「SEOって聞いたことがあるけど、テクニカルSEOって何？」
「自分のサイト、なかなか検索結果に上がらないけど、どこを改善すればいいの？」
「SEO対策はどこから手を付ければいいのかわからない……」
こういった疑問や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか？
SEOは、検索エンジンでの上位表示を目指してサイトを最適化するための重要な施策です。
しかし、SEOにはさまざまな種類があり、その中でも「テクニカルSEO」という言葉を耳にしたことがある方もいるかもしれません。
テクニカルSEOは、ウェブサイトが検索エンジンに適切に認識されるように技術的な面で改善を行う施策です。
しかし、初心者にとっては少し難しく感じるかもしれません。
本記事では、テクニカルSEOの基本から実践方法まで、わかりやすく解説します。
本記事を読めば、どこから手を付ければ良いかが明確になります！
なお、以下の記事では、SEO対策について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
テクニカルSEOとは
テクニカルSEOの定義
テクニカルSEOは、ウェブサイトやウェブページの技術的な側面を最適化することで、検索エンジンのクローラーがページを適切にクロールし、インデックスしやすくする手法です。
これにより、検索結果での順位を向上させることができます。
主に、サイトの速度、モバイルフレンドリーさ、URL構造、内部リンク、構造化データなど、技術的な要素に焦点を当てます。
テクニカルSEOとコンテンツSEOの違い
意味とターゲット
テクニカルSEO
ウェブサイトの技術的な設定や構造を最適化し、検索エンジンがウェブページを正確に理解できるようにします。
これは主に検索エンジン向けの調整であり、ページの読み込み速度やクロール効率、インデックスの最適化などに関連します。
コンテンツSEO
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成し、それを最適化して検索エンジンの順位を向上させる手法です。
キーワードの選定、コンテンツの質、内部リンクなどが主な焦点です。
以下の記事では、コンテンツSEOについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
方法
テクニカルSEO
サイトマップの最適化、URL構造の整理、メタタグやヘッダーの最適化、モバイル対応、セキュリティ（HTTPS）の実装、リダイレクト設定、クロール設定などが含まれます。
コンテンツSEO
キーワードリサーチ、コンテンツの最適化、ターゲットユーザーのニーズを満たすコンテンツの作成、質の高いリンク構築などに注力します。
難易度
テクニカルSEO
一度実装すると効果が長期間続くため、設定には時間と専門的な知識が必要な場合があります。
例えば、サイトのサーバー設定やURL構造を変更する際に、誤った設定を行うと深刻な影響を及ぼすことがあります。
コンテンツSEO
継続的なコンテンツ更新が必要ですが、コンテンツ制作の方が比較的直感的であり、専門知識が少ない人でも取り組みやすいとされます。
テクニカルSEOが重要な理由
検索エンジンの仕組み
検索エンジンは、クローラーと呼ばれるボットを使ってウェブサイトを巡回し、そのページ内容をインデックスに登録します。
インデックスされたページが検索結果に表示され、ユーザーが求める情報を探しやすくします。
しかし、クローラーがページを適切にクロールできないと、そのページはインデックスに登録されないため、検索結果には表示されません。
そのため、テクニカルSEOを通じて、クローラーがページを正しく認識しやすくすることが重要です。
クローラーとインデックスの重要性
クローラー
クローラーはウェブサイトのページを自動的に巡回し、検索エンジンにその情報を送信します。
クローラーがウェブサイトにアクセスしやすくするためには、サイトマップや適切なURL構造が必要です。
インデックス
検索エンジンはクローラーが収集した情報を「インデックス」と呼ばれるデータベースに保存します。
インデックスに登録されたページは、ユーザーの検索結果に表示される可能性があります。
インデックスされないと、そのページは検索結果に現れません。
テクニカルSEOのメリット・デメリット
メリット
1. 施策が明確で分かりやすい
テクニカルSEOは比較的明確な施策が多く、どの部分に問題があるのか、どのような対策を施すべきかがはっきりしています。
例えば、ページの読み込み速度の向上や、適切なメタタグの設定、モバイルフレンドリーなデザインの実装など、技術的な要素は特定しやすく、手順も明確です。
これにより、改善すべき点を特定し、順番に対応することが可能です。
2. 効果がわかりやすい
テクニカルSEOの改善結果は、比較的早い段階で効果が現れることがあります。
例えば、サイトの読み込み速度が速くなったり、モバイル対応が進んだりすると、ユーザーエクスペリエンスが向上し、その結果として検索エンジンの評価が上がり、順位が改善されることが期待できます。
