WordPressテーマカスタマイズ超入門|管理画面だけでできる変更から子テーマ活用まで解説
「WordPressの見た目をもう少し自分好みにしたいけれど、テーマを触るのが怖い……」
そんな気持ちのまま、デフォルトに近い状態で使い続けていませんか?
「管理画面の『外観>カスタマイズ』はいじっているけど、正直よく分からない」
「CSSとかPHPって出てくるだけで難しそうで手が止まる」
「子テーマを使えってよく聞くけど、何のために必要なの?」
「一度いじってレイアウトが崩れてから、カスタマイズがトラウマ……」
こうした不安や疑問があると、「いつかちゃんとカスタマイズしよう」と思いながらも、
具体的な一歩を踏み出しにくいものです。
この記事では、「超入門」レベルの目線で、WordPressテーマのカスタマイズを
- 管理画面だけでできる“安全な設定変更”
- 追加CSSによる、コード最小限のデザイン微調整
- 子テーマを使った、本格カスタマイズの入り口
という 3段階のステップ に分けて解説します。
いきなり難しいPHPをゴリゴリ書くのではなく、「どこまでなら初心者でも安心して触れるか」 を基準に進めていきます。
また、単に「こうすればできます」と手順を並べるだけでなく、
- なぜそのやり方が安全なのか
- テーマのアップデートでカスタマイズが消えないためには何が必要か
- サイトを壊さないために最低限押さえるべきルールは何か
といった “運用の視点” も交えながらお伝えします。
「まずは管理画面の設定だけでもいい」
「次に、ほんの数行のCSSから慣れていけばいい」
そんな段階的な進め方で、テーマカスタマイズの苦手意識を少しずつほぐしていきましょう。
カスタマイズ前に知っておきたいWordPressとテーマの基礎
最初にここを押さえておくと、あとでデザインをいじるときに
「どこを触ればいいのか」が一気にわかりやすくなります 😊
WordPressサイトのしくみと全体像
ざっくり言うと、WordPressサイトは次の3つで成り立っています。
- 本体(WordPressコア) … ブログ・サイトのエンジン
- テーマ(Theme) … 見た目・レイアウトを決めるデザインの骨組み
- プラグイン(Plugin) … 足りない機能をあとから追加するパーツ
この3つが組み合わさって、ひとつのWebサイトとして動いています。
CMSとしてのWordPressの役割
WordPressは「CMS(コンテンツ管理システム)」と呼ばれるソフトです。
- 専門的なHTMLを毎回書かなくても
管理画面から記事を投稿できる - 画像やカテゴリー、タグなどをまとめて管理できる
- 権限(管理者・編集者・投稿者など)を分けて、
複数人で運用できる
つまり、「コンテンツを楽に増やし、整理しながら公開するための仕組み」が
WordPress本体の役割です。
「テーマ」がデザインとレイアウトを司る仕組み
同じWordPressでも、テーマを変えるとサイトの印象はガラッと変わります。
- ヘッダーのデザイン
- 文字の大きさ・フォント
- 記事一覧の見せ方
- サイドバーの有無・位置
- モバイル表示のレイアウト
こういった部分は、ほとんどテーマが決めています。
なので、「サイトの見た目を変えたい=テーマ(やその設定)をいじる」と
考えるとわかりやすいです。
大事なのは、
・WordPress本体を変えなくても
・テーマを変更・調整するだけで
見た目をかなり変えられる
という点です。
むやみに本体のファイルを触らないのも、トラブルを防ぐコツです。
機能を後から足せる「プラグイン」との関係
テーマは主に「見た目・レイアウト」を担当しますが、
「お問い合わせフォームをつけたい」「SEOの設定を細かくしたい」といった
機能的な部分は、プラグインの出番です。
たとえば:
| やりたいこと | よく使われるもののイメージ |
|---|---|
| お問い合わせフォームを設置したい | フォーム系プラグイン |
| SEO設定を細かくいじりたい | SEO支援プラグイン |
| バックアップを自動化したい | バックアップ系プラグイン |
| 表示速度を改善したい | キャッシュ・高速化プラグイン |
テーマの中にも機能が多く入っているものがありますが、
機能をテーマだけに頼りすぎると「テーマ変更=機能も消える」問題が出ます。
- デザイン:なるべくテーマ側で
- 汎用的な機能:プラグインで補う
このバランスを意識しておくと、あとでテーマを替えるときも楽になります。
カスタマイズで関わる主な言語
テーマカスタマイズでは、コードに触るかどうかで難易度が変わります。
最低限、次の4つの役割だけでも知っておくと安心です。
コンテンツ構造を作るHTML
HTMLは、ページの骨組みを作る言語です。
- 見出し(
<h1>〜<h6>) - 段落(
<p>) - 画像(
<img>) - リスト(
<ul> / <li>)
WordPressのエディターがこれを裏側で生成してくれているので、
初心者はコードを書かなくても使えます。
ただし、少しHTMLタグの意味を知っているだけで:
- CSSでどこを装飾しているのか理解しやすくなる
- 表示崩れの原因を見つけやすくなる
といったメリットがあります。
見た目を整えるCSS
CSSは、サイトのデザインや装飾を担当します。
- 文字サイズ・色・行間
- 余白(margin / padding)
- 枠線・背景色
- PCとスマホでのレイアウト切り替え(メディアクエリ)
「文字を少し大きくしたい」「見出しの色だけ変えたい」
といった細かいデザインの調整は、ほぼCSSの仕事です。
WordPressでは「追加CSS」機能を使えば、
テーマ本体のファイルを触らずに見た目を上書きできます。
動きや機能を追加するPHP / JavaScript
少しレベルが上がりますが、
サイトの動きやロジックを制御するのがPHPとJavaScriptです。
- PHP
- WordPressの土台になっているサーバーサイドの言語
- テンプレートファイル(
header.phpsingle.phpなど)で使われる - 「カテゴリー一覧をこう表示したい」「抜粋の長さを変えたい」といった
表示ルールの変更に関わることが多い
- JavaScript
- ブラウザ側で動く言語
- スライダー、アニメーション、モーダルウィンドウなど
インタラクティブな動きを実現するのに使われる
初心者はまず HTML+CSSの理解>PHP>JavaScript の順で
少しずつ触れていくと、挫折しにくいです。
WordPressのシステム構成のイメージ
仕組みをざっくりイメージできると、
「どこまで自分でカスタマイズするか」の判断もしやすくなります。
複数ファイルで成り立つテンプレート構造
WordPressテーマは、1つの大きなファイルではなく、
役割ごとに分かれたテンプレートファイルの集合体です。
例:
header.php… 上部(ヘッダー)の共通部分footer.php… 下部(フッター)の共通部分index.php… 基本のテンプレートsingle.php… 個別記事ページ用page.php… 固定ページ用archive.php… 一覧ページ用
これらが組み合わさり、
ページを表示するたびにPHPが動的にHTMLを生成してくれます。
ページのどの部分を変えたいのか
=どのテンプレートが関係しているのか
を少しずつ意識できるようになると、
テーマカスタマイズの理解がグッと深まります。
テーマ・プラグイン・本体の関係
ざっくり図にすると、こんなイメージです。
- 一番下:サーバー・データベース
- その上:WordPress本体
- 本体の上で動く:テーマ
- 横から機能を足す:プラグイン
ポイントは、
- 本体は「土台」
- テーマは「服(見た目+レイアウト)」
- プラグインは「アクセサリー・道具(機能追加)」
という関係になっていることです。
この構造を理解しておくと、
- 「これはテーマの問題か?」
- 「プラグインで解決すべきか?」
- 「そもそも本体の設定を見直すべきか?」
といった切り分けができるようになり、
カスタマイズ時のトラブル対応にも強くなります。
本当にテーマをカスタマイズすべきかを考える
いきなりCSSやPHPに手を出す前に、
「そもそも今の自分に“カスタマイズ”が必要なのか?」を一度立ち止まって考えると、
ムダな作業やトラブルをかなり減らせます。
デフォルト設定で足りるケースと不足するケース
まずは、「今のテーマが持っている標準機能だけでどこまでできるか」を確認します。
多くのテーマは、最初から次のような設定を備えています。
- サイトタイトル・キャッチフレーズの変更
- ロゴ画像・サイトアイコン(ファビコン)の設定
- 色・フォント・レイアウト(サイドバーの位置など)の変更
- ヘッダー画像・メニュー・ウィジェットの設定
こうした項目で十分な場合、コード編集は不要です。
デフォルトで足りる典型的なケース
- 個人ブログや日記的なサイトで、
「とりあえず読みやすければOK」という段階 - 企業サイトでも、
テーマのデモに近い構成でほぼ間に合っている場合 - まだ記事数が少なく、まずはコンテンツを増やすことが優先のとき
この段階でコードをいじり始めると、
時間をかけた割に効果が見えにくく、更新も滞りがちになります。
デフォルトでは物足りなくなるケース
一方で、次のような悩みが出てきたら、
「もう一歩踏み込んだカスタマイズ」を検討するタイミングです。
- ブランド感をもっと出したい
- オリジナルの配色やフォントで統一感を出したい
- ボタンや見出しのデザインを細かく変えたい
- コンバージョンを意識した動線を作りたい
- LP風の構成にしたい
- 料金表や比較表など、特殊なレイアウトを組みたい
- スマホ表示や読みやすさに課題を感じる
- モバイルで文字が小さすぎる
- 行間・余白のバランスが悪く、読み疲れる
- SEOや速度をもう少し追い込みたい
- 不要なパーツを消したい
- 上部の余白を詰めたい など
とはいえ、この段階でも、いきなりテーマファイルを編集する必要はありません。
「テーマを替える」「テーマ設定を掘り下げる」「追加CSSで最小限いじる」など、
負担の少ない選択肢から順に検討するのが安全です。
テーマを替えるだけで解決できるパターン
実は、“今のテーマをどうにかする”より、“別のテーマに乗り換えたほうが早い” 場合が多々あります。
テーマ変更で改善しやすい典型例
- そもそもスマホ対応が甘い(古い)テーマを使っている
- 管理画面のカスタマイズ項目がほとんどなく、
設定だけではほぼ何も変えられない - 広告配置やアフィリエイト向けの機能が少なく、
毎回手作業になっている - 表示速度が明らかに遅く、
不要なスクリプトや画像が多いテーマを使っている
こうしたケースでは、設定項目の豊富なモダンなテーマに替えた方が、 結果的に「ノーコードでやりたいことがかなり実現できる」ことも少なくありません。
カスタマイズよりテーマ乗り換えが向いているサイン
次のような状態なら、テーマ変更も真剣に検討した方が良いです。
- ちょっと仕様を変えたいだけなのに、
解説記事がどれも「functions.phpを書き換えましょう」と言っている - ググっても、今使っているテーマの情報がほとんど出てこない
- テーマの更新が何年も止まっている/開発者サイトが消えている
- サポートフォーラムやマニュアルが乏しく、
初心者には明らかにハードルが高い
テーマに問題がある状態で、CSSやPHPで無理矢理カスタマイズを重ねると、
テーマ変更時に苦労したり、アップデートで崩れたりしやすくなります。
「コード不要のテーマ」を選ぶという選択肢
「デザインはこだわりたいけど、コードはできるだけ書きたくない」
という人にとって、“ノーコード寄りのテーマを選ぶ”のは非常に有効な戦略です。
コード不要テーマの主な特徴
- カスタマイザーや独自画面で、
色・フォント・余白・パーツ表示のオン/オフなどを細かく設定できる - あらかじめデモデザインやプリセットレイアウトが用意されており、
近いものを選んで微調整するだけで形になる - ブロックエディタ(Gutenberg)向けの専用ブロックやパターンが充実している
- マニュアル・チュートリアル・サポートが整っていて、
初心者でも手順を追いやすい
このタイプのテーマを選べば、
- レイアウト変更 → 管理画面のチェックボックスやセレクトボックス
- デザイン変更 → テーマオプション+追加CSSを少し
