WordPressテーマ変更徹底ガイド|デザイン刷新とSEOを両立させる安全な手順
「そろそろテーマを変えたいけど、サイトがぐちゃぐちゃになったら嫌だな……」
「デザインは今風にしたいけど、SEO評価が落ちるのが怖い」
「100記事以上あるし、自分だけでテーマ変更して大丈夫なんだろうか?」
WordPressをしばらく運用していると、こうした不安を抱えながらも、
「このまま古いテーマを使い続けていいのか?」とモヤモヤする瞬間が必ずやってきます。
- レスポンシブ対応がいまいちで、スマホで見づらい
- 表示速度が遅く、PageSpeed Insightsのスコアが気になる
- ブロックエディタに最適化された新しいテーマを試したい
- でも、レイアウト崩れやアクセス減は絶対に避けたい
テーマ変更は、見た目を一気に刷新できる反面、やり方を間違えると「デザイン崩れ」「計測データ消失」「SEO評価の一時的な低下」といったリスクも伴う「小さくない手術」です。
このブログ記事では、そうした不安を抱える方に向けて、
- そもそもテーマを変えると「何が変わって、何が変わらないのか」
- 変更前に必ずやっておくべき準備(バックアップ・テスト環境・引き継ぎ項目の整理)
- デザイン刷新とSEOを両立させるための、安全なテーマ変更の手順
- 変更後にチェックすべきポイントと、よくあるトラブルの防ぎ方
を、初心者でも実行できるレベルにかみ砕いて解説していきます。
「怖いから何年も同じテーマのまま…」という状態から一歩進んで、
リスクを管理しながら、長く戦えるテーマへ安全に乗り換えるための実践ガイドとして、ぜひ最後まで活用してみてください。
テーマ変更の基本と全体像を理解しよう
WordPressのテーマ変更は、見た目をガラッと変えられる便利な作業である一方、設定や機能に大きく影響する「サイトの大手術」でもあります。
まずは、何が変わって何がそのまま残るのか、そしてメリット・デメリットやリスクをざっくり把握しておきましょう。
WordPressテーマを切り替えると何が変わるのか
デザイン・レイアウト・テーマ専用設定の変化
テーマを変えると、
- ヘッダー・フッター・サイドバーの構成
- 記事タイトルや本文のフォント・行間・色
- 一覧ページの表示スタイル(カード型・リスト型など)
- テーマ独自の「トップページレイアウト」「記事一覧の並び方」
といった見た目やレイアウトが一気に切り替わります。
また、多くのテーマには、
- 「外観 → カスタマイズ」
- テーマ独自の設定画面
があり、そこに保存されている内容(ロゴ画像、色設定、トップ用のセクション配置など)は、テーマごとに別管理です。
そのため、新テーマに乗り換えると、前のテーマ用の設定は基本的に引き継がれず、イチから設定し直す前提で考えたほうが安全です。
ウィジェットやメニュー構成のリセット可能性
テーマによって、
- ウィジェットエリアの数や名前
- メニュー(ナビゲーション)の配置場所
が異なります。
テーマ変更後に、
- サイドバーが空になった
- フッターに表示していたメニューが消えた
といった現象が起こるのは、新テーマ側に同じウィジェットエリア・メニュー位置が存在しないからです。
対応としては、
- 「外観 → メニュー」でメニューの「表示位置」を再設定
- 「外観 → ウィジェット」でサイドバーやフッターに再配置
を行うことで、多くの場合は解決できます。
テーマ固有のショートコード・スライダー・投稿タイプの消滅
テーマの中には、
- テーマ限定のショートコード(例:
[box]…[/box]の装飾) - トップページ専用スライダー機能
- 「レビュー」「商品」などのカスタム投稿タイプ
を提供しているものがあります。
これらはテーマが変わると一気に使えなくなることが多く、代表的な症状として、
- 記事内にショートコードの文字列だけが残る
- トップページからスライダーが消える
- 特定の投稿タイプにアクセスできなくなる
といった問題が起こります。
テーマ依存の装飾・機能を多用しているサイトほど、テーマ変更の影響が大きくなるので、事前にどれくらい使っているか洗い出しておくと安心です。
functions.php内のカスタムコードが動かなくなるケース
過去に
- 子テーマの
functions.php - 親テーマの
functions.php(こちらは本来非推奨)
に、独自コード(絵文字除去・カスタム投稿追加・ショートコード・ウィジェット登録など)を書いている場合、新テーマに乗り換えるとそれらのコードが読み込まれなくなることがあります。
特に注意したいのは、
- 親テーマの
functions.phpに直接書いていた場合 → 乗り換えで完全に失われる - 子テーマを変える/構成を変える場合 → コードを新しい子テーマに手動で移植する必要がある
という点です。
「何となく昔コピペしたコード」ほど忘れがちなので、テーマ変更前に一度functions.phpの中身を確認しておきましょう。
記事本文や固定ページ、メディアなど影響を受けにくい要素
逆に、テーマを変えてもほとんど影響を受けないものもあります。代表例は以下の通りです。
- 投稿・固定ページの本文テキスト
- 画像やPDFなどメディアライブラリのファイル
- カテゴリ・タグ(タクソノミー)の情報
- 投稿の公開日時やパーマリンク(URL)設定
あくまでテーマ変更は「外側の見た目・テーマ依存の機能」に強く影響するものであり、コンテンツそのものが消えるわけではない、というイメージを持っておくと不安が和らぎます。
テーマ変更のメリットとデメリット
デザイン刷新・回遊性向上・表示速度改善などの利点
テーマ変更には、きちんと準備すれば得られるメリットも大きいです。
- デザイン刷新
古さを感じるレイアウトを一新し、今風で読みやすいデザインに変えられる。 - ユーザーの回遊性アップ
関連記事ブロックや目次など、ユーザーが動きやすい導線をテーマ側が用意してくれることも多い。 - 表示速度の改善
軽量なテーマや、ブロックエディタ対応が進んだテーマに変えることで、ページスピードが向上するケースもあります。 - SEO・収益向上の土台づくり
内部リンクや広告配置を最適化しやすくなり、結果的に検索流入や収益アップにつながることもある、というのが実務上の実感です。
作業コストやトラブル発生リスクといったマイナス面
一方で、テーマ変更には当然デメリットもあります。
- 作業時間がそれなりにかかる
バックアップ → テスト → 本番反映 → 調整…と進めるため、1日で完全に終わらせるのは難しいことも多いです。 - 細かな再設定が必要になる
メニュー・ウィジェット・ロゴ・配色など、「前のテーマで当たり前に表示されていたもの」を1つずつ整え直す必要があります。 - 思わぬ不具合が紛れ込むリスク
一部ページだけレイアウトが崩れる、特定プラグインと新テーマの相性が悪い…といった問題は、事前テストをしてもゼロにはできません。 - 短期的にはSEOが一時的に不安定になる可能性
大幅なデザイン変更や構造の変化は、クローラー側から見ても「別サイトレベルの変化」に映ることがあります。ほとんどの場合時間とともに落ち着きますが、短期的な順位変動は起こり得ると理解しておいたほうが精神的に楽です。
テーマ変更に伴う主なリスクと注意点
レイアウト崩れや表示不具合の発生リスク
特に、
- 過去テーマの装飾を多用していた記事
- 表・ボックス・カラムレイアウトなど複雑な構造の記事
は、テーマ変更後に段落間の余白がおかしい・枠線が消えるなどの崩れが起こりがちです。
対応策としては、
- 事前にテスト環境で代表的な記事を確認する
- 修正が大変そうな記事は「優先順位」を付けて少しずつ直す
といった現実的な運用がポイントになります。
SEO評価・表示速度に悪影響が出る可能性
テーマ変更によって、
- 見出し構造(hタグの使い方)
- パンくずリストの有無
- 内部リンクの導線
- 不要なスクリプトの読み込み
などが変わるため、SEO評価や表示速度に影響する可能性があります。
できるだけ影響を抑えるために、
- モバイル表示とページ速度は必ずチェック
- 重要なページ(上位表示中の記事)は特に慎重に確認
- 不要な機能はオフ/プラグイン側で補う
といった「最低限の検査」は行っておきたいところです。
計測タグやアクセス解析ツールの再設定が必要になる
GoogleアナリティクスやSearch Console、タグマネージャー、ヒートマップなどの計測タグが、旧テーマ側のテンプレートに直接埋め込まれていた場合、テーマ変更とともにタグが消えてしまいます。
- テーマ依存ではなく、プラグインやタグマネージャーにまとめる
- テーマ変更後に必ず計測が継続されているか確認する
この2点を徹底しておくと、「気づいたら3ヶ月間アクセスが計測されていなかった」という悲劇を防げます。
プラグインとの相性問題・機能重複による不具合
新しいテーマが、
- 目次機能
- 広告挿入
- スライダー