また、サイトマップやrobots.txtの設定などの修正がすぐに反映されるため、効果が測定しやすいです。
3. クローラビリティ、アクセシビリティ、ユーザビリティの向上
クローラビリティ
テクニカルSEOは、検索エンジンのクローラーがサイトを効率的にクロールできるようにするため、サイト構造や内部リンクの最適化が重要です。
これにより、クローラーがすべてのページを見逃さずにインデックスできるようになります。
アクセシビリティ
サイトがすべてのユーザー（特に障害を持つユーザー）にアクセスしやすくなるような技術的な対策も含まれます。
例えば、画像に適切なaltテキストを追加することや、キーボードだけで操作できるようにするなどが挙げられます。
ユーザビリティ
サイトの表示速度やモバイルフレンドリー対応は、ユーザーの利用体験を向上させ、ユーザーがサイトを快適に閲覧できるようにします。
これが結果的に、サイトの直帰率を下げ、滞在時間を延ばすことに繋がります。
4. 重要なページがランク付けされやすい
テクニカルSEOを適切に実施することで、重要なページが検索エンジンによって適切に認識され、ランク付けされやすくなります。
特に、適切な内部リンクを設定し、重要なページが他のページからもリンクされることで、検索エンジンはそのページを優先してインデックスします。
また、サイト内のコンテンツや構造が整理されることで、クローラーが重要なページを簡単に見つけられるようになります。
デメリット
1. 難易度が高い施策がある
テクニカルSEOには、特にシステムやプログラミングに関する専門知識が必要な場合があります。
例えば、サーバー設定やデータベースの最適化、リダイレクト設定の管理、robots.txtファイルやサイトマップの正確な管理など、専門的な知識がなければ実施が難しいことがあります。
これらの施策にはリスクが伴うため、十分な注意が必要です。
2. コンテンツ量を確保する必要がある
テクニカルSEOだけでは、検索エンジンのランキングに大きな影響を与えるのは難しい場合があります。
コンテンツの質と量も重要な要素であり、十分なコンテンツ量を確保する必要があります。
コンテンツSEOと組み合わせることで、テクニカルSEOの効果を最大化できます。
たとえサイトが技術的に完璧でも、内容が薄ければランキングは上がりません。
3. システムの制約やプログラミング知識が求められる
テクニカルSEOの実施には、サイトのバックエンドにアクセスできる環境が必要です。
例えば、サイトのコードやサーバー設定にアクセスできなければ、適切な修正ができません。
また、プログラミング知識が求められる場合も多く、特にサイトが大規模な場合や、特殊な技術スタックを使用している場合、知識と経験のある専門家が必要になることがあります。
このような状況では、外部の開発者やSEO専門家を雇う必要があるかもしれません。
テクニカルSEOの施策
テクニカルSEOには、検索エンジンのクローラーがサイトを効率的にクロールできるようにする施策、サイトが検索エンジンに適切にインデックスされるようにする施策、そしてユーザーにとって良い体験を提供するためのページエクスペリエンス施策が含まれます。
これらの施策を適切に実行することが、検索順位向上に繋がります。
クローラー向け施策
1. URLの正規化
複数のURLが同じコンテンツにアクセスできる場合、検索エンジンは重複コンテンツと認識してしまいます。
正規化とは、検索エンジンに「どのURLが本物のURLか」を伝えるために、正規URLを指定することです。
これには、rel="canonical"タグを使用します。
このタグを使うことで、複数のURLが同じ内容を指していても、検索エンジンは1つのURLだけをインデックスし、重複コンテンツとして扱われるのを防ぎます。
2. モバイル対応
モバイルフレンドリーなサイトは、現在のSEOにおいて不可欠です。
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、モバイル版のサイトがPC版よりも優先されます。
これを実現するには、レスポンシブデザインを採用したり、モバイル版のサイトの読み込み速度を最適化するなど、モバイルでのユーザビリティを高める施策が必要です。
以下の2記事では、モバイルフレンドリー、レスポンシブWebデザインについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
3. ページ表示速度（コアウェブバイタル）の改善
Googleはページの読み込み速度をランキング要因の一つとして重視しています。
コアウェブバイタルは、ページの読み込み速度、インタラクティブ性、視覚的安定性の3つの要素を測定します。
これらの指標を改善することで、ユーザーエクスペリエンスが向上し、SEOにも好影響を与えます。
例えば、画像の圧縮、サーバーの最適化、JavaScriptの非同期読み込みなどが有効です。
4. サイト階層構造の最適化
サイトの階層が深すぎると、クローラーが重要なページを見逃す可能性があります。
