中小企業のための法人向けレンタルサーバー教科書|用途別おすすめプランとチェックリスト
「法人向けプランのほうが安心って聞くけれど、うちの規模で本当に必要なのだろうか?」
「共用サーバー・VPS・専用サーバー… 名前は聞くけれど、どれが自社に合うのか全くイメージできない」
「制作会社に“このサーバーでいいですよ”と言われるまま契約しているけれど、コストやセキュリティは大丈夫なのか不安……」
中小企業や小さな組織で「サーバー選び」を任されると、こうしたモヤモヤを抱えがちです。情報システム部門がしっかりある大企業とは違い、社長や総務、マーケ担当が“片手間で”サーバー担当になっていることも珍しくありません。
本記事は、そんな中小企業の現場目線で書いた「法人向けレンタルサーバーの教科書」です。
- 会社案内サイト・採用サイト・ブログ
- メール運用を含めたコーポレートサイト
- 将来のオンラインサービスや会員サイト展開
といった用途ごとにサーバーの選び方の方向性を整理し、最後にそのまま使えるチェックリストも用意します。
専門用語の羅列ではなく、
「なぜその項目を見るべきなのか」「どの程度を目安にすればいいのか」を、実務に落とし込んで解説していきます。読み終えたときには、
- 自社の規模と目的に合うサーバータイプが絞れる
- 提案や見積もりを“なんとなく”ではなく、自分の物差しで比較できる
という状態を目指します。
法人向けレンタルサーバーの基礎理解
まずは、「法人向けレンタルサーバーとはそもそも何か」「個人向けと何が違うのか」「規模別にどう使い分けるのか」を整理しておくと、その後のサービス比較がかなり楽になります。
レンタルサーバーの仕組みと主な役割
レンタルサーバーは、専門の事業者が保有しているサーバー(コンピュータ)の一部を企業が借りて、自社サイトやメールを運用する仕組みです。
イメージとしては、次のような役割を担います。
| 項目 | 役割 / 具体例 |
|---|---|
| Webサーバー | コーポレートサイト、採用サイト、LP、オウンドメディアなどを公開 |
| メールサーバー | @yourcompany.co.jp の独自ドメインメールを送受信 |
| データベース | WordPressなどCMSのデータ、会員情報、フォーム送信内容の保存 |
| ファイル領域 | 資料ダウンロード用PDF、画像・動画、システムログの保管 |
| ネットワーク・セキュリティ | ファイアウォール、WAF、SSL/TLS、アクセス制限など |
ざっくりとした流れは次のとおりです。
- 企業がレンタルサーバー会社と契約する
- 独自ドメイン(
example.co.jpなど)を取得する - ドメインとサーバーをDNSで紐づける
- サーバー上にWebサイトやメール環境を構築する
- インターネット上のユーザーがブラウザやメールソフトからアクセスする
自社でサーバーを購入・設置・保守する「オンプレミス」と比べると、
- 初期投資が小さい
- 運用・監視を事業者に任せやすい
- 障害対応やハード交換の手間が減る
といった点が、レンタルサーバーを選ぶ大きな理由になります。
法人向けプランと個人向けプランの位置づけ
多くのレンタルサーバーは、「個人・小規模向け」と「法人・ビジネス向け」の2ラインを用意しています。ただし、厳密な定義が法律で決まっているわけではなく、あくまで「想定している利用規模・要求水準の違い」と考えると理解しやすいです。
おおまかな違いを整理すると、次のようなイメージです。
| 観点 | 個人向けプラン | 法人・ビジネス向けプラン |
|---|---|---|
| 想定ユーザー | 個人ブログ、趣味サイト、副業ブログ | 企業サイト、ブランドサイト、業務システムの一部 |
| 性能 | 小〜中規模アクセス向け | 中〜大規模アクセス・高負荷対応 |
| 安定性・SLA | 明示されないか、ざっくりとした目安 | 稼働率保証(例:99.99%)、SLA記載あり |
| セキュリティ | 基本的な機能中心 | WAF、IPS/IDS、ログ管理、権限管理など強化 |
| サポート | メール中心、平日対応が多い | 電話・チャット、24時間・365日対応など |
| 契約・請求 | 個人名義・クレジットカード決済が中心 | 会社名義、請求書払い、見積書・発注書のやり取りに対応 |
| 機能 | WordPress運用が主な想定 | 複数サイト・複数部門・メール大規模運用なども前提 |
実務では、小規模な法人や個人事業主が、あえてコスパの良い「個人向けプラン」を選ぶケースもあります。一方で、
- 取引先や親会社からセキュリティ要件を出されている
- 自社サイトが「企業の信用」に強く関わる(上場企業、金融、医療など)
- 社内システムと連携する重要なアプリを載せる
といった場合は、最初から「法人向け」を前提に検討した方が安全です。
企業規模別(中小企業・大企業・個人事業主)の利用シーン
同じ「法人向けレンタルサーバー」でも、規模によって優先すべきポイントが変わります。ざっくりとした利用イメージを挙げてみます。
個人事業主・フリーランス
- コーポレートサイト(ポートフォリオや事業紹介)
- 問い合わせフォーム・予約フォーム
- ブログ・オウンドメディアによる集客
この層では、コストと使いやすさが最優先になりがちです。信頼できる共用サーバーの「個人〜小規模ビジネス向けプラン」を選びつつ、
- 独自ドメインメールを使えるか
- WordPressがスムーズに動くか
あたりをチェックしておけば、過剰なスペックを避けながら必要十分な環境を用意できます。
中小企業(数名〜数百名規模)
- コーポレートサイト、採用サイト、ブランドサイト
- ECサイト、サービスサイト、会員制サイト
- 社外向けお知らせ・IR情報の掲載
- 社員用メール、営業部門向けメールアドレスの運用
この規模になると、
- 稼働率・バックアップ・セキュリティ
- 電話を含むサポート体制
- 複数ドメイン・複数サイトの運用
が重要になります。共用サーバーの「ビジネスプラン」や、VPS・マネージドサーバーを組み合わせて使うケースも増えてきます。
大企業・官公庁・グループ企業
- 大量アクセスのあるコーポレートサイト・キャンペーンサイト
- 採用サイト、IRサイト、ブランド横断のポータル
- 社外向けシステムのフロントエンド(一部)
- セキュリティ要件の厳しいメール・業務システムとの連携
このレベルでは、
- 冗長構成やSLA(サービス品質保証)
- セキュリティ認証(ISO、ISMSなど)やログ管理
- 専任担当によるサポートやマネージドサービス
といった「運用・ガバナンス」面が最重要になっていきます。共用サーバーではなく、
- 専用サーバー
- マネージド専用サーバー
- クラウド+CDNの組み合わせ
などを選ぶことが多くなります。
このように、「法人向けレンタルサーバー」と一口に言っても、事業のステージやサイトの役割によって、適したサービスやプランがかなり変わることが分かると思います。
法人向けと個人向けレンタルサーバーの違いと特徴
同じ会社が提供しているサービスでも、「個人向け」と「法人向け」では、想定している使い方や求められている水準がかなり違います。ここを整理しておくと、「うちの会社はどちらを選ぶべきか」が判断しやすくなります。
想定ユーザーと運用体制の違い
個人向けプラン
- 主な利用者:個人ブロガー、アフィリエイター、趣味サイト運営者、副業でサイトを持ちたい人
- 想定用途:ブログ、ポートフォリオサイト、小規模なアフィリエイトサイトなど
- 運用スタイル:「自分一人でなんとかする」 前提。トラブルがあっても、まず自分で調べて解決する世界観です。