- ブログカード
などを標準装備していると、これまで使っていたプラグインと機能が重複し、表示がおかしくなることがあります。
対処としては、
- テーマ側で代替できる機能 → プラグインを停止
- テーマにはないがプラグインで実現している機能 → 継続利用
といった整理を行い、「どちらが主役か」をはっきりさせることが大切です。
セキュリティ面での設定漏れ・バージョン不整合
古いテーマからの乗り換えでは、
- 新テーマが求めるPHP・WordPressのバージョン
- 旧テーマで入れていたセキュリティ系のコード(XML-RPC制限など)
との間にギャップが生まれることがあります。
安全のために、
- WordPress本体・プラグイン・新テーマを最新に保つ
- 不要な古いテーマは削除し、攻撃の入り口を減らす
といった基本的なセキュリティ対策も、テーマ変更とセットで見直しておくと安心です。
テーマ変更と「テーマの更新」の違いを押さえる
バージョンアップとテーマ乗り換えの境界線
よく混同されるのが、
- 同じテーマのバージョンアップ(アップデート)
- 別テーマへの乗り換え(テーマ変更)
の違いです。
- バージョンアップ
同じテーマの中で、機能追加・バグ修正・セキュリティ対応を行うもの。
レイアウトが微調整されることはあっても、サイト全体が別物になるほどは変わらないのが普通です。 - テーマ乗り換え
テンプレート構造・CSS・オプション画面など、ほとんどすべてが別物に変わる大きな変更。
その分、デザインや機能も大きく変わりますが、リスクも増えます。
「ちょっと雰囲気を変えたいだけ」のつもりで、実は乗り換えレベルの変更をやろうとしているケースも多いので、自分がどちらをやろうとしているのか最初に整理しておきましょう。
子テーマを使った安全なカスタマイズの考え方
テーマを使い続ける中で、
- ちょっとしたCSS調整
- テンプレートの細かい修正
を行いたくなるのは自然なことです。ただし、親テーマのファイルを直接書き換えると、アップデート時に上書きされてしまうリスクがあります。
そのため、基本方針としては、
- カスタマイズは子テーマ側の
style.cssやfunctions.phpに記述 - 親テーマは「アップデートされる前提の本体」として触らない
という形にしておくと、
- 同じテーマ内でのバージョンアップ
- 別サイトへのカスタマイズ再利用
がやりやすくなります。
テーマ変更をきっかけに、
「今後は子テーマ中心でカスタマイズしていく」
という方針に切り替えるのも、長期的には大きなメリットになります。

テーマ変更前に決めておくこと
テーマ変更は「思いつき」でやると失敗しやすく、事前に考えるほど作業がスムーズになります。
ここでは、変更前に決めておきたいポイントを整理しておきましょう。
テーマを変える目的をはっきりさせる
まずは、「なぜ今、テーマを変えたいのか」を言葉にしてみてください。
目的が曖昧なままだと、テーマ選びの軸がブレてしまい、またすぐ「別のテーマが良さそう…」となりがちです。
デザイン改善か、表示速度か、機能追加かを整理する
よくある目的は、大きく分けると次の3つです。
- デザインを今風にしたい
- 表示速度を速くしたい
- 機能を増やしたい/整理したい
たとえば:
- 「スマホで見ると読みにくい → デザイン重視でテーマを探す」
- 「表示が重く離脱が多い → 軽量・高速テーマを最優先にする」
- 「ブロックエディタに最適化されたテーマにしたい → 機能・編集のしやすさを重視する」
このように、どの要素を最優先にするかを一言で説明できる状態にしておくと、テーマ比較が一気に楽になります。
既存テーマの不満点・新テーマに期待する点を書き出す
次に、紙やメモアプリでかまわないので、
- 今使っているテーマの「困っている点」
- 新しいテーマに「解決してほしい点」
を箇条書きにしてみましょう。例:
- 現在の不満
- 記事一覧が見にくい
- カスタマイズするたびにCSSをゴリゴリ書く必要がある
- スマホでの表示が崩れやすい
- 新テーマに期待すること
- 最初から見出しやボックス装飾が整っている
- 管理画面から色やフォントを簡単に変えられる
- スマホ表示に強い(レスポンシブがきれい)
この「現状の不満リスト」と「理想リスト」が、テーマ選びのチェックシートになります。
レビューや公式ページを読むときも、なんとなく眺めるのではなく、「自分の条件に合っているか」という目線で情報を拾えるようになります。
新しいテーマを選ぶときのチェックポイント
テーマ選びは、見た目だけで決めるとほぼ必ず失敗します。
ここでは、最低限チェックしておきたい項目を整理します。
サイトの目的・ジャンルに合ったデザインかどうか
同じテーマでも、「ブログ向け」「企業サイト向け」「EC向け」など、得意分野が違います。
- 日記・雑記ブログ → 読みやすい記事レイアウト、吹き出し・ボックスなど装飾が豊富
- アフィリエイトサイト → LP風デザイン、ランキング・比較表が作りやすい
- 企業・店舗サイト → トップページでサービス概要や実績が整理しやすい構成
自分のサイトが、
誰に何を伝えるサイトなのか
を考え、その役割に合うテーマかどうかを確認しましょう。
初心者でも扱いやすい操作性か
見た目がよくても、設定画面が複雑すぎると運用がつらくなります。
- 管理画面の説明が日本語で分かりやすいか
- マニュアル・公式ドキュメントは整っているか
- ブロックエディタ(Gutenberg)対応が進んでいるか
などを確認し、「自分でも触れそう」と思えるテーマを選ぶことが大切です。
無料テーマと有料テーマの違いと選び方
無料・有料どちらが良いかは、サイトの目的と予算で決めてOKです。ざっくり比較すると:
| 項目 | 無料テーマの傾向 | 有料テーマの傾向 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円で始められる | 数千〜数万円程度の買い切りが多い |
| デザインの作り込み | テーマによって差が大きい | 最初から「それなりに整った見た目」が多い |
| 機能 | 必要最低限+α | ブログ・集客・収益向け機能が揃っている |
| サポート | フォーラム中心・自己解決が基本 | マニュアル・問い合わせサポートが用意されがち |
| カスタマイズ性 | 工夫次第で広げられる | 管理画面+ブロック+CSSで柔軟に対応 |
✅ 最初は無料テーマでWordPressに慣れ、方向性が固まってきたら有料テーマに乗り換えるという流れもよくあります。
テーマ独自の入力方式・ブロック・ショートコードの有無
最近のテーマは、
- 独自ブロック(吹き出し、ボックス、ランキングなど)
- ショートコード
- 固有の入力パネル
を用意していることが多いです。
これは便利な反面、そのテーマをやめた瞬間に使えなくなる可能性が高いというデメリットもあります。
- どんな独自機能があるか
- それが「テーマを変えたときにどうなるか」
を事前に把握し、「依存しすぎない使い方」を意識しておくと、将来のテーマ変更が楽になります。
推奨環境・WordPress・PHPバージョンとの互換性
テーマの公式ページには、多くの場合、
- 対応しているWordPressバージョン
- 推奨PHPバージョン
- 必要なPHP拡張 / サーバー条件
などが記載されています。
ここがズレていると、
- テーマが正常に動かない
- 予期せぬエラーが出る
といったトラブルの原因になります。
利用中のサーバー・WordPress環境で問題なく動作するかは必ず確認しておきましょう。
開発者のサポート体制やユーザー数・口コミ
長く使う前提なら、テーマの「中の人」も重要な判断材料になります。
- 公式ブログやアップデート履歴が定期的に更新されているか
- 不具合報告に対して、改善対応が行われているか
- ユーザーコミュニティやレビューでの評価は極端に悪くないか
こうした情報から、「今後もメンテナンスされていきそうか」をざっくり見極めることができます。
有料テーマを検討する場合のポイント
有料テーマは、「時間をお金で買う」イメージに近いです。
その分、選ぶときは冷静に判断したいところです。
有料テーマのメリット(デザイン品質・機能・サポートなど)
代表的な利点は次のとおりです。
- 最初からデザインが整っており、最低限の設定でプロっぽい見た目になる
- ブログ・アフィリエイト・企業サイト向けの実用機能が標準で揃っている
- 設定画面が整理されていて、ノーコードでできる範囲が広い
- マニュアルやQ&A、メールサポートなど、困ったときに頼れる窓口が用意されている
結果として、「自分で1からカスタマイズする時間を大きく減らせる」のが有料テーマの強みです。
コスト・学習コスト・乗り換えの難易度といったデメリット
一方で、当然ながらデメリットもあります。
- 初期費用として数千〜数万円の出費が必要