という形で、“ほぼノーコード”でかなりの自由度を得ることができます。
コード不要テーマを選ぶときのチェックポイント
| 確認したいポイント | 見るべき場所・視点 |
|---|---|
| 設定項目の豊富さ | デモサイト・管理画面のスクリーンショット |
| 説明書・サポートの充実度 | 公式マニュアル・よくある質問・フォーラムなど |
| ブロックエディタ対応状況 | 対応ブロックやオリジナルブロックの有無 |
| テーマの更新頻度 | バージョン履歴・更新日 |
「コードを書かない」も立派な戦略
テーマカスタマイズというと、
「いつかはPHPをガッツリ書かないといけないのかな…」と不安になる人も多いですが、
- テーマ選び
- 管理画面の設定
- 追加CSSを少し
この3つだけで、ビジネス利用に耐えるサイトを運用している人もたくさんいます。
特に、
- まずはコンテンツ制作に時間を使いたい人
- デザインよりも集客や商品設計を優先したい人
にとっては、“コードを書かなくてもカスタマイズしやすいテーマを選ぶことそのものが、 一番効率の良いカスタマイズ”と言えます。
この章の結論としては、
「カスタマイズする前に、“今のテーマでやれること”と“テーマを替えれば解決すること”を見極める」
「コードを触らなくて済むテーマを選ぶのも、十分に合理的な選択」
という視点を持っておくことが、
初心者のうちほど失敗を減らし、サイト運営を長く続けるための近道になります。
カスタマイズしやすいテーマの選び方と候補
テーマ選びをミスると、あとからいくらカスタマイズしても「なんか違う…」となりがちです。
逆に、最初に“カスタマイズ前提で選ぶ”だけで、コードを書かずにできることが一気に増えます。
ここでは「見た目の好み」だけで選ばず、
“いじりやすさ”という視点でテーマを見るコツを整理します。
テーマ選定時に見るべきポイント
サイトの目的・コンセプトとの相性
まずは、「何のためのサイトか」をはっきりさせます。
- 個人ブログ/アフィリエイトブログ
- 企業サイト/コーポレートサイト
- LP(ランディングページ)中心
- ポートフォリオ・ギャラリー系
例えば、アフィリエイト寄りのテーマは広告配置やCTAボタンが作りやすい一方で、
企業サイト向けの落ち着いたデザインには合わないこともあります。
ざっくりでいいので、
「どんな読者に、何を届けたいサイトか?」
を1行で言語化してから、テーマのデモを見て
“そのイメージに近いか” をチェックするとブレにくくなります。
スマホ対応(レスポンシブ)かどうか
今は多くのテーマがレスポンシブ対応ですが、
「PCでは綺麗なのにスマホで読むとツラい」 テーマもまだあります。
チェックしたいポイントはこのあたりです。
- スマホで文字が小さすぎないか
- 行間・余白が詰まりすぎていないか
- メニューやボタンがタップしやすいサイズか
- 画像が画面からはみ出していないか
テーマのデモサイトを開き、自分のスマホで実際にスクロールしてみるのが一番確実です。
初心者でも設定画面で調整しやすいか
「カスタマイズしやすいテーマ=コードが書ける人向け」ではありません。
むしろ初心者こそ、管理画面で触れる項目がどれだけ整理されているかが重要です。
見るべきポイントの例:
- 「外観>カスタマイズ」に設定項目がまとまっているか
- 日本語の説明が分かりやすく書かれているか
- 「色」「レイアウト」「ヘッダー」など、項目が論理的に分類されているか
- マニュアル・チュートリアルが用意されているか
実務レベルでは、「感覚的に触ってみて、すぐ何をすればいいか分かるか」がかなり大事です。
SEOや表示速度への配慮
テーマだけでSEOが決まるわけではありませんが、
内部構造が整っているテーマの方が、あとからの調整が楽です。
- HTMLの見出し構造が素直か(h1が1つ、h2>h3と階層が素直になっているか)
- 不要なスクリプトやアニメーションが多すぎないか
- 画像やアイコンが軽量化されているか
- 表示速度が極端に遅くないか
高速表示をうたうテーマは、CSSやJSを最適化していることが多く、 「デザインを少し足すだけで崩れやすいテーマ」より扱いやすい傾向があります。
アップデート対応状況とサポート体制
長く運用するなら、ここを軽視しない方がいい部分です。
- 最終更新日があまりにも古くないか
- WordPressの最新バージョンに対応しているか
- テーマ作者の公式サイトが生きているか
- 質問フォームやユーザーコミュニティが用意されているか
バージョンアップが止まったテーマを選ぶと、
- PHPの仕様変更で突然エラーが出る
- プラグインとの相性問題が起きやすい
といったリスクが高まります。
「今だけでなく、1〜2年後の自分も困らないか」を少し想像して選ぶのがおすすめです。
無料/有料の料金バランス
無料が悪い、有料が絶対に良い、という単純な話ではありません。
整理すると、ざっくりこんなイメージです。
| 種類 | メリット | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 無料テーマ | 初期コストがかからない/試しやすい | サポートや機能追加が限定的なことが多い |
| 有料テーマ | デザイン・機能・サポートが充実しやすい | テーマ乗り換えコスト・ライセンス形態に注意 |
“テーマにお金をかける=時間を買う” という側面もあります。
- 自分でCSSを書いて何時間も悩む
- 最初から備わった設定で数分で終わらせる
どちらがトータルで得か、一度冷静に考えてみると判断しやすくなります。
コードに触れなくても調整しやすい代表的なテーマ
ここでは、名前がよく挙がるテーマを
「どういう人に向きやすいか」という観点で整理しておきます。
(細かな機能の羅列ではなく、“役割”でイメージできるようにしています)
無料テーマの例:Cocoon・Lightning など
- Cocoon
- ブログ・アフィリエイト向きの無料テーマとして定番
- 広告用ウィジェットやレイアウト設定が充実しており、
「まずブログを始めたい人」がノーコードでいじりやすい
- Lightning
- 企業サイト・サービスサイトなど、ビジネス用途にも使いやすい
- ブロックパターン・デザインスキンが用意されていて、
会社概要・サービス紹介ページをすばやく形にしたい人向き
無料でも、設定画面が整理されていて、マニュアルが整ったテーマを選べば、
「とりあえずこれで実戦投入」は十分可能です。


ブログ向け有料テーマの例:AFFINGER6・STORK19・SANGO など
- AFFINGER6
- アフィリエイト・収益化を意識した機能が豊富
- 設定項目は多いが、数字を追いかけたいブロガー向け
- STORK19
- 読みやすさ・スマホ表示に特化した印象
- 「書くことに集中したい」「難しいことはしたくない」人に合いやすい
- SANGO
- 柔らかく親しみやすいデザインが得意
- 生活系ブログや個人メディアで、雰囲気を大事にしたい人向き
これらは総じて、「コードを触らなくても、それなり以上のデザインになる」のが強みです。
AFFINGER6 公式サイトでデモサイトを確認。


汎用性の高い有料テーマ:SWELL・Diver/RE:DIVER・THE THOR・Emanon など
- SWELL
- ブロックエディタと相性が良く、直感的にレイアウトを組みやすい
- ブログ〜オウンドメディアまで守備範囲が広い
- Diver/RE:DIVER
- 細かい設定項目と入力補助が充実
- 「凝ったレイアウトや装飾を、できるだけコードなしで作りたい人」向け
- THE THOR
- デザインテンプレートが豊富で、
「最初から完成度の高い見た目でスタートしたい」人に向きがち
- デザインテンプレートが豊富で、
- Emanon
- 企業サイト・メディアサイトなど、ビジネス用途にフィットしやすい
- BtoBの資料請求・問い合わせ導線を意識した作りにしやすい
どれも「ブログ専用」に閉じず、ビジネス寄りのサイトにも展開しやすいのが特徴です。
SWELL 公式サイトでデモサイトを確認。



海外製テーマの例:Astra・Avada など
- Astra
- 軽量でページビルダーとの相性が良い
- 海外製プラグイン・ツールと組み合わせる場合に選ばれやすい
- Avada
- 多機能でデモサイトが非常に多く、
ビジュアルで作り込みたい人にとって魅力的
- 多機能でデモサイトが非常に多く、
ただし海外テーマは、
- 管理画面・マニュアルが英語中心
- 日本向けの情報が少なめ
というケースもあるので、英語に抵抗がないかも含めて検討すると良いです。
「カスタマイズ性」が高いテーマを選ぶときの注意点
「カスタマイズ性が高い=なんでもできるから最高!」
…とは限りません。とくに初心者は、“自由度の高さ”がそのまま負担になることもあります。
機能が多すぎて迷子にならないか
高機能テーマあるあるがこちらです。
- 設定画面のタブが多すぎて、どこをいじればいいか分からない
- 「どれも使えそう」で、結局どの機能も使いこなせない
- ちょっとした見た目変更に、何個もチェックを入れる必要がある
導入前に、
- 公式サイトの設定画面キャプチャ
- マニュアルのボリューム
- 実際に使っている人のレビュー
をざっと見て、自分のレベルで扱い切れそうかをイメージしておくと安心です。
将来のアップデートで崩れにくい設計か
カスタマイズ性の高いテーマほど、
後からの仕様変更やアップデートで「自作カスタマイズが合わなくなる」リスクもあります。
意識しておきたいポイント:
- 子テーマでのカスタマイズを正式に推奨しているか
- テンプレート構造が極端に独自仕様になっていないか
- アップデート履歴が頻繁すぎず、かつ止まってもいないか
- バージョンアップ時の変更内容(チェンジログ)が丁寧に書かれているか
将来的に、
- 「もっと高度なカスタマイズがしたくなったとき」
- 「制作者に依頼したくなったとき」
に、他人が引き継ぎやすいテーマかどうかも、
中・長期でサイトを育てたい人には重要な視点です。
まとめると、
- 目的とコンセプトに合ったテーマを選ぶ
- スマホ・設定画面・速度・サポートを冷静にチェック
- 無理に“高機能・高カスタマイズ性”を追いかけすぎない
この3つを意識して選べば、
「テーマが足を引っ張ってカスタマイズが苦行になる」状態をかなり避けられます。
管理画面からできる基本的なテーマカスタマイズ(難易度:低)
ここからは、コードを書かずに「外観」を整える方法に絞って解説します。
WordPressに不慣れでも、管理画面だけでここまでできる、という感覚をつかんでください。
外観>カスタマイズ(テーマカスタマイザー)の使い方
カスタマイザー画面の見方と操作フロー
テーマの基本的な見た目は、ほとんどの場合 「外観 > カスタマイズ」 から変更できます。
- 管理画面左メニューで
外観 > カスタマイズをクリック - 画面が次のように分かれて表示されます
- 左:設定パネル(メニュー・色・ウィジェットなどの項目)
- 右:ライブプレビュー(変更結果を即時反映)
- 左の項目をクリックして設定を変更
- 右側で見た目を確認しながら微調整
- 問題なければ右上の
- 公開(すぐ反映)
- もしくは 下書き保存・公開予約(テーマによっては利用可)
を選んで保存
ポイントは、「一度も公開せずに、見た目だけ先に確認できる」ことです。
本番サイトを壊すリスクを減らせるので、初心者ほどカスタマイザーを活用した方が安全です。
また、カスタマイザーの下部や上部にある
スマホ・タブレット・PCアイコンをクリックすると、
それぞれの画面幅での表示を確認できます。レスポンシブ対応を意識するうえで、ここは必ず使いたい機能です。
テーマごとに異なる設定項目に注意
カスタマイザーの大枠は共通ですが、項目名や階層はテーマごとにかなり違います。
例:
- 「ヘッダー」「ヘッダーメディア」「サイト基本情報」など、
同じ内容でも呼び方が微妙に違う - 独自の項目(例:広告設定・デザインスキン・CTA設定など)が増えている
そのため、
- 最初はすべての項目を一度ざっと開いてみる
- どのメニューに何があるのか、自分なりにメモしておく
この2つをやっておくだけで、あとから「どこで設定したか分からない」という迷子状態を防ぎやすくなります。
初心者でもすぐできる見た目の調整例
ここからは、カスタマイザーを使って最初に触っておきたい定番項目を順番に見ていきます。
