必須になる

静的サイト:止めない保守は軽いが、更新作業が外注寄りになりやすい

静的サイトは、基本的に HTML/CSS/画像 など「出来上がったファイル」を配信します。
動的な処理(データベース・管理画面・ログイン機能など)が少ないため、一般に“壊れ方”がシンプルです。

保守が軽くなりやすい理由

  • データベースやプラグインがない(または少ない)ため、脆弱性ポイントが増えにくい
  • サイト表示は「ファイル配信」が中心で、監視もしやすい
  • サーバー側の構成がシンプルだと、障害時の切り分けも比較的容易

ただし、費用が出やすいポイント(落とし穴)

静的サイトは「守る」面は軽くても、「更新する」面で外注寄りになりがちです。

  • 文章や画像の差し替えが、管理画面ではなくファイル編集になる
  • 更新のたびに 担当者(制作会社・開発者) が必要になりやすい
  • Git/ビルド/デプロイなどの運用があると、更新が“作業”として成立するまでに整備が必要

静的サイトが向くケース

  • 名刺代わり・会社案内など、更新頻度が低い
  • 変更は「年に数回」「都度依頼」で十分
  • “管理画面で誰でも更新”が必須ではない

静的サイトでの見積チェック(初心者向け)

  • 更新依頼は 回数上限時間上限
  • 更新手順は 誰が できる状態か(社内に引き継げるか)
  • 問い合わせフォーム等がある場合、送信テストやスパム対策が範囲に入るか

WordPress:更新は楽、ただしアップデート起因の不具合に備える

WordPressは管理画面で更新できるため、運用しやすい一方で、保守の難しさは「更新の連鎖」にあります。

  • WordPress本体
  • テーマ
  • プラグイン
  • PHPなどサーバー側の動作環境

この組み合わせで動くため、更新のタイミング次第で 表示崩れ・エラー・フォーム停止 が起きることがあります。
ここを仕組みで抑えるほど、保守は安定します。

WordPress保守の基本セット(最低限)

  • バックアップ(ファイル+DB)と、必要なら復元までの手順
  • セキュリティ更新の継続(放置しない)
  • 監視(落ちた/遅い/改ざんなどを早期検知)
  • 権限とログイン管理(不要アカウント整理、二段階認証など)

テーマ/プラグインの更新ポリシー(即時 or 検証後)

更新方針は、ざっくり「速さ重視」か「安全重視」かの設計です。
正解はサイトの役割で変わります。

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更新ポリシー向くサイト特徴
即時寄り(自動更新も活用)小規模・停止しても影響が小さいセキュリティ面は強いが、まれに互換性トラブルが出る
検証後(ステージングで確認して反映)重要サイト(集客・採用・予約・売上直結)事故は減るが、検証の手間=費用が増えやすい

初心者におすすめの考え方はこれです。

  • 「セキュリティに直結する更新」は先延ばししない
  • 「動作が変わりやすい更新」は検証してから反映(特に大きな変更が入るもの)
  • 反映はアクセスの少ない時間帯にまとめ、ロールバック(戻す手順)を用意する

「更新をしない」のが最も危険で、次に危ないのが「更新を勢いで本番に当てる」です。
保守費用の差は、ここをどこまで仕組みにするかで出ます。

ステージング環境の有無で費用が変わる

ステージング環境は、簡単に言うと 本番サイトのコピー(非公開の検証用サイト) です。
これがあると、更新や改修を本番に当てる前に試せます。

ただし、ステージングには“作るだけ”ではなく運用が必要なので、その分コスト要因になります。

  • 本番のコピー作成(ファイル・DB)
  • テスト項目の実施(表示・フォーム・決済など)
  • 問題があれば修正/戻す
  • 反映手順(差分反映の方法、ダウンタイム対策)

初心者がチェックすべきポイントは次の3つです。

  • ステージングは 標準で付くのか、オプションなのか
  • テストは 誰が・どこまでやるのか(“作るだけ”だと意味が薄い)
  • 個人情報があるサイトは、コピー時の データ取り扱い(マスキング等)がどうなるか

EC/会員/予約:外部連携が増えるほど保守は高くなりやすい

EC・会員・予約サイトは、サイトが「表示できる」だけでは足りません。
注文できる/決済できる/予約が入る/メールが届くまでが“正常”です。

さらに、扱う情報が重いです。

  • 決済情報(カード決済・決済代行との連携)
  • 個人情報(会員DB、住所、購入履歴)
  • 在庫・予約枠(整合性が崩れると事故になる)

そのため保守は、監視も復旧も「範囲が広く」なりやすく、費用も上がりがちです。

決済・在庫・会員DB・API連携の監視ポイント

EC/会員/予約で、初心者でも押さえやすい監視・点検ポイントをまとめます。
(全部やる必要はなく、“売上に直撃する順”に優先度を付けるのがコツです)

必須に近い監視・点検

  • 決済が通るか(決済画面〜完了まで)※テスト決済やサンドボックス運用も含む
  • 受注/予約メールが届くか(管理者・顧客向け両方)
  • 在庫や予約枠が正しく減る/埋まるか(連携している場合は同期も)
  • 会員ログイン/パスワード再発行が動くか
  • バックアップと復元(DBが主役なので、復元の実効性が重要)

トラブルが起きやすい“連携系”

  • API連携の失敗(外部サービス側の仕様変更・障害)
  • Webhook/定期処理(Cron等)の停止
  • プラグイン更新による決済・配送・税計算の不整合

運用設計で差がつくポイント

  • 障害時の連絡だけでなく、復旧までの役割分担(誰が何をするか)
  • 目標復旧時間(RTO)と、許容データ損失(RPO)の考え方
  • 変更履歴(いつ何を変えたか)を残し、原因特定を早くする

EC/会員/予約は、保守=保険ではなく、売上と信用を守る運用です。
このタイプは「安い月額」より、止まった時にどう復旧するかで選ぶと失敗しにくいです。

「保守管理費用が高い」と感じる原因:料金差が出る5つの理由

同じ「保守管理」と書かれていても、会社ごとに中身が違うため、金額差が出ます。
高い・安いの判断を正しくするには、月額そのものより「何に対して払っているか」を分解して見るのが近道です。

まず全体像として、料金差が出やすいポイントを一行でまとめるとこうです。

  • 範囲(何をするか)
  • 緊急対応の約束(いつ・どこまで)
  • 体制(誰が・何人で)
  • 品質担保の仕組み(事故を減らす装置があるか)
  • 改善が入っているか(保守ではなく“伸ばす”領域)

対応範囲が曖昧(更新・改修・障害の線引きがない)

見積が高く見える最大要因は、「含まれる作業」の境界が曖昧なことです。
ここが曖昧だと、次のどれかが起きます。

  • 安いと思ったら、後から追加費用が積み上がる
  • 高いと思ったら、実は“広く含む”から高かった
  • 比較できない(A社とB社で「保守」の意味が違う)

初心者が混同しやすい3分類

  • 更新:文章・画像・お知らせ追加など「内容の差し替え」
  • 改修:導線変更、フォーム項目追加、レイアウト調整など「作りを変える」
  • 障害対応:表示できない、エラー、改ざん疑いなど「止まった・壊れた」を戻す