法人向けプラン
- 主な利用者:中小企業、上場企業、官公庁、学校法人など
- 想定用途:コーポレートサイト、採用サイト、ブランドサイト、会員サイト、業務システムの一部など
- 運用スタイル:社内外の担当者が関わる前提。
- Web制作会社・システム会社が代理で管理する
- 総務・情シス部門が窓口となる
といった、「チームでの運用」を想定しています。
そのため法人向けプランでは、
- ユーザー権限の分離(管理者アカウント・担当者アカウントなど)
- 複数部署が関与しても混乱しない契約・請求の仕組み
が重視される傾向があります。
サーバー性能・機能・拡張性の差
ざっくり言うと、個人向けは「必要十分」、法人向けは「余裕を持たせる」設計になりがちです。
| 観点 | 個人向けプラン | 法人向けプラン |
|---|---|---|
| CPU・メモリ | 小〜中規模想定 | 高負荷アクセスや複数サイト運用も想定 |
| ディスク容量 | 1サイト+αレベルを想定 | 複数サイト・大量コンテンツを前提 |
| データベース数 | ブログ用に数個 | 部門別サイトやシステム用に多数 |
| メール機能 | 少数アカウント向け | 部門・社員ごとの多数メールアドレス |
法人向けでは、
- 将来のサイト増設(採用サイト・ブランドサイト・LPなど)
- 部門ごとのメールアドレスの大量発行
- 社外システムと連携するAPIやバッチ処理
などを見据えて、拡張性に余裕があるプランを選ぶ必要があります。
稼働率・安定性と大規模アクセスへの強さ
表向きにはどちらも「安定稼働」をうたいますが、求められるレベルが違います。
- 個人向け:
- 一時的なアクセス集中で表示が遅くなっても、致命傷になりにくい
- ブログや趣味サイトなら「少し重いな」で済むことが多い
- 法人向け:
- 採用情報や問い合わせフォームが落ちる=機会損失・信用低下
- 取引先がアクセスしたときに503エラーでは、ビジネス上のダメージ大
このため法人向けでは、
- 稼働率の目安(例:99.99%など)をSLAとして明示
- リソースの過負荷を防ぐ仕組み(負荷分散、リソース保証)
- 大量アクセスが予想される時期(キャンペーン、TV出演など)への事前相談
といった部分が、個人向けよりも手厚く設計されていることが多いです。
セキュリティ機能・監視体制の違い
セキュリティ面は、法人向けと個人向けで最もギャップが出やすいポイントです。
個人向けプランの典型的なイメージ
- 無料SSL(Let’s Encrypt等)で常時SSL化
- 基本的なファイアウォール
- 最低限の不正アクセス対策
法人向けプランで求められることが多いもの
- WAF(Webアプリケーションファイアウォール)
- DDoS対策・不審アクセスの自動検知
- ログ保存・アクセスログの提供
- OS・ミドルウェアの定期アップデート
- 管理画面へのIP制限・二要素認証 など
さらに、24時間365日の監視体制をうたうケースも少なくありません。
業種によっては、取引先や親会社から
- 「外部公開サーバーはWAF必須」
- 「ログを◯日以上保存」
といった条件を出されることもあるため、その場合は個人向けプランだと要件を満たせないことがあります。
サポート窓口・対応範囲(電話・メール・チャットなど)
サポートの質は、「トラブル発生時にどれだけ早く立て直せるか」に直結します。
- 個人向け
- メール・チャット中心
- 平日の日中のみ対応、返信まで時間がかかることも
- 問い合わせ内容も「基本的な操作」「パスワード再発行」などが中心
- 法人向け
- 電話サポートや緊急窓口を用意しているケースが多い
- 一部は24時間365日・専用窓口あり
- トラブル発生時に「状況確認 → 暫定対応 → 原因調査」といった流れをある程度期待できる
また、法人向けでは
- 見積書・請求書・発注書・検収書の発行
- 契約担当と技術担当が別窓口になることもある
など、「企業の業務フローに合わせたサポート」が求められます。
初期費用・月額料金・契約形態の比較
当然ながら、法人向けプランの方が総じて高めに設定されています。ただし、「高い=損」ではなく、何に対してお金を払っているのかを理解することが大切です。
| 項目 | 個人向けプラン | 法人向けプラン |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料〜数千円 | 無料〜数万円(設定代行など含む場合も) |
| 月額料金 | 数百円〜数千円 | 数千円〜数万円 |
| 支払方法 | クレジットカードが中心 | 請求書払い・銀行振込・年契約など柔軟 |
| 契約名義 | 個人名 | 法人名・部署名での契約が可能 |
| 契約期間 | 1ヶ月〜長期割引 | 年契約・複数年契約でディスカウントされることも |
法人向けでは料金の中に、
- 高い稼働率を維持するための設備投資・冗長化
- 24時間監視やセキュリティ対策のコスト
- 電話サポートや技術者の人件費
といった「見えないコスト」が含まれていると考えると、価格差の理由が納得しやすくなります。
法人プランを選ぶメリットと注意点
メリット
- 企業として求められるレベルの安定性・セキュリティ・サポートを確保しやすい
- 社内ルール(稟議、発注、請求書精算)に合わせた契約・請求がしやすい
- 将来的なサイト増設・アクセス増加を見据えた拡張性がある
- 取引先や親会社からのセキュリティチェックに対応しやすい
注意点
- 月額コストがどうしても割高になりやすい
- 機能が多く、小規模事業者にはオーバースペックになることがある
- サーバー側の制約(設定変更権限など)が厳しめな場合もあり、開発会社がやりたいことと合わないケースもある
「とりあえず法人プランにしておけば安心」という発想だけで決めると、費用に対して使い切れていない状態になりがちです。
自社の規模・サイトの重要度・求められるセキュリティ水準を整理してから選ぶのがおすすめです。
個人向けプランを法人利用するメリット・デメリット
現実には、小規模な法人や個人事業主が個人向けプランを使うケースは珍しくありません。
メリット
- 月額料金を抑えやすい(固定費が軽い)
- ブログやオウンドメディアなど、コンテンツ発信が中心のサイトなら十分なことが多い
- 情報も多く、トラブル時に自力で調べて解決しやすい
デメリット
- 企業・官公庁レベルのセキュリティ要件をクリアできない場合がある
- 稼働率やサポート対応時間が、重要な商談やキャンペーンと噛み合わないことがある
- 取引先から「サーバー環境についての資料提出」を求められたときに、情報が十分に出せないことがある
- 契約名義・請求書対応など、経理処理がやややりにくい場合も
そのため、
- 開業直後でまずは最低限のサイトとメールが必要
- 取引先からセキュリティ・SLAの厳しい要件はまだ出ていない
- 自分(または社内の誰か)が、ある程度はトラブル対応できる
という状態であれば、コストを抑える目的で個人向けプランを使う選択も十分ありえます。
ただし、
「取引が増えてきた」「採用が本格化してきた」「問い合わせ数が増えてきた」
といったタイミングでは、法人向けプランへの移行も視野に入れて設計しておくと安全です。
まとめると、「法人向けか、個人向けか」はラベルの問題ではなく、
“自社の事業リスクとサーバーに求める水準はどこか” を決める作業です。
- 安定性と信用をどこまで求めるか
- コストをどこまで許容できるか
- 社内にどれだけ技術リソースがあるか
この3つを軸に、自社に合うラインを決めていくと、後悔の少ない選択がしやすくなります。
法人向けサーバーサービスの種類と選び方の方向性
「法人向けレンタルサーバー」と一言でいっても、中身はかなりバラバラです。
ここでは代表的なサーバータイプを整理しつつ、どんな会社がどの方向性を選ぶと失敗しにくいかをまとめます。
サーバータイプ別の違いを整理する
まずはざっくり全体像です。
| 種類 | イメージ | 管理の難易度 | コスト感 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 共用サーバー | 大きなマンションの一室を借りる | 低い | 安い | 中小企業のコーポレートサイト・小規模メディア |
| 専用サーバー(物理) | 一軒家を丸ごと借りる | 高い | 高い | 高負荷サイト・基幹システムなど重要度が高い用途 |
| VPS | 一軒家を仮想的に区切った部屋 | 中〜高 | 中 | 自由度の高いWebサービス・開発環境 |
| クラウドサーバー | 必要に応じて広さを変えられるオフィス | 中〜高 | 使い方次第 | 変動が大きいサービス・スケール前提のシステム |
それぞれもう少し掘り下げます。
低コストで管理負担を減らしたい場合の共用サーバー
共用サーバーは、1台の物理サーバーを多数のユーザーで共同利用するタイプです。
法人利用では、主に次のような用途に向いています。
- コーポレートサイトや採用サイト
- 会社ブログやオウンドメディア
- お問い合わせフォーム程度のシンプルなWebアプリ
特徴とポイントは以下の通りです。
- サーバーのOSやミドルウェアの管理はほぼすべて事業者側
- 管理画面からの操作が中心で、専門知識がなくても運用しやすい
- 物理リソースを他社と共有するため、同居ユーザーの負荷に影響を受けるリスクはある
中小企業や個人事業主の場合、まずは共用サーバーのビジネス向けプランから始めるのが現実的な選択になりやすいです。
高負荷サイトや基幹システム向けの専用サーバー(物理)
専用サーバー(物理)は、1台のサーバーを丸ごと自社専用にするタイプです。
- 大量アクセスが予想されるメディア・キャンペーンサイト
- 社外公開が必要な業務システム(BtoBポータルなど)
- 法制度・社内規程的に「共用環境NG」のケース
といった場面で検討されます。
メリット
- 他社利用の影響を受けにくく、性能が安定しやすい
- CPU・メモリ・ディスク構成など、ハードウェア構成を細かく指定できる場合も
- セキュリティ要件やコンプライアンス要件を満たしやすい
デメリット
- 月額費用が高くなりがち
- OSやミドルウェアの設定・運用まで自社(または委託先)が担うことも多く、インフラ担当者の負担が大きい
「ビジネス上落ちてはいけない」「社外からの監査が厳しい」といった場合に、具体的な候補になります。
専用サーバー並みの自由度を持つVPS(仮想専用サーバー)
VPS(Virtual Private Server)は、1台の物理サーバーの中に複数の仮想サーバーを作り、その1つを専有するタイプです。
- ルート権限(管理者権限)を持てる
- OSの種類を選べる
- ソフトウェアのインストール・設定を自由に行える
といった意味で、専用サーバーにかなり近い自由度があります。
向いているケース
- 自社サービス用のアプリケーションサーバー
- ちょっとしたWebシステムやAPIのホスティング
- テスト環境・ステージング環境の構築
注意点
- セキュリティ設定・OSアップデート・ミドルウェアの管理など、運用の責任範囲が広い
- 担当者が不在・退職すると「中身がブラックボックス化する」リスク
「エンジニアが社内にいて、インフラもある程度見られる」企業向けの選択肢です。
柔軟なスケールが可能なクラウドサーバー
クラウドサーバーは、CPU・メモリ・ディスク容量などをオンデマンドに増減できる仮想サーバーです。
代表的なパターンとして、
- アクセスが増えたときだけスペックを上げる
- 複数台にスケールアウトしてロードバランサーを置く
- リージョンを分散させて災害リスクに備える
などが可能です。
メリット
- リソースの増減が柔軟で、変動の大きいサービスに向く
- 他のクラウドサービス(ストレージ・DB・監視など)と組み合わせやすい
- インフラをコードで管理(IaC)できるため、大規模開発との相性が良い
デメリット
- 設計次第でコストが大きく変動し、放置すると請求が膨らむことも
- 完全に使いこなすには、インフラ設計の経験が必要
「今は小さく、将来大きく伸ばすかもしれないサービス」を作る場合に検討されます。
マネージドサーバー・マネージドVPSの位置づけ
マネージドサーバー/マネージドVPSは、「サーバーの中身の面倒もまとめて任せたい企業向け」のサービスです。
通常の専用サーバーやVPSとの違いは、
- OSアップデート
- セキュリティパッチの適用
- ミドルウェア(Webサーバー / DB)の設定・チューニング
- 監視・障害対応
といった部分を、ホスティング事業者側が主体的に行ってくれる点です。
向いている企業
- 社内にインフラ専任がいない、もしくは少人数しかいない
- それでも、共用サーバーではスペックや柔軟性が不足する
- 「Web制作会社にはアプリ部分だけ集中してほしい」というニーズがある
マネージドを選ぶことで、開発会社や社内エンジニアはアプリケーション開発に集中できるようになります。
一方で、カスタマイズ性は多少下がるため、「細かいところまで自分たちでいじりたい」場合は、通常のVPSやクラウドの方が向いていることもあります。
メール専用サーバーを利用するケース
Webとメールを同じサーバーで運用している企業は多いですが、規模が大きくなるとメール専用サーバーを別で契約することも増えてきます。
メール専用サーバーを検討した方がよいケース
- 社員数が多く、メールアカウント数が数十〜数百に及ぶ
- 大容量の添付ファイルをやり取りする業務が多い
- BtoBにおけるメール配信(ニュースレター、通知)が重要なチャネル
- スパム判定や到達率にシビアな業種(金融・医療・SaaSなど)
分離するメリット
- Webのアクセス増加と、メールの送受信が互いに影響しにくくなる
- 専用のスパム対策・ウイルス対策・アーカイブ機能を利用しやすい
- 退職者のアカウント整理や、監査対応など「メール特有の運用」をやりやすい
「Webは共用サーバー+メールは専用サービス」といった組み合わせも、法人では十分現実的な構成です。
CDN・セキュリティ強化サービス(Cloudflareなど)の役割
最後に、サーバーそのものではないが、法人サイトでは重要になりやすいサービスとして、CDNとセキュリティ系サービスがあります。
CDN(Content Delivery Network)の役割
- 画像やCSS・JS、動画などの静的ファイルを世界各地の拠点にキャッシュして配信
- ユーザーに地理的に近い拠点から配ることで、表示速度を改善
- オリジンサーバー(本体サーバー)への負荷を軽減
セキュリティ・パフォーマンス強化サービス(Cloudflareなど)
- CDN機能に加え、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)やDDoS対策を提供
- 怪しいアクセスを手前で遮断し、サーバーを守る
- HTTP/3や最適化されたTLS設定などで、通信の高速化にも貢献
企業サイトでよくある構成は、
共用サーバー or VPS + CDN/Cloudflare
という「基盤はシンプル+手前で守る/高速化する」パターンです。
とくに、
- 広告やキャンペーンでアクセスが読みにくいサイト
- 海外からのアクセスも多いサービス
- セキュリティ要件が厳しく、WAFが必須に近い業種
では、サーバー選定とセットでCDN・WAF導入も検討するのが現実的です。



「どのサーバーが一番良いか?」という問いに、唯一の正解はありません。
大事なのは、
- サイト・システムの重要度
- アクセス規模と今後の伸び方
- 社内外の技術リソース(運用をどこまで自前でやれるか)
- 予算と許容できるリスク
この4つを並べて考え、
共用 / VPS / 専用 / クラウド+マネージド・CDNをどう組み合わせるかを決めていくことです。
自社に合う法人向けレンタルサーバーを選ぶチェックリスト
どのサービスも「高性能」「高速」「安心」と書いてあるので、資料を読み比べているうちにだんだん違いが分からなくなってきます。
そこでここでは、法人が最低限チェックしておきたいポイントを「見るべき順番」で整理します。
検討中のサーバーごとに、このチェックリストを埋めていくイメージで読んでみてください。
必要スペック(CPU・メモリ・ディスク容量・転送量・DB数・メール数)
まずは「何をどれくらい載せるか」を数字でざっくりイメージします。
- 月間PV:例)月3万PVのコーポレートサイト/月10万PVのメディア
- サイト数:コーポレート+採用+LP など
- メールアドレス数:社員・部門・代表アドレスを合計して何個必要か
- データベース数:WordPressや会員サイトなど、システムの数
そのうえで、次を確認します。
- CPU・メモリ:
- WordPressサイトが複数あるなら、「ビジネス向け」「高速プラン」クラスが目安
- ディスク容量:
- 画像やPDFを多く載せるなら、最低100GB前後は欲しい
- 転送量:
- 動画を直接置くなら要注意(YouTubeなど外部サービス利用も検討)
- DB数:
- 「サイトの数+余裕分(2〜3個)」が取れるか
- メール:
- 「社員数+部門メール+予備アカウント」を見込んだ数が作れるか
スペックは「ギリギリ」よりも2〜3年後を見据えて少し余裕を持たせると、早期の乗り換えを防げます。
サーバーの安定性と稼働率(目安:99.99%以上)
法人サイトでは、「安定して動き続けるか」が最優先です。
- 稼働率の目安
- ビジネス用途なら 99.99%程度(年に数十〜数時間の停止) が一つの基準
- 公開されている障害情報・メンテナンス情報の履歴
- 頻度が多すぎないか
- 障害報告・原因説明がきちんと出ているか
チェックポイント:
- 料金プラン説明に「稼働率◯%保証」「SLA」といった記載があるか
- 障害発生時の対応フロー(連絡方法・復旧目標時間)が明示されているか
「安いけれど、よく落ちるサーバー」より、「多少高くても安定しているサーバー」の方が、長期的には信頼とコストの両面で得になります。
表示速度・レスポンスとWebサーバー性能
最近は、表示速度の遅さ=機会損失です。
- ページ表示が3秒以上かかると、離脱率が一気に上がる
- 採用サイトやLPなら、速度の差がそのまま成果の差に直結
見るべきポイント:
- 「高速化」の仕組み
- LiteSpeed / nginx など高速なWebサーバーか
- SSD/NVMeなど高速ストレージを採用しているか
- キャッシュ機能(サーバーキャッシュ・ブラウザキャッシュ)の説明があるか
- WordPress向け最適化
- 「WordPress高速化」や「専用プラン」が用意されているか
可能であれば、試用期間中に実際のテストサイトを置いて、表示速度を体感するのが一番確実です。
セキュリティ対策(WAF・SSL証明書・不正アクセス監視など)
法人サイトでのセキュリティ事故は、ブランド毀損と直接つながります。
最低限、以下は確認しておきたい項目です。
- SSL/TLS
- 無料独自SSLに対応しているか
- 常時SSL化(すべてのページをhttps化)が簡単に設定できるか
- WAF(Webアプリケーションファイアウォール)
- 標準で利用できるか、オプション料金はどの程度か
- 不正アクセス・攻撃への対策
- 管理画面のIP制限
- ログイン試行回数制限
- 管理画面URLの変更など
- OS・ミドルウェアのアップデート
- 事業者側で定期的にパッチを当ててくれるか
取引先からセキュリティチェックシートを求められる可能性がある業種では、
「セキュリティ対策について明文化された資料があるか」も重要なチェックポイントになります。
自動バックアップと障害発生時の復旧体制
どれだけ気をつけていても、
- 人為的なミス(誤削除・誤上書き)
- プラグイン更新による不具合
は必ず起こり得ます。
見るべきポイント:
- 自動バックアップの有無
- 何日分さかのぼれるか(例:過去7日・14日・30日など)
- WebデータとDBがセットでバックアップされるか
- 復元作業のしやすさ
- 管理画面から自分で戻せるか
- 復元作業に追加費用がかかるか
さらに、サーバー側の障害時には、
- どこまでを事業者が対応してくれるか
- データ消失時の補償範囲はどうなっているか
も、利用規約で確認しておくと安心です。
サポート体制(電話・メール・チャット/受付時間/日本語対応)
トラブル発生時に「質問できるかどうか」は、ITに詳しくない企業ほど重要です。
チェック項目:
- サポート窓口の種類
- メールのみか/チャット・電話もあるか
- 受付時間
- 平日の日中だけか
- 24時間365日か
- 回答スピードの目安
- 「◯営業日以内に返信」等の記載があるか
- 技術的な質問への対応範囲
- サーバー設定だけか、WordPressなどアプリケーションも含めて相談できるか
社内にインフラ担当がいない場合は、電話サポートやチャットサポートがある事業者を優先した方が安心です。
管理画面の使いやすさとWordPress簡単インストールの有無
日々の運用は「管理画面の使い勝手」に大きく左右されます。
- 管理画面の日本語対応・日本企業向けの設計か
- メールアカウントの追加・削除が分かりやすいか
- FTPアカウント・データベース作成など、基本操作が直感的か
特にWordPressを利用する場合:
- 「簡単インストール機能」があるか
- 1クリックで複数サイトを増やせるか
ITに詳しくない担当者が運用することを想定するなら、
多少スペックが控えめでも「管理画面が分かりやすいサービス」の方が、結果的に運用コストが下がることも多いです。
容量・マルチドメイン・メールボックス数などの拡張性
「今はコーポレートサイトだけ」という企業でも、数年後には
- 採用専用サイト
- ブランド専用サイト
- キャンペーンLP
などが増えていくことがよくあります。
そのため、次のような拡張性もチェックしておきます。
- マルチドメイン数
- いくつまでドメインを追加できるか
- サブドメイン数
recruit.example.co.jpなどをどれだけ作れるか
- メールボックス数
- 「社員数+部門+将来の増加分」を見込めるか
- 追加リソース
- 容量や転送量をあとから増やせるか
「1サイト専用プラン」より、「複数サイト対応プラン」の方が、中長期的には柔軟に使えて便利なことが多いです。
運営会社の実績・導入事例・信頼性
サーバーは「長く付き合うインフラ」なので、運営会社の信頼性も無視できません。
- サービス運営年数
- 公開されている導入事例(業種・企業規模)
- 自社と近い規模・業種の利用実績があるか
- 障害発生時の情報開示の仕方(ブログ・ステータスページなど)
また、以下もチェックしておくと安心です。
- 会社の所在(国内・海外)
- 資本関係(大手グループ企業かどうか)
- データセンターの場所(国内か/海外か)
法人サイトの場合、「よく分からない海外事業者の格安サーバー」は、コスト以上のリスクを抱える場合があります。
初期費用・月額料金・契約期間とコストパフォーマンス
最後に費用面です。
比較するときは「月額料金だけ」ではなく、「トータルコスト」で見ることが大切です。
見るべきポイント:
- 初期費用:ゼロか/数千〜数万円か
- 月額料金:支払い方法で金額が変わらないか(年払い割引など)
- 契約期間:
- 1ヶ月単位、1年単位、複数年契約での違い
- 途中解約時のペナルティの有無
- オプション費用:
- WAF、バックアップ、独自SSL、電話サポートなどが有料オプションになっていないか
「標準でどこまで含まれているか」を整理したうえで、サーバー同士を比較すると、真のコスパが見えやすくなります。
無料お試し期間・解約条件の確認ポイント
最後に、見落としがちですが重要なのがここです。
- 無料お試し期間
- 期間中にできること(本番ドメインの設定やSSL発行ができるか)
- 本契約への移行がスムーズか
- 解約条件
- 解約の申請方法(管理画面/メール/書面など)
- 解約の締め日や、いつまでに申請すれば次月課金を止められるか
- データの保持期間(解約後どのくらいでサーバー上のデータが削除されるか)
本命のサーバーが決まったら、いきなり長期契約を結ぶのではなく、
- 無料期間や最短契約期間で実際に触ってみる
- 速度・管理画面・サポート対応を確認する
- 問題なければ長期契約に切り替える
という流れにすると、失敗のリスクをかなり減らせます。
このチェックリストをベースに、
「自社のサイト規模・重要度・予算」に照らし合わせて〇/△/✕をつけていくと、
なんとなくの印象ではなく、「根拠をもってサーバーを選んだ」と説明しやすくなります。
料金帯別・目的別で見る法人向け共用レンタルサーバーのおすすめ
ここでは、「月額1,000円前後まで」で利用できる共用レンタルサーバーの中から、
法人・個人事業主でも使いやすいサービスをピックアップして紹介します。
ポイントは「名刺代わりの会社サイトを安く・きちんと運用できるか」。
ガチな基幹システム向けではなく、コーポレートサイトや小規模メディアを想定しています。
月額1,000円前後までの低価格ビジネス向けプラン
この価格帯のサーバーは、共通して次のような特徴があります。
- 長期契約で月数百円〜1,000円程度で利用可能
- WordPress・無料SSL・メールがほぼ標準装備
- 電話 or チャットなど、最低限のサポートは確保
一方で、「24時間電話サポート」「SLA付きの高い稼働率保証」などは上位プランに限られることも多いため、
「予算を抑えつつ、まずは自社サイトをちゃんと持ちたい」というフェーズ向きです。
ざっくり役割イメージだけ先にまとめておくと、こんな感じです👇
| サービス名 | ざっくり一言 | 向いているケース |
|---|---|---|
| CORESERVER | コスパ重視の高スペック | 技術に明るい担当者がいる小〜中規模法人 |
| ロリポップ! | 安く速く+サポート手厚め | Web制作会社と組んで運用したい中小企業 |
| さくらのレンタルサーバ | 老舗の安定感 | 長期運用を重視する企業・団体 |
| スターサーバー | 大容量×安定で月千円台〜 | 将来のサイト拡張も見据えたい法人 |
| カラフルボックス | 自動バックアップと高性能 | 複数サイト運用や成長を見込む事業 |
| VALUE SERVER | とにかく安く始めたい | まずは低コストでテストしたい法人 |
| シン・レンタルサーバー | 新世代高速サーバー | 表示速度を重視するコンテンツ系サイト |
| KAGOYA WP専用 | WordPress特化 | WPサイトを1〜数サイト集中運用したい |
以下、1社ずつ「法人が見るべきポイント」に絞って解説します。
CORESERVER(コアサーバー)
コアサーバーは、スペックと価格のバランスが非常に良い共用サーバーです。
- NVMe SSD+大容量ストレージ(例:CORE-Xで500GB)
- マルチドメイン・メールアドレス・DBが実質無制限の設計
- 自動バックアップ(CORE-Xで7世代、上位プランはさらに多世代)
ビジネス的なポイント
- 1契約で複数サイトをガンガン立ち上げられるので、
「本体の会社サイト+採用サイト+LPをたくさん作る」ような使い方と相性が良いです。 - 管理画面はやや“技術寄り”な印象があり、
社内 or 制作会社に多少サーバーに慣れた人がいる法人向き。
「とにかくコスパが良い共用サーバーで数多くサイトを展開したい」場合の有力候補です。
CORESERVER 公式サイト
ロリポップ!(ロリポップ!/LOLIPOP! ハイスピード等)
ロリポップ!は、長年個人向けで有名なサーバーですが、
ハイスピード/エンタープライズなどの上位プランは法人利用にも十分耐えうる性能です。
- ハイスピードプラン:
- LiteSpeed採用・700GB SSD・99.99%以上の稼働率をうたい、
- 長期契約で月額550円(税込)〜とビジネスにも十分な性能と価格帯
- WAF・無料独自SSL・自動バックアップ(7世代)なども標準装備
ビジネス的なポイント
- 電話・チャット・メールとサポート窓口が充実し、
「困ったら聞ける」環境を重視する中小企業に向きます。 - 公式サイト自体が“非エンジニアでもなんとかなる”トーンで書かれているので、
インフラ専任がいない会社でも運用しやすいです。
「コストは抑えたいけれど、サポートも軽視したくない」という法人にはかなり扱いやすい選択肢です。
ロリポップ!公式サイト
さくらのレンタルサーバ/さくらのレンタルサーバ for Biz
さくらは、日本のレンタルサーバーの中ではインフラの老舗にあたります。
- 一般プランでもSSL・WordPress・メールなど必要な要素は一通り揃う
- ビジネス/ビジネスプロなど、法人運用に寄せた上位共用プランも用意
ビジネス的なポイント
- 長期間サービスを続けているため、信頼性や実績を重視する企業・団体に選ばれやすいです。
- 「制作会社に運用を任せる前提」でも使われることが多く、
サイトを外注している中小企業にとっても扱いやすいラインナップ。
料金だけを見れば最安ではありませんが、
「日本の老舗インフラ×妥当な価格」という安心感を評価する法人向きといえます。
さくらのレンタルサーバ ビジネス公式サイト