- テーマごとに独自の操作や考え方があり、慣れるまで多少時間がかかる
- 独自ブロック・独自ショートコードに依存すると、別テーマに乗り換えにくくなる
特に、
「このテーマにがっつり依存すると、次の乗り換えが大変になりそうか?」
という視点で見ておくと、後々の選択肢を狭めずに済みます。
購入前に確認しておきたいライセンスや返金規約
最後に、意外と見落としがちですが重要なのがライセンスと規約です。
- 1ライセンスで何サイトまで使えるのか(1サイト限定/複数サイトOKなど)
- アップデートやサポートは永年なのか、一定期間なのか
- 返金保証があるか/どの条件なら返金対象になるのか
- 再配布や制作代行での利用が許可されているか
これらを購入前に確認しておくことで、
- 「複数サイトを作りたいのにライセンスが足りない」
- 「制作代行で使えなかった」
といった行き違いを防げます。
まとめると、テーマ変更前にやっておきたいのは、
- 目的を一言で説明できるようにする
- 現状の不満と新テーマに求める条件を書き出す
- デザインだけでなく、操作性・環境・サポートまでチェックする
この3つです。
ここまで決まっていれば、テーマ選びもその後の乗り換え作業も、かなり迷いが少なくなります。
テーマ変更前の必須準備
ここからは、実際に手を動かす前に絶対やっておきたい準備についてまとめます。
このステップを丁寧にやっておくと、万が一トラブルになっても「戻れる」ので、精神的にもかなり楽になります。
既存サイトのバックアップを必ず取得する
テーマ変更は、極端に言えば「サイトの外側の骨組みを入れ替える作業」です。
もし失敗しても、バックアップさえあれば元の状態に戻せます。まずはここを徹底しましょう。
バックアップ専用プラグインで丸ごと保存する方法
初心者の方には、プラグインを使ってサイト全体を一括で保存してしまう方法がいちばん簡単です。
- 代表的なバックアップ系プラグイン
- ファイル(テーマ・プラグイン・画像など)
- データベース(記事・設定など)
これらをまとめてエクスポート → ZIPファイルとして保存できるものが多いです。
ポイントは、
- テーマ変更の「直前」にバックアップを取る
- できればPCやクラウドストレージにもコピーしておく
この2点です。サーバー上だけに置いておくと、サーバートラブル時に一緒に消える可能性があります。
レンタルサーバーのバックアップ機能を活用する方法
多くの国内レンタルサーバーには、
- 自動バックアップ機能
- コントロールパネルからの復元機能
が用意されています。
メリットとしては、
- サーバー側が毎日/定期的にバックアップを取ってくれる
- ボタン操作だけで復元できる場合が多い
という点があります。
ただし、
- 「◯日前までさかのぼれるか」
- 「復元が有料か無料か」
- 「サイト全体か、DBだけか」
など、サービスごとに仕様が異なります。
事前に契約中のサーバーのマニュアルを確認しておくと安心です。
必要に応じてファイル・データベースを手動で退避する
少し慣れてきたら、自分で最低限のバックアップを取れるようにしておくと安心感が違います。
- ファイル:
wp-contentフォルダ(テーマ・プラグイン・アップロード画像が入っている)をダウンロード
- データベース:
- phpMyAdminなどから、使用中のデータベースをエクスポート
プラグイン+手動バックアップを組み合わせておけば、
「プラグインのバックアップが壊れていた」という最悪のパターンも避けやすくなります。
復元テストを軽く行い「戻せる状態」を確認しておく
バックアップは「取ること」よりも「戻せること」が重要です。
理想的には、
- テスト環境にバックアップデータを適用してみる
- きちんとサイトが復元されるか軽く確認する
というかんたんなリハーサルをしておくと良いです。
そこまでできなくても、
- 復元手順を自分の言葉でメモにしておく
- 「いざとなったらこの手順で戻せる」というイメージを持っておく
だけでも、作業時の安心感がかなり違います。
テスト環境を用意して安心して試せる状態にする
いきなり本番環境でテーマを切り替えると、
不具合が出たときに訪問ユーザーにもエラーや崩れた画面が見えてしまいます。
そこで、本番とは別に「テスト用の場所」を用意して、そこでテーマ変更を試してから本番に反映するのが基本です。
サーバーのサイトコピー機能でステージングを作成する
エックスサーバーなどの一部レンタルサーバーには、
- 「ステージング環境」や「コピーサイト」をワンクリックで作れる機能
があります。
イメージとしては、
本番サイトのクローンを別URLにコピーして、
そこで新テーマを試してから、問題なければ本番に反映する
という流れです。
利点は、
- 本番サイトに影響を与えず検証できる
- 反映もサーバーの機能で半自動的に行えることが多い
という点です。
利用中のサーバーにこの機能がある場合は、最優先で検討する価値があります。
MAMP・XAMPPなどでローカル環境を構築する
サーバー側にステージング機能がない場合、
- MAMP(Mac向け)
- XAMPP(Windows向け)
などを使って、自分のPCの中にテスト用WordPress環境を作る方法もあります。
ざっくりした手順は、
- ローカル環境(MAMP/XAMPP)をインストール
- テスト用のWordPressを立ち上げる
- 本番サイトのデータをバックアップからインポート
- 新しいテーマを適用して動作確認
という流れです。
やや上級者向けですが、
「ローカル環境を1つ持っている」と、今後のカスタマイズや検証にも使えるので、勉強しておいて損はありません。
「WP Theme Test」や「Theme Switcha」などのプラグインで仮適用する
もう少しライトな方法として、
- ログイン中の自分だけ、新テーマを表示して確認できるプラグイン
を使うやり方もあります。
代表的な使い方は、
- 本番サイトにプラグインを入れる
- 管理者だけ「新しいテーマ」で表示させる設定にする
- 一般ユーザーには「旧テーマ」のまま見える
という形です。
ただし、あくまで簡易チェックです。
- 大幅なレイアウト変更や、複雑な動作確認
- 本番への反映テスト
を行うには、やはりステージングやローカル環境のほうが安心です。
引き継ぐべきデータ・設定を洗い出す
テーマ変更のトラブルの多くは、
「あれ?前のテーマで設定していたアレ、どこ行った?」
という「設定の引き継ぎ漏れ」から起こります。
ここでは、事前にメモしておきたい項目を整理しておきます。
追加CSSやstyle.cssへの直接記述
- 「外観 → カスタマイズ → 追加CSS」に書いたコード
- 子テーマや親テーマの
style.cssに直接追記したスタイル
は、そのままでは新テーマに移りません。
- どこに、どんなCSSを書いているか
- それが「デザイン全体」に効いているのか、「一部ページだけ」なのか
を把握しておき、必要なものだけ整理して持っていくイメージで準備しましょう。
header.phpなどテンプレートファイルに書き込んだコード
過去に、
header.phpにアクセス解析タグを手書きで入れたfooter.phpにチャットツールのスクリプトを追加した
といったケースは要注意です。テーマを変えると、その変更は新テーマ側には一切反映されません。
- どのテンプレートファイルに
- どんなコードを追記したのか
を一度チェックし、可能であればコードをプラグインやタグマネージャー側に移しておくと、テーマ変更後の管理が楽になります。
テーマ独自の設定画面で行っている調整
多くのテーマには、
- テーマ専用の設定ページ
- 独自のカスタマイザー項目
があります。
ここで設定されているのは、例えば、
- ロゴ画像・ファビコン
- カラーセット・フォント
- トップページのセクション構成
などです。
これらは新しいテーマには引き継がれないので、
- どのような配色・ロゴ・構成にしていたかスクリーンショットを撮る
- 主な設定値をメモしておく
といった形で、「再現するための情報」を残しておくと安心です。
メニュー構成・ウィジェット配置・サイドバー構成
テーマが変わると、メニューの「表示位置」やウィジェットエリアの名称や数が変わります。
事前に、
- メインメニュー/フッターメニューの構成
- サイドバーに設置しているウィジェット
- フッターに表示している項目(プロフィール・人気記事・バナーなど)
をスクリーンショットやメモで残しておくと、
新テーマ側で「見比べながら再設定」できて、作業ミスが大きく減ります。
OGP設定・サムネイル・リダイレクト・計測タグ類
最後に、忘れがちな「周辺設定」です。
- SNSシェア用のOGP設定(アイキャッチ・OGP画像のルール)
- アイキャッチ未設定時の代替画像
- 旧URL → 新URLへのリダイレクト設定
- Googleアナリティクス、Search Console、タグマネージャー、ヒートマップなどの計測タグ