URLはシンプルでわかりやすく、カテゴリーやページの階層を適切に設定することが重要です。
通常、URL構造は3階層以内が理想とされています。
また、重要なページに対して内部リンクを配置し、サイト内のリンク構造を整理することも大切です。
5. クロールエラーの修正
クローラーがサイトをクロールする際にエラーが発生すると、ページがインデックスされないことがあります。
Google Search Consoleなどのツールを使用して、404エラーやサーバーエラーを確認し、修正することが必要です。
特に、404ページをリダイレクトで修正することや、URLが正しく記述されているかをチェックすることが大切です。
6. XMLサイトマップ、robots.txtの設定
XMLサイトマップは、検索エンジンにサイトの構造を伝え、インデックスを促進するために必要です。
サイト内の重要なページがサイトマップに含まれていることを確認します。
また、robots.txtファイルを設定することで、特定のページやディレクトリがクローラーにアクセスされないように制御できます。
以下の2記事では、サイトマップ、WordPressのサイトマップについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
7. 構造化データのマークアップ
構造化データは、検索エンジンがページ内容をより理解しやすくするためのマークアップです。
Schema.orgなどの形式を使用し、製品情報、レビュー、イベント、FAQなどの情報をマークアップすることで、リッチスニペットとして検索結果に表示されやすくなり、CTR（クリック率）が向上します。
インデックス向け施策
1. タイトル、メタディスクリプション、見出しタグの最適化
タイトル
各ページのタイトルタグを最適化することで、検索エンジンにページの内容を正確に伝えることができます。
タイトルは32文字以内が理想とされています。
以下の記事では、ブログ記事のタイトルの付け方について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
メタディスクリプション
メタディスクリプションは検索結果に表示される概要文です。
検索ユーザーに魅力的に感じさせる内容にし、150〜160文字程度で簡潔に記述します。
以下の記事では、メタディスクリプションについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
見出しタグ（H1〜H6）
見出しタグを適切に使うことで、コンテンツの構造がわかりやすくなり、検索エンジンにページの重要な部分を伝えやすくなります。
H1タグはページの主要な見出しに使用し、H2〜H6タグでサブヘッディングを設定します。
2. 内部リンクの最適化
内部リンクを活用することで、ページ同士をつなげ、検索エンジンがサイト内の重要なページを発見しやすくなります。
また、関連性の高いページ同士をリンクすることで、SEO効果が高まり、ページのエクスペリエンスも向上します。
3. 画像や動画の適切な設定
画像や動画は、SEOにおいても重要な要素です。
画像には必ずalt属性を設定し、検索エンジンが画像内容を理解できるようにします。
また、画像の圧縮や最適化、動画の埋め込みコードを整理することもページ速度向上に寄与します。
4. 重複コンテンツの排除
重複コンテンツは、検索エンジンに悪影響を及ぼすことがあります。
内部重複や外部からコピーされたコンテンツを防ぐために、正規化（canonical）タグを使用したり、重複ページを削除したりすることが重要です。
5. 構造化データの実装
前述のように、構造化データは検索エンジンがページを理解する手助けになります。
FAQページ、レシピページ、製品ページなどの専用マークアップを使用することで、リッチスニペットに表示されやすくなり、検索結果での目立ちやすさが増します。
6. noindexタグの使用
検索エンジンにインデックスさせたくないページには、noindexタグを使用します。
このタグを設定することで、検索エンジンにそのページをインデックスしないよう指示できます。
これにより、重複コンテンツやプライバシーに関わるページなどを制御できます。
ページエクスペリエンス施策
1. コアウェブバイタルの改善
コアウェブバイタルの指標を最適化することは、SEOにおいて重要な要素です。
特に「Largest Contentful Paint（LCP）」「First Input Delay（FID）」「Cumulative Layout Shift（CLS）」の3つの指標を最適化し、ユーザーにとって快適なページ表示速度を提供します。
2. スマホ対応
現在、検索エンジンはモバイル版サイトを優先してインデックスしています。
レスポンシブデザインやモバイル専用のページを設計し、スマホユーザーにも快適な閲覧体験を提供することが求められます。
3. インタースティシャル広告の適切な処理
インタースティシャル広告は、ページのコンテンツがユーザーにとってアクセスしづらくなる原因となります。