スターレンタルサーバー
スターレンタルサーバーは、低価格帯からビジネス向けまで幅広いプランを持つサービスです。
- ビジネスプランでは、1,200GBのNVMe SSD、月額2,090円〜(税込)など、大容量で法人向けスペック
- 下位プランでは、月額1,000円前後でも比較的大きな容量とWordPress対応を備えています。
ビジネス的なポイント
- 同一グループの他サービス(ドメインなど)と組み合わせてコストを抑えつつ運用しやすい構成。
- 共用サーバーの中ではディスク容量がかなり多く、
「資料PDFや画像を多めに置きたい企業サイト」にも向きます。
低価格ゾーンから始め、必要に応じてビジネスプランへ段階的に引き上げていく形も取りやすいサーバーです。
スターレンタルサーバー公式サイト
カラフルボックス
カラフルボックスは、自動バックアップや地域別バックアップが強みの高性能サーバーです。
- 低価格帯のBOX1 / BOX2から利用でき、BOX2は700GB SSD・6vCPU・8GBメモリと十分なスペック
- すべてのプランで地域別自動バックアップ対応、メール・チャットサポートあり
ビジネス的なポイント
- 「バックアップをきちんと取りたいが、自分では設定したくない」という会社に向きます。
- アダルトジャンルも扱えるなど柔軟性が高く、
複数業態のサイトを1契約でまとめて運用したい法人とも相性が良いです。
初期は月1,000円以下からスタートしつつ、トラフィック増加や事業拡大に合わせて上位プランへ上げていけるのが強みです。
ColorfulBox 公式サイト
VALUE SERVER(バリューサーバー)
バリューサーバーは、名前通り価格重視の共用サーバーです。
- 月額137円〜という非常に安価なプランから利用可能
- 無料SSL・マルチドメイン・WordPress簡単設置など、必要最低限の機能はカバー
ビジネス的なポイント
- 「まずはテスト用・検証用として低コストでサーバーを持ちたい」
「起業したてで予算が本当に限られている」といったケースにフィットします。 - まるっとプランでは、ドメインとサーバーをセットでまとめやすく、
“初期投資をほぼかけないで法人サイトを持つ”ことも可能。
本格的な企業サイトの“最終形”というより、
スタートアップ期・検証用途の足場としての位置づけで考えると使いやすいサーバーです。

シンレンタルサーバー
シンレンタルサーバーは、エックスサーバー系の新世代高速サーバーで、
表示速度やWordPressとの相性に定評があります。
- NVMe SSD・リソース保証つきのビジネスプラン(例:1,000GB SSD・6コア・8GBメモリ)
- 下位のベーシック/スタンダードでも、WordPress高速環境と柔軟なスケールが特徴
ビジネス的なポイント
- コンテンツマーケティングやブログ集客など、表示速度が成果に直結するサイトと相性が良いです。
- エックスサーバー系サービスのため、
「将来的により上位の法人プランへ乗り換える可能性がある企業」にとって、
グループ内での移行のしやすさというメリットもあります。
「表示速度をきちんと担保したいけれど、専用サーバーまでは不要」という法人には検討価値が高いです。
シンレンタルサーバー公式サイト
KAGOYA WordPress専用サーバー
KAGOYAのWordPress専用サーバーは、
WordPress特化のマネージド寄りサービスとして位置付けられています。
- グレード1〜7まであり、月額440円〜でWordPress運用に特化した環境を提供
- CPU・メモリ・SSD容量がグレードごとに段階的に増え、
小規模サイト〜高トラフィックサイトまでカバー - セキュリティ設定やWAF、REST API制限など、
WordPress運用でありがちなリスクをまとめてケアする機能が用意されています。
ビジネス的なポイント
- 「会社サイトもブログも全部WordPress」という法人には非常に扱いやすい環境です。
- 通常の共用サーバーに比べて、WordPress前提で設計されているぶんトラブルシューティングがしやすいのも利点。
「将来もずっとWordPressで行く」と決めている企業なら、
汎用共用サーバーではなく、このようなWP専用タイプを最初から選ぶのも現実的な選択です。

低価格帯の共用サーバーはどれも魅力がありますが、
- コスパ優先なら「コアサーバー」「バリューサーバー」
- サポート重視なら「ロリポップ!」「さくら」「スターサーバー」
- 成長・拡張性や高速化を見据えるなら「カラフルボックス」「シン・レンタルサーバー」
- WordPress特化なら「KAGOYA WP専用サーバー」
というように、自社の優先順位に合わせて候補を絞り込むと、選びやすくなります。
月額5,000円程度までの中小企業・団体向け高信頼プラン
この価格帯は、「会社の顔となるサイトを落としたくない」「メールも安定して使いたい」という中小企業・団体が本命として選びやすいゾーンです。
激安サーバーと比べて、稼働率保証・サポート・セキュリティ・バックアップなどが一段厚くなります。
ざっくり役割だけ整理すると、こんなイメージです。
| サービス名 | イメージ | 特にハマりやすいケース |
|---|---|---|
| Xserver Business | ハイスペック共用+SLA | 事業サイト・メディアの成長を見込む中小企業 |
| ConoHa WING ビジネス | 速度+安定性重視 | 表示速度を重視するコーポレート・LP・ブログ |
| CPI 共用 | 大手グループ+堅牢設計 | 代理店・制作会社経由の法人案件、監査が厳しい案件 |
| ABLENET | 高速+堅実な共用 | WordPress中心だがコストも抑えたい企業 |
| WebARENA SuiteX | NTT系インフラ+高セキュリティ | 公共系・BtoBなど信頼性最優先のサイト |
| スマイルサーバ | NTTグループ+手厚いサポート | 社内にインフラ担当がいない中小企業 |
| KAGOYA レンタルサーバー | インフラ志向の共用 | Web制作会社と組んで複数サイト運用する法人 |
| iCLUSTA+ | マルチドメイン特化のコスパ型 | 多数のサイトを1契約で管理したい事業者 |
| お名前.com レンタルサーバー | ドメイン一体型 | ドメイン管理とサーバーをまとめたい企業 |
| mixhost | 高速・マネージド寄り | コンテンツ重視のメディア・ブログ運営法人 |
| ヘテムル | クリエイター系・大容量 | 制作会社・デザイン重視のサイト |
| Winserver | Windows環境に強い | ASP.NETやWindowsベースのシステムを持つ法人 |
| Hostinger | グローバル系の低価格高速 | 海外向けサイトや多言語展開を視野に入れる企業 |
| Quicca Plus | 小規模〜中規模向け | シンプル構成で低予算スタートしたい法人 |
| WADAX あんしんWPサーバー | WordPress特化+手厚い保守 | WPを「安全に任せたい」中小企業・団体 |
以下では、法人目線での「選びどころ」だけをギュッと絞って紹介します。
Xserver Business(エックスサーバービジネス)
- 一般向けエックスサーバーをベースに、SLA付きで稼働率99.99%以上を保証する法人向けプラン。
- マルチアカウント機能で、ドメインごと・担当者ごとに権限分けがしやすく、複数部署でサイトを管理する会社にも向きます。
- ある程度アクセスのあるオウンドメディアやコーポレートサイトを、「共用のままでも安定して回したい」企業に合う選択肢です。

ConoHa WING ビジネスプラン
- 通常版よりリソースを安定供給する設計で、稼働率99.99%以上と高速処理を前面に出したプラン。
- 予約リソース型なので、他ユーザーの急な負荷の影響を受けにくく、キャンペーン時のアクセス増にも強めです。
- LPや広告流入の多いサイトなど、速度と安定性を両立したいWebマーケティング系の利用に噛み合います。

CPI 共用レンタルサーバー(KDDIウェブコミュニケーションズ)
- KDDIグループの法人向けブランドで、共用ながら99.98%以上の稼働率と堅牢なセキュリティ構成をうたっています。
- テスト用サーバーと公開サーバーを分けて提供する構成が特徴で、本番リリース前の検証がしやすいのも法人案件向き。
- 広告代理店・制作会社経由の企業サイトや、監査やセキュリティ要求が高い業界の案件で選ばれやすいラインです。

ABLENETレンタルサーバー
- 老舗ながら、WordPress高速化・セキュリティ・自動バックアップなどを重視した共用サーバーを提供。
- 共用プランでも速度と安定性をバランスよく確保しつつ、価格は比較的抑えめなのが特徴です。
- 「WordPressを快適に動かしたいが、クラウドや専用はまだ早い」という中小企業向きのポジションと考えるとわかりやすいです。