これらはテーマだけでなく、
- SEOプラグイン
- リダイレクトプラグイン
- サーバー設定
などとも関係してきます。
「どのツール・プラグインで、何を設定しているか」
を一度棚卸ししておくと、テーマ変更後の確認が非常にスムーズになります。
この「必須準備」まで終わっていれば、
あとはテスト環境でじっくり試してから本番に反映するだけです。
新テーマの入手・インストール方法
ここでは、「実際にテーマを手に入れて有効化するところ」を具体的に解説します。
やり方は大きく分けて次の2つです。
- WordPress管理画面から「公式ディレクトリのテーマ」を直接インストールする方法
- 外部サイトからダウンロードした「zipテーマ」をアップロードする方法
どちらも一度覚えてしまえば難しくありません。
管理画面から公式テーマを検索して導入する
WordPress公式ディレクトリに登録されているテーマは、管理画面からそのまま検索→インストール→有効化できます。
無料で使えるものが多く、まず試してみるには最も安全なルートです。
テーマ名やキーワードで検索してプレビューする
- 管理画面のサイドバーから「外観 → テーマ」を開く
- 上部の「新規追加」ボタンをクリック
- 画面右上の検索ボックスに、次のようなキーワードを入れて探す
- テーマ名(例:
CocoonLightningなど) - 用途(例:
blogmagazinebusinessなど英語の方がヒットしやすい)
- テーマ名(例:
- 一覧に表示された中から、気になったテーマのサムネイルにマウスを置き「詳細とプレビュー」をクリック
プレビュー画面では、
- トップページの構成
- 見出しや本文の読みやすさ
- メニュー・サイドバーの位置
などがざっくり確認できます。
この時点ではまだサイトに反映されないので、じっくり比較してOKです。
気に入ったテーマをインストールして有効化する手順
「これを使ってみたい」と思うテーマが決まったら、次の流れで導入します。
- テーマ一覧で目的のテーマの上にマウスを置く
- 「インストール」ボタンをクリック
- インストール完了後、「有効化」ボタンを押す
これだけで、サイトの見た目は新しいテーマに切り替わります。
ポイントは次の2つです。
- 本番サイトでいきなり有効化せず、テスト環境やステージングで先に試す
- 有効化直後に、
- 「外観 → カスタマイズ」
- 「外観 → メニュー」「外観 → ウィジェット」
などを開いて、最低限の初期設定をすぐに行うこと
見た目が崩れている状態を長時間放置すると、ユーザーにも不安を与えてしまうので、切り替え作業はアクセスの少ない時間帯に行うのがおすすめです。
zipファイルからテーマをアップロードする手順
有料テーマや、開発者サイトから配布されているテーマは、zip形式のファイルをダウンロードしてからインストールします。
外部サイトからテーマファイル(zip)を入手する
- テーマ販売サイトや公式サイトにアクセス
- 購入/会員登録後、マイページやダウンロードページからテーマファイルを取得
- PC上の分かりやすい場所(例:デスクトップや「themes」フォルダ)に保存
このとき、ダウンロードしたファイルがそのまま「テーマzip」なのか、「ドキュメント・子テーマ・親テーマがまとめられたzip」なのかに注意します。
後者の場合は、一度解凍して中身を確認し、
- 親テーマのzip
- 子テーマのzip
- 説明書(PDFやテキスト)
といった構成になっていないかチェックしておきましょう。
親テーマをアップロード・インストールする
- 管理画面の「外観 → テーマ」へ
- 上部の「新規追加」 → 「テーマのアップロード」をクリック
- 「ファイルを選択」ボタンから、親テーマのzipファイルを選ぶ
- 「今すぐインストール」を押す
インストールが終わったら、
- 親テーマを「有効化せず」にそのまま置いておく
(すぐ後で子テーマを有効化するため)
という状態にしておきます。
子テーマを追加・有効化してカスタマイズの土台にする
多くの有料テーマは、「子テーマ」を合わせて提供しています。
子テーマは、デザインの微調整やコード追加をしても、親テーマのアップデートで上書きされないための安全な土台です。
手順は親テーマと同じです。
- 再度「テーマのアップロード」を開く
- 今度は子テーマのzipファイルを選んでインストール
- インストール完了後、子テーマ側で「有効化」する
これで、
- 親テーマ:本体機能とデザインを提供する土台
- 子テーマ:カスタマイズを書き込むスペース
という構成になります。
今後、CSSの追加やテンプレートの調整は、必ず子テーマ側で行うようにしましょう。
アップロード上限超過・誤ったzipファイル時の対処法
zipアップロード時によくあるトラブルがこの2つです。
- アップロードサイズが大きすぎると言われる
- サーバーやPHPの設定で、アップロードできる最大サイズが決まっているため
- 対処案:
- レンタルサーバーの管理画面から「PHP設定」を変更する
- サーバーのファイルマネージャーやFTPソフトで、
wp-content/themesに直接フォルダをアップロードする
- 「テーマではありません」「スタイルシートが見つかりません」と表示される
- まとめzipの「外側」をそのままアップし、テーマフォルダが階層の奥に入っているパターン
- 対処案:
- 一度ローカルで解凍し、「style.css」が入っているフォルダだけを改めてzipに圧縮し直す
- 販売元のマニュアルに「アップロードするべきzip」の説明がないか確認する
どちらの場合も、焦って何度もインストールを繰り返すより、状況を整理して一つずつ原因を潰すことが大切です。
テーマ販売元が日本語サポートを用意している場合は、エラーメッセージの内容を添えて問い合わせるのも良い選択肢です。
このステップまで完了すれば、
- 公式テーマ/外部テーマを正しく入手し
- 親子テーマの構成で安全にカスタマイズできる土台
が整います。
次の段階では、テスト環境で新テーマを実際に適用し、表示や機能を一つずつ確認していくフェーズに進んでいきます。
テスト環境での動作確認と調整
テスト環境に新テーマを入れたら、「見た目」と「動き」両方をじっくり確認するフェーズです。
ここを丁寧にやるかどうかで、本番切り替え後のトラブル数がかなり変わります。
サイト全体の見た目をチェックする
まずは、デザイン面のチェックから始めます。
トップページだけでなく、サイト内のいろいろなパターンのページを見ていきましょう。
代表的な記事・固定ページ・カテゴリ一覧のレイアウト
次のようなページは必ず確認しておきたい代表例です。
- アクセスが多い主力記事(検索上位の記事など)
- 画像が多い記事・表や装飾を多用している記事
- 文字量の多い「まとめ記事」
- 「プロフィール」「お問い合わせ」などの固定ページ
- カテゴリ一覧・タグ一覧ページ
確認ポイントはシンプルで構いません。
- 行間・文字サイズは読みやすいか
- 箇条書き・表・引用などが変に崩れていないか
- PC・スマホそれぞれで違和感がないか
「自分が初めてこのサイトに来た読者だったら読めるか?」という目線で眺めると、チェックがしやすくなります。
カスタム投稿タイプ・アーカイブページの表示
カスタム投稿タイプ(例:お知らせ、実績、商品レビューなど)を使っている場合は、
- 一覧ページ(アーカイブ)のデザイン
- 個別ページのレイアウト
も忘れずに確認します。
テーマによっては、
- カスタム投稿のテンプレートが用意されていない
- 日付やカテゴリが表示されない
- 一覧ページのデザインが極端にシンプルになる
といった差が出ることがあります。
「最低限、ユーザーが迷わず情報に辿り着けるか」を基準にチェックしましょう。
ヘッダーメニュー・フッターナビの構造
ナビゲーションは、ユーザーの動線そのものです。
- ヘッダーメニューの階層(ドロップダウン)が正しく出ているか
- スマホ時のハンバーガーメニュー内の並びは分かりやすいか
- フッターに設置しているリンク(プロフィール、プライバシーポリシーなど)は崩れていないか
特にスマホでは、メニューの開閉やタップしやすさも含めて確認しておきたいところです。
テーマ特有のウィジェットやパーツの表示状態
新しいテーマには、
- 人気記事ウィジェット
- プロフィールボックス
- バナーエリア
- おすすめ記事スライダー
など、テーマ独自のパーツが用意されていることがあります。
これらが、
- 想定どおりの位置に表示されているか
- デザインが全体のトーンと合っているか
- 表示が重すぎないか
を確認し、「使うもの」「使わないもの」を決めておくと、本番での整理がスムーズです。
サムネイル画像・OGP画像の崩れや抜けの有無
- アイキャッチ画像のトリミング(比率)が極端に崩れていないか
- 一覧ページのサムネイルが途切れていたり、縦長すぎたりしないか