同じ作業でも、会社によって扱いが変わります。たとえば…

  • 「フォームの項目追加」
    • A社:軽微改修として月額内
    • B社:機能追加扱いで別途見積
  • 「WordPress更新で崩れたのを直す」
    • A社:障害対応(月額内)
    • B社:原因調査までは月額、復旧は別途 など

失敗しないための書き方(見積依頼テンプレの考え方)

見積を取る前に、最低限これだけは文章で固定するとブレが減ります。

  • 月額に含む作業(例:監視、バックアップ、セキュリティ更新、月◯回の更新)
  • 別料金になる作業(例:ページ追加、デザイン変更、機能追加、大規模改修)
  • 「軽微改修」の具体例(例:バナー差し替え、導線修正、フォーム文言調整は月額内 など)

✅ コツ:口頭ではなく、見積書や契約書に具体例として残すとトラブルが激減します。

緊急対応の前提が違う(受付時間、一次切り分け、復旧目標)

次に大きい差は、緊急時の「約束」です。
同じ月額でも、困ったときの動きが違えば価値が別物になります。

まず用語をやさしく整理

  • 受付時間:いつ連絡できるか(平日昼のみ/24時間365日など)
  • 応答時間:連絡してから返事が来るまでの目安
  • 一次切り分け:原因をざっくり分類し、次の手を決める初動
  • 復旧目標:いつまでに戻すか(目標値として合意することが多い)

なぜここが高くなるのか

緊急対応は、裏側で次が必要になります。

  • 当番(オンコール)や連絡網
  • 手順書(どう直すかが決まっている)
  • 監視・通知・ログの整備(原因を追える状態)
  • 必要に応じて複数人の同時対応

つまり、緊急対応が手厚いほど 人と仕組みのコストが乗ります。

初心者向けの考え方:重要度で要求を変える

全部を24時間対応にすると高額化しやすいので、重要度で分けるのが現実的です。

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重要度合意しておきたいこと
サイトが落ちた/決済や予約が止まった受付、応答、一次切り分け、復旧目標
フォームの一部不具合/特定ページだけ崩れいつまでに仮復旧するか
文章修正/画像差し替え通常納期でOK

✅ コツ:見積比較では「月額」ではなく、緊急時の“どこまで”が月額内かを並べてください。

体制コストが乗る(専任/複数人、レビュー、セキュリティ手順)

「高い保守」は、作業そのものより 体制にお金が乗っていることが多いです。

体制が厚いと何が増える?

  • 窓口担当+実作業担当(分業)
  • 作業前後のレビュー(ミスを減らす)
  • 変更管理(いつ何を変えたかの記録)
  • セキュリティ手順(権限、ログ、対応フローが決まっている)

なぜ初心者ほど体制が重要か

担当者が1人だと、次が起こりがちです。

  • その人が休むと止まる(属人化)
  • 引き継ぎができず、乗り換えが難しくなる
  • 緊急時に判断が遅れる

一方、体制がある会社は、再現性(誰がやっても同じ品質)を作るためにコストがかかります。

見積で確認したいポイント

  • 「担当は1人か、チームか」
  • 「作業のレビューがあるか」
  • 「作業履歴(変更ログ)を共有してくれるか」
  • 「セキュリティ対応の手順が決まっているか」

✅ 目安:売上・信用に直結するサイトほど、体制に払う価値が上がります。

品質担保の仕組み(検証環境、復元テスト、ログ保全)が含まれている

費用差の中でも、見えにくいけど効くのがこの部分です。
ここにお金をかけている会社は、事故が起きにくく、起きても復旧が早い傾向があります。

代表的な「品質を上げる仕組み」

  • 検証環境(ステージング):本番に当てる前に試す
  • 復元テスト:バックアップから本当に戻せるか確認
  • ログ保全:原因追跡に必要なログを残し、見られる状態にする
  • 定期点検:権限の棚卸し、不要ページの整理、設定の見直し

なぜ高くなるのか(でも損しにくい)

これらは「何かを作る」より「事故を未然に防ぐ」コストです。
一度でも大きなトラブル(改ざん、長時間停止、フォーム不達)が起きると、月額差を超える損失になることがあります。

初心者向け:成果物で確認する

「やっています」と言われても判断しにくいので、証拠(成果物)をもらうのがおすすめです。

  • 復元テストの実施記録(いつ、どの手順で、結果どうだったか)
  • 月次の作業レポート(何をしたか)
  • 変更ログ(反映内容・日時・担当)

✅ コツ:品質担保は“安心料”ですが、成果物が出る会社は信頼しやすいです。

“改善”が入る(解析→提案→実装)と別カテゴリの費用になる

最後の理由は、そもそも領域が違うパターンです。
「保守」と「改善(成果を伸ばす)」を一緒にすると、費用が高く見えます。

保守と改善の違い(ざっくり)

  • 保守:止めない/壊さない/安全に保つ(守り)
  • 改善:問い合わせ増、CVR改善、SEO強化、速度改善(攻め)

改善が入ると、裏側で次が必要になります。

  • データを見る(解析・計測の整備)
  • 仮説を立てる(課題の特定)
  • 施策に落とす(優先順位)
  • 実装して検証する(A/Bや効果測定)

つまり、改善は“運用代行”ではなく、コンサル+制作に近いので別カテゴリになりやすいです。

初心者が失敗しない設計

おすすめは「守る費用」と「伸ばす費用」を分けることです。

  • ベース:保守(月額固定で最低限の安心を確保)
  • 追加:改善(チケット制/従量/月◯回の提案+実装など)

✅ コツ:改善に払うなら、成果物を固定すると納得感が出ます。
例)月1回レポート+月2件の改善提案+月◯時間の実装 など

見積書のチェックリスト:比較で失敗しないために見るべき項目

保守管理の見積は、会社ごとに「保守に含める範囲」が違うため、月額の数字だけで比べると高確率で失敗します。
初心者でもブレずに比較するコツは、見積を “項目分解して横並び” にすることです。

  • 「月額に含む」✅
  • 「別料金(都度見積)」💰
  • 「そもそも対象外」🚫

この3つを項目ごとに明記してもらえば、価格差の理由が見えるようになります。

作業範囲(含む/含まない)を項目ごとに明記してもらう

見積書に「保守一式」とだけ書かれている場合は要注意です。
一式=比較不能になり、後から追加費用が出やすくなります。

おすすめは、見積の段階で次のフォーマットに落としてもらうことです。

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項目月額内別料金対象外条件(上限・納期など)
テキスト修正月◯回まで/通常◯営業日
画像差し替え画像加工は軽微のみ等
フォーム修正💰項目追加は別途など
障害対応平日9-18時、一次対応まで等

「条件(上限・納期)」まで書いてもらうのがポイントです。

更新回数・工数上限・納期・修正回数

更新対応は、見積の“数字の見え方”が会社で変わります。
ここを確認しないと、「思ったより更新できない」「急ぎは全部追加料金」が起きがちです。

確認したいポイント(そのまま質問に使えます)