WebARENA SuiteX/WebARENA(NTT PC)
- NTTグループのデータセンターで運用され、99.99%の稼働率実績と、RAID10構成のSSDなどインフラ品質を前面に出すサービス。
- ファイアウォール・IPS・改ざん検知・ウイルスチェック・バックアップといったセキュリティ機能が標準で豊富です。
- 公共団体やBtoB企業など、「ブランド的にもNTT系だと説明しやすい」組織に向いています。

スマイルサーバ
- NTTスマートコネクトが提供する共用サーバーで、耐災害性の高い設備と、稼働率99.999%クラスの実績が特徴とされています。
- 法人のWeb・メール利用に特化したプラン構成で、SSLやドメインをセットにしたプランも用意。
- 特に、社内に専門担当がいない初めての法人サイトでも使いやすいよう、サポートやプラン設計が工夫されています。

KAGOYA(カゴヤ・ジャパン)レンタルサーバー
- 共用サーバーの中でも、スペック階層とオプションの自由度が高く、コーポレート〜ECまで幅広い用途を想定。
- 上位プランではメール容量・DB容量も潤沢で、複数サイト・複数メールドメイン運用にも向きます。
- Web制作会社が複数クライアントのサイトを預かるケースや、一社で複数ブランドサイトを運営する企業と相性が良いです。

iCLUSTA+(アイクラスタ/iCLUSTA+ by GMO)
- 無料独自SSL付きの共用サーバーで、マルチドメイン・多数のMySQLに対応した複数サイト運用向けのサービスです。
- レギュラープラン以上では、DB数が多く取れるため、WordPressサイトを多数立ち上げる構成にも耐えられます。
- 「1契約でとにかくサイトを増やしていきたい」制作会社や、
ブログ・メディアを複数展開する法人にとって、コスパの良い選択肢です。

お名前.comレンタルサーバー
- ドメイン取得で有名なお名前.comと同じGMOグループのサーバーで、ドメイン管理〜サーバー運用を1社にまとめたい企業に向きます。
- 独自SSL・メール・WordPress簡単インストールなど、コーポレートサイトに必要な機能は一通り揃っており、
「ドメインも含めて窓口を一本化したい」ニーズに応えやすい構成です。 - 反面、機能をフルに使いこなすにはやや管理画面に慣れが必要な部分もあるため、制作会社や外部パートナーと組む前提だとスムーズです。

mixhost(ミックスホスト)
- LiteSpeed採用でWordPress高速化を前面に出している共用サーバー。
- マネージド寄りの設計で、自動バックアップやWAFなども備え、「サーバーの細かい設定は任せたい」法人に向きます。
- メディア運営やコンテンツマーケティング用途など、アクセス増加を見込んだWPサイトに噛み合う構成です。

ヘテムル
- クリエイター・制作会社に古くから使われている共用サーバーで、大容量・高機能・マルチドメイン前提の設計。
- 1契約で多数のサイト・大きめの容量を扱えるため、デザイン会社・制作会社が複数クライアントサイトをホスティングするケースでよく使われます。
- デザイナー寄りの案件や、表現力の高いサイトを複数展開したい法人に向いたポジションです。

Winserver(ウィンサーバー)
- 名前の通り、Windows Server系の環境に強いレンタルサーバーです。
- ASP.NETやIISが必要な既存システムを持つ法人が、クラウドではなくレンタルサーバーでホストしたいときの受け皿になります。
- 「社内の基幹システムと同じWindows系技術スタックでWebも統一したい」中小〜中堅企業に検討余地があります。
Hostinger
- グローバルで展開しているホスティング事業者で、低価格ながら高速・多言語対応を打ち出しています。
- 海外リージョンのサーバーも選べるため、海外向けサイトや多言語サイトでコストを抑えたい企業に向きます。
- 一方で、サポートや管理画面は「世界標準」寄りの設計なので、完全に日本語環境・国内サポートを重視する法人にはややハードルがある点は意識しておきたいところです。

Quicca Plus
- 個人・小規模事業主向けのイメージが強いサービスですが、シンプルな構成で会社サイトを低予算で運用したい法人にも選択肢になります。
- コントロールパネルが比較的分かりやすく、基本的なWordPressサイトの運用であれば十分こなせる構成。
- 高度な冗長構成や大規模アクセスを想定しない、スモールスタートの法人サイトで検討しやすいポジションです。

WADAX あんしんWPサーバー
- 名称の通り、WordPress専用かつ「保守・セキュリティまでまとめて任せたい」層向けのサービスです。
- WAFやバックアップ、運用サポートなど、WP運用でつまずきやすいポイントをまとめてカバーする設計になっています。
- 「社内でWPのアップデートやセキュリティ対応を追い切れない」「でも自社でコンテンツ更新はしたい」という中小企業・団体には、“WPマネージドホスティング”に近い安心感があります。

この価格帯は、どれも一見似たスペックに見えますが、
- インフラの堅牢さ(NTT/KDDI/大手系か)
- マルチサイト運用のしやすさ(マルチドメイン・DB数)
- WordPress特化か/汎用か
- サポートの厚みとSLAの有無
といった軸で整理すると、自社に合うサーバー像がはっきりしてきます。
「何を一番重視するか」を決めてから候補を絞るのが、法人サーバー選びで迷子にならないコツです。
目的別に見る共用レンタルサーバーの選び方
同じ「共用レンタルサーバー」でも、
何を一番優先するか(コスト/速度/サポートなど)によって、選ぶべきサービスは大きく変わります。
ざっくり整理すると、こんなイメージです。
| 目的 | 重視するポイント | 向いている企業イメージ |
|---|---|---|
| コスト重視 | 月額料金・最低限の機能 | 開業直後の中小企業・個人事業主 |
| 速度・安定性重視 | CPU・メモリ・高速ストレージ・SLA | Web集客に力を入れたい企業 |
| 老舗の安心感重視 | 運営年数・実績・障害履歴 | 公共系・保守的な業種 |
| サポート重視 | 電話・チャット・対応範囲 | 社内に詳しい人がいない企業 |
| ドメイン一元管理 | ドメイン+サーバーのセット運用 | IT管理をシンプルにしたい企業 |
以下で、目的別に見るポイントを解説します。
コスト重視の中小企業向けプラン(ロリポップ!ほか)
「まずは名刺代わりの会社サイトとメールが動けばOK」という段階なら、
月額1,000円以下の共用サーバーでも十分です。ロリポップ!のような低価格帯プランがここに当たります。
チェックしたいポイントはこのあたりです。
- 月額料金と長期契約割引
- 1年・3年払いでどこまで下がるか
- 標準機能に含まれるもの
- 無料独自SSL、メールアドレス、WordPress簡単インストール
- 自動バックアップの有無
- 追加料金が必要か、何日分さかのぼれるか
コスト重視とはいえ、SSL/メール/バックアップのどれか一つでも欠けると、あとで必ず困るので、
「安いだけで選ばない」ことが大切です。
開業直後・小規模事業なら
「ロリポップ!などの低価格ビジネス向けプラン+独自ドメイン」くらいから始めると、
固定費を抑えつつも最低限の“ちゃんとした企業サイト”が作れます。
表示速度・安定性を最重視する企業向け(Xserver Business/wpX Speed など)
オウンドメディア、広告ランディングページ、採用サイトなど、
「アクセス数=売上・採用に直結する」サイトは、共用サーバーでも性能を優先すべきです。
Xserver Business や wpX Speed のような高速系サービスを選ぶ際は、次を確認しましょう。
- CPU・メモリ・ストレージのグレード
- NVMe SSD/LiteSpeed/高クロックCPUなど、高速化の仕組みが明示されているか
- 稼働率とSLA(サービス品質保証)
- 「99.99%保証」のように、数字で掲げているか
- WordPress向け最適化
- キャッシュ機能、PHPのバージョン、同時アクセス耐性
表示速度はSEOにもユーザー体験にも影響します。
「記事が読まれるか」「CVまでたどり着くか」を考えると、
数百円の差で速度が大きく変わるなら、そこに投資する価値は十分あります。
老舗企業の安定運営を重視する場合(さくらのレンタルサーバ など)
「とにかく長く安定して使えることが最優先」という場合は、
さくらインターネットのような、運営歴の長い事業者を軸に見るのも一つの考え方です。
見るべきポイントは料金やスペックだけでなく、次のような部分です。
- サービス運営歴・会社としての実績
- 何年も続いているか、法人導入事例があるか
- 障害情報の公開状況
- 過去のトラブルをきちんと開示・説明しているか
- データセンターの場所・設備
- 国内データセンターか、冗長構成はどうなっているか
特に、学校法人・医療法人・自治体・協会など、
「失敗できない」「慎重さが求められる」組織では、
最新スペックよりも「運営基盤としての信頼性」を重視した方が、社内の理解も得やすいです。
電話サポート・有人対応を最優先する企業向け(カゴヤ・ジャパン など)
社内にサーバーやWordPressに詳しい人がいない企業では、
「聞ける相手がいるか」が生死を分けます。
カゴヤ・ジャパンのように、有人サポートを強みにしている事業者を選ぶときは、
- 電話サポートの有無と受付時間
- 平日昼のみか、夜間・休日も対応しているか
- チャット・メールのレスポンス速度
- 目安が書かれているか・ユーザーの評判はどうか
- サポート範囲
- サーバー設定だけか、WordPressの基本的な相談も受けてくれるか
を確認しておきましょう。
「サーバーが落ちた」「メールが届かない」といったトラブル時、
“誰に・どう連絡すればいいかが明確”というだけで、実務のストレスは大きく減ります。
ドメイン管理を一元化したい企業向け(お名前.comレンタルサーバー 等)
複数のサービスでドメインとサーバーをバラバラに契約すると、
- 更新忘れ
- 管理者の引き継ぎ漏れ
などのリスクが増えます。
お名前.comレンタルサーバーのように、
ドメイン取得サービスと同じ会社が運営するサーバーを選ぶと、次のようなメリットがあります。
- 更新・請求の窓口が一本化
- 契約・請求・更新の担当が追いかけやすい
- DNS設定がシンプル
- ボタン操作だけでドメインとサーバーを紐づけられることが多い
- 管理者交代時の引き継ぎが楽
- 「この管理画面に入れれば全部見える」状態を作りやすい
一方で、
「ドメインは別会社の方が安い」「サーバーは別の高性能サービスを使いたい」
というケースも当然あります。
その場合でも、
- ドメイン側とサーバー側のログイン情報と契約情報を台帳化しておく
- 担当者交代時には必ずその台帳を引き継ぐ
といった運用ルールを整えておくと、“ドメイン失効でサイトが消える”といった事故を防ぎやすくなります。
目的別に分けて見ていくと、
「どの会社が一番優れているか」ではなく、「自社に合う優先順位は何か」が見えてきます。
- 予算を抑えたいのか
- 速度・安定性を取りにいくのか
- サポートや運営実績を重視するのか
- 管理の手間を減らしたいのか
この優先度をチーム内で共有してから候補を比較すると、
「なんとなく評判が良さそうだから」ではない、納得感のあるサーバー選びがしやすくなります。
法人向けVPS・クラウドサーバーのおすすめサービス
共用レンタルサーバーより一歩進んで、
「自由度の高いサーバー環境が欲しい」「社内システムも置きたい」
という法人には、VPS・クラウド型サーバーが有力な選択肢になります。
ここでは、代表的なサービスごとに、
- ざっくりした特徴
- 向いている用途・企業像
を初心者向けに整理して紹介します。
Xserver VPS(通常プラン/ビジネスプラン/for Windows Server/クラウドPC)
エックスサーバー系のVPSは、「速さ」と「安定性」を前面に出したサービスです。
- 通常プラン:
- Webアプリ・ブログ・社内ツールなど汎用用途向け
- 高速な環境を比較的安価に使えるのが強み
- ビジネスプラン:
- 法人向けにスペックを強化した上位プラン
- 業務システムやアクセスの多いサービスでも余裕を持ちやすい
- for Windows Server/クラウドPC:
- Windowsデスクトップ環境をリモートで使いたいケース向け
- 社内からリモートで業務アプリを使う用途にも適合
こんな法人に向いている
- WordPressなどWebサービスの表示速度を重視したい
- 将来的に負荷が増えることを見込んでおきたい
- Linux・Windowsの両方をまとめて同じ系列で揃えたい


ConoHa VPS/ConoHa for Windows Server
ConoHa VPSは、「クラウドに近い柔軟さ」×「分かりやすい料金」が持ち味のVPSです。
- シンプルなコントロールパネルで、初めてでも操作しやすい
- 豊富なテンプレートから、WordPress・各種開発環境をすぐ構築できる
- 法人向けの解説ページやマネージド運用との連携も用意されている
こんな法人に向いている
- 「メガクラウドほど複雑なのは不要だが、拡張性は欲しい」
- 社内である程度サーバーに詳しい人がいて、自前運用できる
- キャンペーンを活用してコスパよく始めたい
ConoHa for Windows Server 公式サイト


シンVPS
シンVPSは、ハイスペック志向のVPSとして位置づけられています。
- CPU性能やNVMeストレージの速度が、同等価格帯の他社より高いと評価されている
- 大容量メモリプランや大きなストレージを選べるため、負荷の高い環境にも対応しやすい
その反面、最低契約期間がやや長めなど、「試しに1ヶ月だけ」という使い方はしにくい側面もあります。
こんな法人に向いている
- 高トラフィックなWebサイトや、負荷の高いアプリを動かしたい
- 性能に振り切ったVPSが欲しい
- ある程度用途・必要スペックが見えているプロジェクト

さくらのVPS/さくらのVPS for Windows Server
さくらのVPSは、老舗インフラ事業者による安定重視のVPSです。
- Linux系の「さくらのVPS」は、拡張性と安定性のバランスが良く、長期運用向き
- Windows Server版は、全プランSSD・国内データセンター・24時間監視などを売りに、コストと性能を両立
こんな法人に向いている
- 「VPSは初めてだが、実績がある事業者を選びたい」
- LinuxとWindowsの両方の環境をシンプルに揃えたい
- 長期運用前提で、運営基盤の信頼性を重視したい
さくらのVPS for Windows Server 公式サイト


KAGOYA CLOUD VPS(Linux・Windows)
KAGOYA CLOUD VPSは、「高性能・低価格・安定性のバランス」を強調する国内VPSです。
- 日額課金や年額払いなど、柔軟な料金体系
- 停止なしでスケールアップできるため、成長中サービスにも対応しやすい
- 法人向けに、年額契約でコストを抑えたいケースにもフィット
こんな法人に向いている
- 予算をコントロールしつつも、それなりの性能を確保したい
- “とりあえず小さく始めて、負荷に応じて上げていく”運用をしたい
- Windows/Linuxの混在環境も視野に入れている