サイトタイトルとキャッチコピーの設定・変更
多くのテーマでは、
- 「サイト基本情報」
- 「サイトのタイトルとキャッチフレーズ」
といった項目から設定できます。
意識したいポイント:
- タイトル:
サイトの内容とターゲットが伝わる言葉にする
例)「ゆる副業ブログ」だけでなく、「在宅ワーク×ブログで月3万円を目指す」など - キャッチコピー:
タイトルだけでは伝わらない「一言説明」を短く添えるイメージ
検索結果やブラウザタブにも表示される部分なので、
「読者にとって分かりやすいか」「キーワードが入りすぎて不自然でないか」を冷静に見直すとよいです。
ロゴ画像・サイトアイコン(ファビコン)の登録
- ロゴ:ヘッダー左上に表示されることが多い画像
- サイトアイコン(ファビコン):ブラウザのタブやスマホのホーム画面に表示される小さなアイコン
ロゴ画像では、
- 文字が潰れないサイズか
- 背景色とロゴ色のコントラストが取れているか
を意識します。
サイトアイコンは、正方形(例:512×512px)で作成しておくと、多くの環境で綺麗に表示されます。
デザインはシンプルでも構いませんが、「パッと見て自分のサイトと分かるか」を基準に考えると、ブランドの印象が安定します。
ヘッダー画像/ヘッダーメディアの差し替え
ヘッダー部分に大きな画像やスライダーを表示できるテーマも多くあります。
カスタマイザー上では:
- 「ヘッダーメディア」
- 「ヘッダー画像」
- 「キービジュアル」
などの項目から設定することが多いです。
選ぶ画像は、
- ファイルサイズをできるだけ軽くする(ページ表示速度対策)
- サイトの雰囲気やターゲットに合った写真・イラストにする
- 文字を乗せる場合、画像の中にごちゃごちゃ情報を詰め込まない
といった点を押さえると、印象がすっきりします。
レイアウトやカラム構成(サイドバーの有無・位置)の変更
ブログの定番レイアウトは、
- 1カラム(サイドバーなし)
- 2カラム(右サイドバー)
- 2カラム(左サイドバー)
の3パターンです。
カスタマイザーの「レイアウト」「デザイン」「サイドバー設定」などから切り替えられることが多いので、
ホーム・記事ページ・アーカイブページなど、ページごとにレイアウトを確認してみましょう。
- 集中して読ませたいLPやプロフィールページ → 1カラム
- ブログ記事で関連記事や広告も見せたい → 右サイドバー
といったように、役割ごとにレイアウトを分ける考え方も有効です。
グローバルメニュー(ナビゲーション)の作成・編集
「どのページを優先的に見せたいか」を決める重要な部分です。
手順のイメージ:
外観 > メニューまたは外観 > カスタマイズ > メニュー- 新規メニューを作成し、表示位置(ヘッダー・フッター等)を選択
- 固定ページ・カスタムリンク・カテゴリーなどを追加
- ドラッグ&ドロップで順番や階層を調整
目安としては、メニューの数は5〜7個程度に絞ると、
読者がどこを見ればよいか迷いにくくなります。
ウィジェットエリアへのパーツ追加・並び替え
ウィジェットは、サイドバーやフッターに挿し込む「部品」のようなものです。
よく使われる例:
- プロフィール
- 人気記事
- カテゴリー一覧
- 検索フォーム
- SNSリンク
外観 > ウィジェット または 外観 > カスタマイズ > ウィジェット から
エリア(サイドバー、フッターなど)を選び、配置します。
詰め込みすぎると逆効果なので、「読者が次に取る行動」を想像しながら必要なものに絞ると、回遊がスムーズになります。
ヘッダー・フッター周りの基本設定
テーマによっては、ヘッダーやフッター専用の設定項目があります。
設定例:
- ヘッダーに検索フォームやSNSアイコンを表示するか
- フッターにコピーライト表記・運営者情報・サブメニューを表示するか
- ページ上部・下部に固定のバーやボタンを設置するか
ここは「サイト全ページに共通して出る部分」なので、
- 連絡先・お問い合わせ
- 会社情報やプロフィール
への導線は、ヘッダーかフッターのどちらかには必ず用意しておくと安心です。
管理画面そのもののカスタマイズ
ここからは、サイト訪問者ではなく、自分(運営者)側の使い勝手を整えるカスタマイズです。
作業効率に直結するので、意外と重要です。
ダッシュボードに表示するボックスの整理
ログイン直後に表示される「ダッシュボード」には、
- クイックドラフト
- WordPressニュース
- 概要
- 更新情報
などのボックスが並んでいます。
右上の 「表示オプション」 をクリックすると、
表示・非表示をチェックボックスで切り替えられます。
- あまり使わないボックスは非表示にする
- よく見る情報だけ残す
これだけでも、ログイン後に何をすれば良いかが見えやすくなります。
サイドメニュー(メインナビゲーション)の表示項目調整
左側のメインメニューも、プラグインを入れていくうちに増え続け、
「目的の機能がどこにあるか探す時間」が増えがちです。
基本的な対策としては、
- 使わないプラグインは一旦停止・削除する
- メニューを増やしすぎないよう、機能を整理する
といった運用面での工夫が有効です。
必要に応じて、メニューの並び替え・非表示を行う専用プラグインを使う方法もありますが、
初心者のうちは 「まず不要なものを減らす」 ところから始める方が安全です。
ユーザー権限ごとに見せるメニューを変える
複数人でサイトを運営する場合は、ユーザー権限の使い分けが重要です。
- 管理者(Administrator):すべての設定・プラグイン操作が可能
- 編集者(Editor):記事や固定ページを管理
- 投稿者(Author):自分の投稿を管理
- 寄稿者(Contributor):下書きまで
- 購読者(Subscriber):閲覧専用
権限を絞ることで、
- 誤ってテーマやプラグインを削除してしまう
- 設定画面をさわられてレイアウトが崩れる
といった事故を防げます。
必要に応じて「権限を細かくカスタマイズするプラグイン」を使う方法もありますが、
まずは 「誰にどこまで触らせるのか」を整理し、標準の権限を適切に使い分けることが第一歩になります。
具体的なテーマごとの外観設定例(概要)
最後に、よく名前が挙がるテーマを例に、
「どんな項目をカスタマイザーから触ることが多いか」をざっくりイメージできるようにしておきます。
Cocoon・Lightning・SWELL・JIN:R などの代表的な項目
- Cocoon
- スキン(配色・雰囲気の一括変更)
- ブログカード・目次・広告など、ブログ運営に特化した設定が豊富
- カスタマイザー+テーマ独自設定画面を組み合わせて使うイメージ
- Lightning
- ビジネスサイト向けのデザインスキンやトップページセクションの設定
- 会社情報・サービス紹介などをブロックやパターンで組み立てやすい
- SWELL
- 「サイト全体設定」「ヘッダー」「フッター」などのカテゴリ分けが丁寧
- ブロックエディタ用の装飾・レイアウトパターンが豊富で、
固定ページやLPの作り込みに強い
- JIN:R
- カラープリセットや装飾パターンが用意されていて、
ブログの世界観を手早く整えたいときに向いている - 文字サイズや余白の調整も管理画面からある程度完結しやすい
- カラープリセットや装飾パターンが用意されていて、
こうしたテーマは、「カスタマイザー+テーマ独自パネル」の両方を見る前提で設計されていることが多いので、
最初に構造をざっと把握しておくと混乱しにくくなります。
フルサイト編集テーマの画面構成の違い
最近増えている「フルサイト編集(FSE)」対応テーマでは、
外観 > エディター(サイトエディター)- テンプレート・テンプレートパーツ
- グローバルスタイル
といった画面構成になっている場合があります。
特徴として:
- ヘッダーやフッターも「ブロック」として直接編集できる
- ページごとのテンプレートを自分で組み替えやすい
- その分、構造を理解しないと迷いやすい
という側面があります。
初心者がFSEテーマを使う場合は、
- まずは既存のテンプレートをコピーして試す
- いきなり全体を作り直さず、「ロゴを変える」「メニューを編集する」程度から始める
といった小さな一歩ずつのカスタマイズに留めておくと、安全に慣れていけます。
管理画面からできる範囲だけでも、
ここまでの内容を一つずつ押さえていけば、「とりあえず運用に耐えるデザイン」には十分到達できます。
コード編集に進む前に、まずはこのレベルをきちんと使いこなすことが、失敗しないテーマカスタマイズの近道です。
追加CSSで行うデザイン微調整(難易度:初級〜中級)
テーマの設定だけでは「あと一歩イメージに届かない」ときに役立つのが追加CSSです。
テーマファイルを直接いじらずに、見た目だけを上から“上書き”するイメージで使えます。
「追加CSS」とは何か
元テーマを書き換えずに見た目だけ変えられる仕組み
CSSは「どの要素を、どういう見た目にするか」を指定するための言語です。
通常はテーマ内の style.css などに書かれていますが、追加CSSではそれを直接編集せず、
ブラウザに対して「テーマのCSSよりも、こっちを優先してね」と指示します。
仕組みとしてはシンプルで、
- テーマのCSSが読み込まれる
- そのあとに追加CSSが読み込まれる
- 後から読み込まれた方が優先される(同じ場所を指定していれば上書きされる)
という流れです。
これにより、親テーマのアップデートでCSSが巻き戻る心配を減らせるのが大きな利点です。
追加CSSを使うメリット・デメリット
ざっくり整理すると、次のようなバランスになります。
| 項目 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| 安全性 | 親テーマのファイルを触らないので、アップデートで消えにくい | 書きすぎると「どこで何を変えているか」が分かりにくくなる |
| 導入ハードル | 管理画面からすぐ書ける/FTP不要 | CSSの基本(セレクタ・プロパティ)の最低限の理解は必要 |
| 柔軟性 | 部分的にピンポイントで調整できる | 複雑なレイアウト変更には限界がある |
| 保守性 | 子テーマを作る前の“軽い微調整”に最適 | プロジェクトが大きくなると、子テーマ+専用CSSに移行した方が管理しやすくなる |
結論:
- 「文字を少し大きく」「色を少し変えたい」といった微調整には最適
- 本格的にレイアウトを作り替えるなら、子テーマ+専用CSSの方が向いている
と考えると迷いにくいです。
追加CSSの記述場所と設定方法
外観>カスタマイズ>追加CSSから編集する
最も簡単な方法は、WordPress標準の「追加CSS」を使うやり方です。
- 管理画面の左メニューから
外観 > カスタマイズを開く - メニューの中にある 「追加CSS」 をクリック
- 左側にコード入力欄、右側にプレビューが表示される
- CSSを入力すると、右側のサイトにリアルタイムで反映される
- 問題なければ「公開」をクリックして保存
最初のうちは、1つずつコードを書いてはプレビューで確認するクセをつけると
「どの一行がどの見た目に影響しているか」をつかみやすくなります。
追加CSS用プラグインで管理する方法
サイト規模が大きくなってきたり、テーマを頻繁に変える場合は、
追加CSS専用プラグインで管理する方法もあります。
イメージとしては、
- テーマに依存しない場所にCSSをまとめておく
- テーマを変更しても、CSSをそのまま引き継ぎやすい
- バックアップやエクスポートがしやすい
といったメリットがあります。
ただし、初心者の段階では、
- まずは「外観 > カスタマイズ > 追加CSS」で慣れる
- 必要になったらプラグイン管理へ移行する
という二段階で考えると、混乱しにくいです。
よく使うCSSカスタマイズ例
ここでは、「このくらいできると一気に楽になる」という定番パターンを挙げます。
コードはそのままコピペするのではなく、実際のクラス名・タグ名に合わせて調整してください。
フォント種類の変更
body {
font-family: "Yu Gothic", "ヒラギノ角ゴ ProN W3", sans-serif;
}
- サイト全体の基本フォントを変える例
- テーマによっては、フォント用のクラスに対して指定する方が安全な場合もあります
文字サイズ・太さの調整