  • 上限の単位:回数制?工数(時間)制?それとも両方?
  • “1回”の定義:1ページ?1箇所?1依頼?
    例)「3箇所修正=1回」なのか「3回」なのか
  • 納期の基準:通常対応は何営業日?
    急ぎ(当日・翌日)は可能?可能なら追加費用はいくら?
  • 修正回数:確認後の微修正は何回まで含む?
    「初回のみ」だと地味にコストが増えます
  • 素材の扱い:文章・画像は誰が用意?
    原稿作成や画像制作が含まれるかは要注意(多くは別料金)

小さなコツですが、更新は「回数」よりも「月◯時間まで」のほうが、実務では揉めにくいことが多いです。
(ただし、時間の切り上げ単位=30分/1時間などは必ず確認してください)

障害対応:一次対応、原因調査、復旧、再発防止の範囲

障害対応は、同じ「対応します」でも中身が全然違います。
初心者がまず理解しておくと良いのは、障害対応は通常この4段階に分かれることです。

  1. 一次対応:状況把握、影響範囲確認、緊急度判定
  2. 原因調査:ログ確認、変更履歴確認、切り分け
  3. 復旧:元に戻す(復元、設定修正、ロールバックなど)
  4. 再発防止:原因の恒久対応、手順・監視の改善

見積で必ず明記してもらうべき項目

  • 受付時間:平日だけ?土日祝も?夜間は?
  • 応答の目安:連絡後、何分/何時間以内に返事が来る?
  • 月額内の範囲:一次対応まで?復旧まで?再発防止まで?
  • 復旧目標の考え方
    • どのくらいの時間で復旧させる想定か(目標復旧時間)
    • どこまでのデータを戻せればOKか(復旧時点の目標)
  • 対象外の例:外部サービス障害、決済会社側の不具合、仕様変更 など

ここは「高い・安い」よりも、ビジネス上どこまで必要かで決めるのが安全です。
たとえばECや予約サイトなら、「連絡だけ」では足りず、復旧までの道筋が必要になります。

バックアップ:頻度、保管場所、保持期間、復元の可否

バックアップは、見積で最も誤解が起きやすい項目です。
なぜなら「バックアップしています」と言っても、“戻せる保証”がないことがあるからです。

見積で確認したいチェック項目

  • 対象:ファイルだけ?データベースも含む?(WordPressや会員サイトはDBが重要)
  • 頻度:毎日/週次/更新時のみ など
  • 保持期間(世代):何日分残る?(例:7日、14日、30日)
  • 保管場所:同一サーバー内?別ストレージ?別拠点?
    ※同一サーバーだけだと、障害の種類によっては同時に失うリスクがあります
  • 復元の扱い:復元作業は月額内?別料金?
  • 復元テスト:本当に戻せるかのテストを定期的にするか(実施記録を出せるか)

初心者におすすめの質問

  • 復元は月額に含まれますか?含まれない場合、1回いくらですか?」
  • 復元テストは実施しますか?結果は共有されますか?」

バックアップは“安いプランほど薄くなりがち”なので、ここだけは丁寧に確認したほうが失敗しにくいです。

権限・所有の確認(将来の乗り換えで揉めない)

保守で揉めやすいのは、実は料金よりも所有と権限です。
将来の乗り換え(制作会社変更・移管)に備えて、最初にルールを決めておくと安心です。

ドメイン/サーバーの契約名義は誰か

原則として、ドメインとサーバーは自社名義が安全です。
制作会社名義のままだと、乗り換え時に次の問題が起きやすくなります。

  • 移管や名義変更に手間がかかる(場合によっては手続きが進まない)
  • 解約時に「引き渡し条件」で揉める
  • 緊急時の管理画面ログインができず初動が遅れる

確認方法(初心者向け)

  • 契約書・請求書で「契約者」が誰かを見る
  • 可能ならレジストラ/サーバー管理画面で契約者情報を確認
  • ドメインはWHOIS情報で確認できることもあります(公開制限がある場合は、契約情報の画面提示を依頼)

制作会社が代行している場合は、次を事前に合意しておくと安心です。

  • 名義変更(または権限移管)をいつ・どうやるか
  • 変更に費用がかかるなら、いくらか
  • 退会・解約時の手順と期限

管理画面ID、ソース、各種アカウントの引き渡し条件

「引き渡し」といっても対象が多いので、チェックリスト化が最強です。
最低限、次の“箱”は押さえてください。

引き渡し対象の例(チェック用)

  • サーバー管理(コントロールパネル、SSH/SFTP、DB)
  • ドメイン管理(レジストラ、DNS設定)
  • CMS管理(WordPress等の管理者ID)
  • メール関連(送受信設定、SPF/DKIM/DMARCなどのDNSレコード)
  • フォーム(設定画面、通知先、スパム対策設定)
  • 解析(GA4、Search Console、タグ管理)
  • セキュリティ(WAF/CDN、改ざん検知ツール)
  • ソース一式(テーマ、プラグイン設定、独自コード、設定ファイル)
  • デザインデータ(必要なら:バナー元データ等)

引き渡し条件で必ず確認したいこと

  • いつ渡される?(契約開始時に渡すのか、解約時なのか)
  • 解約時に“追加費用”が発生する条件は?
  • パスワードの取り扱い(共有方法、2段階認証、担当変更時の運用)

ここまで決めると、E-E-A-T観点でも「運用の透明性」が高まり、読者にも安心感が出ます。

レポートの中身(数字だけか、改善提案までか)

「レポート付き」と書かれていても、中身は大きく4段階あります。
料金差の理由がここに隠れていることが多いです。

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レベル中身ありがちな落とし穴
1数字の共有のみ(PVなど)見ても次に何をすべきかわからない
2数字+簡単な所感所感が抽象的で行動につながりにくい
3課題整理+改善提案実装が別料金で止まることがある
4提案+実装+効果検証実質“運用改善”なので費用が上がる

初心者が確認すべきポイント

  • どの指標を見ているか(問い合わせ・予約・応募など目的に合っているか)
  • 「提案」が含まれるなら、実装はどこまで
  • レポート頻度(毎月/四半期)と、打ち合わせの有無

「保守(守る)」と「改善(伸ばす)」を分けると、見積もりの納得度が上がります。

追加費用が出る条件(夜間休日、緊急、外部サービス起因)

最後に、総額が膨らみやすい“地雷ポイント”を潰します。
ここを明記してもらうだけで、予算の事故が激減します。

追加費用が出やすい代表例

  • 最低工数(ミニマムチャージ):30分未満でも30分請求、1時間単位で切り上げ等
  • 夜間・休日の割増:オンコール費、時間外割増
  • 緊急加算:当日対応、即時対応の加算
  • 外部サービス起因:決済、予約、メール配信、API側の障害・仕様変更
  • 仕様変更・機能追加:軽微改修を超える変更(境界が曖昧だと揉める)

見積に入れてもらうと安心な一文(例)