特にモバイルでの使用が問題視されており、Googleは過度に邪魔なインタースティシャル広告を排除するよう推奨しています。
4. SSL化（HTTPS化）の設定
SSL（Secure Socket Layer）によるHTTPS化は、サイトのセキュリティ強化とSEO向上に繋がります。
GoogleはHTTPSをランキング要因の一つとして扱っており、サイトが安全であることを示すために、SSL証明書の導入が推奨されます。
以下の3記事では、SSL化、SSL/TLS証明書、httpsについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
5. パンくずリストや目次の設置
パンくずリストは、ユーザーがサイト内を簡単に移動できるようにするためのナビゲーションツールです。
また、目次をページに設置することで、コンテンツの構造が明確になり、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるようになります。
以下の2記事では、パンくずリスト、WordPressの目次について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
6. サイト内検索の実装
サイト内検索を実装することで、ユーザーが求める情報を迅速に探し出せるようになります。
これにより、ユーザーエクスペリエンスが向上し、直帰率が下がる可能性があります。
テクニカルSEOの進め方とコツ
テクニカルSEOは一度にすべての施策を実施するのではなく、段階的に進めることが大切です。
以下のステップで進めることで、効率的に効果を上げられます。
1. クロール最適化から始める
テクニカルSEOの最初のステップとして、クローラビリティの最適化を行います。
クローラー（Googlebotなどの検索エンジンのロボット）は、ウェブサイトをクロールしてインデックスを作成しますが、その際に問題があるとページが正しくインデックスされず、SEO効果が得られません。
クロール最適化のポイント
robots.txtの確認
不要なページがクローラーにアクセスされないように制御するために、robots.txtを正しく設定します。
重要なページがクロールされないようになっていないかをチェックします。
サイトマップの作成と送信
XMLサイトマップを作成し、Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsに送信します。
これにより、検索エンジンがサイトの構造を把握しやすくなります。
クロールエラーの修正
Google Search Consoleを使ってクロールエラーを確認し、404エラーやサーバーエラーが発生していないかを調べます。
エラーがあれば、リダイレクト設定やリンク修正を行います。
クロール最適化の進行方法
- 最初にGoogle Search Consoleでクロールエラーを調べ、エラーの数を減らす。
- ログファイル分析ツールを使って、クローラーがどのようにサイトを訪問しているかを監視する。
- クローラーのリソースを効率的に使うために、クロールされる頻度や重要度に応じて、優先順位をつける。
2. インデックス状況の確認
次に、検索エンジンにインデックスされているページが正しいか、インデックス状況を確認します。
インデックスされていないページがあれば、その原因を特定し、改善策を講じる必要があります。
インデックス確認のポイント
- Google Search Consoleの「インデックス」セクションを活用し、どのページがインデックスされていないのか、または除外されているのかを確認します。もし、意図しないページが除外されていた場合、noindexタグやrobots.txtが原因かもしれません。
- URL Inspection Toolを使い、個別のURLがインデックスされているか、またクロールされているかを確認します。必要に応じて手動で再クロールのリクエストを送信することも可能です。
インデックス最適化の進行方法
- 最初に、サイト内で最も重要なページがインデックスされていることを確認します。もしインデックスされていなければ、内部リンクやサイトマップを見直し、問題を解決します。
- 重複コンテンツや低品質なページがインデックスされていないことを確認し、不要なページをnoindexタグで除外します。
3. 効果検証を行い、必要に応じて調整する
テクニカルSEOの施策を進める中で、効果検証を行い、進捗や結果を確認することが非常に重要です。
実施した施策がどのように影響を与えているかをモニタリングし、必要に応じて調整を行います。
効果検証の方法
Google Search Console
クローリングやインデックスのデータ、検索アナリティクスを活用し、キーワードの順位やクリック数、CTRなどを確認します。
以下の2記事では、Google Search Console、WordPressへのGoogle Search Console導入方法について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Google Analytics