.entry-content {
font-size: 16px;
line-height: 1.8;
}
.entry-content h2 {
font-size: 24px;
font-weight: 700;
}
.entry-contentは本文部分のクラス名例- 見出しだけ少し大きく/太くしたいときに便利です
テキストカラーの変更
.entry-content h2 {
color: #333333;
}
a {
color: #0073aa;
}
a:hover {
color: #ff6600;
}
- 見出しの色・リンクの色を変える基本パターン
- コントラスト(背景との明暗差)を意識して、読みやすさを優先しましょう
コンテンツ幅・カラム幅の指定
.site-main {
max-width: 960px;
margin: 0 auto;
}
- 本文エリアが広すぎると読みづらくなるので、最大幅を決めることで読みやすさが向上します
- テーマによっては
.containerや.content-areaなど、違うクラス名が使われています
要素の中央寄せ・整列の指定
.align-center {
text-align: center;
}
.align-right {
text-align: right;
}
- 特定の段落やボックスを中央寄せにしたいときの基本形
- 投稿画面でクラスを指定できるテーマなら、そのクラス名を使って整列を制御できます
見出しに下線や罫線を引く
.entry-content h2 {
border-bottom: 3px solid #ff9900;
padding-bottom: 0.3em;
margin-bottom: 0.8em;
}
- シンプルな下線を付けるだけで、見出しがぐっと目立つようになります
- デザインを派手にしすぎない方が、長文記事では読みやすくなります
画像の位置・サイズを整える
.entry-content img {
max-width: 100%;
height: auto;
}
.entry-content .aligncenter {
display: block;
margin: 1.5em auto;
}
max-width: 100%で、画像がコンテンツ幅からはみ出さないよう制御.aligncenterは、中央寄せ用クラスの一例です(テーマによって名称が異なる場合あり)
CSSカスタマイズ時の注意点
指定の優先度(セレクタ・!important)の考え方
CSSには「どの指定を優先するか」のルール(優先度/詳細度)があります。
ざっくりいうと:
- 後から書かれたCSSが優先
- より具体的なセレクタ(
body .entry-content h2など)が優先 !importantが付いている指定は最優先
です。
うまく効かないときにすぐ !important を付けたくなりますが、多用すると、
- どこで上書きされているか分からなくなる
- あとで別の調整をするときに、さらに強い指定が必要になる
といった「CSSインフレ」が起きやすくなります。
おすすめの順番:
- セレクタを少し具体的にしてみる
- 例:
h2→.entry-content h2
- 例:
- テーマのCSSより後で読み込まれているかを確認(追加CSSなら基本OK)
- どうしても必要な箇所だけ
!importantを使う
という流れを意識すると、将来の自分を助けることになります。
スマホ表示(メディアクエリ)への配慮
PCでちょうどよく見える文字サイズや余白が、スマホでは「大きすぎる/詰まりすぎる」ことも多いです。
そのため、メディアクエリを使って画面幅に応じてスタイルを変えるのが基本になります。
例:
/* PC共通のスタイル */
.entry-content {
font-size: 16px;
}
/* 画面幅768px以下(タブレット・スマホ)用 */
@media (max-width: 768px) {
.entry-content {
font-size: 15px;
line-height: 1.9;
}
.entry-content h2 {
font-size: 20px;
}
}
ポイントは、
- 「スマホで先に確認する」くらいの意識で調整する
- 行間や余白を少し広めにとると、長文でも読みやすくなる
という2点です。
追加CSSは、「テーマの良さを壊さずに、自分のサイトらしさを少しだけ足す」ための道具です。
管理画面での設定だけでは届かないところを、最小限のコードで補うイメージで使うと、
デザインも保守性もバランスよく整っていきます。
プラグイン・ページビルダー・フレームワークで拡張する
ここまでで「テーマ設定」と「追加CSS」まで押さえたら、
次の一歩として使えるのが プラグイン/ページビルダー/テーマフレームワーク です。
ただし、「何でも入れればいい」というものではありません。
“テーマではできない部分だけを、最小限足す” という考え方を持っておくと、サイトが重くなりすぎず安全です。
プラグインで見た目・機能を強化する
プラグインは、WordPress本体やテーマにはない機能を後付けする拡張パーツです。
カスタマイズ方針としては、
- デザイン:できるだけテーマ+追加CSS
- 機能:足りない部分だけプラグイン
というバランスにしておくと、メンテナンスが楽になります。
SEOやセキュリティ・高速化に役立つプラグイン例
代表的な用途はこのあたりです。
- SEO補助系
- タイトルやディスクリプションの個別設定
- サイトマップの自動生成
- パンくずリストの出力 など
- セキュリティ系
- ログイン試行回数の制限
- 不審なアクセスのブロック
- 管理画面URLの変更 など
- 高速化・キャッシュ系
- HTML/CSS/JSの圧縮・結合
- 画像の圧縮・遅延読み込み
- ブラウザキャッシュの制御 など
これらは 「テーマを変えても必要になる共通機能」 なので、
テーマに依存させず、プラグインでまかなう方が長期的に見ると合理的です。
記事作成を楽にするプラグイン例
執筆効率を上げる系のプラグインも、テーマと相性が良い組み合わせを選ぶと便利です。
- 目次を自動生成するプラグイン
- 吹き出し・ボックス・ボタンなどの装飾ブロックを追加するプラグイン
- 目次や装飾をショートコードではなく「ブロック」として挿入できるもの
「装飾を全部プラグインに寄せる」と、
テーマ変更時に見た目が大きく崩れることもあるので、
- 重要な装飾は、できるだけテーマかブロックエディタの標準機能で
- プラグインの装飾は“アクセント的に”使う
くらいの距離感にしておくと安心です。
レイアウトやスライダーを追加できるプラグイン例
トップページやLPで、少し動きのある見せ方をしたい場合に使うタイプです。
- 画像スライダー/カルーセルを簡単に設置できるプラグイン
- グリッドレイアウト・カードレイアウトを作れるプラグイン
- 「セクション」「カラム」「ボックス」をまとめて管理できるデザイン系プラグイン
注意したいのは、表示速度とモバイル表示です。
- 画像を必要以上に大きくしない
- スマホでも快適に動くか確認する
- スライダーを多用しすぎて「何が大事な情報か」がぼやけないようにする
といった点を意識して選ぶと、見た目とパフォーマンスのバランスが取りやすくなります。
ページビルダーを使ったレイアウト編集
ブロックエディタだけでは足りない場合の選択肢
WordPressの標準エディタ(ブロックエディタ)でもかなりのレイアウトが組めますが、
- もっと細かくカラム分割したい
- PCとスマホでまったく違う見せ方をしたい
- LPやセールスページを「自分でガッツリ作り込みたい」
といったニーズが出てくると、ページビルダー系ツールも選択肢になります。
ページビルダーは、
- 視覚的なUIでセクション・カラム・ウィジェットを積み上げていく
- HTML/CSSを書かずにLPレベルのページを作れる
といった点が魅力です。
ただし、テーマによっては
「標準ブロック+テーマ専用ブロックだけで十分」なことも多いので、
まずは “今のテーマとブロックの組み合わせでどこまでできるか” を確認してから導入を検討するのがおすすめです。
ドラッグ&ドロップでページを組み立てる流れ
ページビルダーの基本的な操作の流れは、大体どれも似ています。
- 新規固定ページを作成し、「ページビルダーで編集」を選ぶ
- 「セクション」を追加し、背景色や余白を設定
- セクションの中に「カラム」を追加(1カラム、2カラム、3カラムなど)
- カラムの中に「見出し・テキスト・ボタン・画像」などのコンテンツをドラッグ&ドロップ
- 要素ごとに余白・フォント・色などを調整
- PC/タブレット/スマホごとに表示を確認・微調整
- 公開前にプレビューで動作確認
視覚的に作れる一方で、
- 要素が増えすぎるとHTMLが重くなる
- テーマを変更したときにレイアウトが崩れる可能性が高い
といった面もあります。
「全ページに使う」のではなく、
- LP
- キャンペーンページ
など、必要なページに限定して使う という考え方が現実的です。
テーマフレームワークを利用したカスタマイズ
フレームワークベーステーマの考え方
テーマフレームワークは、
「土台となる親テーマ(フレームワーク)」+「デザインや機能をのせる子テーマ」
という構造で使うことを前提にしたテーマの考え方です。
イメージとしては、
- フレームワーク:
- レイアウトシステム
- ウィジェットエリアの配置
- フック(処理を差し込むポイント)
- 基本的なデザインルール
- 子テーマ:
- 色・フォント・細かいデザイン
- サイト固有のレイアウト・機能追加
という役割分担になります。
メリットとしては、
- 共通の土台の上で、複数サイトを効率よく作れる
- フレームワーク側をアップデートしても、子テーマのカスタマイズが維持しやすい
- PHPのフックやフィルターを前提とした設計になっていることが多く、
開発寄りのカスタマイズに向いている
といった点が挙げられます。
子テーマと組み合わせた運用イメージ
テーマフレームワークを使う場合だけでなく、
一般のテーマでも 「子テーマを作ってそちらにカスタマイズを書く」 のが基本です。
運用イメージは次のような流れになります。
- 親テーマ(フレームワーク)をインストール・有効化
- 子テーマを用意(手動作成 or 配布されている子テーマを使用)
- 実際に有効化して使うのは子テーマ側
- デザインや機能の変更は、
style.css(子テーマのCSS)functions.php(子テーマの機能追加)- 必要に応じてテンプレートファイルを子テーマにコピーして編集
に集約する
- 親テーマ(フレームワーク)がアップデートされても、
子テーマ側の変更は基本的にそのまま維持される
こうしておくと、
- 長期的なバージョンアップに耐えやすい
- 親テーマと子テーマの役割が分かれていて、構造が整理される
- トラブル時も「子テーマだけ一旦無効化して切り分ける」などの対応がとりやすい
というメリットがあります。

まとめると、この章のポイントは次の3つです。
- プラグインは「テーマではまかなえない機能」をピンポイントで足す道具
- ページビルダーは、LPなど“ここぞ”というページで限定的に使うのが現実的
- フレームワーク+子テーマという考え方を知っておくと、
将来本格カスタマイズをする際に土台の選び方で迷いにくくなる
テーマカスタマイズの自由度を広げつつ、
「入れすぎない」「やりすぎない」 という視点を持っておくことが、
長く運用できるWordPressサイト作りにつながります。
テーマファイル編集・PHPによる本格カスタマイズ(難易度:中〜上級)
ここから先は、「テーマの中身」に直接手を入れる領域です。
うまく使えば自由度は一気に上がりますが、そのぶんリスクも高くなります。
触る前提:
- バックアップを取れる
- 何かあったらFTPで戻せる
- コピペではなく「何をしているか」を大まかに理解する
このあたりを前提に進めていきます。
テーマファイルを直接触る前に知っておきたいこと
まずは、代表的なファイルの「役割」を理解しておきましょう。
| ファイル名 | 主な役割 |
|---|---|
style.css | テーマの情報+全体の見た目(CSS) |
functions.php | テーマが使う機能・処理を定義する |
| テンプレート各種 | ページごとの表示レイアウトを決める |