  • 「時間外対応の単価」
  • 「緊急時の定義(例:当日対応=緊急)」
  • 「外部サービス障害時の切り分け範囲」
  • 「対象外作業の例」

“安く見える見積”ほど、ここが空欄のことがあるので要注意です。

契約前に決めるべき運用設計:保守を“仕組み化”して費用対効果を上げる

保守管理費用の「高い/安い」は、作業量だけでなく 運用の詰め方(=ムダの少なさ) で大きく変わります。
契約前に“仕組み”を決めておくと、次の効果が出ます。

  • 依頼の往復が減り、更新が速くなる
  • 障害時の初動が揃い、復旧が早くなる
  • 毎月の「なんとなく保守」を減らし、必要な作業に集中できる

更新依頼の流れ(誰が・何を・いつまでに)

更新が遅れる原因の多くは、技術ではなく「情報不足」と「承認待ち」です。
そこで最初に、更新依頼を“型”にしておきます。

最低限決めるべき4点

  • 依頼者:誰が依頼できるか(窓口を1人にするか、複数にするか)
  • 承認者:公開OKを出す人(誤掲載防止)
  • 締切:いつまでに情報を出せば、いつ公開されるか
  • 連絡手段:メール/チャット/管理ツール(バラけると漏れやすい)

更新依頼テンプレ(これだけ埋めれば作業が進む)

依頼がスムーズになる項目を、テンプレ化して共有しておくのが鉄板です。

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項目記入例目的
対象ページURLhttps://〜探す時間をゼロにする
変更内容旧→新の差分で記載誤解を防ぐ
素材画像/PDF/原稿追加のやりとりを減らす
公開希望日1/25まで優先度を揃える
校正回数1回まで等追加工数を抑える
影響範囲フォーム文言変更あり等テストの必要性判断
参考参考URL/競合例意図の共有

“更新”と“改修”の境界を先に引く

費用対効果を上げるには、更新の中に改修が混ざらないようにします。

  • 更新:文言・画像・リンク差し替え、既存ページの追記
  • 改修:フォーム項目追加、導線やレイアウト変更、機能追加

契約前に「月額内の更新」と「都度見積の改修」を例付きで合意しておくと、後から揉めにくいです。

公開前チェックの型(ミスを減らして手戻りを減らす)

公開前に最低限だけ見る“チェック項目”を決めておくと、品質が安定します。

  • 誤字脱字(固有名詞・金額・電話番号)
  • リンク切れ/PDF差し替え漏れ
  • スマホ表示崩れ(重要箇所だけ)
  • フォームが絡む変更なら送信テスト(必要時)

障害時の連絡経路(一次窓口・責任分界・エスカレーション)

障害対応で一番の損失は「誰が動くか分からない時間」です。
契約前に、連絡経路と役割分担を紙一枚に落としておきましょう。

まず決めるのは“一次窓口”と“責任分界”

  • 一次窓口:最初に連絡を受けて状況整理する人(社内or外注)
  • 責任分界:どこから先は誰の担当か(サーバー/CMS/外部サービス等)

例として、よくある分け方はこんな形です。

  • サーバー障害:ホスティング会社(+保守会社が切り分け)
  • WordPress不具合:保守会社(テーマ・プラグイン含む範囲を合意)
  • 外部連携(決済/予約/メール配信):原因切り分けまでは保守、相手側の復旧は先方…など

影響度で動きを変える(障害レベルの簡易ルール)

“全部緊急”にするとコストも疲弊も増えます。
レベルを決めておくと、判断が速くなります。

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レベル状態の例初動の目安よく決める項目
重大サイトが落ちた/決済・予約が止まった即時受付時間・応答目安・復旧の範囲
特定ページだけエラー/フォーム不達の疑い早め一次切り分けまで月額内か
軽微表示崩れ/一部文言の誤り通常通常納期で対応

エスカレーション(上に上げる条件)を明文化する

エスカレーションは「誰が偉いか」ではなく「早く直す仕組み」です。

  • 一次窓口で切り分けできない
  • 影響が広がっている(予約/問い合わせが止まっている等)
  • セキュリティ事故の疑い(改ざん・不正ログイン等)
  • 外部サービスが絡み、調整が必要

この条件が決まっているだけで、無駄な様子見が減ります。

記録を残す(“責めない記録”が再発を減らす)

障害後に残すのは、犯人探しではなく「次回もっと早く直すための情報」です。

  • いつ起きたか/何が影響したか
  • 何をしたら直ったか(暫定と恒久)
  • 次回の改善(監視追加、手順書更新、権限整理など)

この“振り返り”がある保守は、回すほど強くなります。

定例の有無(毎月/四半期)と見直し項目

定例は「会議を増やすため」ではなく、事故とムダを減らすためにやります。
サイトの目的に合わせて頻度を選ぶのがポイントです。

定例を入れた方が良いケース

  • 更新が継続的に発生する(採用・集客・ECなど)
  • 外部連携が多い(予約、決済、CRM、MA)
  • 改善(解析→提案→実装)も回したい

逆に、名刺代わりで更新が年数回なら、定例なし+半期レビューでも十分なことが多いです。

毎月の定例で見ると効果が出やすい項目

“見るだけ”にならないよう、意思決定につながる項目に絞ります。

  • 今月の作業実績(更新・障害・軽微改修の一覧)
  • 未完了のチケット/保留理由(素材待ち、承認待ち等)
  • セキュリティ関連(更新状況、注意喚起が必要な点)
  • バックアップ状況(異常の有無、必要なら復元テスト結果)
  • 次月の予定(キャンペーン、採用、価格改定など)

四半期(または半年)で見直すと“コスパが上がる”項目

  • 契約範囲の見直し(やっていない作業に払っていないか)
  • 更新の型の改善(テンプレ不足、承認フローのボトルネック)
  • 監視やアラートの調整(うるさすぎる/足りない)
  • 権限棚卸し(不要アカウント削除、担当変更への追随)
  • 外部サービスの整理(使っていないタグやツールの削除)

定例を有効にするコツ

  • 事前にアジェンダ固定(毎回ゼロから考えない)
  • “次のアクション”を3つまでに絞る(やりっぱなし防止)
  • 決めたことを1枚にまとめる(誰が、いつまでに)

費用を下げつつ品質を落とさない方法:削っていい所・ダメな所

保守管理費用を下げたいときにやりがちなのが、「とりあえず安いプランにする」「全部内製に寄せる」です。
でも、削る場所を間違えると“事故の損失”で結局高くつくことがあります。

ここでは、初心者でも判断しやすいように

  • 削ってはいけない領域(守りの土台)
  • 削りやすい領域(設計で調整できる)
  • 内製化の現実ライン(最低限の体制)
  • 相見積もりの揃え方(比較ミスを防ぐ)

を順番に整理します。

削ってはいけない:SSL・更新・バックアップ・セキュリティ監視

結論から言うと、ここは“コスト削減の優先順位が低い”です。
理由はシンプルで、止まる・漏れる・改ざんされると影響が大きいからです。

SSL(HTTPS)の運用

  • SSL/TLS証明書は無料で運用できるケースもありますが、「期限管理」「自動更新」「更新失敗時の復旧」ができていないと事故ります。
  • HTTPSが切れると、閲覧者の警告表示・フォーム離脱など、信頼面にも直撃します。

✅ コツ:証明書そのものの費用より、失効させない運用にお金を残す

更新(特にセキュリティ系アップデート)