トラフィックの増減、ユーザー行動、ページビュー数などをチェックし、施策後にトラフィックがどう変動しているかを確認します。
以下の2記事では、Google Analytics、WordPressへのGoogle Analytics導入方法について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Core Web Vitals
コアウェブバイタルのデータを追跡し、ページ速度やユーザーエクスペリエンスに関する指標が改善されているかをチェックします。
調整が必要な場合のアクション
- もし、サイトの速度が改善されない場合は、画像圧縮やサーバーの見直しを行います。
- ページのインデックスやクロールに問題がある場合、URLの正規化や内部リンクの改善を行います。
- 重複コンテンツが依然として問題であれば、さらなるリダイレクトやnoindexの設定を検討します。
4. チェックリストを活用して進捗管理
テクニカルSEOの施策が多岐に渡るため、チェックリストを活用して進捗管理を行うことが効果的です。
これにより、実施漏れを防ぎ、必要な施策を確実に実行できます。
チェックリストの活用方法
ステップごとのタスク管理
例えば、「クロール最適化」→「インデックス最適化」→「ページエクスペリエンスの改善」など、施策を段階的に分けてチェックリストにします。
各ステップで進行状況を確認しながら進めます。
ツールの活用
Google Search Console、Google Analytics、Screaming Frog SEO Spider、AhrefsなどのSEOツールを使いながら、リスト化されたタスクを進めます。
ツール内のデータを元に、施策の進捗や修正が必要な箇所を把握します。
優先順位の設定
重要度や緊急性に応じて、施策を優先的に実行します。
例えば、クロールエラーやページ速度が大きな影響を与えている場合は、これらの改善を最優先にします。
チェックリストの具体例
□robots.txtとサイトマップを確認し、正しく設定
□ クロールエラーを修正
□ インデックスされているページを確認
□ 重複コンテンツを排除
□ コアウェブバイタルを改善
□ モバイルフレンドリーを確認
チェックリストを活用しながら、定期的に進捗を確認することで、計画的にテクニカルSEOの施策を進めることができます。
テクニカルSEOのツール
テクニカルSEOを効率的に進めるためには、専門的なツールを使用することが非常に重要です。
これらのツールは、サイトの状況を分析し、改善点を見つけるために役立ちます。
以下では、テクニカルSEOに役立つ主要なツールについて解説します。
1. Google Search Console
Google Search Console（GSC）は、Googleが提供する無料のSEOツールで、ウェブサイトの検索パフォーマンスを監視し、改善点を見つけるために非常に重要です。
特にテクニカルSEOにおいて、サイトのクロールやインデックス状況を把握するために欠かせません。
以下の2記事では、Google Search Console、WordPressへのSearch Console導入・設定方法について初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
主な機能
インデックス状況の確認
サイトのどのページがGoogleにインデックスされているか、またはインデックスから除外されているかを確認できます。
これにより、インデックスされるべきページが正しくインデックスされているかを把握できます。
クロールエラーの検出
Googlebotがウェブサイトをクロールする際に発生したエラー（404エラーやサーバーエラー）を確認し、修正できます。
サイトマップの送信
サイトマップを送信することで、Googleがサイトの構造をより理解しやすくなり、インデックス効率が向上します。
検索パフォーマンスのレポート
どの検索クエリがサイトにトラフィックを送っているか、クリック数やCTR、平均順位などを分析できます。
Google Search Consoleを使う理由
無料で使用できる
他の多くのSEOツールと異なり、無料で提供されているため、どんな規模のサイトでも活用できます。
直接Googleのデータを取得できる
Googlebotのクロールデータやインデックス状況を直接確認できるため、正確で信頼性の高い情報が得られます。
2. Ahrefs
Ahrefsは、SEO分析ツールの中でも非常に強力で、特にバックリンク分析に優れています。
また、サイトのSEOパフォーマンスを把握するための多くの機能を提供します。
以下の記事では、Ahrefsについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
主な機能
サイト監査