style.css(スタイルシート)の役割
style.css は、「このテーマはこういうデザインで表示してね」とブラウザに伝えるためのファイルです。
- テーマ名などのヘッダー情報(コメント部分)
- 本文・見出し・リンク・ボタンなどの見た目の指定
- レイアウト調整・レスポンシブデザインの指定
などがまとまっています。
追加CSSに比べて、テーマ全体のルールを設計しやすい反面、
親テーマ側を直接いじるとアップデートで上書きされるので、
実際に変更するのは 子テーマの style.css にするのが原則です。
functions.php(関数ファイル)の役割
functions.php は、テーマ単位で使う「小さなプラグインの集合」のような位置付けです。
- スクリプトやスタイルの読み込み(
wp_enqueue_script/wp_enqueue_style) - カスタムメニュー・ウィジェット・サイドバーの登録
- アイキャッチ画像・カスタムロゴなどテーマサポート機能の有効化
- フィルターフック・アクションフックによる挙動の変更
など、「テーマがどんな機能を持つか」をここで宣言していきます。
一点だけ重要なのは、
functions.php はテーマが読み込まれるたびに実行される
ということ。
記述ミスがあると、管理画面ごと真っ白になることもあるので、
編集前のバックアップと、すぐ戻せる環境は必須です。
テンプレートファイル(header.php・single.php など)の役割
テンプレートファイルは、どのページをどのレイアウトで表示するかを司ります。
例:
header.php…<head>内や上部ナビゲーションなど、“共通ヘッダー部分”footer.php… フッターのコピーライトやメニューなどsingle.php… 投稿(ブログ記事)詳細ページのレイアウトpage.php… 固定ページのレイアウトarchive.php/category.php… 一覧ページのレイアウトindex.php… すべての「最後の受け皿」となる基本テンプレート
実際のページ表示時には、テンプレート階層にしたがって
「どのテンプレートファイルを優先的に使うか」が自動的に決まります。
子テーマを使って既存テーマを安全に拡張する
テーマファイル編集の基本ルールは、「親テーマには触らず、子テーマ側でカスタマイズする」ことです。
子テーマを用意する理由と基本的な作り方
子テーマを使う主な理由は次の2つです。
- 親テーマをアップデートしても、カスタマイズが消えない
- 何かあっても「子テーマを無効化」するだけで元に戻しやすい
基本的な作り方(大まかな流れ)はこんな感じです。
wp-content/themes/フォルダ内に、子テーマ用のフォルダを作成
例)mytheme-child(親テーマがmythemeの場合)- 子テーマフォルダ内に
style.cssを作成し、テーマ情報を記述
/*
Theme Name: MyTheme Child
Template: mytheme
*/
Template:には、親テーマフォルダ名を指定します。
- 子テーマ用の
functions.phpを作成し、親テーマのCSSを読み込むコードを書く(例)
<?php
add_action( 'wp_enqueue_scripts', function() {
wp_enqueue_style(
'parent-style',
get_template_directory_uri() . '/style.css'
);
} );
- 管理画面の
外観 > テーマから、作成した子テーマを有効化する
以後のカスタマイズは、
- CSS → 子テーマの
style.css - PHP → 子テーマの
functions.phpや、子テーマにコピーしたテンプレートファイル
に集約していくのが基本パターンです。
親テーマのアップデートとカスタマイズの維持
親テーマを更新しても、子テーマ内のファイルは上書きされません。
ただし注意点として、
- 親テーマ側の仕様変更で、子テーマのカスタマイズが合わなくなることはある
- たとえば、HTML構造やクラス名の変更で、CSSが効かなくなる など
そのため、
- 親テーマの更新情報(変更点)を確認
- ステージング環境やローカル環境で先にテスト
- 問題がなければ本番でアップデート
という流れを取ると安全です。
FTPを使った編集の基本フロー
WordPress管理画面からもファイル編集はできますが、
誤って保存すると即時反映されてしまうため、
中〜上級のカスタマイズでは FTPでファイルを取得→ローカルで編集→アップロード が基本になります。

FTPクライアントの準備
- FileZilla や WinSCP などのFTPクライアントソフトを用意
- サーバーから提供される以下の情報を入力
- ホスト名
- ユーザー名
- パスワード
- ポート番号(通常21、またはSFTPなら22など)
- 接続して
wp-content/themes/にアクセスできることを確認
サーバーからテーマファイルをダウンロード
- 編集したいテーマ(通常は子テーマ)のフォルダごとローカルにダウンロードしておく
- 初回はそのまま丸ごとバックアップとして保管しておくと安心です
ローカル環境で編集・保存する
- 自分のPC上で、VS Code などのエディタを使って編集
- 編集前に必ず元ファイルのコピー(バックアップ)を残しておく
- 保存後に、PHPの構文エラーがないか軽くチェック(エディタの警告なども活用)
修正したファイルをアップロードして反映を確認
- 変更したファイルのみをFTPでアップロード
- ブラウザでサイトを表示し、
- 表示崩れ
- エラー表示
がないか確認
- 管理画面の表示や、関連ページも合わせてチェックしておく
もし不具合が出た場合は、即座にバックアップファイルに戻すのが鉄則です。
代表的なPHPカスタマイズの具体例
「どういうときにPHPを触るのか」のイメージを掴むために、
よくあるカスタマイズ例をいくつか挙げます。
テンプレートで抜粋表示を制御する
投稿一覧で表示する「抜粋」の文字数を調整したい場合、functions.php にフィルターを追加します。
<?php
// 抜粋の文字数を調整
add_filter( 'excerpt_length', function( $length ) {
return 80; // 80語(またはテーマの設定に準ずる)
}, 999 );
- これで、
the_excerpt()を使っている箇所の抜粋長さを統一できます。 - テーマ固有の調整機能がある場合は、そちらを優先します。
前後の記事へのリンクをテンプレートでカスタム
single.php などの投稿テンプレートで、前後記事ナビを変更したいケースです。
<nav class="post-nav">
<div class="nav-previous">
<?php previous_post_link( '%link', '← 前の記事:%title' ); ?>
</div>
<div class="nav-next">
<?php next_post_link( '%link', '次の記事:%title →' ); ?>
</div>
</nav>
ここに独自のクラス名を付けてCSSで装飾すれば、
サイトのトーンに合わせた前後ナビが作れます。
PHPコードでファビコンやメタ情報を出力する
テーマやプラグインだけでは足りないメタ情報を追加したい場合、wp_head アクションにフックして、<head> 内にタグを挿入します。
<?php
add_action( 'wp_head', function() {
?>
<link rel="icon" href="<?php echo esc_url( get_stylesheet_directory_uri() . '/images/favicon.ico' ); ?>" />
<meta name="author" content="サイト運営者名">
<?php
} );
- 画像パスは環境に合わせて変更します。
esc_url()などのエスケープ関数を使うのが安全な書き方です。
コード編集時のルールと標準
WordPressコーディング規約に沿った書き方
本格的にPHPを触るなら、「きれいに動くコード」より「読みやすく安全なコード」を意識します。
ポイントの例:
- インデントを揃えて、ネスト(入れ子)構造を見やすくする
- 変数名・関数名は、意味が分かる英単語の組み合わせにする
- 出力時は
esc_html()esc_url()などでエスケープする - 翻訳テキストは
__( 'テキスト', 'text-domain' )形式を意識(将来の多言語対応のため)
小さなサイトでも、「誰が見ても意図が分かるコード」を目指すと、
半年後の自分が助かります。
エラー時にサイトが真っ白になるケースへの備え
PHPの構文エラーや致命的エラーがあると、
いわゆる「ホワイトスクリーン」(画面が真っ白で何も表示されない状態)になることがあります。
備えておきたいこと:
- 必ず事前バックアップを取る(最低でも編集するファイル1枚)
- テストは、できればローカル環境やステージング環境で行う
- もし本番で真っ白になったら:
- FTPで直前に変更したファイルを元に戻す
- それでもダメな場合は、テーマを一時的に標準テーマに切り替える
- 開発時は
wp-config.phpでWP_DEBUGを有効にし、エラー内容をログで確認する
define( 'WP_DEBUG', true );
define( 'WP_DEBUG_LOG', true );
define( 'WP_DEBUG_DISPLAY', false );
※ 本番環境では、エラーを画面に表示せずログ出力のみにする設定が一般的です。
PHPやテーマファイル編集は、「何となくコピペ」で触ると危険な領域です。
一方で、仕組みと手順を押さえて慎重に進めれば、
「テーマの得意なところを活かしつつ、自分のサイトに最適化された形」に近づける強力な手段にもなります。
焦ってすべてを一度にやろうとせず、
- 子テーマを準備
- 小さな変更を1つだけ試す
- 問題なければ、次の一歩へ
というステップで、少しずつ「本格カスタマイズ」に慣れていくのがおすすめです。
実用的なカスタマイズ事例集
ここでは、実際のサイト運営で「よく求められるカスタマイズ」を、
どのレベルの人が・どんな手段で・どこまでできるかという視点でまとめます。
簡単な対応はテーマやプラグイン、
細かい調整はテーマカスタマイズやCSS/PHPで、というイメージを持って読んでみてください。
サイトの機能を広げるカスタマイズ例
問い合わせフォームの設置
問い合わせフォームは、ほぼすべてのサイトで必須と言っていい機能です。
実現方法のパターンは次の3つです。
| レベル | 手段 | 特徴・向いているケース |
|---|---|---|
| 初心者 | フォーム系プラグイン | 定番の型がそろっており、すぐに使い始められる |
| 中級 | テーマが持つフォーム機能 | 特定テーマに最適化されたデザインで使いたいとき |
| 中〜上級 | 独自テンプレート+ショートコード | 入力ステップを分けるなど、細かい制御が必要な場合 |
基本の流れは、
- プラグインをインストール
- フォーム項目(名前・メール・本文など)を追加
- 完了メッセージ・自動返信メールの文面を設定
- 固定ページにショートコードを貼り付けて公開
のような形です。
フォームのデザインをテーマと合わせたい場合は、
- テーマ側のフォームデザイン用クラスを調べる
- 追加CSSで余白やフォントを合わせる
といった調整を行うと、「いかにもプラグインっぽい見た目」を減らせます。
掲示板やコメントスペースを用意する
ユーザー同士のやり取りを増やしたい場合、
掲示板形式・コメント欄・Q&Aページといった形でコミュニケーションの場を作れます。
主な選択肢は以下の通りです。
- WordPress標準のコメント機能
- ブログ記事単位でコメントを受け付けたいとき
- スパム対策プラグインとセットで使うのが前提
- 掲示板系プラグイン
- シンプルなフォーラムをサイト内に持ちたいとき
- 外部サービス(コミュニティツール・コメントサービス)の埋め込み
- 規模が大きくなりそう/ログイン管理を外部に任せたい場合
テーマカスタマイズの観点では、