  • WordPress等は、更新を放置すると攻撃対象になりやすいです。
  • 逆に、更新を雑にやると表示崩れや機能停止が起きるので、方針(即時/検証後)が必要です。

✅ コツ:削るなら「更新作業」ではなく、後述の「更新回数設計」を見直す

バックアップ(復元まで)

  • “バックアップ取得”だけだと安心できません。重要なのは復元できることです。
  • さらに、保管場所が同一サーバーだけだと、障害の種類によっては同時に失う可能性があります。

✅ コツ:最低でも「頻度・保持期間・復元対応の可否」を固定で確保する

セキュリティ監視(改ざん・不正アクセス検知)

  • 被害が拡大するのは「気づけない」時です。
  • 小規模サイトでも、改ざんで第三者に迷惑をかけるリスクがあります(信用ダメージが大きい)。

✅ コツ:監視は“高機能”より、“気づける仕組み+初動手順”が大事

削りやすい:レポート頻度、改善提案の深さ、更新回数の設計

品質を落とさずに削れるのは、主に「攻め」か「運用のムダ」です。
言い換えると、事故を防ぐ土台は残し、前進のペースを調整するのが安全です。

レポート頻度は落としても品質は落ちにくい

  • 毎月レポートが必要なサイトもありますが、名刺代わりサイトや更新が少ないサイトは、四半期ごとでも十分なことが多いです。
  • “数字だけのレポート”なら、頻度を下げても実害が少ないです。

例:削り方の案

  • 毎月 → 四半期
  • 60分の定例 → 30分の定例+議事メモだけ

改善提案は「深さ」を調整する

改善(解析→提案→実装)は、保守とは別カテゴリになりやすく、費用が上がります。
ただ、ゼロにするのではなく、ライトに残すとコスパが良いです。

おすすめの落としどころ

  • 月1:提案3つ(優先順位付き)だけ
  • 実装はチケット制(必要な月だけ)

更新回数は「依頼の設計」で減らせる

意外と効くのがここです。更新の依頼がバラバラだと、回数課金・工数課金が膨らみます。

効く工夫(品質を落とさず削れる)

  • 更新を週1回にまとめる(緊急以外)
  • 依頼テンプレ化(差分・素材・公開希望日を固定)
  • “軽微更新は内製、技術更新は外注”の役割分担

内製化の現実ライン(自社で回すなら最低限必要な体制)

内製化は「できる/できない」ではなく、回り続ける仕組みがあるかが重要です。
最低限、これが揃わないなら、全部内製は危険です。

内製で最低限必要なもの(チェックリスト)

  • 担当者(主担当+代替要員)
  • 管理情報の保管場所(ID・2FA・復旧手順の置き場)
  • 期限管理(ドメイン/SSL/サーバー)
  • バックアップ運用(頻度・保持・復元手順)
  • 更新ルール(いつ更新し、更新後に何を確認するか)
  • 障害時の連絡経路(誰に・どこまで・いつ連絡するか)

現実的なおすすめ配分(初心者向け)

  • 内製:軽い更新(文言・画像差し替え、お知らせ)
  • 外注:監視、バックアップ設計、セキュリティ更新、障害対応の一次切り分け

この形だと、月額を抑えながら「事故る領域」を外に出せます。

内製化で“詰みやすい”パターン

  • 担当が1人で属人化(休むと止まる)
  • 復元テストをしていない(戻せない)
  • 何を変えたか記録がない(原因追跡ができない)

相見積もりで比較するコツ(同条件テンプレで揃える)

相見積もりで失敗する最大原因は、各社が違う前提で見積もることです。
そこで、先に「同条件テンプレ」を渡して揃えます。

見積テンプレに入れるべき項目(そのままコピペで使えます)

  • サイト概要:URL、サイト種別(静的/WordPress/EC/会員/予約)
  • 規模:ページ数、月間更新回数の目安、フォーム有無
  • 重要度:止まった時の影響(問い合わせ/予約/売上)
  • 希望する必須範囲(例)
    • 監視:死活監視+改ざん検知(通知方法も)
    • バックアップ:頻度・保持期間・復元可否
    • 更新:月◯回 or 月◯時間、通常納期
    • セキュリティ更新:対象(本体/テーマ/プラグイン)、更新方針(即時/検証後)
    • 障害対応:一次対応/原因調査/復旧/再発防止のどこまでが月額内か
  • 追加費用条件:夜間休日、緊急、外部サービス起因、最低工数(切り上げ単位)

“安く見える見積”をはじく質問(超重要)

  • 「復元は月額に含まれますか?別なら1回いくらですか?」
  • 「障害対応はどこまで月額内ですか?(一次対応だけ?復旧まで?)」
  • 「時間外・緊急の定義と単価は?」
  • 「更新の“1回”の数え方は?」

この質問に明確に答えられる会社ほど、後々のトラブルが少ない傾向があります。

まとめ:削る順番を間違えない

  • まず守る:SSL運用、セキュリティ更新、バックアップ(復元含む)、監視
  • 次に整える:更新の依頼設計、レポート頻度、改善提案の深さ
  • 内製は「担当・手順・代替」が揃ってから。無理ならハイブリッドが安全
  • 相見積もりは、同条件テンプレで“比較可能な見積”にする

保守を怠ると何が起きる? “費用より高い損失”の具体例

保守管理は「毎月の固定費」に見えますが、実際は トラブルの損失(売上・信用・復旧コスト)を抑える保険 に近い役割です。
ここでは、初心者でもイメージしやすいように「よくある事故」を具体例で整理します。

表示停止・証明書切れ・更新忘れで機会損失が出る

ホームページは、止まった瞬間に 問い合わせ・予約・応募が“ゼロ” になり得ます。しかも、止まっていることに気づくのが遅れるほど損失が膨らみます。

よくある例

  • サーバー障害・容量不足でサイトが表示されない
    → 「アクセスできない=不安」になり、他社に流れやすい
  • SSL(HTTPS)証明書の期限切れ
    → ブラウザで警告が出て、フォーム送信を避けられやすい
  • CMS・プラグイン更新の放置
    → ある日突然ログイン不能/表示崩れ/不正侵入の入口になる

ポイントは、損失が「売上」だけでなく 対応に追われる人件費・機会損失 として跳ね返る点です。
「誰がいつ気づき、どこに連絡し、どう復旧するか」まで決めてあるかで被害が変わります。

セキュリティ事故(改ざん・情報漏えい・信用毀損)

保守を怠ると起きやすいのが、改ざん・不正侵入・マルウェア配布などのセキュリティ事故です。
サイトが“攻撃の踏み台”にされると、自社だけでなく 訪問者・取引先 にまで影響が及びます。

よくある例

  • 不正ログイン → 見えない場所にスパムページ大量生成
    → 検索結果に怪しいページが出る/復旧後も評価回復に時間がかかることがある
  • 改ざん → 別サイトへ誘導
    → 訪問者が詐欺サイトに飛ばされ、問い合わせが途絶える
  • フォーム経由の情報が漏えい(設定不備・脆弱性・不正アクセス等)
    → 調査・告知・再発防止など、対応が長期化しやすい