クラウドVPS byGMO[Vシリーズ]
GMO系の「クラウドVPS byGMO」は、クラウド寄りのVPSサービスです。
- VPSとしてシンプルに使いつつも、スケールアップを前提とした設計
- 従量課金・スケールアップ中心の思想で、「必要に応じて上げていく」スタイルに適合
こんな法人に向いている
- 将来的にクラウド的な拡張や連携を意識している
- スモールスタート後、リソース増加が見込まれるWebサービスやSaaS
- GMO系列の他サービス(ドメインなど)との連携も視野に入れている

お名前.com VPS
お名前.com VPSは、ドメインサービスで有名なお名前.comが提供するVPSです。
- KVMによる仮想化で、柔軟なOS・テンプレート選択が可能
- 低価格帯ながら、2コア〜10コア・1GB〜16GBメモリまで、多様なプランを用意
- 法人では、請求書払いが使えるケースもあり、会計処理もしやすいことがある
こんな法人に向いている
- 既にお名前.comで複数ドメインを管理している
- ドメインとVPSをまとめて一元管理したい
- 低価格帯から柔軟にプランを選びたい

ABLENET VPS
ABLENET VPSは、コストパフォーマンス重視のVPSとして評価されています。
- 初期費用なし・月額を抑えた料金でスタートしやすい
- 最大10日間の無料試用期間があり、実際の負荷や操作感を試してから本契約に移行できる
- 稼働率99.99%以上を掲げ、24時間監視と自動復旧機能を備える
こんな法人に向いている
- 「まずは試してみて決めたい」
- 低コストで複数VPSを立てて開発・検証環境に使いたい
- コスパと可用性のバランスを重視する中小企業

Winserver Windows VPS
Winserver は、Windows VPSに特化したサービスとして知られています。
- Microsoft Hyper-V を利用し、Windows Server環境を安定提供
- Windowsアプリや .NET アプリ、Excelマクロなど「Windows前提の業務ツール」をクラウド側で動かしたい場合に相性が良い
- 料金もWindows VPSとしては比較的抑えめのプランが用意されている
こんな法人に向いている
- 社内で使っている業務ツールがWindows前提
- リモートデスクトップを通じて、複数拠点から同じ環境を使いたい
- Windows VPSに慣れておらず、サポートに相談しながら進めたい
WebARENA Indigo/WebARENA Indigo Windows Server
WebARENA Indigo は、NTTグループ系のVPSで、「従量課金+月額上限」という料金設計が特徴です。
- 1時間単位の従量課金だが、プランごとに「月額上限」があるため、使いすぎの心配を抑えやすい
- Linux/Windowsの両方に対応し、用途に合わせてOSやスペックを柔軟に変更可能
- NTTグループのネットワーク・データセンター基盤を活用した高稼働率・高信頼性が売り
こんな法人に向いている
- テスト環境・検証環境など「使う時期だけ稼働させたい」
- プランを行き来しながら、最適なスペックを模索したい
- インフラ基盤の信頼性(NTTグループ)を重視したい

主要VPSサービスの詳細比較ガイドへの誘導
ここまでで、代表的な法人向けVPS・クラウドサーバーの「ざっくりした特徴と向き・不向き」を整理しました。
ただし、実際に契約する際は、
- 具体的な料金(契約期間ごとの実質月額)
- CPU・メモリ・ストレージ・転送量などのスペック
- SLA・サポート体制・オプション(バックアップ、監視など)
を一覧表で横並び比較することが重要です。
そのため、
・月額料金/初期費用
・スペック(vCPU・メモリ・ストレージ)
・稼働率・SLA
・サポート窓口
・セキュリティ・バックアップ
といった指標を揃えた「法人向けVPS詳細比較ガイド」(別セクション・別記事)へリンクし、
そこで各サービスを表形式で解説すると、読者はそのまま社内検討資料としても活用しやすくなります。
このセクションでは「どんなサービスがどんな用途に向くか」の地図づくりまで。
細かい数値比較は、別途作る比較表パートに任せる構成にすると、記事全体の見通しも良くなります。
専用サーバー・マネージド専用サーバーの比較とおすすめ
共用レンタルサーバーやVPSよりも一歩進んだ選択肢が、専用サーバー(物理)とマネージド専用サーバーです。
「会社の基幹サイトや会員制サービスを止めたくない」「セキュリティ要件が厳しい」「アクセスが多くVPSでは不安」というケースで候補になります。
ただし、料金も運用責任も一気に重くなるため、
- 自社の規模・トラフィック
- 社内の技術リソース
- 求められるセキュリティレベル
を整理したうえで検討することが重要です。
物理専用サーバーの代表的サービス
まず押さえておきたいのは、「物理専用サーバー」とは1台の物理マシンを丸ごと借りるサービスだという点です。
| 項目 | 共用レンタルサーバー | VPS | 物理専用サーバー |
|---|---|---|---|
| 資源の占有 | 共有 | 仮想的に分割 | 1台を専有 |
| 性能 | 安価だが制限あり | 中〜高 | 高い(スペック次第) |
| カスタマイズ性 | かなり制限あり | 中程度 | 高い(OSレベルから調整可) |
| 主な用途 | 会社HP・小規模サイト | 中規模Webサービス | 高負荷サイト・業務システム |
そのうえで、代表的なブランドごとの特徴を「どう選ぶか」の観点で整理します。
Xserver Business 専用サーバー
エックスサーバー系のビジネス向け専用サーバーは、
- 共用サーバーで培った高速環境を、1社専有で使いたい
- 既にエックスサーバーを使っており、その延長でステップアップしたい
といった企業にとって扱いやすい選択肢です。
- WebサービスやWordPressサイトを複数抱える中小〜中堅企業向け
- コントロールパネルの使い勝手が共用系と近いため、“エックスサーバーに慣れている担当者”がいる会社で導入しやすい
- マネージドオプションと組み合わせることで、「ハードは専有・運用はおまかせ」という構成も取りやすい

CPIレンタルサーバー(専用サーバー)
CPIは法人・制作会社向けの色が強く、安定運用・検証環境の整備・セキュリティを重視したラインナップになっています。
- 本番用とステージング用をセットで使う構成をとりやすく、
Web制作会社やシステム開発会社と組んで運用する案件に向く - 企業サイト・会員制サイトなど、「きちんとした検証〜リリースフロー」を求める案件で選ばれやすい
- 自社だけでなく、社外パートナーも一緒に運用していく前提のプロジェクトと相性が良い

カゴヤ・ジャパン 専用サーバー
カゴヤの専用サーバーは、柔軟なスペック選定とデータセンター運用の実績が強みです。
- CPU・メモリ・ストレージなどをプロジェクトに合わせて細かく調整しやすい
- Webサイトだけでなく、社内向けシステム・ファイルサーバー用途なども視野に入る
- 物理専用に加えて、後述するマネージドサービスが豊富で、“どこまで自社で運用するか”を段階的に決めやすい

マネージド専用サーバー/マネージド仮想専用サーバー
次に、「マネージド」専用サーバーです。
ここでいう「マネージド」とは、ざっくり言うと:
OS・ミドルウェアの設定やアップデート、監視など、
インフラ周りの面倒をホスティング会社側が引き受けてくれるサービス
というイメージです。
| 項目 | 専用サーバー(素の状態) | マネージド専用サーバー |
|---|---|---|
| root権限 | 原則あり | 制限される場合もある |
| OSアップデート | 自社で実施 | 事業者が代行 |
| 監視・障害対応 | 自社で構築 | 事業者の監視体制を利用 |
| 向いている企業 | インフラ担当がいる | Web・情シスはいるがインフラに詳しくない |
「専用サーバーを使いたいが、24時間監視やOSメンテナンスまで手が回らない」という法人には、マネージド型が現実的な選択肢になります。
カゴヤ・ジャパン マネージド専用サーバー
カゴヤは「ハードは専用+運用代行」というスタイルを早くから提供している会社の一つです。
- 監視・バックアップ・障害時の一次対応などを事業者側が担当
- セキュリティ設定やチューニングも、テンプレートから選んだり相談しながら進められる
- 社内にインフラ専任がいない中小企業でも、“専用サーバー級の環境を無理なく運用”しやすい

さくらのレンタルサーバ マネージド
さくらのマネージド系サービスは、共用サーバーの手軽さと、専用環境の安定性の中間に位置づけられます。
- 共用サーバーでは不安だが、クラウドを自前で設計するのは難しい企業向け
- 長年のインフラ運用実績があるため、「安定運用」を最優先する法人・公共系・団体と相性が良い
- システム会社と組んで、アプリケーション側に専念したいケースにも向く

エックスサーバービジネス マネージド仮想専用・物理専用
エックスサーバービジネスには、専用リソースをマネージドで提供するメニューがあります(仮想・物理ともにあり)。
- 「共用の延長で使えるUI」×「専用リソース」という組み合わせで、ステップアップしやすい
- アクセスの多いWordPressサイト、複数ドメイン運用の企業サイト群を、1社専有リソースで安定させたい場合に適する
- 共用からの移行ノウハウが豊富なため、「共用で大きくなりすぎたサイト」の受け皿にもなりやすい

CPI マネージド専用サーバー
CPIのマネージド専用は、法人・制作会社・SIer向けの“ちゃんとしたインフラ”を提供する位置づけです。
- OSやミドルウェアの構成を相談しながら決め、運用・監視もまとめて任せられる
- Webサイトだけでなく、業務系Webアプリや複数案件のホスティング基盤として使われることも多い
- 「監査・コンプライアンス・セキュリティ要件が厳しい案件」で、インフラ側の説明責任を果たしたいときに候補になる

マネージド専用サーバーとクラウドの違い・選び分け
「マネージド専用」に近いサービスは、クラウド(AWS・GCP・Azureなど)にも数多く存在します。
どちらを選ぶべきか迷うときは、次のように整理すると判断しやすくなります。
| 観点 | マネージド専用サーバー | クラウド(IaaS/PaaS系) |
|---|---|---|
| 料金イメージ | 月額固定が中心 | 従量課金が基本 |
| スケール | 事前にスペックを決める | オートスケールなど柔軟 |
| 設計の自由度 | ホスティング会社の範囲内 | ネットワーク・構成を細かく設計可 |
| 運用責任 | かなり事業者寄り | 設計次第で自社の負担大きめ |
| 向くケース | トラフィックがある程度安定したWeb・業務システム | 変動が大きい大規模サービス/グローバル展開 |
ざっくりとした目安としては、
- アクセス量もシステム構成もある程度読みやすい
→ マネージド専用サーバーで「固定料金+運用おまかせ」 - 将来のサービス拡大や海外展開を強く意識している
→ クラウドでスケールアウト前提の設計
という切り分けをしておくと、社内説明もしやすくなります。
マネージドクラウド・CDNなど周辺サービス
近年は、「サーバー単体」よりも、
- マネージド型のクラウドサービス
- CDN(コンテンツ配信ネットワーク)
- WAF・DDoS防御などのセキュリティレイヤー
を組み合わせて、全体として安定したWeb基盤を作るケースが増えています。
ここでは代表的な例として、Kinsta と Cloudflare を取り上げます。
Kinsta(マネージドWordPress/クラウド)
Kinsta は、グローバルで展開しているマネージドWordPressホスティングです。
- Google Cloud Platform 上に構築されたコンテナ環境をベースに、
WordPress向けに最適化されたインフラと運用をまとめて提供 - キャッシュ・スケール・セキュリティ・監視などをプラットフォーム側で面倒を見てくれるため、
利用者はコンテンツ制作・サイト運営に集中しやすい - 料金は共用サーバーや一般的なVPSより高めだが、「WordPressが事業の中核」という企業には、総合的な運用コストで見てメリットが出ることも多い
日本国内企業でも、
- 多言語のオウンドメディア
- 大規模なWordPressサイト
- 代理店・制作会社が管理する複数クライアントサイト
といった用途で採用例が増えています。

Cloudflare(CDN・セキュリティ/高速化サービス)
Cloudflare は、世界中にエッジサーバーを持つCDN+セキュリティプラットフォームです。
- Webサイトの前段にCloudflareを挟むことで、
- 静的コンテンツのキャッシュによる高速化
- DDoS防御
- WAF(悪意のあるアクセスを遮断)
などを一括で行える
- 無料プランでもCDNと基本的なセキュリティが使えるため、
共用サーバー〜専用サーバーまで、どのレイヤーとも組み合わせやすい - 海外ユーザーが多いサービスでは、Cloudflareを挟むだけで体感速度が大きく改善することもある
専用サーバーやマネージドサーバーを選ぶときも、
「サーバーを強くする」だけでなく、
「CDNやWAFで“外側”を固める」
という発想を持っておくと、無駄なスペック増強を避けつつ、全体の安定性とセキュリティを底上げできます。