- コメントタイトルの文言変更
- コメント欄の順序(新しい順/古い順)の変更
- コメント1件ごとの枠線・アイコン・背景色などのCSS調整
を行うことで、サイトの世界観に馴染むコミュニケーションスペースが作れます。
会員制/ログイン機能の追加
「会員限定コンテンツ」「教材サイト」「オンラインサロン的なサイト」を作りたい場合は、
ログインと権限管理がポイントになります。
やり方のレベル感はこんなイメージです。
- 初心者
- 会員制プラグインを導入し、
- 会員登録ページ
- ログインページ
- 会員限定ページ
をウィザードに沿って作成
- 中級
- 固定ページやテンプレートを使い、
ログイン/マイページのデザインをテーマに合わせて調整
- 固定ページやテンプレートを使い、
- 中〜上級
- 独自の会員種別や、会員ランクごとの表示切り替えをPHPで制御
気をつけたいのは、
- 「何を誰に見せるか」(公開/会員/有料会員など)を先に紙で整理しておく
- 会員制プラグインとテーマの相性(デザイン崩れ・CSS競合)をテストする
この2点です。
テーマ側で用意されている「会員専用エリア向けテンプレート」があれば、それを起点にすると進めやすくなります。
イベントカレンダーの導入
イベント告知やセミナー・講座情報が多いサイトでは、
カレンダー形式で日程を一覧できるとユーザーの利便性が跳ね上がります。
実装方法は主に以下のとおりです。
- イベント管理プラグイン
- 管理画面からイベントを登録
- カレンダー/リスト表示を自動生成
- Googleカレンダー埋め込み
- 外部のカレンダーをそのまま表示
- 社内運用とサイト表示を一元管理したいときに便利
テーマカスタマイズの観点では、
- カレンダー部分のフォントサイズ・色・余白の調整
- スマホでの見え方(横幅からはみ出さないか)の確認
- イベント詳細ページのテンプレートをカスタマイズして、
- 会場地図
- 参加ボタン
- 関連イベント
などを見やすくする
といった工夫をすると、ただのカレンダー以上の導線を作れます。
管理画面カスタマイズの活用例
テーマカスタマイズというと「訪問者側の見た目」に目が行きがちですが、
運営者側の画面を整えることも、広い意味での“カスタマイズ”です。
作業効率が上がるだけでなく、誤操作や設定ミスを防ぐ効果もあります。
投稿・固定ページ編集画面を使いやすく整える
投稿編集画面は、ちょっとした工夫でかなり使いやすくなります。
具体的には、
- 不要なメタボックス(古いSEO欄・使わないカスタムフィールドなど)を非表示にする
- カテゴリー・タグ・アイキャッチなど、よく使う項目が折りたたまれていない状態に整える
- ブロックエディタでよく使うブロックを「再利用ブロック」「パターン」として登録しておく
といった形です。
これにより、
- 誤操作が減る
- 投稿にかかる時間が短くなる
- 執筆者による「設定の漏れ」が出にくくなる
という効果があります。
テーマによっては、
- 独自の「投稿設定」項目(CTA・ボックス表示など)を
「サイドバー」か「下部」のどちらに出すか
を選べるものもあります。
執筆の流れに合わせて配置を変えるだけでも、ストレスはかなり減ります。
不要なメニューやウィジェットを非表示にしてミスを減らす
特に複数人で運営する場合、
「触ってほしくないメニューを隠す」ことは安全運営の大事なポイントです。
例:
- ライターには「投稿」「メディア」だけ見せ、
「プラグイン」「外観」「設定」などは権限的に非表示にする - ダッシュボードから「WordPressニュース」など、使わないウィジェットを消し、
お知らせ・タスクだけが見える状態にする - カスタム投稿タイプを導入している場合、
その投稿タイプのメニューを上位に持ってくる(並び順の調整)
これらは、
- 権限設定(ユーザーのロール設定)
- メニューを制御するプラグイン
functions.phpで管理画面のフックを使う方法
などで実現できます。
「管理画面の見た目を整える=運営フローをデザインする」ことでもあるので、
- 誰が
- どの画面から
- 何の作業をするのか
を紙に書き出したうえで、
最短でその作業にたどり着ける管理画面を設計していくと、
運営者にとっても「カスタマイズされたWordPress」になっていきます。
この章で紹介した内容は、どれも
- テーマ設定
- プラグイン
- 追加CSS/PHP
の組み合わせで、「実際の運営に直結する改善」を行うための具体例です。
一度に全部取り入れる必要はありません。
自分のサイトの目的に合わせて、「今のボトルネックを1つだけ選び、そこに効くカスタマイズを1つ試す」ところから始めてみてください。
カスタマイズ時の安全対策と運用のベストプラクティス
テーマカスタマイズで一番怖いのは、「ちょっといじったらサイトが真っ白」→「戻せない」というパターンです。
ここでは、
失敗してもすぐ戻せる/トラブルが起きにくい仕組み
をどう作るかに絞ってまとめます。
作業前に必ずやっておきたいこと
バックアップをこまめに取得する
カスタマイズの前提は、「いつでも元に戻せる状態を用意してから触る」ことです。
最低限おさえたいのはこの2つです。
- サーバー上のファイル(テーマ・プラグイン・アップロード画像)
- データベース(投稿・固定ページ・設定などの中身)
タイミングの目安:
- テーマを変更・アップデートする前
- テーマファイル(PHP / CSS)を編集する前
- プラグインを大量に追加・削除する前
「なんとなく不安だからバックアップ」ではなく、
「この作業の前には必ずバックアップ」というルールを自分の中で決めておくと習慣化しやすくなります。
自動/手動バックアップツールの活用
バックアップには、自動と手動があります。役割を分けて考えると管理しやすくなります。
| 種類 | 向いている用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自動バックアップ | 日次・週次の定期バックアップ | 一度設定すれば、取り忘れを防げる |
| 手動バックアップ | 大きな変更の「直前スナップショット」を取る | 直前の状態にピンポイントで戻しやすい |
- 自動バックアップ:
ホスティング側の機能やバックアップ専用プラグインで、毎日 or 週1程度を目安に設定。 - 手動バックアップ:
管理画面のエクスポート機能や、サーバーパネル/FTPで必要なタイミングだけ取得。
ポイントは、
「長期的な保険=自動」「カスタマイズ直前の保険=手動」と役割を分けることです。
いきなり本番に触らない仕組みづくり
ローカル環境での検証
ローカル環境とは、自分のPCの中にWordPressを立ち上げて試す環境です。
メリット:
- 本番に一切影響を与えずに、PHPやCSSを好きなだけ試せる
- プラグインの組み合わせやテーマ変更を、安心してテストできる
- ネットが不安定でも作業できる
用途としては、
- 子テーマの作成・調整
- 新しいテーマの検証
- 大きめのレイアウト変更の試作
など、「本番でいきなり試すには怖い変更」を先に試す場所として考えると分かりやすいです。
ステージングサイトで変更をテストする
ステージングサイトは、本番サイトをそっくりコピーした“テスト用の本番”のような環境です。
- URLは別(外部にはあまり知られていない)
- データベースやファイル構成は本番とほぼ同じ
- ホスティングによっては「ワンクリックでステージング作成・反映」が可能
使い方の例:
- 本番サイトからステージングを作成
- ステージングでテーマ変更・プラグイン追加・コード編集を試す
- 問題がないことを確認したうえで、本番に同じ手順を適用
ローカル環境との違いは、本番にかなり近い状態で試せることです。
特に、決済/会員サイト/外部サービス連携などがある場合は、
ステージングでの検証を挟むと安心感が違います。
バージョン管理で変更履歴を残す
Gitなどによる管理の基本的な考え方
カスタマイズの規模が大きくなってくると、
「いつ/どのファイルを/どう変えたか」を人力で追うのは限界があります。
そこで役立つのが Git などのバージョン管理です。
考え方のポイント:
- テーマやプラグイン(必要に応じて)のコードを Git リポジトリに置く
- 変更ごとに「コミットメッセージ」を残す
例)add: child theme for original layout - うまくいかなかったら、特定のコミットに「巻き戻す」ことができる
特に、
- 複数人で開発する
- 本格的にPHPやテンプレートをいじる
- 将来また別の人が引き継ぐ可能性がある
といったケースでは、バージョン管理があるかどうかで保守性が大きく変わります。
表示崩れを防ぐための設計
レスポンシブ対応を意識したカスタマイズ
表示崩れの多くは、「PCだけを見て調整した」結果、
スマホやタブレットでレイアウトが壊れることから起きます。
カスタマイズ時のチェック習慣:
- 修正したら、必ずスマホ表示も確認する
- 実機 or ブラウザのデバイスモードで
widthを固定値(px)でベタ書きするのではなく、max-widthや%を活用して柔軟な幅指定を意識する- 文字サイズや余白を、デバイスに応じてメディアクエリで切り替える
例:
/* PC向け */
.entry-content {
font-size: 16px;
}
/* スマホ向け */
@media (max-width: 768px) {
.entry-content {
font-size: 15px;
line-height: 1.9;
}
}
「PCで綺麗ならOK」ではなく、「スマホで読めるか」を基準にすると、
崩れにくく、ユーザーにも優しい設計になります。
アクセシビリティを損なわないための注意点
カスタマイズでやりがちなのが、
- 色を淡くしすぎて文字が読みにくくなる
- 重要な情報を画像だけで表示してしまう
- 見出しの階層を崩して、構造が分かりにくくなる
といった「見た目優先の変更」です。
最低限意識したいポイント:
- 文字色と背景色のコントラストを確保する
→ 薄いグレー文字+白背景は避ける - 画像には
alt属性で代替テキストを入れる
→ 装飾画像なら空のalt=""でOK - 見出しのレベルを飛ばさない
→h2 → h3 → h4の順序を守る - マウスオーバーだけで伝わる要素(ホバー表示のみ)は控える
→ スマホではホバーが使えない
アクセシビリティを意識すると、SEO評価やユーザーの滞在時間にもプラスになることが多く、
「あとでやる」ではなく、カスタマイズの段階から基準に組み込むのがおすすめです。
更新と保守のポイント
WordPress本体・テーマ・プラグインを最新に保つ意味
アップデートには、大きく分けて次のような意図があります。
- セキュリティホールの修正(不正アクセス対策)
- 速度や安定性の改善
- 新機能の追加
- 他のプラグインやPHPバージョンとの互換性を保つ
つまり、「何もしない」ことは、安全でも安定でもありません。
放置している期間が長いほど、
- いきなり大きくアップデートする必要が出る
- そのぶん不具合が起きたときに原因を特定しにくくなる
というリスクが高まります。
理想的には、
- マイナーアップデート(セキュリティ・軽微な修正)は早めに
- メジャーアップデート(大きな変更)は、ステージングで様子を見てから
というバランスを取りたいところです。
アップデート前に行うべきチェック
安全にアップデートするための「チェックリスト」は、次のようなイメージです。
- バックアップがあるか確認
- ファイル+データベース両方
- カスタマイズ箇所を把握しているか
- 子テーマ/独自プラグイン/functions.php など
- 変更内容(リリースノート)をざっと読む
- PHPバージョン要件の変更
- 廃止予定の機能の有無
- 可能であれば、ステージングで先に試す
- アップデート後は、
- トップページ
- 記事ページ
- 問い合わせフォーム
- 管理画面
など、重要な画面を一通りチェックする
「アップデートが怖い」のは、
事前の準備と確認ポイントが曖昧な状態で押してしまうからです。
逆に言えば、
- バックアップ
- テスト環境
- チェックリスト
の3つを整えておけば、
カスタマイズを積み重ねたサイトでも、落ち着いて更新を回していけるようになります。
カスタマイズの技術そのものより、
こうした「安全対策」と「運用の型」を身につけておく方が、