セキュリティは「完璧に防ぐ」よりも、更新・監視・初動(隔離/停止/復元)の体制で被害を小さくする発想が現実的です。

表示崩れ・速度低下で問い合わせが減る

サイトが“見えている”状態でも、保守不足で成果が落ちるパターンがあります。
代表が 表示崩れ速度低下 です。

よくある例

  • スマホでボタンが押せない/文字が重なる
    → 離脱が増える(「読めない」「使いにくい」で終了)
  • 画像が重い/不要なスクリプトが増えて遅い
    → 体感ストレスで離脱、フォーム到達率が下がる
  • 外部サービス(予約・地図・埋め込み)の仕様変更で不具合
    → 気づかないまま“機能していないフォーム”が放置されることも

「毎月の改善」をしなくても、最低限 崩れていないか・遅くなっていないか の点検だけで成果を守りやすくなります。

検索評価の低下(古い情報・品質低下・技術的問題)

保守を怠ると、検索からの流入が落ちる要因が積み上がります。
とくに影響が出やすいのは次の3つです。

  • 古い情報の放置:料金・営業時間・制度・仕様が古いまま
    → ユーザー満足が下がり、指名・問い合わせにも悪影響
  • 品質低下:リンク切れ、画像崩れ、404増加、重複ページの増殖
    → “読みにくいサイト”になりやすい
  • 技術的問題:表示速度・モバイル体験・セキュリティ警告
    → UXが悪化し、結果的に成果が落ちやすい

SEOは「記事を書く」だけでなく、維持管理で“サイトの信頼性”を落とさないことが土台になります。

法改正・規約変更への未対応でリスクが増える

ここは見落とされがちですが、保守不足のリスクは「技術」だけではありません。
個人情報・計測タグ・外部送信(Cookie等)・利用規約など、ルールの変化に追随できないと事故になり得ます。

よくある例

  • プライバシーポリシーが実態と合っていない
    (収集情報・利用目的・問い合わせ窓口・第三者提供等が曖昧)
  • アクセス解析や広告タグの“外部送信”説明が不足
    → 表示・通知の要否、説明内容の不足がリスクに
  • 外部サービスの規約変更(解析・広告・フォーム等)を放置
    → 設定の見直しが必要でも気づかない

※法令対応はケースで変わるため、重要なサイト(EC・会員・予約・採用)は、必要に応じて専門家へ確認するのが安全です。

保守会社の変更・解約ガイド:乗り換えで失敗しない手順

保守会社の変更(乗り換え)は、やり方を間違えると サイト停止・メール不達・権限トラブル が起きやすい作業です。
逆に言えば、契約前に「引き継ぎの型」を作っておけば、スムーズに安全に移管できます。

ここでは、初心者でも迷わないように 必要な引き継ぎ物→起きやすい事故→安さだけで選ぶ注意点 の順でまとめます。

引き継ぎに必要なもの(アカウント、構成図、手順書、バックアップ)

引き継ぎで重要なのは、「ログイン情報を渡す」だけではなく “復旧できる状態”を渡す ことです。
最低限、次の4セットは揃えておくと失敗しにくいです。

1) アカウント一式(名義・権限まで確認)

名義が自社か管理者権限が自社にあるかが最優先です。

  • ドメイン管理(レジストラ)
    • ログインID/パスワード
    • Admin/Registrantのメール受信ができる状態
    • 認証コード(AuthCode)取得方法、移管ロック解除方法
    • 有効期限(失効間近だと移管できない場合あり)
    • WHOIS情報(公開/代理公開含む)
  • DNS管理(ネームサーバーの管理場所)
    • どこでDNSを管理しているか(レジストラ/サーバー会社/CDNなど)
    • 現在のDNSレコード一覧(A/CNAME/TXT/MX など)
  • サーバー(ホスティング)
    • 管理画面(コントロールパネル)
    • SSH/SFTP、DB、WAF、バックアップ機能の権限
    • SSLの設定場所(サーバー側/CDN側)
  • CMS(WordPress等)
    • 管理者ID(複数)/2段階認証の設定
    • テーマ・プラグインの一覧と更新方針
  • メール(使っている場合)
    • MX/SPF/DKIM/DMARC 等のDNSレコード
    • 送受信サーバー設定、転送設定、問い合わせフォーム通知先
  • 解析・計測
    • GA4(アクセス管理の権限)
    • Search Console(所有権または権限)
    • タグ管理(GTM)、ヒートマップ等

✅ コツ:移管前に、新保守会社を「閲覧→編集→管理者」の順に権限付与して、ログイン確認までやっておくと安心です。

2) 構成図(「どこで何を管理しているか」を1枚で)

引き継ぎで一番怖いのは、「どこに設定があるか分からない」状態です。
凝った図は不要なので、次の要素だけでOKです。

  • ドメイン(レジストラ名)
  • DNS(どこで編集するか)
  • サーバー(ホスティング名、契約プラン)
  • CMS/アプリ(WordPress、EC、予約、会員など)
  • 外部連携(フォーム、決済、予約、地図、SNS埋め込み、CDN/WAF)
  • メール(どこで運用しているか)

3) 手順書(“事故ったとき”に必要な最低限だけ)

ドキュメントは分厚くするより、緊急時に使えることが重要です。

  • バックアップからの復元手順(誰が・どこで・何を戻すか)
  • SSL更新/更新失敗時の対処
  • WordPress更新手順(検証→本番反映→確認項目)
  • 障害時の連絡経路(一次窓口、エスカレーション先)

4) バックアップ(「取得」だけでなく「戻せる」状態)

引き継ぎ時に必ずやりたいのが 移管直前のフルバックアップ復元テスト です。

  • サイトファイル(画像・テーマ・アップロード等)
  • データベース(会員/予約/注文があるなら特に重要)
  • 設定ファイル(.htaccess、リダイレクト、環境設定)
  • DNSレコードの控え
  • (可能なら)ステージング環境 or ローカル復元検証

移管時に起きやすいトラブルと回避策

移管トラブルはだいたい「権限」「DNS」「メール」「手順不足」に集中します。代表例と回避策をセットで整理します。

ドメイン・DNS系

  • 認証メールが受け取れない(Adminメールが古い/制作会社のアドレス)
    移管前にメールアドレスを現行の自社受信に変更しておく
  • AuthCodeが取れない/移管ロックが解除できない
    → 手続き手順を事前に確認し、移管申請前に取得・解除まで実施
  • ドメイン期限が近くて移管できない
    先に更新して有効期限に余裕を作る
  • DNS切替で一時的に表示が不安定
    → 切替の24〜48時間前にTTLを短縮し、切替後は反映時間を見込む(数時間〜最大1日程度が目安のケースあり)

サーバー移転・SSL系

  • 切替後にSSL警告が出る
    → SSLの管理場所を特定(サーバー/CDN)し、切替前に証明書を準備
  • 旧サーバーを早く解約してしまい、戻せなくなる
    並走期間(例:2〜4週間)を設け、動作確認完了まで解約しない