専用サーバーやマネージド専用サーバーは、
共用レンタルサーバー・VPSと比べて明らかに“重い選択肢”ですが、そのぶんビジネスの土台としての安心感は大きくなります。
- 今は共用やVPSで十分なのか
- どのタイミングで専用・マネージドにステップアップすべきか
- そのときにCDN・クラウド・マネージドサービスをどう組み合わせるか
といったロードマップまで含めて考えておくと、
「トラブルが起きてから慌てて移行する」リスクを減らしつつ、計画的にインフラ投資を進めることができます。
法人向けメール専用サーバーとメール運用のポイント
メールは「止まると仕事にならない」インフラです。
コーポレートサイトが多少重くても何とかなりますが、メールが届かない・遅延するだけで、取引やクレームにつながることもあります。
そのため、Webと同じサーバーに“ついで”で置くのではなく、「メール専用サーバー」をきちんと選ぶことが、法人にとっては重要なテーマになります。
ここでは、
- 専用メールサーバーの代表的サービスの特徴
- 法人として押さえておきたい選定ポイント
- Webサーバーと分離するメリット
を、初心者向けに整理して解説します。
カゴヤ・ジャパン メールプラン(メール専用)
カゴヤのメールプランは、「メールだけを安定して運用したい法人向け」の専用サービスです。
主な特徴を、実務で押さえておきたい観点に絞って見てみます。
KAGOYAのレンタルサーバー公式サイト
法人利用を前提にした機能構成
- メールアドレス数が実質無制限のプランが用意されており、
社員数が増えてもアカウント追加コストを気にしにくい - ウイルスチェック・迷惑メールフィルタ・送信ドメイン認証(SPFなど)を標準でサポートし、
「マルウェア感染」「迷惑メール送信元と誤認される」リスクを抑えやすい
情報漏えい対策・内部統制を意識したオプション
- 添付ファイルをメール本文から切り離し、Webダウンロードで配布する機能
→ 「脱PPAP」を進めたい企業にとって有効 - 誤送信防止のための「送信保留」や「上長承認」など、ワークフロー型のオプション
- メールアーカイブの長期保存に対応しており、
コンプライアンス対応や内部監査にも活用できる
専用タイプによる「自社専有」の安心感
共用タイプに加え、1台を占有する専用メールサーバープランも用意されています。
- 物理サーバーを専有することで、他社ユーザーの大量送信などによる影響を受けにくい
- 専用のメールゲートウェイやセキュリティアプライアンスと組み合わせ、高いセキュリティ水準を確保しつつコストを抑える構成が取りやすい
こんな法人に向きやすい
- アカウント数が多く、メールアドレス単位課金のサービスだと費用が膨らみやすい
- 誤送信対策やアーカイブなど、情報管理のルールをしっかり整えたい
- 既に別サービスでWebサーバーを運用しており、「メールだけ独立させたい」
WebARENA メールホスティング(メール専用)
WebARENA メールホスティングは、NTTPCコミュニケーションズ(NTTグループ)が提供する、法人向けメール専用サーバーです。
インフラ品質と安定稼働
- NTTPCのデータセンターとバックボーンネットワーク上で提供され、
設備の冗長化・独立性を高めた構成で高い安定稼働を実現しているとされています - 長年、レンタルサーバー・VPS・データセンターを提供してきたブランドで、
「“どこの会社か分からない海外サービス”は避けたい」という法人にとって安心材料になりやすい
メール運用に必要な機能が標準装備
- 高機能なWebメール
- メールウイルスチェック・迷惑メールフィルタの標準提供
- 追加のセキュリティ機能・容量拡張オプションも用意されている
こんな法人に向きやすい
- インフラ選定で「NTTグループ」というブランドを重視したい
- 自前でサーバーを立てるのではなく、メール基盤を丸ごとアウトソースしたい
- WebARENAの他サービス(SuiteX や VPS等)と組み合わせて、統一した基盤を作りたい
法人メールサーバーを選定する際のチェック項目
具体的なサービス名だけで比較しても、なかなか本質が見えてきません。
どの会社のメールサーバーを選ぶにしても、次のチェック項目は必ず確認しておきましょう。
1. アカウント数・容量
- 作成可能なメールアドレス数(部署別・グループアドレスも含めて見積もる)
- 1アカウントあたりの容量・全体容量
- 将来的な社員増や部門増設も見据え、余裕を持ったプランかどうか
2. セキュリティ機能
- ウイルスチェック・迷惑メールフィルタの有無と精度
- TLSによる暗号化通信(SMTP/IMAP/POP)への対応
- SPF・DKIM・DMARCなど、送信ドメイン認証に対応しているか
- ログ・メールアーカイブの保持期間と取得方法
ここは「メールが届かない」「迷惑メール行きになる」「情報漏えい」など、
法人にとって致命的になり得るリスクに直結します。
3. 運用とサポート
- 障害時の連絡体制(24時間365日か/平日日中のみか)
- 電話・メール・チャットなど、サポート窓口の種類
- 初期設定・移行作業をどこまでサポートしてくれるか
(既存サーバーからの移行支援があると負担が大きく減ります)
4. 管理画面・権限設計
- 管理者がアカウント追加やパスワードリセットを簡単に行えるか
- アカウント管理権限を、情シスと各部署で分けられるか
- WebメールのUIが、非エンジニアの社員にとって分かりやすいか
日々触るのは現場の社員なので、「使いやすさ」は意外と重要な採用要因になります。
5. 料金体系とコスト感
- 月額固定か、ユーザー数課金か、その組み合わせか
- 初期費用の有無
- オプション(アーカイブ・誤送信防止・容量追加等)の単価
単純な「月額◯円」だけでなく、自社の社員数・運用スタイルに当てはめて試算しておくと、サービス間の差が見えやすくなります。
Webサーバーとメールサーバーを分けることのメリット
中小企業では、「レンタルサーバー1つでWebもメールも全部まとめている」ケースが少なくありません。
しかし、法人向けにはWebとメールを分ける構成をおすすめします。
主なメリットは次の通りです。
1. 障害時の影響を分散できる
- Webサーバーに障害が起きても、メールサーバーが別ならメールは通常通り利用可能
- 逆に、メール側でトラブルがあっても、Webサイトは稼働を続けられる
「片方が止まっても、もう片方は動き続ける」構成は、業務継続性(BCP)の観点から重要です。
2. メールの到達率と信頼性を高めやすい
- Web経由の大量アクセスや攻撃でサーバー負荷が高まると、メール送受信にも影響が出ることがあります
- IPアドレスの評価(レピュテーション)も、Webとメールを分離した方が管理しやすいケースが多い
専用のメールサーバーにすることで、「業務メールが遅延・不達になる」リスクを抑えやすくなるのが大きな利点です。
3. セキュリティポリシーを分けて設計できる
- Webサーバー側:WAF・CDN・キャッシュ・アプリケーション脆弱性対策など
- メールサーバー側:迷惑メール対策・ウイルスチェック・暗号化・アーカイブなど
用途が違うため、必要なセキュリティ対策も異なります。
インフラを分けておくことで、それぞれに最適なポリシーを個別に設定しやすくなります。
4. 乗り換え・増強がしやすい
- サイトリニューアルに合わせてWebサーバーだけを移行
- メールの運用ルール見直しに合わせてメールサーバーだけを専用サービスに切り替え
というように、段階的なリプレイスが可能になります。
まとめイメージ(カゴヤ vs WebARENA の位置づけ)
最後に、ここまでの内容をざっくり整理すると、次のようなイメージになります。
| サービス | 位置づけ・強み | 向いている法人像 |
|---|---|---|
| カゴヤ・メールプラン | アカウント数無制限、誤送信防止・アーカイブなどメール運用まわりの機能が豊富 | 情報漏えい対策や内部統制まで含めて、メール運用を強化したい中小〜中堅企業 |
| WebARENA メールホスティング | NTTグループ基盤による安定稼働と老舗ブランドの安心感 | インフラの信頼性とブランドを重視し、メール基盤を丸ごと任せたい法人 |
どちらか一方に決め打ちする必要はなく、
「Webとメールの分離」→「メール専用サーバーの導入」というステップの中で、
自社の要件(セキュリティ・アカウント数・サポート・コスト)に合うサービスを冷静に比較していくことが大切です。
官公庁・大企業向けサーバー選定で重視すべき評価ポイント
官公庁や大企業では、
「安い」「速い」だけではサーバーは選べません。
- 止まらないこと(信頼性)
- 情報を守れること(セキュリティ・コンプライアンス)
- 自社だけで抱え込まないこと(運用体制・マネージド活用)
この3つをどう設計するかが、選定の核心になります。
冗長構成・SLA・障害対応など信頼性の評価
まず最初に確認したいのは、「どこまで止まってはいけないシステムか」という前提です。
基幹系・重要業務系であれば、次のような観点でインフラを評価します。
冗長構成(レジリエンス)の確認
- データセンター内での二重化
- 電源・ネットワーク・ストレージの冗長化
- 拠点間冗長(リージョン/AZ またぎ)
- 災害時に別拠点へ切り替えできる設計か
- バックアップだけでなく、リストア手順が現実的か
- 復旧に何時間かかる前提なのか
提案書やSLAシートで「冗長構成」と一言で書かれていても、
“同一ラック内の二重化”レベルなのか、“データセンター横断の冗長”なのかで意味が大きく変わります。
SLA(サービス品質保証)の中身を見る
単に「稼働率99.99%」という数字だけではなく、以下を確認します。
- 対象範囲
- サーバーだけか、ネットワーク・ストレージまで含むか
- 計算方法
- メンテナンス時間を含むか/除外か
- 返金・ペナルティ
- SLA違反時に、どの程度のクレジットや返金が発生するか
官公庁・大企業の案件では、SLAの定義がRFPに直接書かれることも多いため、
ベンダー側の標準SLAとどこまで調整できるかもポイントになります。
障害対応プロセス・体制
「障害がゼロ」はあり得ないので、起きたときの動き方を事前に見ておきます。
- 24時間365日の監視体制があるか
- 障害検知後、何分以内に一次対応・連絡が行われるか
- インシデント報告書(原因・対策)の提出有無とフォーマット
- 定期的なレビュー会(運用報告会)を実施できるか
これらがしっかりしているベンダーほど、障害が起きても「説明できる」運用がしやすくなります。
セキュリティ認証・コンプライアンス要件への対応
官公庁・大企業では、「セキュリティがしっかりしているか」は感覚ではなく証拠で示す世界です。
代表的な認証・基準
業種やシステムにより求められるものは変わりますが、たとえば:
- 情報セキュリティマネジメント
- ISO/IEC 27001(ISMS)
- クラウド・SaaS系
- ISO/IEC 27017(クラウドサービスのセキュリティ)
- ISO/IEC 27018(クラウド上の個人情報保護)
- 金融・公共分野
- FISC安全対策基準への準拠を求められるケースもある
- 個人情報保護
- プライバシーマーク、各社独自の個人情報保護規程との整合
こうした認証の有無だけでなく、
- 認証範囲(どの拠点・どのサービスが対象か)
- 有効期限と、監査サイクル
まで確認しておくと、監査・内部統制の観点でも説明しやすくなります。
ログ・監査・データ保護
コンプライアンス要件では、「いつ何が起きたかを遡れるか」も重要です。
- アクセスログ・操作ログの保持期間(1年/3年など)
- 管理コンソールへのログイン履歴・権限管理
- データ暗号化(保管時・通信時)の方式と鍵管理
- マルチテナント環境でのデータ分離の仕組み
RFPフェーズで、
「ログ保持期間」「監査ログの取得方式」「暗号化の要否」などを要件として明示しておくと、
後から追加費用になりにくくなります。
運用代行・マネージドサービスの活用戦略
官公庁・大企業でも、インフラ運用をすべて自前でやる時代ではなくなりつつあります。
特に、クラウドや複雑なハイブリッド構成では、マネージドサービスの活用が現実的です。
どこまでを“外に出すか”を決める
運用を丸投げするのではなく、責任分界を整理します。
- ベンダー側が担当する範囲
- OSパッチ適用
- ミドルウェアのアップデート
- 監視と一次障害対応
- 自社やSIerが担当する範囲
- アプリケーション改修
- パラメータシート管理
- リリース手順の設計と実行
これを「R&R(Roles and Responsibilities)」として文書化し、
契約書や運用設計書に落としておくことが、トラブル時の責任論を防ぐ鍵になります。
マネージドサービス選定のポイント
- 対応時間
- 営業時間内のみか、24時間365日か
- 対応レベル
- 監視+通知だけか
- しきい値調整・キャパシティ管理まで踏み込むか
- レポーティング
- 月次レポート/四半期レビューの有無
- 体制
- 国内拠点で対応しているか
- 日本語での技術サポートが受けられるか
インフラを丸ごとクラウド化する場合ほど、
「マネージドサービスを含めたトータルの運用コスト」で比較することが重要です。
官公庁・大企業向けのサーバー選定では、
- 止まりにくい構成と、止まったときのSLA・対応力
- 認証・監査を含めたセキュリティ・コンプライアンス対応
- 自社リソースを圧迫しない運用代行・マネージドの活用
という3つの軸を整理しておくと、
「スペックと価格だけの比較表」から一歩踏み込んだ、説得力のある選定理由を示しやすくなります。
法人・中小企業向けレンタルサーバーの選び方・比較ポイント整理
料金(初期費用・月額・契約期間)
料金を見るときは、「月額いくらか」だけで判断しないことが大切です。
- 初期費用:0円でも、月額が割高なケースがあります。逆に初期費用ありでも、長期契約なら総額が安くなることもあります。
- 月額料金:
- 会社案内サイトのみ:月1,000円前後でも十分なことが多い
- 複数サイト・メディア運営:中長期的に月2,000〜5,000円帯も検討
- 契約期間:12ヶ月・36ヶ月などの長期契約で割引される場合、
「途中解約のペナルティや返金条件」も必ず確認しておきましょう。
最終的には、「3年使ったと仮定した総額」で比較すると、判断ミスを減らせます。
容量・転送量・同時アクセスの許容量
容量や転送量は、「どれだけ置けるか」「どれだけ見られても耐えられるか」を示す数字です。
- 容量:
- 会社サイト+ブログ程度なら数十GBもあれば足ります。
- 動画・大量の画像を置くなら、100GB以上も視野に入ります。
- 転送量:
- 「1日◯GB」や「月◯TB」などの目安値をチェック。
- 広告運用やSNSで急にアクセスが増える予定があるなら、余裕のあるプランを選びましょう。
- 同時アクセス・リソース制限:
- 明示していない会社も多いですが、「急なアクセス増にどこまで耐えられるか」は事前に質問しておくと安心です。
「とりあえず大きければ安心」ではなく、事業計画に合わせた“余裕のある一段上”くらいを狙うとちょうど良くなります。
サポート体制と運営会社の信頼性
中小企業にとっては、スペックより“困ったときに助けてくれるか”の方が重要な場面が多いです。
- サポート窓口:メールのみ/チャットあり/電話対応あり、を確認
- 受付時間:平日昼間のみか、夜間・休日も対応しているか
- よくある問い合わせに対する対応範囲:
- 「サーバー設定だけ」なのか
- 簡単なWordPressやメール設定の相談にも乗ってくれるのか
あわせて、
- 会社の運営実績(何年続いているか)
- 官公庁・上場企業・学校法人などの導入事例の有無
を見ておくと、「長く付き合える相手かどうか」をイメージしやすくなります。
セキュリティ設計と監視体制
法人サイトは、攻撃の対象になりうる前提で選ぶ必要があります。
確認したいポイントは次のとおりです。
- 通信の安全性:無料独自SSL/常時SSL化が標準で使えるか
- 不正アクセス対策:WAF、ブルートフォース攻撃対策、管理画面へのアクセス制限など
- 監視体制:
- 24時間365日の死活監視
- DDoS対策の有無
- ログ管理:アクセスログやエラーログがどの程度取得・保存されるか
特に、問い合わせフォームなどで個人情報を扱う場合、
SSLは必須、ログ管理とバックアップも“あって当然”と考えておきましょう。
バックアップ頻度と復旧方法
「うっかり消した」「ハッキングされた」など、万が一のときに取り返せるかがバックアップです。
チェックすべき点はシンプルです。
- どのくらいの頻度でバックアップを取っているか(毎日/数日に一度など)
- 何日分(何世代分)保存されるか
- 復旧方法:
- 管理画面から自分で復元できるか
- サポート依頼が必要か
- 復旧に追加料金がかかるか
「バックアップあり」と書いてあっても、
“自分でいつでも戻せる”のか、“有償で戻してもらう”のかで使い勝手が大きく変わります。
WordPressなどCMS向け機能(簡単インストール・高速化)
会社ブログや採用サイトでは、WordPressなどのCMSを使うケースがほとんどです。
- 簡単インストール:
- 管理画面から数クリックでWordPressを入れられるか
- テスト環境(ステージング)が用意されているか
- 高速化機能:
- PHPのバージョン・OPcacheなどの設定
- LiteSpeedやnginxなど、Webサーバーソフトの種類
- キャッシュ機能が標準で備わっているか
- 自動アップデートや脆弱性対策:
- CMS本体やプラグインのアップデートをサポートしているか
「WordPress対応」と書いてあるだけでは足りず、
“どこまで面倒を見てくれるのか”を確認すると、トラブルを減らせます。
サーバー種別(共用・VPS・専用・クラウド)の比較ポイント
最後に、そもそもの「サーバーの種類」をざっくり整理しておきます。
| 種類 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 共用サーバー | 1台を複数ユーザーで共有。安価で設定も簡単 | 会社案内サイト、規模の小さいブログ・LP |
| VPS | 仮想的に専用環境を持てる。自由度が高い | 中規模Webサービス、技術者がいる企業 |
| 専用サーバー | 物理サーバー1台を専有。高負荷にも対応 | 会員制サービス、基幹システム系 |
| クラウド | リソースを柔軟に増減。従量課金が中心 | 将来大きく伸ばしたいサービス、高トラフィック案件 |
初心者〜中小企業であれば、
- まずは共用サーバーの「法人向け・ビジネス向けプラン」からスタート
- アクセス増やサービス拡大に伴い、VPSやクラウドへ段階的に移行
というステップを想定しておくと、無理のないサーバー選びがしやすくなります。
これらの比較ポイントをテンプレート化しておけば、
どのレンタルサーバー会社のサイトを見ても、同じ物差しで評価できるようになります。
結果として、「なんとなく口コミが良さそうだから」という選び方から卒業し、
事業計画に合ったインフラ選定がしやすくなるはずです。
法人向けレンタルサーバー導入のステップ
「どのサーバーにするか」だけでなく、どう導入するかも大事です。
流れさえ押さえておけば、初めての法人サイトでも迷わず進められます。
ここでは、一般的なレンタルサーバー導入の流れを 10 ステップで整理します。
STEP1:要件整理と候補サーバーの絞り込み
最初にやるべきなのは、いきなりサービスを決めることではなく、社内要件の棚卸しです。
たとえば次のような点を、ざっくりでも言語化しておきましょう。
- サイトの目的:会社案内/採用/商品紹介/会員制サービスなど
- 想定アクセス:月間 PV、将来の増加見込み
- 必要機能:WordPress・問い合わせフォーム・SSL・メールアカウント数
- セキュリティ・社内ルール:ログ保存期間、バックアップの要件など
- 予算:初期費用・月額の上限
この条件をもとに、3〜5社程度に候補を絞ると、以降の比較・見積もりがスムーズになります。
STEP2:料金プランの選定と見積もり取得
候補が決まったら、各社の料金プランから「自社の要件に近いもの」を選びます。
- 初期費用の有無・金額
- 月額料金(1年契約/3年契約など期間ごとの単価)
- ディスク容量・転送量・サーバー種別(共用/VPS など)
法人契約では、Webサイトに載っている金額だけでなく、
- 複数年契約の割引
- 複数ドメイン・複数サイト利用の条件
- オプション(バックアップ・WAF など)込みの見積もり
を営業窓口から正式な見積書として取得しておくと、社内決裁が通りやすくなります。
STEP3:申込みフォームからアカウント登録・SMS認証
サーバーを決めたら、公式サイトの申込みフォームからアカウントを作成します。
一般的には、
- 申込画面でプランを選択
- 会社名・担当者名・住所・連絡先を入力
- メールアドレスとパスワードを登録
- SMS または電話による本人確認(認証コード入力)
という流れです。
担当者の個人メールではなく、部署共通のアドレス(info@〜 や system@〜 など)で登録しておくと、引き継ぎが発生したときもスムーズです。
STEP4:初期費用と利用料金の支払い
申込み後、以下のいずれかで支払いを行います。
- クレジットカード決済
- 請求書払い・口座振替(法人のみ対応の会社も多い)
- 銀行振込
社内の経理フローと合わせて、
- 支払い方法を固定するか
- 複数年一括払いにするか(割引の有無)
- 更新時の自動課金設定の有無
を事前に決めておくと、更新忘れによるサービス停止を防ぎやすくなります。
STEP5:独自ドメインの取得・更新管理
レンタルサーバーとは別に、会社専用の独自ドメインを用意します。
- 例:
- 会社名.co.jp
- ブランド名.jp
- 事業名.com など
取得方法は大きく2パターンです。
- サーバー会社経由で取得(管理画面が一元化できて楽)
- お名前.com などのレジストラで取得し、サーバーとは別管理にする
どちらにしても、更新期限と支払い方法を明確に管理することが重要です。
ドメインの失効は、そのまま「サイトにアクセスできなくなる」ことを意味します。