長期的に見るとサイト運営の成功に直結します。
“壊さない力”も、立派なスキルのひとつとして、少しずつ身につけていきましょう。
カスタマイズが反映されない・サイトが壊れたときの対処
テーマを触っていると、「あれ? 変わってない」「画面が崩れた……」 はほぼ必ず一度は経験します。
大事なのは、「原因の当たりを付けて、順番に切り分ける」ことです。
ここでは、
- 見た目が変わらないとき
- レイアウト崩れ・エラー・真っ白画面になったとき
に落ち着いて対処するための、実践的な手順を整理します。
変更が表示されないときのチェックリスト
まずは「壊れた」ではなく、「カスタマイズが反映されない」場合の確認からです。
ブラウザ・サーバー・プラグインのキャッシュ削除
WordPressでは、いろいろな場所で「キャッシュ(表示の一時保存)」が効いています。
反映されないときは、まずキャッシュ疑いから潰すのが鉄則です。
チェックするポイントは次の3つです。
- ブラウザキャッシュ
- シークレットウィンドウで確認する
- ブラウザのキャッシュ削除を行う
- キャッシュ系プラグイン
- ページキャッシュ・HTML/CSS/JS圧縮プラグインを使っている場合、
プラグインの管理画面から「キャッシュ削除」「最適化の削除」を実行
- ページキャッシュ・HTML/CSS/JS圧縮プラグインを使っている場合、
- サーバー側キャッシュ
- レンタルサーバー独自の「高速化」「キャッシュ」機能がある場合、
サーバーパネルからキャッシュクリアを行う
- レンタルサーバー独自の「高速化」「キャッシュ」機能がある場合、
「コードを疑う前に、キャッシュを疑う」くらいの気持ちでチェックすると、ムダな作業を減らせます。
別テーマやプラグインの一時停止で切り分け
表示が崩れたり、特定のページだけ不具合が出る場合、
テーマそのものではなく 「プラグインとの相性」 が原因のこともよくあります。
切り分けの基本手順:
- 一時的に 別テーマ(標準テーマなど)を有効化
- 問題が消えれば、「今使っているテーマ側の問題」の可能性が高い
- プラグインを一括停止 → 少しずつ再有効化
- 1つずつオンにしていき、どのプラグインを有効にしたタイミングで不具合が再発するかを見る
- 不具合が出る組み合わせをメモしておく
- 「テーマA + プラグインXの組み合わせで崩れる」といった情報は、
あとで開発者に相談するときの重要な材料になります。
- 「テーマA + プラグインXの組み合わせで崩れる」といった情報は、
「とりあえず全部入れたまま原因探し」は泥沼になりがちです。
“一度きれいに止めてから、1つずつ戻す” ほうが結果的に早く終わります。
テーマの再インストール・差し替えでの復旧
テーマファイルそのものが壊れてしまった場合は、テーマの再インストールで解決することがあります。
大まかな流れ:
- 現在のテーマフォルダ(特に子テーマ)をFTPでバックアップ
- 親テーマを公式サイトまたは購入元から再ダウンロード
wp-content/themes/内の該当テーマフォルダを、- 一度削除(またはリネーム)してから
- 新しいテーマフォルダをアップロード
- 管理画面から再度テーマを有効化
子テーマでカスタマイズしている場合は、
- 親テーマだけ再インストールし、子テーマはそのまま
- それでも崩れる場合は、子テーマ側のテンプレートやCSSが古い仕様のままになっていないか確認
といった流れで切り分けていきます。
WordPress本体のバージョンダウンが必要なケース
あまり頻繁に行うべきではありませんが、
「特定のテーマ/プラグインが、最新のWordPressに未対応」 の場合、バージョンダウンが必要になることがあります。
判断のポイント:
- テーマやプラグインの公式情報に
「WordPress x.x 未対応」「次のアップデートで対応予定」などの記載がある - 最新版に上げてから、特定機能だけが明らかに動かなくなった
- ステージング環境でのみバージョンダウンして問題が解消されることを確認済み
手順自体は、専用プラグインや手動での上書きになりますが、
「バージョンダウンは最後の手段」と考え、必ずバックアップ+テスト環境で確認してから本番に適用しましょう。
不具合の原因を見つける基本手順
直前に変更した箇所を洗い出す
トラブルシューティングの基本は、「何が変わったか」を明らかにすることです。
思い出すべきポイント:
- 直前に変更したファイル(CSS / PHP / テンプレート)
- 追加・更新・削除したプラグイン
- テーマのアップデート
- サーバー側の設定変更(PHPバージョン変更など)
できれば、次のように「メモ」しておくと、原因特定がかなり楽になります。
- 「2025-12-14:functions.php に〇〇の処理を追加」
- 「テーマを v2.1 → v2.3 に更新」
- 「キャッシュプラグインを導入」
“いつ・何を触ったか”の履歴を残しておくのも、立派なカスタマイズスキルです。
テスト環境で再現させて原因を特定する
本番であれこれ試すのはリスクが高いので、
ローカル環境やステージングサイトで不具合を再現させて原因を絞り込みます。
流れのイメージ:
- 本番サイトをテスト環境にコピーする
- テスト環境で、直前の変更を一つずつ元に戻してみる
- 例:追加したCSSをコメントアウト
- 例:functions.php に追加したコードを削除
- どの変更を戻したときに不具合が解消するかを確認
- 原因となる変更が特定できたら、修正版を作ったうえで本番に反映
ポイントは、「一度に複数の修正をしない」ことです。
複数箇所を同時に直してしまうと、「どれが効いたのか」が分からず、再発時の対処に困ります。
どうしても解決しないときの選択肢
テーマ開発者や専門家に相談するタイミング
ある程度自分で切り分けをしても解決しない場合、
「どのタイミングで誰に相談するか」もあらかじめ考えておくと安心です。
相談先の例:
- テーマ販売元・公式サポート
- 有料テーマなら、サポートフォーラムや問い合わせフォームが用意されていることが多い
- プラグイン開発者
- 不具合がプラグインに限定されている場合
- 制作会社・フリーランスのエンジニア
- カスタマイズが複雑で、構造から見直した方が早い場合
相談するときに揃えておきたい情報:
- 使用している WordPress のバージョン
- テーマ名・バージョン
- 関連しそうなプラグイン一覧
- 「どの操作をすると、どういう不具合が出るか」の具体的な説明
- 可能であれば、テスト環境の URL・ログイン情報(依頼相手と秘密裏に共有)
“とりあえず丸投げ”ではなく、
自分でここまで切り分けたうえで相談すると、対応もスムーズになり、
原因も早く特定されやすくなります。
カスタマイズにチャレンジしていると、
表示されない・崩れた・真っ白は「一度も起きない方が珍しい」くらいの出来事です。
大切なのは、
- 焦って手当たり次第いじらない
- チェックリストと手順で、1つずつ原因を絞る
- 戻せる準備をしてから触る
という「考え方」と「順番」を身につけること。
この章の内容を、自分用のトラブル対応マニュアルとして、ぜひ手元に置いておいてください。
カスタマイズ後のSEO対策と効果測定
テーマやデザインをいじったあとは、「順位が下がっていないか」「読みやすさはむしろ上がっているか」を必ず確認したいところです。
ここでは、カスタマイズ後に必ず見直したいSEOまわりと、成果の測り方を整理します。
テーマ変更・デザイン調整がSEOに与える影響
デザインだけ変えたつもりでも、テーマやテンプレートを触ると、
- タイトルやメタ情報の出力方法
- 見出しタグの構造
- 内部リンクの付き方
など、SEOに直結する部分がまとめて変わっていることがあります。
メタタグやタイトル周りのチェックポイント
テーマ変更後・大きなカスタマイズ後は、まず1記事ずつ目視チェックするのがおすすめです。
確認したいポイントの例:
- タイトルタグ
<title>- 以前と大きくルールが変わっていないか
- 記事タイトル+サイト名など、意図した形式で出ているか
- メタディスクリプション
- SEOプラグインで設定している内容が、そのまま出力されているか
- テーマ側の設定と二重になっていないか
- メタロボットタグ
- 意図せず
noindexになっているページがないか - カテゴリ・タグ・検索結果ページなど、サイト設計上の方針どおりか
- 意図せず
- カノニカルタグ
- 重複しやすいページ(カテゴリ・アーカイブなど)で正しく出力されているか
これは、開発者だけの仕事ではなく、運営者側のチェックリストとして持っておくと安心です。
レイアウト変更と内部リンク構造の見直し
レイアウトのカスタマイズは、内部リンクの付き方やクリックされる導線に影響します。
見直しておきたいポイント:
- グローバルメニュー
- 重要なカテゴリー・ページがきちんと残っているか
- 階層が深くなりすぎていないか
- サイドバー・フッターのリンク
- 「人気記事」「カテゴリ一覧」「プロフィール」など、回遊を促す要素が消えていないか
- 逆にリンクを詰め込みすぎて、何をクリックすればいいか分からなくなっていないか
- 記事内の内部リンク
- デザイン変更でリンクが目立たなくなっていないか(色・下線など)
- スマホでタップしやすい余白が確保されているか
SEOの観点では、「どのページから、どこへどうつながっているか」が変わると評価も変わる可能性があります。
デザイン調整のついでに、内部リンクの整理・強化まで一緒にやってしまうのが理想です。
表示速度の最適化
テーマカスタマイズは、表示速度を良くも悪くも変えます。
高速化はSEOにもユーザー体験にも効くので、最低限のチェックをしておきましょう。
画像やスクリプトの最適化
カスタマイズ後にやりたい基本の見直しは次の通りです。
- 画像の最適化
- 必要以上に大きい画像を使っていないか(例:本文に3000pxの画像をそのまま貼っている)
- WebPなどの軽い形式を使えるなら検討する
- サムネイル・アイキャッチのサイズがテーマの推奨サイズに合っているか
- 不要なスクリプトの整理
- 使っていないスライダー・アニメーション用のJSが読み込まれていないか
- ページ下部で良いスクリプトは
footer側で読み込む、遅延読み込みを検討する
- フォントの扱い
- Webフォントを何種類も読み込んでいないか
- 日本語Webフォントは特に重くなりやすいので、「本当に必要な箇所だけ」に絞る
カスタマイズ後は、PageSpeed Insights などの測定ツールで一度スコアを確認しておくと、
どこにボトルネックがあるか感覚をつかみやすくなります。
キャッシュ系プラグインの使い方
キャッシュプラグインは、正しく使えば「楽に早くする」ための強力な道具です。
押さえておきたいポイント:
- キャッシュプラグインは基本1つに絞る
- 複数入れると、かえって競合の原因になる
- 設定を変えたら、必ずキャッシュ削除を行う
- CSSやテンプレートを変えた直後は、古いキャッシュで表示されがち
- 「ページキャッシュ」と「ファイル最適化」は分けて考える
- 最初はページキャッシュ中心
- CSS/JSの圧縮・結合は、レイアウト崩れが起きないか確認しながら段階的に
また、テーマ側やサーバー側にすでにキャッシュ機能が組み込まれている場合もあるので、
「どこが何をしているのか」を一度整理してから設定するのが安全です。
アクセス解析で成果を確認する
カスタマイズは、見た目を変えることではなく「成果をよくするための手段」です。
必ず数字で「やってよかったのか」を確認しておきましょう。
Google Analyticsなどでの効果測定
最低限チェックしたい指標は、次のようなものです。
- セッション数・ユーザー数
→ 全体のアクセスが増減していないか - オーガニック検索の流入数
→ 検索からのアクセスがどのくらい変化したか - 主要ページの平均エンゲージメント時間/直帰率
→ デザイン変更で「読まれやすくなったか」「すぐ離脱されていないか」 - コンバージョン(お問い合わせ・資料請求・購入など)
→ 導線を変えた結果、目標行動が増えたか減ったか
できれば、Google Search Consoleもあわせて見ておくと、
- 検索クエリごとの表示回数・クリック数
- ページごとの平均掲載順位
- インデックス状況・クロールエラー