メール・フォーム系

  • フォーム通知が届かない(MXやSPF/DKIMの不整合)
    → DNS切替前後で「フォーム送信→到達」をチェック。SPF/DKIM/DMARCも控えを残す
  • 問い合わせ窓口が制作会社のメールのまま
    → 受信先を自社管理に変更し、旧アドレスは転送でしばらく残す

計測・SEO系(意外と忘れがち)

  • GA4/タグが引き継がれず、数字が空白になる
    → 事前にアクセス管理で権限付与し、計測タグの設置場所も確認
  • Search Consoleの所有権が引き継がれず、エラー通知が来ない
    → 新担当がプロパティにアクセスできるよう、所有権確認(または権限付与)を先に実施

連絡が取れない・情報がない(最難関)

  • 制作会社と連絡が取れず、アカウント不明
    → まず「ドメイン管理がどこか」を特定し、所有者としての立証も含めて手続きを進める(時間がかかりやすいので早めに着手)

“月額だけ安い”移管の注意(引き継ぎ/復旧体制が薄い)

乗り換え先を「月額の安さ」だけで選ぶと、移管後に次の落とし穴にハマりがちです。

よくある落とし穴

  • 引き継ぎ作業が別料金で、結局高くつく
  • 監視はするが、復旧は別料金 or 対応が遅い
  • バックアップはあるが、復元は対象外
  • “更新は月◯回”でも、定義が曖昧で使いにくい
  • 障害時の一次切り分けがなく、たらい回しになる

安いプランでも最低限確認すべき「4つの約束」

  • 復元:バックアップからの復元は月額内か/1回いくらか
  • 障害対応範囲:一次対応・原因調査・復旧のどこまでが月額内か
  • 引き継ぎ成果物:アカウント一覧、DNS控え、手順書の提出があるか
  • 権限の原則:ドメイン/サーバー/計測は自社名義・自社管理者が原則か

✅ おすすめ:乗り換えでは「移管費用(初期)」と「保守費用(月額)」を分けて考え、移管後に“復旧できる状態”が残るかをゴールに置くと判断がブレません。

よくある質問(FAQ):相場・契約・作業範囲のモヤモヤを解消

保守管理費用は月額いくらが妥当?

「妥当な月額」は、サイト規模よりも 保守の範囲(何をやるか)×体制(いつ対応するか)×サイト種別(止まった時の損失) で決まります。

目安としては、よくある相場感は次のイメージです。

スクロールできます
ざっくり区分月額の目安だいたい含まれやすい内容
最低限(止めない中心)5,000〜20,000円前後監視、バックアップ、軽い更新、相談窓口など
標準〜しっかり(更新+軽微改修まで)1〜5万円前後更新回数多め、軽微改修、セキュリティ運用が厚め
高め(EC/会員/複数サイト/高い緊急性)5万円〜外部連携監視、検証環境、復元テスト、緊急対応が厚い等

判断のコツは「月額いくらが正解か」ではなく、次の3点を先に決めることです。

  • 必須:監視/バックアップ(復元含む)/セキュリティ更新
  • 必要なら:更新回数(または時間)/軽微改修/レポート
  • 重要サイトなら:緊急時の範囲(一次対応〜復旧まで)と受付時間

更新がほぼ無いサイトでも月額は必要?

更新が少なくても、“何もしない=ゼロ円”にはなりにくいです。理由は、更新が無くても「期限」「障害」「攻撃」は発生するからです。

  • 最低限かかるもの:サーバー/ドメイン/SSLの更新管理
  • 起きると困るもの:表示停止、メール不達、フォーム不具合、改ざん など

ただし、サイトの状況次第では「月額保守」を小さくできる(または月額なしでも回せる)ケースはあります。

月額を小さくしやすいケース

  • 静的で機能が少ない(フォームも外部サービスで完結など)
  • 社内に“担当と代替”がいて、期限管理とバックアップを回せる
  • 障害時の連絡先・復旧手順が決まっている

月額を残した方が安全なケース

  • WordPress、予約、会員、ECなど「更新や連携がある」
  • 担当が1人で属人化しそう(休むと止まる)
  • 問い合わせ・採用・売上に直結していて、止まると痛い

迷うなら、月額の中身を「守り(監視・バックアップ・更新)」に寄せ、レポートや改善提案は薄くするのがバランス良いです。

WordPressの更新は自分でやっても大丈夫?

小規模サイトなら「自分でやる」ことは可能です。ただし、“更新すること”より“戻せること” が重要です。更新で不具合が出た時に戻せないと、結果的に高くつきます。

自分で更新しやすい条件

  • 重要機能が少ない(EC/会員/予約がない)
  • プラグインが少なく、構成がシンプル
  • バックアップと復元手順があり、手元で確認できる

自分でやるなら最低限の手順(テンプレ)

  1. 更新前にバックアップ(ファイル+DB)
  2. 更新対象の確認(本体/テーマ/プラグイン)
  3. 可能なら検証環境でテスト(なければ低アクセス時間帯に実施)
  4. 更新後チェック(表示、フォーム送信、主要導線、ログイン)
  5. 問題があれば「戻す」(復元 or ロールバック)

注意ポイント

  • 自動更新は便利ですが、サイトによっては更新直後に崩れることがあります
  • 「更新を止める」のはセキュリティ面でリスクが上がるため、止めるより“安全に回す仕組み”が現実的です

「更新は内製、障害対応だけ外注」など、ハイブリッドにすると費用も抑えやすいです。

緊急対応はどこまで含めるべき?

緊急対応は、サイトの役割で必要範囲が変わります。おすすめは「3段階」で決める方法です。

スクロールできます
レベル向いているサイト含めたい範囲の目安
最低限名刺代わり・停止しても致命傷ではない監視+連絡+一次切り分け(原因の当たりを付ける)
標準問い合わせ・採用に直結一次切り分け+復旧(復元含む)まで
厚めEC/予約/会員など売上直結受付時間の拡張+復旧目標の合意+再発防止(恒久対応)まで

ここでいう「緊急対応」は、だいたい次の4つに分かれます。

  • 一次対応(状況把握・影響確認)
  • 原因調査(ログ確認・切り分け)
  • 復旧(復元・設定修正)
  • 再発防止(監視追加・手順改善)

見積比較では「緊急対応込み」と書かれていても、どこまでが月額内かを必ず線引きしてもらうのが安全です。

見積が高い/安いの判断基準は?