- SNSシェア時のOGP画像が適切に出ているか(テスト用URLで確認)
といった点も必ずチェックしましょう。
場合によっては、
- サムネイルの再生成(Regenerate Thumbnails系プラグインなど)
- OGPプラグイン側での設定見直し
が必要になることもあります。
機能面・動作面での不具合を洗い出す
見た目の次は、「ちゃんと動くかどうか」の確認です。
問い合わせフォーム・検索・会員機能などの動作確認
最低限チェックしておきたいのはこのあたりです。
- お問い合わせフォームから実際にテスト送信
- サイト内検索で、想定どおりのページがヒットするか
- 会員制・ログイン機能がある場合、ログイン〜ログアウトが問題なく行えるか
- コメント欄が正常に表示・投稿できるか
特にフォームは、送信エラー・メールが届かないといったトラブルが起こるとビジネス的なダメージも大きいので、複数回テストしておくと安心です。
プラグインとの競合・機能重複によるエラー
テーマ変更で増えがちなのが、
- 目次機能(テーマとプラグインの二重表示)
- 広告表示(テーマの広告エリア+広告プラグイン)
- スライダーやカルーセル(重複でレイアウト崩れ)
などの機能重複・競合です。
確認のコツは、
- 一度「不要そうなプラグイン」を停止してみる
- テーマ側の機能だけで成立するかを見る
- どうしても必要なプラグインだけ再度有効化する
という流れで、「どちらを主役にするか」を整理することです。
表示速度・Core Web Vitalsの変化の目安を確認
テーマによって、読み込み速度やLCP/FID/CLSなどの指標(Core Web Vitals)が変化する場合があります。
テスト環境で構いませんので、
- PageSpeed Insights
- Lighthouse(Chrome DevTools)
などを使い、
- テーマ変更「前後」でスコアがどう変わるか
- どのリソースが重くなっているか(画像・JavaScript・フォントなど)
をざっくり把握しておくと、「本番で何に気を付けるべきか」が見えやすくなります。
デザイン・スタイルの微調整を行う
新テーマを入れた直後は、「素のままの状態」なので、最低限の調整をしてあげるとサイトが一気に整って見えます。
テーマカスタマイザーで色・フォント・ロゴを設定
まずは、コードを書かなくてもできる範囲から。
- サイトのメインカラー・アクセントカラー
- 見出し・本文のフォント種別・サイズ
- ヘッダーロゴ・サイトアイコン(ファビコン)
などを、「外観 → カスタマイズ」から整えていきます。
ポイントは、
- 既存のブランドイメージ(ロゴやアイコン、色)をできるだけ引き継ぐ
- 「黒+グレー+1色」のように、色数を絞ってシンプルにする
ことです。色やフォントを増やし過ぎると、初心者ほどデザインが崩れやすくなります。
追加CSSで細部の余白や装飾を整える
カスタマイザーだけでは微妙に気になる部分が残ることも多いので、
必要に応じて「追加CSS」も使います。
例:
- 見出し上下の余白を少し広げる/狭める
- 記事下のSNSボタンとの間に余白を足す
- サイドバーの文字サイズを少しだけ小さくする
など、「ほんの少しの調整」で読みやすさが大きく変わる部分を優先して整えましょう。
この段階で、いきなり複雑なコードを書きまくるより、
- 気になる部分をメモしておき
- 一つずつ検証しながら調整する
というスタンスのほうが、あとで見直したときに迷子になりません。
子テーマでテンプレートを編集し高度なカスタマイズをする
- 記事レイアウト自体を変えたい
- 投稿一覧の表示条件を変えたい
- 構造化データや独自のパーツを埋め込みたい
といった構造レベルの変更が必要な場合は、子テーマ側でテンプレートを編集します。
single.php(記事ページ)archive.php(一覧ページ)header.phpfooter.php
などを子テーマにコピーし、PHPやHTMLを理解したうえで慎重に編集していきます。
ここは明らかに中級〜上級者向けなので、
自信がない場合は、
- 開発者のマニュアルどおりに最小限の調整だけ行う
- 必要に応じて制作会社やフリーランスに相談する
という選択肢も検討しましょう。
テスト環境の結果を踏まえて本番切り替え可否を判断する
テストをひと通り終えたら、「この状態で本番に出して良いか」を冷静に判断します。
軽微な修正で済むか、大規模な手直しが必要かを見極める
ざっくり、次のように線引きすると判断しやすくなります。
- ✅ 軽微な修正で済みそうな状態
- 一部記事の装飾が少し崩れている程度
- 追加CSSで調整できるレベルの余白・フォント調整
- 主要動線(メニュー・フォームなど)は正常に動いている
→ この場合は、切り替え後に少しずつ修正していく方針でも現実的です。
- ❌ 大規模な手直しが必要そうな状態
- 多くの記事で装飾が崩れ、1本ずつ大改修が必要
- 重要な機能(フォーム、会員エリアなど)に根本的な不具合がある
- 表示速度・UXが明らかに悪化している
→ この場合、本番切り替えをいったん保留し、作業量や方針を再検討したほうが安全です。
どうしても厳しい場合は別テーマを再検討する
テストの結果、
「どう頑張っても、このテーマでは無理がある」
と感じることもあります。
- サイトの方向性とテーマの想定用途が合っていない
- カスタマイズしないと使い物にならないが、その工数が現実的ではない
- プラグイン・既存の構成との相性があまりにも悪い
こういった場合は、無理にそのテーマを使い続けない判断も大事です。
テーマ変更は労力がかかる分、
「選んだテーマに合わせてサイトをねじ曲げる」のではなく、
自分のサイトに無理なくフィットするテーマを選び直す
という考え方のほうが、長期的にはストレスが少なくて済みます。
テスト環境でここまで確認できていれば、
本番切り替えは「作業」ではなく、ほぼ「手順の焼き直し」です。
あとは、アクセスが少ない時間帯を選び、バックアップを取ったうえで、落ち着いて本番テーマを切り替えるだけです。
本番サイトでのテーマ切り替え手順
テスト環境で問題点を洗い出し、調整が済んだら、いよいよ本番サイトでテーマを切り替えます。
ここでは「本番で失敗しないための最小限の手順」に絞って解説します。
切り替え直前に本番環境のバックアップを再取得する
テーマ変更前にもバックアップを取っているはずですが、本番切り替え直前にもう一度バックアップを取ることをおすすめします。
- テスト環境調整の間に、本番で記事が増えたり設定が変わっている可能性がある
- 「さっきまでの状態」に戻せれば、最悪テーマ変更はやり直しがきく
という意味で、直前バックアップは保険として非常に重要です。
バックアップのポイントは次のとおりです。
- 使い慣れたバックアッププラグインでフルバックアップを取得する
- レンタルサーバー側にスナップショットや復元ポイントがある場合は、それも合わせて残しておく
- 「どのバックアップファイルから、どう復元するか」をメモしておく
ここまで終わっていれば、万が一表示が崩れても「最悪戻せばいい」と思える状態になります。
管理画面から新テーマを有効化する流れ
テーマの切り替え自体は、WordPressの管理画面から数クリックで完了します。
ただし、作業の順番を意識することで、閲覧ユーザーへの影響を最小限にできます。
必要に応じてメンテナンスモードをONにする
アクセスの少ない時間帯に作業するのが基本ですが、サイト規模が大きい場合や、店舗・サービスサイトなどで信頼性が特に重要な場合は、メンテナンスモードを使うと安心です。
- 「メンテナンスモード」系プラグインを有効化
- 一時的に
- シンプルな「メンテナンス中」ページ
- いつ頃復旧予定か
- 必要なら問い合わせ先
を表示するように設定しておく
作業時間が短い場合は必須ではありませんが、見られたくない中途半端な状態を一般ユーザーに見せないための手段として有効です。
新テーマを有効化し、基本設定を反映させる
次に、テーマを切り替えます。
- 管理画面で「外観 → テーマ」を開く
- テスト環境で使用していたのと同じテーマ(通常は子テーマ)を探す
- 「有効化」ボタンをクリックする
有効化したら、すぐに以下の基本設定を行います。
- 「外観 → カスタマイズ」で
- サイトタイトル・キャッチフレーズ
- ロゴ・サイトアイコン
- カラーやフォントの設定
- 「外観 → メニュー」で
- メインメニュー・フッターメニューの「表示位置」を再設定
- 「外観 → ウィジェット」で
- サイドバーやフッターに必要なウィジェットを再配置
ここは、テスト環境で行った作業の“なぞり”です。
事前にスクリーンショットやメモを用意していれば、短時間で再現できます。
切り替え直後にチェックすべき項目
有効化してすぐに、本番サイトを一通り確認します。
特に、以下の4つの観点は「最低限これだけは見る」チェックリストとして押さえておきましょう。