など、「SEO寄りの健康状態」もチェックできます。
カスタマイズ前後の数値比較のポイント
比較するときは、ざっくりでもいいので期間を揃えるのが大事です。
例:
- カスタマイズ前:直近30日
- カスタマイズ後:実施後30日
で、同じ指標を並べてみます。
簡単な比較イメージ:
| 指標 | カスタマイズ前 | カスタマイズ後 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| セッション数 | 10,000 | 10,500 | 全体トレンドとして増減しているか |
| オーガニック検索セッション | 6,000 | 6,300 | テーマ変更で大きく下がっていないか |
| 平均エンゲージメント時間 | 1:10 | 1:25 | 読了率・滞在時間が改善しているか |
| コンバージョン数 | 50 | 65 | 導線改善が結果につながっているか |
ここで大事なのは、
- 「1〜2日単位」のブレで判断しないこと
- 季節要因やキャンペーンなど、他の影響がないかも合わせて見ること
です。
もし数字が明らかに悪化しているなら、
- 内部リンク構造が変わっていないか
- 重要ページが
noindexになっていないか - モバイルでの使い勝手が悪化していないか
といった観点から、もう一度カスタマイズ内容を見直します。
カスタマイズは、
- やる前に「目的」と「指標」を決める
- やったあとに「本当に良くなったのか」を数字で確かめる
ところまでセットで考えると、デザインに振り回されず、SEOとも両立しやすくなります。
「見た目の満足感」だけで終わらせず、検索結果とユーザー行動の変化まで追いかけていきましょう。
学習を深めるための情報源とステップアップ
ここまで来ると、「とりあえず触れる」レベルは卒業です。
ここから先は、
- ベースの知識を体系的に固める
- 必要に応じてプロに頼る判断軸を持つ
この2つを意識して学びを深めていきましょう。
書籍・リファレンスで体系的に学ぶ
Web記事だけでもかなりのことはできますが、
一度しっかり「基礎を通して学ぶ」タイミングを作ると、その後の理解スピードが変わります。
WordPressカスタマイズ入門向けの書籍例
WordPress関連の本を選ぶときは、次のような観点でチェックしてみてください。
- 対象読者が「初心者〜中級者」向けと明記されている
- 管理画面のスクリーンショットが新しいバージョンに対応している
- 「テーマ」「子テーマ」「テンプレート階層」について1章以上割かれている
- サンプルコードに解説が付いていて、丸暗記ではなく「なぜそう書くか」が説明されている
特に、「テーマカスタマイズ専用」あるいは「テーマ開発入門」といった切り口の本は、
- テンプレートファイルの役割
- ループ(the_loop)の仕組み
functions.phpの使い方
などがまとまっており、一度通読しておくとGoogle検索で調べるときの「地図」になります。
PHP・CSSの基礎学習に適した本の選び方
WordPressのカスタマイズに必要なのは、
「全部のPHPを理解する」ことではなく「WordPressでよく使う範囲を押さえる」ことです。
PHP・CSSの本を選ぶときのポイントは以下のとおりです。
- PHP
- フォーム処理やデータベース操作よりも、変数・配列・条件分岐・関数の解説が丁寧な本
- コード例が短く、実行結果が一緒に示されているもの
- CSS
- レイアウト(Flexbox・Grid)や、レスポンシブ対応(メディアクエリ)にページを割いているもの
- 「見出しだけ」「ボタンだけ」など、部品単位のサンプルが載っているもの
最初から分厚いリファレンスを選ぶよりも、
「手を動かしながら試せる入門書」→「必要になったら辞書的な本」の順で増やしていく方が挫折しにくいです。
Web記事・チュートリアルの活用
書籍で全体像を掴んだら、実際のカスタマイズはWeb記事でピンポイントに補うのが効率的です。
子テーマの作り方を解説した記事の活かし方
「子テーマ 作り方」といった記事はたくさんありますが、
「コピペで終わり」にしない使い方を意識すると、学びの密度が変わります。
- なぜ
Template:に親テーマのフォルダ名を書くのか - なぜ子テーマ側で
style.cssを読み込むコードが必要なのか - どのファイルを親からコピーして、どこを変えているのか
といった「理由」を、記事を読みながらメモしておくと、
別のテーマでも応用が効くようになります。
HTML・CSS・PHPの基礎を学べる連載コンテンツ
基礎をWebで学ぶなら、
- 「HTML入門」「CSS入門」「PHP入門」のように、連載形式で段階を追って説明しているサイト
- 練習問題やサンプルコードが付いていて、その場で試せる環境があるサイト
を選ぶと、「わかったつもり」を防ぎやすくなります。
WordPressに限らず、HTML/CSS/PHPの基礎は汎用スキルなので、
時間をかけても長期的に回収できる投資だと考えてOKです。
小技・スニペット集から学ぶ実践テクニック
「functions.php にコピペするだけ」タイプのスニペット集も、
ただ貼るだけでなく、次のように使うと学びになります。
- 何行目で何をしているのか、コメントを自分の言葉で書き足す
- 変数名や出力テキストを少し変えて、挙動の違いを確認する
- フック名(
add_action/add_filterの第1引数)をメモしておき、
同じフックを使う別のサンプルも調べてみる
こうすると、「使えるスニペット」が増えるだけでなく、
「WordPressの動き方のパターン」が少しずつ頭に入っていきます。
ローカル環境構築の手順を解説した記事
ローカル環境の記事は、
- Windows/Mac ごとに手順が分かれているか
- 実際の画面キャプチャが豊富か
- セキュリティや本番反映の注意点まで触れているか
を目安に選びます。
一度ローカル環境が作れるようになると、
- 大胆なカスタマイズを気軽に試せる
- テーマやプラグインの検証がしやすくなる
ので、「カスタマイズの練習場」として非常に価値が高いです。
自分でやるかプロに任せるかの判断基準
最後に、「どこまで自分でやるか」「どこから外注するか」の目安を持っておきましょう。
自力カスタマイズの限界を感じるポイント
おおまかな目安としては、次のような状況が「相談を検討するライン」です。
- セキュリティや決済が絡む機能(会員制、EC、予約システムなど)を独自実装したい
- テーマやプラグインの競合が複雑で、原因がコードレベルにまたがっている
- 何度修正しても表示崩れが直らず、運営に支障が出ている
- 学習時間を考えると、ビジネス的に「任せた方が早い」と感じる
「全部自分でやらなきゃ」と抱え込むより、
“自分はどこまで分かっていて、どこから分からないか”を言語化できれば、それだけで立派なスキルです。
外注するときに伝えておきたい要件
プロに依頼するときは、「ふわっとしたイメージ」から一歩踏み込んだ情報を用意しておくとスムーズです。
例えば、次のような項目を簡単にまとめて渡すと良いです。
- 目的
- 例)「記事が読みやすくなるデザインにしたい」「お問い合わせ数を増やしたい」など
- 現在の環境
- 使用テーマ名/バージョン
- 主なプラグイン
- サーバー(レンタルサーバーの種類)
- やりたいことの優先順位
- A:必須(ここだけは絶対に実現したい)
- B:できれば(予算と時間次第)
- 予算感・納期の目安
- 今後、自分でも編集したいかどうか
- 「コードは触らず、管理画面から変更できる形にしてほしい」
- 「子テーマの中身も理解しながら運用していきたい」など
ここまで整理してから依頼すると、
- 見積もりが現実的になる
- 作り手も「どこまで作り込めば良いか」が分かる
- 納品後も「ブラックボックス化」しにくい
というメリットがあります。
カスタマイズの学習は、
- 全体像を本やリファレンスで押さえる
- Web記事やチュートリアルで、必要なところを掘る
- 「これは任せた方が良い」と決める判断軸を持つ
というサイクルを回していくイメージです。
すべてを一人で完璧にこなす必要はありません。
自分がどのレベルまでできるようになりたいかを決め、そのラインまではしっかり学び、
それ以上はプロやツールの力も借りながら、無理なくステップアップしていきましょう。
まとめ:手軽な設定変更から段階的にレベルアップしよう
ここまで見てきたように、WordPressのテーマカスタマイズは
いきなり「コード編集」から入る必要はありません。
①管理画面 → ②追加CSS → ③子テーマ+PHP
というステップで進めると、つまずきにくく、実戦で役立つスキルが育っていきます。
まずは「管理画面で触れる範囲」から始める
最初の一歩は、管理画面だけで完結するカスタマイズです。
- 外観 > カスタマイズ(テーマカスタマイザー)
- メニュー/ウィジェットの設定
- サイトタイトル・キャッチフレーズ・ロゴ・アイコンの設定
- レイアウト(サイドバーの有無・位置など)の変更
このレベルでも、
- 読みやすさ
- ブランド感(「自分のサイトらしさ」)
- 回遊性(内部リンクの導線)
は大きく変わります。
「コードを書かなくても、ここまで変えられる」という感覚をつかむのが、最初の目標です。
追加CSSで少しずつデザインを整える
管理画面の設定だけでは足りない部分は、追加CSSで微調整します。
- フォントや文字サイズ
- 行間・余白
- 見出しやボタンの色・装飾
- 画像の大きさ・位置
など、**「あと一歩」のデザインを、自分好みに寄せていく段階です。
ポイントは、
- いきなり全体を書き換えない
- 「1つの要素を少し変える」→「ブラウザで確認」のサイクルを回す
- スマホ表示も一緒にチェックする
という、小さなトライ&エラーの積み重ねです。
慣れてくると、テーマを変えても応用が効く「CSSの感覚」が身につきます。
子テーマ+PHP編集で本格的な改造へ進む
さらに一歩進むなら、子テーマ+PHP編集で、
テンプレートや機能そのものに手を入れていきます。
- 子テーマを作り、
style.cssとfunctions.phpを用意する - 必要なテンプレートファイル(
single.phpなど)をコピーしてカスタマイズ - 抜粋表示・前後記事リンク・ウィジェットエリアなどをPHPで制御
この段階では、
- 「どのファイルが何を担当しているか」
- 「どのフックに、どんな処理を差し込むか」
といったWordPressの内部構造も少しずつ見えてきます。
無理に最初からここを目指すのではなく、
「管理画面」「追加CSS」が自然に使えるようになってから」挑戦するのがおすすめです。
常にバックアップとテスト環境をセットで考える
どのレベルのカスタマイズでも、「壊れても戻せる」仕組みが前提です。
- 定期バックアップ(自動+大きな変更前の手動)
- ローカル環境やステージングサイトでの事前テスト
- 変更内容をメモしておく(どのファイルを、どう触ったか)
これらを習慣にしておくと、
- 「試すのが怖い」状態から解放される
- 不具合が出ても、原因をたどりやすい
- テーマ変更やアップデートにも落ち着いて対応できる
ようになります。
カスタマイズの技術と同じくらい、「壊さない・戻せる力」も大事なスキルです。
困ったときはテーマ変更・専門家への相談も視野に入れる
最後に覚えておきたいのは、
「そのテーマに固執しすぎない」「一人で抱え込まない」という視点です。
- テーマの仕様上、どうしても実現しづらいこと
- テーマとプラグインの相性問題で、トラブルが頻発するケース
- 決済や会員制など、ビジネス上クリティカルな機能
こうした場合は、
- カスタマイズしやすい別テーマへの乗り換え
- 制作会社やフリーランスへの部分的な外注
も、立派な選択肢です。
その際、
- サイトの目的
- 現状の問題点
- 具体的にやりたいこと
を言語化しておくと、
相談もスムーズになり、「作りっぱなし」ではなく「運用しやすい形」に近づけます。
WordPressのテーマカスタマイズは、
「いきなり上級者になる」のではなく「できる範囲を少しずつ広げていく」プロセスです。
- 管理画面の設定を使いこなす
- 追加CSSで細部を整える
- 子テーマ+PHPで、テーマの“中身”に踏み込む
この順番を意識しつつ、
安全対策とテスト環境を味方にしながら、自分のペースでレベルアップしていきましょう。