STEP6:サーバーとドメインの紐づけ(DNS設定)
ドメインを取得したら、今度は「そのドメインでアクセスしたときに、今回契約したサーバーが表示される」ように設定します。
やることは主に 2 つです。
- ドメイン側のネームサーバーを、レンタルサーバー会社指定の値に変更
- サーバーの管理画面で、そのドメインを追加(ドメイン登録)
しばらくすると(数分〜最大24時間程度)、
ドメイン → サーバーへの名前解決が反映され、ブラウザからアクセスできるようになります。
STEP7:管理画面へのログインと基本設定
DNS が落ち着いたら、サーバーの管理画面で基本設定を進めます。
- サーバー管理用のログインパスワード変更
- 管理者用メールアドレスの確認・変更
- タイムゾーン・言語設定などの環境設定
- メールアカウント(info@/contact@ など)の作成
- FTP/SFTP/SSH の接続情報の確認
ID・パスワードは、
- パスワード管理ツール
- 情シスや担当部署の共有ストレージ(暗号化されたもの)
などで、安全に共有・保管しておきましょう。
STEP8:WordPressなどCMSのインストールとサイト作成
中小企業では、WordPress などの CMS を使うケースが多いです。
多くの法人向けサーバーには「簡単インストール機能」が用意されています。
一般的な手順は、
- 管理画面の「アプリケーションインストール」から WordPress を選択
- インストール先のドメイン・サブディレクトリを指定
- 管理者ユーザー名・パスワード・サイト名を設定
- インストール実行
インストール後は、WordPress の管理画面から、
- テーマ設定(デザイン)
- プラグイン追加(お問い合わせフォーム・SEO対策など)
- 固定ページやブログ記事の作成
といった作業を進めていきます。

STEP9:無料独自SSLを設定し常時SSL化する
法人サイトでは、SSL(https)対応は必須です。
多くのレンタルサーバーでは、無料の独自SSL(Let’s Encrypt など)が利用できます。
- サーバー管理画面の「SSL設定」で、対象ドメインに対してSSLを有効化
- 設定完了後、http へのアクセスを自動的に https にリダイレクトするよう設定
- .htaccess
- または管理画面の「常時SSL化」機能 など
あわせて、WordPress 側の「サイトアドレス(URL)」も https に変更し、
内部リンクや画像パスが http のまま残らないように確認しておきましょう。

STEP10:表示・メール送受信などの動作確認と本番運用開始
最後に、必ず自分の目で動作確認を行ってから公開します。
- ブラウザでサイトを開き、トップページ・下層ページを一通りチェック
- PC・スマホ両方で表示崩れがないか確認
- お問い合わせフォームからテスト送信し、メールが届くか確認
- 作成した各メールアカウントで、送受信テストを実施
- SSLエラーが出ていないか(アドレスバーが「保護された通信」になっているか)
問題がなければ、社内・取引先・顧客へ案内し、本番運用開始です。
導入ステップをあらかじめ整理しておけば、
- どこで誰の決裁が必要か
- どこから制作会社やシステム会社に任せるか
も明確になります。
「とりあえずサーバーを契約してから考える」のではなく、
今回の 10 ステップをチェックリスト代わりに使いながら、計画的に導入を進めていくのがおすすめです。
法人向けレンタルサーバーに関するQ&A
国内シェアが大きいレンタルサーバー会社はどこか
厳密な「公式ランキング」はありませんが、
共用サーバー・法人向けプランを含めて利用者が多い代表格としてよく挙げられるのは次のような事業者です。
- エックスサーバー(Xserver)
- さくらインターネット(さくらのレンタルサーバ)
- GMOインターネットグループ(ロリポップ!/ConoHa/お名前.com など)
いずれも長年サービスを継続しており、導入実績・知名度・口コミの量から見ても、国内シェア上位とみなして差し支えないラインです。
ポイント:
シェアそのものよりも、「自社と同じ規模・業種での導入事例があるか」を見る方が実務的です。
大手企業・官公庁に選ばれやすいサーバー事業者は?
大企業・官公庁案件では、インフラ実績とセキュリティ・コンプライアンス対応が重視されます。
具体的には、
- NTTグループ系(NTTPC/WebARENA など)
- KDDI グループ系(CPI など)
- さくらインターネット
- 大手 SIer のデータセンター・クラウド基盤
といった事業者が、官公庁サイト・大規模キャンペーンサイト・業務システム系で採用されることが多いです。
目安として
「ISMS(ISO27001)取得」「データセンターの冗長構成」「公共系導入事例」が揃っているかをチェックすると、
大企業案件で使いやすいかどうか判断しやすくなります。
中小企業に人気の法人向けレンタルサーバーは?
中小企業向けでは、
- エックスサーバービジネス/Xserver
- ConoHa WING(ビジネス/一般プラン)
- さくらのレンタルサーバ(ビジネス系プラン)
- ロリポップ!(ハイスピード以上のプラン)
- カゴヤ・ジャパン(共用・マネージド)
あたりが、「コーポレートサイト+ブログ+メール」用途で選ばれやすい定番です。
- WordPress に強い(高速+簡単インストール)
- 管理画面が分かりやすい
- コストと性能のバランスが良い
- 法人プランや請求書払いに対応している
といった点が、中小企業のニーズと噛み合いやすいポイントです。
法人向けレンタルサーバーの月額費用相場
用途やサーバー種別によって大きく変わりますが、目安は以下の通りです。
| 用途・規模の目安 | サーバー種別 | 月額の相場イメージ |
|---|---|---|
| 会社案内サイト・採用サイト | 共用サーバー(ビジネス向け) | 1,000〜3,000円前後 |
| 複数サイト・中規模メディア | 共用上位プラン/VPS | 3,000〜10,000円前後 |
| 会員制サービス・基幹系 | 専用サーバー/クラウド | 数万円〜 |
「とりあえず一番安い」ではなく、
最低3年以上使う前提で、信頼性とサポートを含めたトータルコストを見た方が安全です。
サーバー費用は会計上どのように処理・資産計上するか
一般的に、レンタルサーバーの利用料は、
- 初期費用・月額費用ともに
→ 「通信費」や「支払手数料」「レンタル料」などの経費科目として処理するケースが多いです。
自社で物理サーバーを購入する場合は、
- サーバー本体:固定資産(機械装置・器具備品 等)として計上し減価償却
- 保守・回線・設置費用:条件により資本的支出/経費の判断
が必要になります。
税務・会計処理は、会社規模・会計方針によって変わる部分もあるので、
必ず税理士・会計事務所に確認したうえで科目を決めるのがおすすめです。
法人が個人向けレンタルサーバーを利用しても問題ないか
技術的には利用可能なことがほとんどですが、注意点があります。
- 利用規約で「法人利用不可」「商用不可」となっていないか
- SLA やサポート範囲が、法人用途として十分かどうか
- 障害時・セキュリティ事故時に、取引先へ説明できるレベルのサービスか
会社の名刺代わりのサイト程度なら、
「個人向けプランでも実務上問題ない」ケースもありますが、
取引先や監査・コンプライアンスの観点から、“法人向けプラン”を選ぶ方が無難です。
個人向けで評判のサーバーを法人サイトで使う際の注意点
個人ブロガーやアフィリエイターに人気のサーバーは、
WordPress の速度・コスパに優れている反面、法人サイトで使うなら次を確認しましょう。
- 契約名義:個人契約か法人契約か(請求書・領収書の扱い)
- サポート:電話窓口/法人専用窓口の有無
- SLA:稼働率保証や、障害時の対応ポリシー
- メール:業務メール用途として十分なセキュリティ・迷惑メール対策か
「ブログ用サーバー」と同じ感覚でコーポレートサイトを置くと、
トラブル発生時に説明責任を果たしにくい場合があります。
無料レンタルサーバーを法人利用するリスクと限界
法人利用で、無料サーバーは基本的におすすめできません。
主な理由は次の通りです。
- 広告表示:自社サイトに他社広告が出ることがあり、ブランドイメージを損なう
- 信頼性:稼働率・バックアップ・サポートが十分とは言えないことが多い
- 利用規約:商用利用や法人利用が禁止・制限されている場合がある
- 突然のサービス終了:事前告知期間が短い、もしくはほとんどないケースも
「テスト用」「社内検証用」ならまだしも、
社外公開の法人サイト・メール運用に無料サーバーを使うのは避けるべきです。
メール専用サーバーを選ぶ際のポイントとおすすめ例
メールは「止まるとすぐに業務が止まる」ため、Webと切り離してメール専用サーバーを使う企業も増えています。
選ぶときのポイントは、
- メールボックス数と容量(社員数・部署アドレスを見込んでおく)
- ウイルスチェック・迷惑メールフィルタの精度
- SPF・DKIM・DMARC など送信ドメイン認証への対応
- 誤送信防止・メールアーカイブなど、情報漏えい対策機能
- 24時間監視・サポート体制
として、国内では例えば カゴヤ・ジャパンのメール専用プランや
WebARENA のメールホスティングなど、法人向けメールサービスがよく検討対象になります。
WordPressサイト運用に適した法人向けサーバーの選び方
WordPress を前提にサーバーを選ぶ場合は、次の観点が重要です。
- PHP・データベースのバージョンが最新系に追随しているか
- WordPress の簡単インストール機能・ステージング機能の有無
- LiteSpeed/nginx など、WordPress と相性の良い Web サーバーソフト
- キャッシュ機能(サーバー側キャッシュ・プラグインとの相性)
- 複数サイト(マルチサイト含む)運用を想定したドメイン数・DB数
「WordPressに強い」とうたう法人向けプランであれば、
パフォーマンス・安定性・サポートのバランスが取れているかを比較して選ぶのが基本です。
共用・専用・VPSのどれを選ぶべきか迷ったときの判断軸
ざっくり迷ったときは、「トラフィック」と「社内の技術力」で切り分けると判断しやすくなります。
- 共用サーバー
- トラフィック:小〜中
- 技術力:専門エンジニアがいなくてもOK
- 例:会社案内サイト、更新頻度の低いコーポレートブログ
- VPS
- トラフィック:中〜やや大
- 技術力:Linuxやミドルウェアに詳しい担当者がいることが前提
- 例:独自アプリ・会員制サイト・API など
- 専用サーバー/クラウド
- トラフィック:大〜非常に大
- 技術力:インフラ設計〜運用を外部も含めてきちんと設計する必要あり
- 例:基幹システム・大規模Webサービス・SaaS
「今の規模にちょうど」ではなく「1〜2段階の成長」を見越した選び方が、無理のない判断軸になります。
セキュリティ対策で最低限チェックしたい項目
法人でレンタルサーバーを選ぶ際、最低限チェックしておきたいのは次の項目です。
- 無料独自SSL/常時SSLに標準対応しているか
- WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の有無
- 管理画面への二要素認証・IP制限などが使えるか
- OS・ミドルウェアのセキュリティアップデート方針
- バックアップと復元の仕組み(頻度・世代数・復元方法)
- ログ保存期間と取得方法
ここを疎かにすると、SEOの評価低下・個人情報漏えい・サイト改ざんなどのリスクが一気に高まります。
契約前に無料お試し期間を活用する際のポイント
無料お試しは、「とりあえず申し込む」だけだとあまり意味がありません。
短期間でも、次のような点をチェックしておくと有効です。
- 管理画面の使い勝手(直感的に操作できるか)
- WordPress インストールのしやすさ・速度
- テストページの表示速度・レスポンス
- サポートへの問い合わせ対応の質とスピード
- 同時アクセス負荷の軽いテスト(簡単なベンチマーク)
「お試しで作った環境をそのまま本番に引き継げるか」も確認しておくと、移行の手間を減らせます。
レンタルサーバー運用代行・保守サービスの概要
社内にインフラ担当がいない場合、制作会社やSIer・専門業者に運用保守を委託する選択肢もあります。
一般的な保守メニューは、
- サーバー監視(死活監視・リソース監視)
- OS・ミドルウェア・CMS のアップデート代行
- うっかり削除・改ざん時の復旧作業
- パフォーマンスチューニング、アクセス増加への対応
- 月次レポート・定期ミーティング
などです。
「サーバー選定〜構築までは自社/制作会社で行い、
運用だけを外注する」「逆に、構築ごと丸投げする」など、役割分担をきちんと決めることがトラブル防止につながります。
法人サイト用ドメインの取得先・選び方のコツ
最後に、ドメインもサーバー選びと同じくらい重要です。
どこで取るか
- サーバー会社が提供するドメインサービス
- 専門レジストラ(お名前.com、ムームードメイン 等)
どちらでも構いませんが、
- 管理の一元化を重視:サーバー会社経由
- 将来のサーバー乗り換え・ブランド追加を見据える:レジストラで独立管理
という考え方で選ぶと整理しやすくなります。