トップページ・記事・固定ページの表示状態
まずはサイトの「顔」となるページから順番に確認します。
- トップページ
- レイアウトが大きく崩れていないか
- スライダーやピックアップ記事が意図通りに並んでいるか
- 代表的な記事
- 見出し・画像・箇条書きなど、読みづらい崩れがないか
- 吹き出し・ボックスなど、装飾が変な表示になっていないか
- 重要な固定ページ
- プロフィール・問い合わせ・プライバシーポリシー・料金案内など
特にアクセスの多い記事・収益につながるページから優先して確認すると効率的です。
ナビゲーションメニュー・サイドバー・フッターのリンク
次に、ユーザーの動線に関わるエリアをチェックします。
- ヘッダーのグローバルメニュー
- 押したときに404にならないか
- ドロップダウンメニューが正しく展開されるか
- サイドバー
- カテゴリ一覧・新着記事・プロフィールなどが意図した順番で表示されているか
- フッター
- コピーライト表示(© 年 サイト名)が正しいか
- お問い合わせ・免責事項などのリンクが切れていないか
ナビの不具合は、「サイトが壊れている」という印象を与えやすい部分なので、優先度高めで確認します。
モバイル端末での表示崩れや読み込み速度
スマホからのアクセスが多いサイトほど、モバイルでのチェックは必須です。
- 実機(自分のスマホ)で
- トップページ~記事詳細を数ページ閲覧
- フォントサイズ・余白・ボタンの押しやすさを確認
- 画像が極端に大きくなっていないか
- スクロール中にカクつきや極端な重さを感じないか
余裕があれば、PageSpeed Insights でモバイルスコアを簡単に見るのもおすすめです。
数字そのものよりも、「何が重くなっているか」の傾向を把握しておくと、その後の調整方針が立てやすくなります。
SSL設定・表示設定・パーマリンクなどの基本項目
最後に、「WordPress自体の基本設定」が問題なく機能しているかを確認します。
- SSL(https化)
- アドレスバーが「保護された通信」になっているか
- たまに混在コンテンツ(http画像)が残っていないか
- 表示設定(設定 → 表示設定)
- フロントページの表示設定(固定ページ or 最新の投稿)が意図通りか
- 投稿ページに正しい固定ページが指定されているか
- パーマリンク設定(設定 → パーマリンク)
- 設定が変わっていないか
- 主要記事のURLが以前と同じか(301設定なしで変わっていないか)
これらは直接テーマの機能ではありませんが、テーマ変更のタイミングで誤って触れてしまうと大きなトラブルに発展する部分です。
「特に何も変わっていないこと」を確認する意味でも、一度ざっと目を通しておきましょう。
切り替え直後は、完璧を目指すより「致命的なエラーがないか」を優先的に確認するのがポイントです。
細かいデザインの微調整や、各記事の装飾直しは、落ち着いてから少しずつ進めても間に合います。
テーマ変更後の総点検チェックリスト
ここからは、「切り替えたあとに必ず一周しておきたい最終チェック」です。
テーマ変更は「有効化したら終わり」ではなく、その後の数日〜数週間のケアも含めて完了と考えると安心です。
サイト全体の表示・動作を一通り確認する
まずは、ユーザーの視点でサイトをざっと一周する作業から始めます。
主要ページ・カテゴリ・タグ・検索結果の表示
最低限チェックしたいのは、次のような場所です。
- 収益・問い合わせにつながる重要ページ
- トップページ
- LPやサービス紹介ページ
- 人気記事・検索上位記事
- 一覧系のページ
- カテゴリ一覧
- タグ一覧
- 月別アーカイブ
- サイト内検索結果ページ
確認ポイントはシンプルで構いません。
- タイトル・本文が正常に表示されているか
- 想定外のレイアウト崩れがないか
- 文字の読みにくさ(行間・文字色)がないか
「よく読まれているページほど優先して確認する」のが現実的です。
404ページやリダイレクトの動き方
テーマ変更をきっかけに、404ページ(存在しないURLにアクセスしたときのページ)も見直しておきましょう。
- わざと存在しないURLにアクセスし、404ページのデザインと内容を確認
- 404ページからトップやカテゴリへの導線があるか
- リダイレクト設定を行っている場合、
- 旧URL → 新URLへ正しく転送されているか
をチェックします。
特に、
- パーマリンク構造を変えた
- 固定ページ構成を大きく見直した
といった場合は、ミスリダイレクトやリダイレクト漏れが検索順位やユーザー体験に直結します。
必要に応じてサムネイル画像の再生成を行う
テーマによってサムネイルのサイズ比率が変わるため、
- 一覧ページで画像がぼやけている
- 横長・縦長に極端に切り抜かれている
といったことが起こる場合があります。
そのときは、
- サムネイル再生成プラグインを使い、指定サイズで再生成する
- 再生成前に、「本当に必要か」「負荷が大きすぎないか」を確認する
といった対応を検討しましょう。
全記事一括再生成はサーバー負荷も高いので、アクセスが少ない時間帯に行うのが無難です。
SEOと計測ツールの設定を再確認する
テーマ変更後は、「ちゃんと計測できているか」「SEOまわりが崩れていないか」を早めに確認しておきます。
Googleアナリティクス・Search Console・タグマネージャーの動作
まずは、アクセス解析まわりから。
- Googleアナリティクスでリアルタイムレポートを開き、自分のアクセスが計測されているか
- Search Consoleで、重大なエラー(インデックス・カバレッジ・ページエクスペリエンスなど)が急増していないか
- タグマネージャーを使っている場合は、プレビュー機能でタグが正常に発火しているか
テーマ側のhead/footerに直接タグを入れていた場合、テーマ変更時にタグが消えているケースも多いので要注意です。
OGP・アイキャッチ・構造化データの引き継ぎ状況
SNSシェアや検索結果の見え方に関わる部分も確認します。
- FacebookシェアデバッガーやXで、
- タイトル
- 説明文
- サムネイル画像
- SEOプラグインやテーマの機能で設定している
- OGPタグ
- 構造化データ(記事・パンくず・FAQなど)
- アイキャッチ画像の指定ルール(未設定時の代替画像など)が引き継がれているか
検索結果やSNSでの「見せ方」は、短期的なクリック率にも直結する部分なので、早めに整えておきたいところです。
URL構造変更時の301リダイレクト設定
テーマ変更だけならURLは変わらないことが多いですが、
- パーマリンク設定を見直した
- 固定ページのSlugを整理し直した
- カテゴリ構成を変更した
などでURLが変わっている場合は、301リダイレクト設定が必須です。
- 旧URL → 新URLへのリダイレクトをプラグインや.htaccessで設定
- Search Consoleの「URL検査」で、新旧URLの挙動を確認
- 主要ページ(アクセスの多いもの)を優先的にチェック
を行い、404乱発や評価の分散を防ぎます。
プラグイン・テーマの整理を行う
テーマ変更は、サイトの「片付け」をする良いタイミングでもあります。
テーマ機能と重複するプラグインの停止・削除
新テーマが、
- 目次
- 広告挿入
- SNSボタン
- スライダー
- パンくずリスト
などを標準機能として持っている場合、同じ機能のプラグインは不要になることがあります。
このとき、
- テーマ機能で十分カバーできそう → プラグインを停止 → 問題なければ削除
- テーマ機能では物足りない/柔軟性が低い → プラグインを継続利用
という判断をしていくと、「どちらが主役か」が明確になります。
機能が重複したままだと、
- 表示が二重になる
- レイアウトが崩れる
- 読み込みが重くなる
といったデメリットが出やすいので、できるだけ整理しておきたいところです。
不要になったプラグインの整理・アンインストール
テーマ変更とは直接関係がなくても、この機会に、
- しばらく使っていない
- 役割がよく分からない
- 似た機能のプラグインが複数入っている
といったプラグインを棚卸ししてみましょう。
- まずは停止して様子を見る
- しばらく問題がなければ削除する
という段階を踏めば、リスクを抑えつつサイトの軽量化とセキュリティ向上を図ることができます。
使わなくなったテーマの扱い方
最後に、旧テーマをどうするかも決めておきましょう。
当面残しておく場合の注意点(アップデート・セキュリティ)
すぐには削除せず、
- 「一時的な保険」として旧テーマを残しておきたい
- 設定やデザインを見返したい
という場合もあると思います。
その場合は、
- 旧テーマにもアップデートがあれば適宜反映する
- 不要なファイルを置かない(テスト用の生パスワードなど)
- 使わなくても、存在している以上は“攻撃対象になりうる”ことを意識する