Ahrefsのサイト監査機能を使うことで、テクニカルSEOの問題点（リンク切れ、重複コンテンツ、タイトルタグの問題など）を一度にチェックできます。
バックリンク分析
Ahrefsは膨大なバックリンクデータベースを持ち、サイトのバックリンクの質と量を詳しく調べることができます。
これにより、リンクの質がSEOに与える影響を分析し、改善できます。
キーワードリサーチ
競合サイトのキーワード戦略や検索トラフィックを調査することができます。
SEOの戦略において非常に役立つツールです。
クローラー
サイトをクロールして、SEO的な問題をリストアップする機能もあり、サイト全体のSEO状況を把握できます。
Ahrefsを使う理由
非常に強力なバックリンク分析機能
他のツールに比べてバックリンクデータの精度が高く、競合のバックリンク戦略を把握するために優れたツールです。
データが豊富で精度が高い
AhrefsはGoogleと同様のクローラーを使用してデータを収集しており、非常に精度の高い結果を提供します。
3. Lumar（旧DeepCrawl）
Lumar（旧DeepCrawl）は、SEOに特化したウェブクローラーで、ウェブサイト全体をクロールしてテクニカルSEOに関する問題を見つけ出します。
特に大規模なサイトや複雑なサイトに対して非常に効果的です。
主な機能
サイト全体のクロール
Lumarはウェブサイト全体をクロールし、テクニカルSEOの問題を検出します。
これには、サイトのパフォーマンス、メタデータ、内部リンク、画像の最適化などが含まれます。
階層構造の解析
サイトの階層構造や内部リンクの健全性をチェックし、サイト構造の最適化に役立ちます。
多言語サイト対応
複数の言語に対応したサイトのSEO最適化にも役立ちます。
定期的な監視
定期的なクロールと監視機能により、サイトのSEOの健康状態を継続的に把握することができます。
Lumarを使う理由
大規模サイト向け
複雑なサイトや大規模なeコマースサイトなど、ページ数が多いサイトでも効果的にクロールできます。
詳細なレポート
SEOに関連する問題点を詳細にレポートとして提供し、改善点が一目で分かります。
4. Screaming Frog SEO Spider
Screaming Frog SEO Spiderは、ウェブサイトのSEO監査を行うための強力なデスクトップアプリケーションで、特にクロール機能が優れています。
比較的少規模なサイト向けですが、サイト内のSEO問題を迅速に発見するために非常に有用です。
主な機能
サイトクロール
サイトをクロールして、SEO的な問題を見つけます。リンク切れ、重複コンテンツ、メタデータの問題などを特定できます。
URL分析
URLの構造やパラメータの最適化をチェックし、正規化されているかどうかも確認できます。
メタデータの確認
タイトルタグやメタディスクリプションの重複や不備を検出します。
リダイレクトチェーンの確認
リダイレクトの問題を確認し、無駄なリダイレクトチェーンを修正することができます。
Screaming Frogを使う理由
ユーザーインターフェースがシンプル
シンプルで使いやすいインターフェースを持ち、特に初心者にも適しています。
クロール機能が強力
サイトのクロールに特化した機能が多く、細かいSEO問題も逃さずチェックできます。
5. Semrush
Semrushは、SEO、PPC、コンテンツマーケティングなどを包括的にサポートする多機能なツールです。
テクニカルSEOにも強力な機能を提供しています。
以下の記事では、Semrushについて初心者向けに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
主な機能
サイト監査
Semrushのサイト監査ツールは、SEOに関する問題を自動的に検出し、改善点を提供します。
これには、リンクエラー、モバイル対応、ページ速度の改善点などが含まれます。
競合分析
競合のSEO戦略を調べ、どのように改善すべきかのヒントを得ることができます。
キーワードリサーチとトラフィック分析
SEOに必要なキーワードのリサーチや競合サイトのトラフィックデータを提供します。
Semrushを使う理由
総合的なSEOツール
SEOだけでなく、PPCやコンテンツマーケティングの施策も管理できるため、マーケティング全体の戦略に役立つツールです。
競合分析が強力
競合サイトのSEO状況を調べ、自サイトの改善点を発見するために非常に有効です。
まとめ
テクニカルSEOは、検索エンジンのクローラーがウェブサイトを適切に認識し、ユーザーが快適に利用できる環境を整えるための施策です。
サイト速度やモバイル対応、インデックスの最適化など、技術的な部分での対策が求められます。
初心者の方でも、基本的なところから少しずつ取り組むことで、確実に効果を感じることができるはずです。
まずは、サイトのクロール状況を確認し、ページ表示速度を改善することから始めてみましょう。
しっかりとしたテクニカルSEOを施すことで、検索順位の向上やユーザーの満足度向上にも繋がります。
テクニカルSEOを意識したサイト改善に取り組み、検索エンジンでの上位表示を目指しましょう！