どう選ぶか
- 会社名・ブランド名と分かりやすく紐づくもの
- 例:company.co.jp/brand.jp/service.com
- できれば co.jp(法人限定) や .jp など、信頼感のある TLD を優先
- ハイフンや数字を入れすぎず、名刺で口頭説明しやすい名前にする
一度決めると変えにくい部分なので、
サーバー選びと同時に、長期的なブランド戦略の一部として考えるのがおすすめです。

法人向けレンタルサーバーの総合ランキングと比較まとめ
ここでは「どれが一番か」を断言するよりも、中小企業が候補にしやすい“軸”ごとの代表サービスを整理します。
料金や仕様は2025年時点の公開情報がベースなので、最終判断は必ず公式サイトで確認してください。
中小企業向け共用レンタルサーバー総合ランキング
共用サーバーは「企業サイト」「サービス紹介サイト」「採用サイト」「小〜中規模メディア」などの用途に最もよく使われます。
ここでは、性能・安定性・サポート・価格バランスを総合的に見たうえでの“最初に比較したい候補”を絞り込みます。
総合候補(編集部視点のベースライン)
| 立ち位置イメージ | サービス例 | 強みの方向性 |
|---|---|---|
| 第一候補:性能・安定性重視 | エックスサーバービジネス | SLAで99.99%以上の稼働率を保証、法人向けに無料制作・移行・設定代行などサポートが厚い |
| 老舗の安心感・公共系にも強い | さくらのレンタルサーバー(ビジネスプラン) | 25年以上の運用実績があり、官公庁・大学採用実績も多い。WAFやIPS、自動バックアップなどを標準搭載 |
| 表示速度とコスパのバランス | ConoHa WING(ビジネス系プラン含む) | 99.99%以上の稼働率、公称で高速表示、バックアップやセキュリティ機能が月額に込みで分かりやすい料金体系 |
| コストを抑えつつ商用利用 | ロリポップ!ハイスピードなど | 低価格帯ながら、商用可・高性能プランがあり、スモールスタートの中小企業サイトに採用例が多い |
| エンタープライズ寄り | CPI 共用レンタルサーバー | KDDIグループ運営で、法人・制作会社向けの安定志向・長期運用に向く設計 |
どう選び分けるか
- 「まずは堅くいきたい」中小企業
- ⇒ エックスサーバービジネス or さくらビジネス
→ 稼働率保証・バックアップ・電話サポートなど、“社内に詳しい人が少なくても運用しやすい” のがポイント。
- ⇒ エックスサーバービジネス or さくらビジネス
- 広告・EC・メディアなどで表示速度を重視したい
- ⇒ ConoHa WING ビジネス系プラン
→ 高速化と自動バックアップ、24時間監視体制など、パフォーマンス寄りの仕様がまとまっています。
- ⇒ ConoHa WING ビジネス系プラン
- 小規模事業・スタートアップで予算重視
- ⇒ ロリポップ!の上位プラン
→ 低コストで始めつつ、将来の移転も視野に入れた「試し運用」の土台として選ばれるケースが多いです。
- ⇒ ロリポップ!の上位プラン
ランキングというより、
①セキュリティ・安定性
②サポート
③コスト
この3つのどれを最優先にするかで、上記の中から2〜3社に絞って比較すると判断しやすくなります。
VPS・クラウドサーバー総合ランキング
VPS・クラウド系は、「自社でアプリケーションを細かく制御したい」「アクセスが読みづらい」「複数台構成にしたい」といったニーズに向きます。
サーバー管理の難易度が上がる一方で、自由度とスケーラビリティは大きく向上します。
ビジネス利用で候補に挙がりやすいVPSサービス
| ポジション | サービス例 | 特徴の概要 |
|---|---|---|
| 基準となる定番VPS | Xserver VPS | 国内大手のインフラ基盤+10Gbps接続、24時間365日サポートなど、性能と運用サポートのバランスが良い |
| 使いやすさ・コスパ重視 | ConoHa VPS | 初期費用0円・転送量課金なし、初心者にも扱いやすい管理画面と高速SSD構成。稼働率99.99%以上を保証 |
| 信頼性とスケールアウト | さくらのVPS | 自社データセンターでの運用、複数台構成・ローカルネットワーク対応など、長期稼働前提のシステムにも向く |
| インフラ企業系の選択肢 | WebARENA Indigo / VPSクラウド | NTTPC系のVPS・クラウドサービス。法人向けの長期運用・カスタム構成の事例が多い |
VPS・クラウドを選ぶときの現実的な基準
VPSか共用か迷う企業が多いので、判断軸を整理すると:
- プログラマ・インフラエンジニアが社内にいる
→ あれば VPS/クラウドでも良いが、いないならマネージドタイプ(専用+運用代行)も検討。 - アクセス増や複数サービス展開が早いペースで見込まれる
→ スケールアップ/スケールアウトが容易なサービス(さくらのVPS、Xserver VPSなど)だと後悔しにくい。 - 障害時の復旧やセキュリティ対応を自社で回せるか
→ 回せないなら「共用+WAF・CDN」や「マネージド専用サーバー」に寄せた方が、総コストが安く済むことも多いです。
メール専用サーバー・周辺サービスの比較総括
最後に、見落とされがちだが法人では重要な“メール専用サーバー”と周辺サービスをまとめます。
Webとメールを同じサーバーに載せ続けると、負荷やセキュリティの観点で限界が来るケースが少なくありません。
代表的なメール専用サーバー
| カテゴリー | サービス例 | 主なポイント |
|---|---|---|
| メール運用を分離したい中小〜大企業向け | KAGOYA メールプラン | メールアドレス数無制限、迷惑メール・ウイルス対策が標準装備。脱PPAPに役立つ添付ファイルのWebダウンロードや誤送信防止機能、アーカイブなど、実務的な機能が揃う |
| 公共系・医療・宿泊業など安定性重視 | WebARENA メールホスティング | NTTPC運営。冗長構成・迷惑メールフィルタ・ウイルスチェックなどを備え、病院や官公庁などからも評価されている |
このほか、メール機能そのものをレンタルサーバーから切り離し、
Microsoft 365 や Google Workspace と組み合わせる構成も一般的です(グループウェア・コラボ機能まで一体で導入したい場合に有効)。
Webサーバーとメールサーバーを分けるべきか
メール専用サーバーやクラウドメールを検討すべき典型パターンは次の通りです。
- 部門・グループごとに大量のメールアカウントを使っている
- 添付ファイルの取り扱いルール(脱PPAP・暗号化など)が厳しい
- 医療・金融・公共系など、メール障害がそのまま業務停止になる業種
- 法務・監査対応で、長期メールアーカイブが必須になっている
Webとメールを同じ共用サーバーに載せたままだと、
- Webのアクセス急増でメール送受信が不安定になる
- どちらか一方の障害で業務全体が止まるリスクがある
といった問題が起こりがちです。
事業規模が大きくなるほど「Web用サーバー+メール専用サーバー」という分離構成の方が、結果的に安全で運用もしやすくなります。
このセクションの使い方としては:
- まず自社が「共用/VPS/専用・クラウド/メール専用」のどこに重心を置くべきかを決める
- そのカテゴリ内で、ここに挙げた代表サービスから2〜3社に絞って
- これまでの記事で解説したチェックリスト(稼働率・セキュリティ・サポート・実績・コスト)を当てはめて比較する
という流れにすると、「なんとなく有名だから」ではなく、要件ベースで納得感のある選定がしやすくなります。
まとめ:自社の規模と目的から最適な法人向けレンタルサーバーを選ぼう
ここまで見てきたように、レンタルサーバーは「どれが一番有名か」よりも、
自社の規模・目的・社内リソースに合っているかで選ぶことが大切です。
最後に、規模別に「どういう方向性で選べば失敗しにくいか」を整理しておきます。
小規模事業者・個人事業主に適したサーバーの方向性
小さな会社や個人事業主で多いのは、
- 会社案内サイト+ブログ
- シンプルなサービス紹介ページ
- お問い合わせフォームと独自メールアドレス
といった構成です。この規模なら、法人向け共用サーバーのエントリ〜中位プランがもっとも現実的です。
ポイントは次の3つです。
- 難しい運用をしなくていいこと
- 管理画面が分かりやすく、WordPress簡単インストールに対応しているか
- メールアカウント作成が直感的に行えるか
- サポートの「質」を優先すること
- 電話かチャットで、人と話して解決できる窓口があるか
- マニュアルやヘルプが充実しているか
- 将来の拡張余地も少しだけ見ておくこと
- 複数ドメイン・複数サイトに対応しているか
- アクセス増加時に上位プランへスムーズに移行できるか
「とりあえず一番安い個人向けプラン」で始めるより、
最初から“ビジネス向け共用サーバーの下位〜中位プラン”を選んだ方が、あとで後悔しにくいケースが多いです。
中小企業にフィットするサーバー選定のポイント
中小企業になると、
- 複数の事業サイト・LP・キャンペーンページ
- 部署ごとのメールアドレス
- 社内外ユーザーが増えることでのセキュリティ・コンプライアンス
といった要素が絡みます。
この層では、「安さ」よりも「止まらない・困った時に助けてもらえる」ことが重要になります。
意識したい軸は、次のようなイメージです。
| 重視する点 | チェックしたい内容 |
|---|---|
| 安定性・稼働率 | 稼働率保証(SLA)の有無、バックアップの仕組み |
| セキュリティ | WAF・IPS、常時SSL、管理画面の保護機能 |
| サポート | 法人向け窓口、電話対応の有無、対応時間帯 |
| 将来性 | 上位プランやVPS・専用サーバーへのスムーズな移行 |
また、中小企業では、
- Webとメールを同じ共用サーバーに載せるか
- メールだけ専用サービス(Microsoft 365、メール専用サーバーなど)に切り出すか
といった構成レベルの選択も現実的な論点になります。
「社内にインフラ担当がいないのが前提」と割り切って、
マネージド寄りの共用サーバー+外部の保守・運用代行という組み合わせを検討するのも、十分“あり”の選択です。
大企業・官公庁向けに考えるべき要件
大企業や官公庁では、
もはや「個別のレンタルサーバーを1台だけ契約して終わり」という世界ではありません。
- 基幹システムや業務システムと連携する
- 監査対応・内部統制・各種法令への準拠が求められる
- 情報システム部門・CSIRT・外部SIerなど複数部署が関与する
といった前提があるため、以下のような観点が重要になります。
- 信頼性とレジリエンス
- 冗長構成(データセンター間・ゾーン間)の有無
- 明確なSLAと、障害時の報告・再発防止プロセス
- 災害対策(BCP)としての位置づけ
- セキュリティ・コンプライアンス
- 情報セキュリティ認証(ISMS など)の取得状況
- アクセスログ・監査ログ・操作ログの保存と閲覧方法
- 個人情報・機微情報を扱うシステムへの適合性
- 運用体制と責任分界
- マネージド専用サーバー・マネージドクラウドの利用可否
- ベンダー側が担う範囲(OSパッチ・ミドルウェア更新・監視など)
- 社内情シス/外部SIerとの役割分担(R&R)の明文化
- 契約・調達・ガバナンス
- 長期契約・包括契約の前提
- 情報セキュリティポリシー・調達ポリシーとの整合性
- 退出時(契約終了時)のデータ取り扱い・ログの引き渡し
このレベルになると、「どのレンタルサーバー会社が速いか」よりも、
社内のガバナンスと矛盾なく収まるインフラかどうかが選定の中心になります。
最終的には、
- 小規模・個人事業主:
→ 共用サーバーのビジネス向けプランで、シンプルかつサポート重視 - 中小企業:
→ 安定性・セキュリティ・サポートを軸に、“共用+外部サービス(メール・CDN・保守)”をどう組み合わせるか - 大企業・官公庁:
→ SLA・コンプライアンス・運用体制まで含めた「インフラ全体の設計」
という三層構造で整理しておくと、
自社がまずどのポジションにいるのか、そのうえでどこを目指すのかが見えやすくなります。
この記事全体を「チェックリスト」として活用しながら、
“なんとなく有名だから”ではなく、“自社の事業にとって合理的かどうか”で選ぶ、という視点をぜひ持ってみてください。