といった点に注意が必要です。
「何となく放置」ではなく、『暫定的に残している』という自覚を持つのがポイントです。
完全に不要なテーマを削除するタイミングと手順
新テーマでの運用が安定し、
- 旧テーマに戻す予定がない
- デザイン・設定の参考にもほぼ使わない
という状態になったら、思い切って削除してしまうのがおすすめです。
手順は簡単です。
- 「外観 → テーマ」で削除したいテーマを選択
- テーマ詳細画面の右下にある「削除」をクリック
注意点として、
- 今有効化しているテーマは削除できない(別テーマを有効化してから)
- 子テーマだけを削除したい場合は、親テーマとの関係を確認してから
を意識しておきましょう。
不要なテーマを減らしておくことで、
- サイト構成がシンプルになる
- セキュリティリスクやディスク使用量を抑えられる
といったメリットがあります。
「テーマ変更後の総点検」は、
“今の状態を守るための作業”ではなく、“これからの運用を安定させるための最終調整”です。
チェックリスト的に一度まわしておけば、
あとは記事作成や改善施策に集中できる、落ち着いた運用フェーズに移れるはずです。
よくある疑問・トラブルと対処のヒント
テーマ変更は、手順どおりに進めても「あれ?」と思う瞬間が必ず出てきます。
ここでは、実務でよく聞かれる質問や、つまずきやすいポイントをまとめておきます。
テーマはいくつまでインストールできるのか
WordPressでは、インストールできるテーマの数に厳密な上限はありません。
ただし、いくつか現実的な制約があります。
- サーバー容量を圧迫する
- 不要なテーマの分だけ、アップデートやセキュリティリスクが増える
- 管理画面の「外観 → テーマ」が散らかって把握しづらくなる
おすすめの考え方は次のとおりです。
- 実際に使うのは
- 現在利用中のテーマ(通常は親+子の2つ)
- 将来的に試す候補があっても数テーマまで
- それ以外は、テーマ変更が落ち着いたタイミングで削除する
「インストールできる数」よりも「安全に管理できる数」を意識すると、長期運用が楽になります。
テーマ変更後にデザインが大きく崩れた場合の考え方
テーマを変えると、どうしても多少の崩れは起こります。
問題は、それがどのレベルなのかです。
ざっくり分けると以下のイメージです。
| 状態 | 対応の目安 |
|---|---|
| 一部の記事で装飾が乱れている | 追加CSSや手作業で徐々に修正していく |
| 重要ページのレイアウトが崩壊 | テスト環境に戻って原因を再検証する |
| サイト全体で大きく崩れている | 一旦旧テーマに戻すことも視野に入れる |
特に意識したいのは、
- 優先順位をつけること
- 「まずはトップ+主力記事」「次に検索流入の多い記事」…と順番を決める
- 完璧主義になりすぎないこと
- 細かいデザインより、まずは「読める・迷わない」を優先する
場合によっては、
- 「このテーマだと修正量が現実的ではない」と判断し、別テーマに切り替える決断も必要です。
テーマにサイトを合わせるのではなく、「サイトに合うテーマ」を選び直す、という視点を持っておくと楽になります。
テーマを有効化できない・エラーが出るときの原因候補
テーマをアップロード・有効化しようとした際に、エラーになることもあります。
よくある原因は次のようなものです。
- アップロードしたzipが「テーマ一式」ではない
- 資料・子テーマ・親テーマなどが1つにまとまったzipをそのままアップしている
- 対処:一度解凍し、「style.css」が入っているフォルダを改めてzip化してアップロードする
- PHPやWordPressのバージョンが古い
- テーマが要求するバージョンに満たず、エラーになるケース
- 対処:サーバー側でPHPバージョンを上げる/WordPressを最新版に更新する
- サーバーのメモリ・アップロード制限に引っかかっている
- 大きなテーマをアップロードした際に、白画面やエラーが出る
- 対処:
- サーバーの「PHP設定」からアップロード上限やメモリを増やす
- FTPやファイルマネージャーで
/wp-content/themes/に直接アップロードする
- 他のテーマやプラグインとの相性問題
- 有効化した瞬間にエラー画面になる場合、プラグインとの競合も疑う
- 対処:
- 一度プラグインをすべて停止してからテーマを有効化
- 問題なければ、プラグインを1つずつ有効化して衝突元を特定する
エラー文が出ていれば、その文言をコピーして検索すると、同じ症状の事例と解決策が見つかることも多いです。
ショートコード・スライダー・テーマ固有機能が消えたとき
テーマ変更後に、
- 記事内のショートコードがただの文字列として表示される
- トップページのスライダーやランキングブロックが消えた
- 特定のレイアウト(LP・レビュー)が再現できなくなった
という場合、ほぼ確実に旧テーマの固有機能に依存していた部分です。
対応の考え方は次の順番です。
- その機能が本当に必要か見直す
- 「なくても問題ない装飾」なら、割り切って削除・書き換え
- 新テーマに似た機能がないか探す
- テーマ独自ブロック・ショートコード
- テーマ推奨のプラグイン
- テーマ依存しない代替手段を検討する
- 汎用的なプラグイン(スライダー、ランキング、FAQなど)
- Gutenbergブロックやショートコードを自作する
長期的には、
テーマ固有の機能に依存しすぎない
(デザイン重視でも、「中身」はできるだけテーマに縛られない形に)
という方針に寄せていくと、将来のテーマ変更が格段に楽になります。
CSSやfunctions.phpのカスタマイズをどうやって移行するか
過去の自分のカスタマイズが一番やっかい、というのはよくある話です。
移行のステップは、次のように分けると整理しやすくなります。
- 現状のコードを棚卸しする
- 追加CSS
- 子テーマの
style.css functions.phpに書いたコード- 親テーマを直接いじってしまった箇所(あれば最優先でメモ)
- 役割ごとに分類する
- デザイン調整(余白・色・フォントなど)
- 機能追加(ショートコード・カスタム投稿・絵文字削除など)
- 本体やプラグイン不具合の暫定対処
- 新テーマで本当に必要なものだけ移植する
- デザイン調整:新テーマで同じ問題がなければ、むしろ不要かもしれない
- 機能追加:子テーマの
functions.phpに移植するか、専用プラグイン化する
- 「一度で全部移さない」ことを意識する
- いきなり全部コピペすると、不要なコードやバグも持ち込む
- 必要なコードから順に、少しずつ動作を確認しながら移植する
特にfunctions.phpまわりは、1つのミスで画面が真っ白になる可能性があります。
編集する際は、
- 子テーマ側を編集する
- エディタではなく、できればローカルで編集してFTPでアップロード
- 変更前のファイルを丸ごとコピーしてロールバックできるようにしておく
といった「安全策」をセットにしておくと安心です。
もっと細かくデザインを変えたいときの手段(子テーマ・自作テーマなど)
新テーマに慣れてくると、
「ここをもう少しこうしたい」「このレイアウトを変えたい」と欲が出てくるのは自然なことです。
そのときの選択肢としては、次のような段階があります。
- カスタマイザーと追加CSSで対応する(初級〜中級)
- 色・フォント・ロゴ・余白など
- ちょっとしたアクセントや装飾の調整
- 子テーマでテンプレートを部分的にカスタマイズする(中級)
single.phpやarchive.phpを子テーマ側にコピーして編集- 投稿下のエリアに固定のボックスを追加する
- 特定カテゴリだけレイアウトを変える
- 「サイト専用のミニテーマ」を自作する/準自作テーマを使う(中〜上級)
- ベーステーマやフレームワーク(Underscores, Blockテーマなど)を元に独自構成を組む
- デザインと機能を完全に自分のサイト向けにする
- 制作者や開発者にスポットで依頼する
- 「ここだけどうしても自力では難しい」という箇所だけ外注する
- 将来的な拡張も見据えた設計を相談する
大事なのは、
どこまで自分でやるのか
どこからは専門家の領域なのか
の線引きを決めておくことです。
テーマ変更後すぐに、いきなり重いカスタマイズに踏み込む必要はありません。
まずは「読者にとってストレスなく読める状態」を作ることを優先し、
そのうえで徐々に、必要な範囲だけデザインを磨いていくほうが、結果的に安全で持続しやすい運用になります。
外注でテーマ変更を依頼する場合
「自分でやるのは不安」「サイト規模が大きくて怖い」という場合は、専門家に任せる選択肢もあります。
ここでは、費用感・事前準備・依頼時の注意点をセットで押さえておきましょう。
テーマ変更作業を任せるときのおおよその費用感