月額の大小ではなく、次の“差が出るところ”で判断すると失敗しにくいです。

1) 作業範囲が明文化されているか

  • 更新回数(または時間)/納期/修正回数
  • 軽微改修の定義(例があるか)
  • バックアップの頻度・保持期間・復元対応

「保守一式」は比較不能なので、項目ごとに 含む/別料金/対象外 を出してもらうのが基本です。

2) 障害時の前提が一致しているか

  • 受付時間、応答目安
  • 一次対応だけか、復旧までか
  • 夜間休日・緊急加算の条件

安い見積で多いのは「監視はするが、復旧は別料金(または範囲外)」のパターンです。

3) 品質担保の仕組みが入っているか

  • 検証環境の有無
  • 復元テスト(実施記録があるか)
  • 変更ログや作業レポートが残るか

ここが厚いほど高くなりやすいですが、事故が減りやすく、長期的にコスパが良くなることもあります。

4) 権限・所有が整理されているか

  • ドメイン/サーバー名義
  • 管理画面IDの引き渡し条件
  • 解約時の移管サポート範囲

この部分が曖昧だと、乗り換え時に想定外のコストやトラブルになりやすいです。

まとめ:あなたに最適な保守管理費用は「必要な範囲」を言語化すると決まる

保守管理費用で迷う最大の理由は、「月額◯円」という数字だけを先に見てしまい、中身(範囲・体制・前提)が比較できていないことです。
逆に言えば、必要な範囲を言語化できれば、見積はブレなくなり、過不足も減ります。

3ステップ:①目的整理 → ②必須項目確定 → ③契約形態を選ぶ

① 目的整理(“止めない”のか、“伸ばす”のか)

まず「このサイトで失いたくないもの」を決めます。ここが曖昧だと、保守が肥大化(高額化)しやすいです。

  • サイトの役割:名刺/集客/採用/予約/EC・会員
  • 止まったときの損失:問い合わせが止まる/予約が崩れる/売上が止まる
  • 守る対象:個人情報・会員DB・決済などがあるか
  • 社内の現実:担当者は何人いるか、代替はいるか、緊急連絡は受けられるか

決めるゴール(例)

  • 「平日昼に落ちていたら当日中に復旧したい」
  • 「フォーム不達だけは絶対に避けたい」
  • 「セキュリティ更新は止めないが、更新で壊れるのも避けたい」

② 必須項目確定(削ってはいけない土台を固定)

次に、見積の比較軸になる“最低ライン”を固定します。ここが揃うだけで、相見積もりが一気に見やすくなります。

多くのサイトで“必須に近い”

  • 監視(落ちた/異常の早期検知と通知)
  • バックアップ(頻度・保持期間・復元可否まで)
  • セキュリティ更新(CMS/テーマ/プラグイン等の方針)
  • SSL/ドメイン/サーバーの期限管理(失効させない運用)
  • 障害時の一次対応(状況整理、原因切り分けの入口)
  • 権限・所有(ドメイン/サーバー名義、管理者IDの引き渡し)

サイトが重いほど追加で“必須寄り”

  • 検証環境(ステージング)と更新後テスト
  • 復元テスト(「戻せる」証拠)
  • 外部連携の監視(決済/予約/API/メール到達)

③ 契約形態を選ぶ(ムダなく回る形にする)

最後に、目的と社内体制に合う「料金の型」を選びます。

スクロールできます
状況合いやすい契約形態考え方
更新が毎月ある/窓口を一本化したい月額固定予算を安定させて“守り”を仕組み化
更新が少ない/作業量が読めない従量・時間課金使った分だけ。ただし上振れ対策(上限)を
毎月少しずつ改善したいチケット制優先順位を付けて前進。期限・繰り越しは要確認
単発の移管や改修だけ頼みたいスポット“今だけ”に向く。継続監視は別途検討

現実的に一番バランスが取りやすいのは、「月額固定で守り」+「チケット/従量で更新・改善」の二段構えです。

すぐ使えるチェックリスト(見積依頼テンプレ)

下をそのままコピペして、相見積もりを“同条件”で揃えるのに使ってください。
ポイントは、各項目を 「月額内/別料金/対象外」で必ず回答してもらうことです。

見積依頼テンプレ(コピペ用)

  • サイトURL:
  • サイト種別:静的 / WordPress / EC / 会員 / 予約(該当を残す)
  • 規模:ページ数(約 )/月間更新回数(約 )/フォーム有無(有・無)
  • 重要度:問い合わせ・採用・予約・売上への影響(高・中・低)
  • 現状の課題:例)更新が滞る/担当が1人/障害時の連絡先が不明/速度が気になる など

1) 作業範囲(含む/含まない)※必須回答

A. 監視

  • [ ] 死活監視(落ちたら通知):月額内/別料金/対象外
  • [ ] 改ざん検知(必要なら):月額内/別料金/対象外
  • 通知方法:メール / チャット / 電話(該当を残す)
  • 監視対象:サイト表示 / フォーム / 決済・予約 / API(該当を残す)

B. バックアップ

  • [ ] 取得対象:ファイル+DB / ファイルのみ(該当を残す)
  • 頻度:毎日 / 週次 / 更新時 / その他( )
  • 保持期間(世代):( )日分
  • 保管場所:同一サーバー / 別ストレージ / 別拠点(該当を残す)
  • 復元対応:月額内/別料金(1回 円〜)/対象外
  • 復元テスト:実施有無、頻度、結果共有の有無

C. セキュリティ更新・運用

  • [ ] CMS本体更新:月額内/別料金/対象外
  • [ ] テーマ更新:月額内/別料金/対象外
  • [ ] プラグイン更新:月額内/別料金/対象外
  • 更新方針:即時 / 検証後(該当を残す)
  • [ ] ログイン対策(2FA等):月額内/別料金/対象外

D. 更新・軽微改修

  • 更新の上限:月( )回 or 月( )時間
  • 切り上げ単位:15分 / 30分 / 1時間(該当を残す)
  • 通常納期:( )営業日
  • 修正回数:( )回まで
  • 「軽微改修」の定義:例)バナー差し替え、導線修正、フォーム文言変更…(具体例を記載希望)

E. 障害対応(必ず4段階で回答)

  • 一次対応(状況把握・影響確認):月額内/別料金/対象外
  • 原因調査(ログ確認・切り分け):月額内/別料金/対象外
  • 復旧(復元・設定修正):月額内/別料金/対象外
  • 再発防止(監視追加・恒久対応):月額内/別料金/対象外
  • 受付時間:平日( )時〜( )時/土日祝(可・不可)
  • 緊急加算:夜間休日・即日対応の条件と単価

2) 権限・所有(乗り換え前提で明文化)

  • ドメイン契約名義:自社 / 代行(該当を残す)
  • サーバー契約名義:自社 / 代行(該当を残す)
  • 管理情報の引き渡し:契約開始時 / 解約時 / 随時(該当を残す)
  • 引き渡し対象(必須):
    • [ ] レジストラ(ドメイン)
    • [ ] DNS設定一覧(TXT/MX含む)
    • [ ] サーバー管理画面
    • [ ] CMS管理者ID
    • [ ] バックアップ一式
    • [ ] GA4 / Search Console 権限
  • WHOIS情報の確認方法(必要時):開示範囲と手続き

3) レポート・定例(必要な人だけ残す)

  • レポート頻度:毎月 / 四半期 / 不要
  • 中身:数字のみ / 所感 / 改善提案あり(該当を残す)
  • 定例:毎月 / 四半期 / 不要(時間:30分/60分)

4) 料金提示の形式(比較しやすい形で)

  • 月額固定(内訳明記):必須
  • 従量(単価・最低工数・上限):必要なら
  • オプション(単価表):緊急、ページ追加、機能追加、移管 など

もし迷ったら、まずは「必須項目」を固定し、見積依頼テンプレで同条件に揃えて相見積もりを取ってください。
“必要な範囲が言語化できた瞬間に、あなたにとっての適正な保守管理費用は決まります。

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