金額は依頼先や作業内容で大きく変わりますが、ざっくりした目安は次のようなイメージです。
| パターン | 内容の例 | 目安イメージ |
|---|---|---|
| 最小限のテーマ乗り換えのみ | テーマ差し替え+基本設定+簡単な動作確認 | 数万円前後〜 |
| 既存デザインの再現+調整込み | 旧テーマの構成をできるだけ再現、主要ページの崩れを修正 | 5〜10万円台が多め |
| 大規模サイト・高度なカスタマイズ込み | カスタム投稿・会員機能・特殊レイアウトを伴う案件 | 10万円〜数十万円もあり得る |
※上記はあくまで「傾向」であり、実際は
- サイト規模(記事数・ページ数)
- 既存テーマの状態(どれだけカスタマイズされているか)
- 新テーマ側でどこまで作り込むか
によって大きく変わります。
ポイントは、「テーマ変更だけ」なのか、「デザインや構造のリニューアルも含める」のかを最初に切り分けておくことです。
後者になるほど、費用も打ち合わせ回数も増える傾向にあります。
事前に整理しておきたい要望・仕様・制約
外注でうまくいくかどうかは、事前準備の質でほぼ決まると言っても過言ではありません。
最低限、次の項目はテキストやドキュメントにまとめておきましょう。
1. サイトの目的と優先順位
- 何のためのサイトか(ブログ/アフィリエイト/店舗/サービス紹介など)
- 何を最優先にしたいか
- 読みやすさ
- 収益性
- ブランドイメージ
- 更新のしやすさ など
「このサイトで最も大事なことは○○です」と一言で伝えられる状態にしておくと、制作者も判断しやすくなります。
2. 現状の課題・新テーマに期待すること
- 今のテーマで困っている点
- スマホで読みにくい
- 表示が重い
- カスタマイズが難しい など
- 新テーマで解消したい点・追加したい点
- 目次やボックス装飾を使いやすくしたい
- トップページを見やすくしたい
- SEO内部対策を整えたい など
「やりたいこと」だけでなく、
「やめたいこと(今の不満)」もセットで伝えると、テーマ選定や構成提案の精度が上がります。
3. テーマ・プラグインまわりの条件
- すでに購入済みの有料テーマがあるか
- 使用を継続したいプラグイン(会員機能、決済、フォームなど)はどれか
- 逆に「このプラグインはできれば卒業したい」というものがあるか
依頼側の“こだわり”を先に共有しておくと、
後から「やっぱりこのプラグインを残したい」といった手戻りを減らせます。
4. 制約条件(予算・スケジュール・運用体制)
- おおよその予算感(上限)
- 希望するリリース時期(目安でOK)
- 更新・修正は「自分でやる前提」なのか、「今後も継続して依頼したい」のか
ここを曖昧にしたまま話を進めると、
「想定より高くなった」「間に合わなかった」問題が起こりやすいので、早めにすり合わせておきましょう。
トラブルを防ぐための依頼時のチェックポイント
最後に、外注時に特にトラブルになりやすいポイントと、その回避策をまとめます。
1. 作業範囲と「やらないこと」を明確にする
依頼内容は、できれば文章で整理し、双方で確認します。
- 含まれる作業
- テーマのインストール〜有効化
- 主要ページのレイアウト調整
- 既存CSS/functions.phpの必要分だけ移植 など
- 含まれない作業
- 記事本文の書き換え・リライト
- すべての過去記事の個別チェックと修正
- 新機能のフルスクラッチ開発 など
特に、「どこまでやったら完了とするか」を合意しておくと、
- 「ここまでやってもらえると思っていた」
- 「それは別料金です」
という食い違いを減らせます。
2. バックアップとテスト環境の扱いを確認する
テーマ変更作業では、
- 事前のフルバックアップ
- ステージング環境でのテスト作業
- 本番反映のタイミングと手順
が重要です。
依頼時には、
- バックアップは誰が、どの方法で行うのか
- テスト環境を用意するのはどちらか(サーバー機能/ローカルなど)
- 本番反映当日は、依頼者側も待機するのか(確認担当として)
といった点を事前に確認しておきましょう。
3. 納品物と引き継ぎ内容をはっきりさせておく
作業完了後に、
- 子テーマ一式(編集したテンプレート・CSS・functions.php)
- 追加・変更したコードの説明(コメントやドキュメント)
- 管理画面上での設定変更箇所のメモ
など、「あとから自分で運用・修正できるための情報」をもらえるかどうかは、非常に重要です。
理想は、
- どのファイルのどの部分を編集したか
- その編集が何のためか
が、最低限分かる状態で引き継いでもらうことです。
これがあるだけで、今後のメンテナンスや別業者への依頼が格段にスムーズになります。
4. サポート範囲と期間を確認する
テーマ変更後、数日〜数週間の間に、
- 想定外の表示崩れ
- アップデートによる細かな不具合
が見つかることは珍しくありません。
依頼時に、
- テーマ変更後、どのくらいの期間まで無償で軽微な修正に対応してくれるか
- 大幅な仕様変更になりそうな修正は、別途見積もりになるのか
- 連絡手段(メール/チャットツール)と、返信の目安
を確認しておくと、「どこまで相談してよいか」がお互いに分かりやすくなります。
外注は、
時間と専門知識を“まとめて買う”手段
でもあります。
そのぶん、依頼側が「何をゴールにしたいか」をしっかり言語化しておくことが、もっとも大事な準備です。
自分でできるところは自分で、難しいところだけプロに任せる、という「部分外注」の形もあるので、
サイトの規模や予算に合わせて、無理のないバランスを探ってみてください。
まとめ|失敗しないテーマ変更のコツ
最後に、このページ全体の要点を「これだけ押さえておけば大きく失敗しない」という形で整理しておきます。
目的の明確化・事前準備・テスト検証の3ステップが重要
テーマ変更で失敗しないための流れは、シンプルにまとめると次の3ステップです。
- 目的をはっきりさせる
- デザインを新しくしたいのか
- 表示速度を上げたいのか
- 編集しやすい環境にしたいのか
→ 「何のために変えるのか」を一文で書き出してから動く。
- 事前準備を丁寧にする
- サイト全体のバックアップ
- テスト環境の用意(ステージング・ローカル・テスト用プラグインなど)
- 追加CSS・functions.php・テーマ固有機能の棚卸し
→ 「戻せる・やり直せる状態」を作ってから本番に触る。
- テスト検証で現実を確認する
- 代表的なページ・主要導線・フォーム・検索などをテスト環境でチェック
- プラグインとの相性・速度・モバイル表示を確認
- どこまで直せば実用レベルになるかを見極める
→ ここで「本番に出して良いかどうか」を冷静に判断する。
この3つを踏めば、「思いつきでテーマを変えて大崩れ」という最悪のパターンは、かなりの確率で避けられます。
大規模サイトでも「バックアップ+テスト環境」で安全に乗り換えできる
記事数が多い・アクセスが多いサイトほど、テーマ変更は怖く感じますが、
実は手順さえ分けてしまえば、小規模サイトとやることは同じです。
- 本番のフルバックアップを残す
- ステージングやローカル環境で「コピーサイト」を作る
- そこで
- 新テーマのインストール
- 表示チェック
- レイアウトやCSSの調整
をひと通り済ませる
- 問題点と対応方針が見えた状態で、本番切り替えに臨む
大規模サイトの場合は、
- すべての記事を完璧にチェックするのではなく、
- アクセス上位
- コンバージョンに繋がる重要ページ
を優先して確認する
- 修正は「完了」ではなく「運用しながら少しずつ進める」前提で計画する
といった割り切りも大切です。
「いきなり本番で試さない」「一度で完璧を求めすぎない」
この2つを意識するだけでも、心理的なハードルはかなり下がります。
テーマ変更はリスクよりも「長期的な改善効果」を見て判断しよう
テーマ変更には、確かにリスクも手間もあります。
- 一時的なレイアウト崩れ
- SEOの短期的なブレ
- 細かな再設定の負担
しかし、中長期で見ると、
- 読者にとって読みやすく、回遊しやすいデザインになる
- コアウェブバイタルや表示速度が改善し、SEOの土台が整う
- ブロックエディタ対応や新機能により、更新作業が圧倒的に楽になる
- テーマに合った構造に整理する中で、サイト全体の設計が見直される
といったプラスの効果も大きいのが実情です。
判断するときは、
- 「今、少し大変になるかどうか」ではなく
- 「1年後、このテーマで運営していたいと思えるか」
という視点で考えてみてください。
まとめると:
- 目的を言語化して、
- バックアップとテスト環境を整え、
- 実際に検証したうえで、
- 「長期的なメリットがリスクを上回る」と思えたら実行する。
この流れを押さえておけば、
WordPressのテーマ変更は「怖い作業」ではなく、サイトをもう一段階ステップアップさせるための計画的なメンテナンスとして取り組めるはずです。
